バルコニーに屋根を後付けするデメリットは?固定資産税など注意点も

2025年04月17日更新

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「バルコニーに屋根があれば、天気を気にせず外出できるのに」と思っていませんか?屋根の後付けリフォームには、生活の利便性を上げる効果があります。しかし、日当たりが悪くなったり、雨音が気になったりするなど、さまざまなデメリットがあることも否定できません。
そこでこの記事では、バルコニー屋根を後付けするメリットやデメリット、注意点などを解説します。バルコニー屋根を後付けする費用相場も把握して、理想のリフォームを実現しましょう。

バルコニーとベランダの違い

バルコニーとベランダの違いは「屋根の有無」にあります。両者は同様のものとして認識されやすいため、厳密には違いがあることを覚えておきましょう。

バルコニーとは

建物の2階以上で、屋根のないスペースのこと

ベランダとは

建物の2階以上で、屋根のあるスペースのこと

バルコニーとベランダはどちらも「屋外スペース」という共通点があるものの、細かい部分では異なります。なお、類似したものとして「ルーフバルコニー」についても覚えておきましょう。

ルーフバルコニーとは

ルーフバルコニーとは、下階の屋根上に設置されたバルコニーのこと。通常のバルコニーよりもスペースを広く取れるため、屋根を後付けすれば、洗濯物や布団を干しやすくなります。

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バルコニー屋根の種類

バルコニーの屋根は、大きく3種類に分けられます。それぞれの形状や機能性を知り、適切なものを選べるようになりましょう。

【種類1】アール型

アール型の屋根は、先端がアルファベットの「アール」のような形状をしていて、丸みを帯びているのが特徴です。アール型の屋根がついたバルコニーなら、雨風が吹き込みにくくなり、外干しした洗濯物が濡れにくくなります。

丸みのあるデザインはやわらかい印象を与え、どの建物に設置してもなじみやすいのがメリットとして挙げられます。

【種類2】フラット型

フラット型の屋根は、先端までまっすぐな形状でスタイリッシュな見た目が特徴です。先端にはアール型のようなカーブがなく、バルコニーに閉塞感がなくなります。

一方、フラット型の屋根はスッキリした印象を与えるため、モダンな建物に採用されることが多いといえるでしょう。

【種類3】ルーフ型

ルーフ型は、外壁に固定するタイプの屋根で、柱がなくスッキリして見えるのが特徴です。柱がある屋根と比べて、スペースを広く使えるため、省スペースのバルコニーへの設置に向いています。

なお、ルーフ型の屋根を設置する場合、外壁の劣化がないかを確認することが必要不可欠です。

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バルコニーに屋根を後付けするデメリット

バルコニーに屋根を後付けすると、雨音が気になったり、採光が取れなくなったりする可能性があります。バルコニーに屋根を後付けして後悔しないために、あらかじめデメリットを把握しておきましょう。

【デメリット1】雨音が気になる

バルコニーに屋根を後付けすることで、雨音が気になるかもしれません。特に、激しい雨が降った際、屋根に打ちつける雨音が響く可能性もあります。

どうしてもストレスに感じてしまう場合は、シャッターや雨戸を閉めることで雨音の響きを軽減できるでしょう。夜間は、ほかの部屋に移動して寝るなどの対策が効果的です。

【デメリット2】開放感に欠ける

バルコニーに屋根を後付けすると、開放感に欠けることがあります。その理由は、屋根の先端がバルコニーの先まで伸びており、視界が遮られ閉塞感をおぼえることが挙げられます。

屋根を設置することで、屋内から見える景色が遮られてしまう可能性もあります。開放感を残したい場合は、屋根の出幅をできるかぎり小さくするなどを検討しましょう。

【デメリット3】採光が取れなくなる可能性もある

バルコニーに屋根を後付けする場合、直射日光を避けられるメリットがある一方、採光が取れなくなる可能性もあります。十分な採光が取れないと、日中でも部屋の中が暗くなることが想定されます。

また、日差しが遮られることで、冬場の室内温度が上がりにくくなることも。採光を適度に取り入れるには、透明タイプの屋根材を選ぶとよいでしょう。

【デメリット4】足場を設置する際にパネルの脱着が必要になる

バルコニーに屋根を後付けすると、足場を設置する際にパネルの脱着が必要になります。

たとえば、外壁塗装や屋根塗装の際、ほとんどのケースで屋根のパネルを脱着しなければなりません。パネルを脱着せずに施工すると、足場をうまく組めなかったり、パネルに傷がついてしまったりするおそれがあります。

したがって、バルコニー屋根の後付けは、パネル脱着の必要性を理解したうえで検討しましょう。

パネル脱着の必要性について

バルコニー屋根のサイズや形状、建物の立地条件などによって、パネルの脱着が不要になるケースもあります。

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バルコニーに屋根を後付けするメリット

バルコニーに屋根を後付けすると、雨除けや目隠しの効果を得られたり、バルコニーの劣化を抑えられたりするなどのさまざまな恩恵を受けられます。バルコニー屋根を後付けした場合の具体的なイメージを持てるように、いくつかあるメリットを理解しておきましょう。

【メリット1】雨除け効果がある

バルコニーに屋根を後付けすると、雨除けの効果を期待できます。

屋根があることで、外干ししている洗濯物が雨ざらしにならないため、急な雨に降られても焦る必要はありません。また、バルコニーに置いているサンダルや物置などが濡れにくくなるのもメリットです。

このように、バルコニーの屋根を後付けすることによって、生活の利便性が格段に上がるでしょう。

【メリット2】日除けできる

バルコニーの屋根は、日除けに役立ちます。

具体的には、部屋に入り込む直射日光を軽減できることから、室内温度の上昇が抑えられ、夏場の冷房効率が向上するというメリットもあります。また、屋根があることで直射日光を遮る効果があるため、バルコニーでも快適に過ごせるようになるでしょう。

屋根材を選ぶ際は、紫外線透過率の低いものがおすすめです。

【メリット3】目隠し効果がある

バルコニーに屋根を後付けすると、目隠しの効果も期待できます。

たとえば、外干しした洗濯物が丸見えになってしまう場合、バルコニー屋根を後付けすることで、周囲からの視線をシャットアウトできるかもしれません。また、上からの視線が気になるケースも同様、屋根の後付けによって外からの視線を遮ることが可能です。

プライバシーを十分に確保するなら、バルコニー屋根と同時に目隠しパネルのリフォームも検討しましょう。

【メリット4】バルコニーが汚れにくくなる

屋根の後付けによって、バルコニーを清潔な状態に保ちやすくなります。

土埃がつきやすい床材は、屋根でカバーされることによって汚れにくくなります。雨ざらしのバルコニーと比べて、屋根のついたバルコニーは汚れが少ないため、手入れの負担も軽減されるでしょう。

また、バルコニーに設置された室外機などが汚れにくくなるのもメリットです。

【メリット5】バルコニーの劣化を軽減する

屋根を後付けすることで、バルコニーの劣化を抑えられるというメリットがあります。

バルコニーは、紫外線や雨風にさらされて劣化してしまいますが、屋根でカバーされることにより、それらのダメージを受けにくくなります。なかでも、紫外線や雨風の影響を受けやすい床材は、屋根の後付けによって劣化しにくくなるでしょう。

バルコニーは雨漏りの起点にもなり得るため、屋根を設置してバルコニーの劣化を抑えることは非常に重要です。

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バルコニー屋根をおしゃれに後付けするリフォーム事例

before
after

バルコニー屋根と物干しの設置

リフォーム期間1日
リフォーム費用

バルコニーに、フラット型の屋根を後付けした事例です。

「外出時に雨が降ってしまったとき、洗濯物が濡れるのを防ぎたい」という要望により、バルコニー屋根と同時に物干しも設置。急な雨にも焦らず対応できるのは、生活において大きなメリットです。

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バルコニー屋根の後付けにかかる費用相場

バルコニー屋根の後付けにかかる費用は、8万~20万が目安です。

費用相場
バルコニー屋根本体
(材料費)
5万〜15万円
バルコニー屋根の後付け
(施工費)
3万〜5万円

なお、費用相場は屋根のサイズや本体のグレードによって変動します。正確な費用を把握するためにも、あらかじめ見積もりを取っておきましょう。

部分足場が必要になるケースもある

建物の立地条件やバルコニーの形状などによっては、部分足場の設置が必要になります。部分足場の設置には別途で費用が発生するため、予算を組むときは注意しましょう。

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DIYによるバルコニー屋根の後付けがおすすめできない理由

DIYによるバルコニー屋根の後付けは、高所作業によるケガや施工不良などのリスクを伴うためおすすめできません。DIYがおすすめできない理由を知り、適切な方法でリフォームしましょう。

専門業者への依頼がおすすめ

DIYによるリフォームはさまざまなリスクがあるため、プロの専門業者に依頼しましょう。

【理由1】高所作業によるケガのおそれがある

バルコニーの屋根をDIYで後付けする場合、高所作業によるケガのリスクに注意しなければなりません。

バルコニー屋根の後付けは、2階以上の高さで行われるため、足を踏み外して転落してしまう心配があります。また、屋根材の運搬時にケガをするおそれもあります。

高所作業の経験豊富な専門業者にリフォームを依頼することで、このような懸念点も払拭できるでしょう。

【理由2】屋根材の落下リスクがある

バルコニーの屋根をDIYで後付けすることによって、屋根材の落下リスクが懸念されます。バルコニーの屋根を適切に設置しないと、施工不良が原因で屋根材が落下するおそれもあります。また、バルコニー屋根の柱が倒れる可能性も否定できません。

専門業者なら、バルコニーの屋根を適切な方法で設置できるため、安心して任せられるでしょう。

【理由3】外壁材が損傷する可能性もある

DIYによるバルコニー屋根の後付けは、外壁材に悪影響を及ぼすかもしれません。

その理由は、屋根の先端を外壁に固定する際、外壁材を傷つけてしまうおそれがあるからです。また、材料を運搬する際、屋根材を外壁にぶつけてしまい、その衝撃で外壁材が損傷することも考えられます。

外壁が損傷すると、家の雨漏りを引き起こす可能性もあるため、DIYによる屋根の後付けは避けましょう。

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バルコニー屋根を後付けする際の注意点

バルコニーの屋根は、設置する方角や建ぺい率などを確認したうえで後付けする必要があります。バルコニー屋根を後付けする際の注意点を理解して、満足のいくリフォームを実現しましょう。

【注意点1】方角を確認する

バルコニー屋根を後付けするときには、設置する方角が適切かどうかを確認しましょう。

たとえば、日差しが当たる南や南東に後付けする場合、夏場における室内温度の上昇が抑えられ、冷房効率が格段に上がります。一方、バルコニーの屋根を北の方角に後付けするとかえって日当たりが悪くなるため、室内が冷え込んだり暗くなったりします。

このように、設置する方角によって住まいの快適性が左右されるため、あらかじめ適切な方角をチェックすることが重要です。

【注意点2】設置スペースを十分に確保する

バルコニーの屋根を後付けする際、設置に必要なスペースを確保しなければなりません。特にバルコニー屋根の後付けに十分なスペースが取れない場合は、あらかじめ採用可能な屋根寸法を確認する必要があります。また、バルコニーの奥行きがない場合、屋根の出幅にも気をつけなければなりません。

屋根のサイズが合わず、材料費を無駄にしてしまうことがないよう、正確に採寸しておくことが必要不可欠です。

【注意点3】固定資産税が高くなる可能性もある

バルコニーの屋根を後付けすると、固定資産税が高くなる可能性もあります。固定資産税の課税対象となるのは、「三方向以上が壁で囲われている」「屋根がある」といった条件に当てはまる場合です。

リフォーム後にかかる費用を把握するため、事前に固定資産税の課税対象かどうかを確認しましょう。なお、課税対象になるかどうかの判断は、自治体によって異なります。

【注意点4】建ぺい率を確認する

バルコニーの屋根を後付けするときは、建ぺい率を確認しなければなりません。

建ぺい率とは

建ぺい率とは、「敷地面積に対する建物面積の割合」のことで、建築基準法によって定められています。

建ぺい率の制限を超えているにもかかわらず屋根を後付けすると、建築基準法に違反してしまいます。法令に則った適切なリフォームを実現するためにも、専門業者に相談し、建ぺい率を確認することが重要です。

【注意点5】外壁の強度を確認する

バルコニーの屋根を後付けする際は、外壁の状態を確認しましょう。

バルコニー屋根は先端を外壁に固定するため、外壁材の強度が必要となります。劣化した外壁材にバルコニー屋根を固定すると、外壁にひび割れが生じたり、屋根をうまく固定できなかったりする可能性もあります。

バルコニーの屋根をしっかり固定するには、あらかじめ外壁の強度を確認し、必要に応じて補強することが重要です。

外壁材によっては強度の低いものもある

レンガやタイル、ALCパネルなどの外壁は、ひび割れが生じやすいため注意しましょう。

【注意点6】地域に合った屋根の素材を選ぶ

バルコニー屋根を後付けするにあたり、地域の気候に合わせた屋根材を選ぶようにしましょう。

雪が多く降る地域では、積雪に備えて重みにも耐えられる素材を選ぶと安心です。一方、海沿いや山間の地域では、耐風性に優れたものが最適です。

地域の気候に合わせた屋根材を選べば、長期間安全に使用できるでしょう。

【注意点7】工事の際に部分足場が必要な場合もある

バルコニー屋根を後付けする際、作業環境によって部分足場が必要になるケースも少なくありません。

部分足場が必要かどうかは、建物の立地条件やバルコニーの形状などから総合的に判断されます。あらかじめ、専門業者に現地調査してもらったうえで、部分足場の有無を確認するのがよいでしょう。

なお、部分足場が必要な場合は別途で費用がかかるため、予算にゆとりを持ってリフォームを計画しましょう。

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バルコニー屋根の代替案として検討したいリフォームプラン

バルコニー屋根の代替案として、オーニングやサンルームの設置が挙げられます。後悔しないリフォームプランを実現するためにも、バルコニー屋根の後付けを検討する際は代替案も視野に入れましょう。

【プラン1】オーニングの設置

バルコニー屋根の代替案として、オーニングが挙げられます。オーニングはテント地でできた可動式の日除けで、好きなタイミングで自由に開閉できるのが特徴です。

たとえば、夏場の暑いときだけ使用することで、室内温度の上昇が抑えられ、エアコンにかかる電気代を節約できます。また、雨の日に使用すれば、外干しした洗濯物が濡れずに済みます。

オーニングはデザインのバリエーションも豊富で、どの住まいにもなじみやすいでしょう。

【プラン2】サンルームの設置

バルコニー屋根の代替案として、サンルームを設置するのもひとつです。

サンルームは全面ガラス張りの空間で、部屋の延長としてスペースを活用できるほか、洗濯物や布団を干すスペースとして利用できます。また、ガラス張りで採光も十分に取れることから、ガーデニングを楽しむ空間として活用するのもよいでしょう。

ただし、サンルームの設置は、固定資産税がかかる可能性もあるため注意しましょう。

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【Q&A】バルコニー屋根の後付けに関するよくある質問

バルコニー屋根のパネルを張り替える費用はいくら?

バルコニー屋根のパネルを張り替える費用は、3万〜6万円が目安です。

なお、上記費用はパネルの素材や部分足場の有無によって変動します。

バルコニー屋根にはどのような素材がある?

バルコニー屋根には、以下のような素材があります。

バルコニー屋根の素材
素材特徴
塩化ビニル樹脂・価格が安い
・耐用年数が短い
ポリカーボネート・耐久性に優れている
・雨風や日差しに強い
アクリル板・透明度が高い
・加工しやすい
ガラスネット・比較的安価
・耐用年数は約10年
鋼板・耐久性が高い
・定期的な塗装が必要

一般的によく使われている素材は、ポリカーボネートやアクリル板です。バルコニー屋根の素材を選定する際は、価格や耐用年数などから総合的に判断するようにしましょう。

バルコニー屋根でおすすめの商品は?

バルコニー屋根でおすすめの商品は、LIXILのスピーネシリーズです。

スピーネシリーズはバリエーションが豊富であるため、用途によって好きな設置タイプを選べます。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】ディバルコンサルタント株式会社 代表 明堂浩治

ディバルコンサルタント株式会社

明堂浩治

芝浦工業大学工学部建築工学科を卒業。大手建設会社で20年勤務した後、独立しコンサルタント業を始める。

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