2024年05月13日更新

監修記事

テラスの増築リフォームの費用はいくら?テラスのメリットとは?

テラス設置・リフォームの費用相場を工事別に詳しく解説します。テラスとよく混同されがちなサンルームとの違い、メリット・デメリットも比較した上で、テラス設置の注意点、安く抑えるポイント、実際の事例も紹介します。
テラスの設置・リフォームを検討している方にとって必要な情報が一通り揃った、実践的なガイドとなっていますので、最後までご覧ください。

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テラスとサンルームの違いとは?

テラスの設置・リフォームをお考えの方のために、まず「テラスとは何か?」について解説します。

テラスとよく混同されがちなのが「サンルーム」ですが、その他にも「ベランダ」や「バルコニー」、「ウッドデッキ」など似ているものが様々ありますので、それぞれどう違うのか、定義や用途を明確に区別しておきましょう。

テラスは屋外で憩いやアクティビティを楽しめる!

テラスとは、1階の屋外スペースを指し、BBQやガーデニングなど、屋外での憩いやアクティビティを楽しむ空間として利用できます。

テラスは、本体(床部分)、屋根、囲いの3つで構成されますが、それぞれが独立しているので、本体だけを設置するパターン、本体と屋根を設置するパターン、全て設置するパターンなど、用途や希望に応じて様々なテラスを作ることができます。

タイルデッキの取り付け費用に関するより詳しい記事はこちら

サンルームは洗濯やガーデニングに最適!

サンルームを設置した事例

サンルームとは、屋外または屋内に設置するガラス張りの部屋を指し、全面から日光を取り込む設計となっているため、洗濯、ガーデニング、日光浴や読書などに適しています。

テラスとの大きな違いは、その構造です。サンルームは、コンクリートで基礎を作った上にガラス製の屋根と壁で空間を作りますが、テラスの場合、屋根と柱を立て、その周囲を柵や壁などの囲い(ガラス製もある)で覆う構造のため、サンルームに比べると簡易的で水密性や気密性が低いのが特徴です。

そのため、サンルームの方がテラスに比べて施工期間が長く、費用も大きくなります。

サンルームを増築リフォームするのにかかる費用に関する詳しい記事はこちら

ベランダ・バルコニーは2階以上の屋外スペース

木目調のバルコニーを造作した事例

ベランダとバルコニーは2階以上にある屋外スペースを指しますが、屋根や庇があるのがベランダで、ないのがバルコニーです。

日光浴、読書、植物の育成のほか、火災など緊急時の避難経路としても利用されます。

テラスとベランダ・バルコニーとの違いは、設置階数です。どちらも同じく屋外スペースですが、テラスが1階部分であるのに対して、ベランダ・バルコニーは2階以上を指します。

>>ベランダをリフォームの記事はこちらから!

ウッドデッキはテラスの種類の一つ!

テラスウッドデッキを設置した事例

ウッドデッキは、屋外に設置する木製の床を指し、BBQやガーデニングなど、屋外での憩いやアクティビティを楽しむために利用します。

テラスとウッドデッキに違いはありません。厳密に言うと、ウッドデッキはテラスの種類の一つです。

テラスは本体(床部分)をウッドデッキ、タイルデッキやコンクリートなどで作ります。

ウッドデッキの取り付け費用はこちらの記事でも解説しています

テラスとサンルームのメリット・デメリットを比較

テラスとサンルームの違いについては把握できたと思いますが、どちらを選ぶのが良いのでしょう。

双方のメリット・デメリットを比較してみます。

メリットを比較

テラスサンルーム
・屋外で憩いやアクティビティが楽しめる
・洗濯物干し場の雨よけになる
・施工期間が短い
・比較的安価に設置できる
・自然光を活用できる
・季節を問わず利用できる
・水密性・気密性が高い

テラスは早く・安く設置できる

テラスだけのメリットとしては、サンルームと比較すると簡易構造のため、雨風を完全には防げないものの、洗濯物の雨よけやペットの熱中症予防として活用できる点が挙げられます。

また、サンルームよりも施工期間が短く、比較的安価に設置できるのもテラスのメリットです。

サンルームは堅牢で雨風に強い

一方、サンルームは水密性・気密性の高い構造のため、季節問わず利用することができ、また雨風、花粉や黄砂などをしっかり防ぐことができます。

加えて、全面がガラス張りのため、自然光をたくさん取り入れることができるので、洗濯干しやガーデニングに最適な点もサンルームのメリットです。

デメリットを比較

テラスサンルーム
・水密性・気密性が低い
・気温の影響を受けやすい
・雨や風の音が気になることがある
・風や雪の影響を受けやすい
・比較的高価
・施工期間が長い
・固定資産税がかかる
・プライバシーの欠如

テラスは簡易構造のため雨風に弱い

テラスのデメリットとしては、サンルームのメリットであった気密性・水密性が低いために、雨風を完全に防ぐのが難しい点が挙げられます。また気温の影響を受けやすく、夏は暑く、冬は寒くなりやすいのも特徴です。

加えて、テラスの素材として多く採用されているポリカーボネートは、雨が降った時の雨粒が当たる音や、風が吹いたときに素材がバタバタと揺れる音が響きやすいため、そういった音が気になる方にはデメリットになり得るでしょう。

さらに、暴風雨や積雪の際は壊れてしまう可能性があるため、設置場所によっては耐風圧・耐積雪の製品を選ぶ必要があるでしょう。

サンルームは様々なコストがかかる

一方、サンルームのデメリットは、堅牢な構造であることによる高コストと施工期間の長さが挙げられます。初期コストだけでなく、固定資産税がかかることも留意しておく必要があります。

また全面がガラス張りのために、周囲から内部が丸見えになってしまうこともデメリットでしょう。その場合は、曇りガラスや曇りガラスシートなどで対策できますが、追加コストが必要になったり、解放感が失われることにも繋がるので、注意が必要です。

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テラス設置・リフォームの費用相場は?工事別に解説

テラス囲いを室内からみた様子

テラスを設置・リフォームする際の費用相場は以下の通りです。

項目費用相場工事内容
テラス後付け15万円~25万円本体(床)を設置する
テラス屋根後付け5万円~10万円本体と屋根を設置する
テラス囲い後付け30万円~50万円床と屋根の周りに囲いを設置する
テラス増築10万円~40万円既存のテラスを増築する
テラス補修5万円~10万円テラスを補修(雨漏りなど)する
テラス撤去5万円~20万円既存のテラスを撤去する

工事別に詳しく解説していきます。

テラス後付け

テラスの後付けは、10平方メートルあたり「15万円~25万円」が相場です。

建物の屋外に、床部分を整備してテラスを設置する作業です。

床部分の素材としては、ウッドデッキやタイルデッキ、コンクリートなどがあり、これらによって費用は異なります。

既存の建物に屋外空間を追加することで、BBQやガーデニングなどの屋外活動を楽しむことが可能になります。

テラス屋根後付け

テラス屋根の後付けは、「5万円~10万円」(幅360㎝ x 奥行180㎝)が相場です。

テラスの屋根には先端がカーブしている「アール型」と、先端が曲がっていない「ストレート型」があり、素材はポリカーボネート、金属、ガラスなどがあります。

上記のタイプ・素材のほか、屋根を設置するためのフレームや支柱の設置、屋根材の取り付け、排水設備の確保なども工事に含まれ、これらによっても費用は変わってきます。

テラス屋根があることで、雨や日差しを気にせずに過ごすことができるため、天候に左右されることなく快適に屋外で過ごすことができます。

テラス囲い後付け

テラス囲いの後付けは、「30万円〜50万円」が相場になります。テラス囲いを設置するためには、床と屋根が必要であり、その分コストが上がるためこのような価格帯になります。

作業としては、テラスの周囲を柵や壁で囲みます。テラス囲いの素材には、ガラス、木材、アルミニウムなどがあります。ガラス製の壁で囲うと、サンルームと似た外観になります。

テラス囲いがあることで、プライバシーの確保や安全性の向上が望めます。周囲の視線を遮ることで、屋外でのプライベートな時間を確保し、またペットや小さな子供が安全に外で遊べる空間を作ることが出来ます。

囲いのデザインや素材によって、テラスの雰囲気や外観をアレンジすることも可能です。

テラス増築

テラスの増築は、10平方メートルあたりで考えると、テラス本体で「10万円~40万円」が相場であり、さらに屋根の増築(幅360㎝ x 奥行180㎝)もする場合は、それに加えて「15万円~25万円」の費用がかかります。

既存のテラスを拡張する作業となり、拡張する方法は、既存のテラスの面積を広げる方法、新しい構造物を追加する方法などがあります。

テラスを増築することで、より広々とした空間が生まれ、さらに屋外活動を楽しむことができるようになります。

テラス補修

8平方メートルのテラスに対して、簡易的な塗装をする場合は5万円程度、FRP塗料で防水補修する場合は「5万円〜10万円」が相場となります。

劣化や損傷が放置されていると、さらなる悪化や安全上のリスクを引き起こす可能性があるため、補修によって、テラスの寿命を延ばし、快適で安全な屋外空間を維持することができます。

また、補修工事を行うことで、外観の美しさも保たれ、家の外観や価値を維持することができます。

テラス撤去

解体作業は、幅3m程度の本体(床)・屋根・柱などを撤去し、廃材を処分する作業が含まれ「5万円~20万円」が相場です。

撤去費用はリフォーム業者によって大きく異なるため、事前に確認する必要があります。

ただし、安いだけで選ぶのではなく、どのように解体して撤去するのか、詳しく話を聞いて決めることが大切です。解体して散乱した木くずなどを十分に撤去してもらえず、自分で撤去する場合もあるためです。

また、リフォーム業者によっては特定の材質の廃材のみ無料で引き取ってもらえることがあるので、こちらも確認が必要です。

テラスを設置・リフォームの費用を安く抑える3つのポイント

テラスを設置・リフォームする際に、できるだけ費用を抑えたいですよね。

以下3つのポイントに留意すれば、費用を安く抑えることができるでしょう。

ポイント1. 複数の業者から相見積もりを取る
ポイント2. 自社で施工している業者を選ぶ
ポイント3. 需要のオフピーク時に依頼する

ポイント1. 複数の業者から相見積もりを取る

複数の業者から相見積もりを取り、比較することが重要です。

複数の業者から見積もりを取ることで、料金と提供されるサービスの違いを把握できるため、自身にとって最もコストパフォーマンスの良い業者を選ぶことができます。また、相見積もりは、業者との価格交渉の材料にもなり得ます。

こうした比較を行うことで、自身の予算に最適な業者に依頼することができます。

ポイント2. 自社で施工している業者を選ぶ

大手のリフォーム業者やハウスメーカーは、工事を下請け業者に委託しているケースが多く、その場合、中間マージンが乗るために施工費が割高になることがあります。

自社で施工している業者は、中間マージンが乗っていない分、施工費を抑えられる可能性があるので、自社施工業者を選ぶのも重要なポイントになります。

ポイント3. 需要のオフピーク時に依頼する

需要がピークを迎える季節や時期を避けて工事を依頼することで、費用を抑えることができます。

例えば、建設業界では春や夏が需要のピークであり、工事の予約も混雑します。そのため、秋や冬など需要が低いオフピーク時に工事を予定することで、業者から割引や特典を受けることができる可能性があります。

複数の業者に問い合わせし、1年を通した相場感を把握しておくのも方法の一つでしょう。

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テラスを設置・リフォームする時の注意点5つ!

テラスを設置・リフォームする際、以下5つの点に注意する必要があります。

注意点1. 外壁や地盤の状態を調査しよう!
注意点2. 障害物には気を付けよう!
注意点3. 素材や色選びも重要!
注意点4. 耐久性も考慮しよう!
注意点5. 固定資産税の有無を確認しよう!

注意点1. 外壁や地盤の状態を調査しよう!

テラスを設置またはリフォームする際には、外壁や地盤の状態を確認することが重要です。

外壁が老朽化している場合、テラスを固定する際に、外壁が崩れてしまう可能性があるので、事前に補修する必要があります。地盤が緩く不安定な場合は、テラスが安定して固定できないので、こちらも事前に整備が必要になります。

このように、外壁の劣化や地盤の不安定さは、テラスの長期的な安全性や耐久性を脅かす可能性があるため、事前に専門家の調査、評価を受けることが大切です。

注意点2. 障害物には気を付けよう!

テラスを設置する際は、周囲の障害物に留意する必要があります。木々や建物などの障害物がテラスの設置や使用を制限する可能性があるためです。

周囲の状況を十分に調査し、障害物から適切な距離を確保することで、テラスの利便性と安全性を確保できます。

また隣地にテラスや障害物が出っ張ることでトラブルになるケースも考えられます。建物や境界に対する法的制約や隣地のプライバシーに配慮することが重要です。

注意点3. 素材や色選びも重要!

テラスの素材や色選びも注意すべき点です。

テラスの見た目だけで考えてしまうと、周囲の景観や家の外観に合わない素材や色を選んでしまうことがあります。そうなると、テラスだけ周囲から浮いたような、ちぐはぐな印象になってしまう可能性があります。

周囲の景観や家の外観に調和するような素材や色を選び、全体的な美観を損なわないように配慮することが重要です。

素材や色選びが難しい場合は、リフォーム業者に相談することをおすすめします。

注意点4. 耐久性も考慮しよう!

テラスの耐久性は、設置後の長期的な利用を考える上で不可欠です。耐久性の高い素材を選択し、適切な施工を行うことで、テラスの寿命を延ばすことができます。

特に、地域の気候条件に応じて耐風圧性や耐積雪性を考慮することも重要です。風の強い地域では耐風圧性の高いテラス材を選び、雪の多い地域では適切な耐積雪性を持つ構造を検討しましょう。これにより、悪天候による損傷や倒壊を防ぎ、テラスの安定性を確保できます。

注意点5. 固定資産税の有無を確認しよう!

テラスの設置やリフォームに伴って、固定資産税がかかる可能性があります。サンルームのデメリットとして固定資産税がかかる点をお伝えしましたが、場合によってテラスもその対象になります。

テラスの設置・リフォームで、建物面積が増えたと判断され固定資産税が再評価されるケースや、建ぺい率(敷地面積に占める建物の割合)をオーバーすることで固定資産税が増えるケースなどが挙げられます。

当初の見込みより大幅に高いコストを支払うことになる可能性があるため、固定資産税の影響を考慮したコストを見積もっておくことが重要です。

固定資産税がかかるかどうかは各自治体の判断によります。知らずに放置しておくと、あとになって固定資産税の追加納税を課されることも考えられるため、事前にお住まいの自治体に確認しておくことをおすすめします。

テラス設置・リフォームの施工事例5選!

テラスの設置・リフォームの参考に、事例を5つ紹介します。

施工事例1. テラス囲いで花粉対策を

リフォーム費用213万円(外構工事、人工芝敷設も含む)
工期20日間
建物戸建て

コンクリート床と屋根のみだった既設テラスに、ウッドデッキと囲いを増設した事例です。

これによって、花粉シーズンでも洗濯物を外干しできるようになりました。

施工事例2. 何もなかった庭にくつろげる空間を

リフォーム費用213万円(外構工事、人工芝敷設も含む)
工期20日間
建物戸建て

庭にタイルデッキと屋根、目隠しフェンスを新設した事例です。

土だけで何もなかった庭に、くつろいだり、遊べる空間ができたことで、庭での滞在時間が増えました。

施工事例3. 広々&プライベートなテラスにリフォーム

リフォーム費用
工期3日間
建物戸建て

既存のテラス(コンクリート床とポリカーボネートのアール型屋根)から、奥行きを延長したウッドデッキを設置し、囲いを設けて目隠しを作り、屋根も排水向きのストレート型にリフォームした事例です。

広々としながらもプライベートが守られている空間ができたことで、いつでも日光浴が楽しめて、ストレスなく快適に洗濯できるようになりました。

施工事例4. ウッドデッキをリフォーム&拡張

リフォーム費用約300万円(屋根・外壁塗装なども含む)
工期1ヶ月
建物戸建て

既設のウッドデッキをリフォームし、奥行きを拡張した事例です。

屋根も設置したことで、屋外で憩いやアクティビティを楽しめる空間が生まれました。

施工事例5. テラス囲いを設置してハトの糞害を無くす

リフォーム費用240万円(1階・2階どちらにも設置)
工期10日間
建物戸建て

1階と2階にテラス囲いを設置した事例です。

ハトの糞害に悩まされていましたが、囲いを設置したことで解消されました。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】久田麻里子

2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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