目次
マンションにおける玄関ドアのリフォーム方法
ここでは、マンションにおける玄関ドアのリフォーム方法について見ていきましょう。
【方法1】カバー工法
カバー工法とは、既存ドア枠の上から新規のドア枠を取り付ける方法のことをいいます。
既存のドア枠を撤去する必要がないため、工事の所要時間が短く、コストも抑えられるというメリットがあります。
また、玄関ドア周辺の外壁などに対する影響がないことも、カバー工法における特徴のひとつといえます。
【方法2】持ち出し工法
持ち出し工法とは、既存のドア枠をそのまま残し、外側に新しいドア枠を取り付けるリフォーム方法のことをいいます。
持ち出し工法の構造上、ドア本体が外側に出っ張るというデメリットがありますが、開口部の有効寸法に影響はありません。
一方で、既存のドア枠を撤去する手間が省けるため、短時間で工事ができるというメリットがあります。
【方法3】玄関ドア本体のみの交換
玄関ドアのリフォームには、ドア枠が良好な状態であれば、既存のドア枠をそのまま利用して新しいドアへ交換する方法もあります。
ドア本体のみの交換は、比較的簡単に行えるため、手軽にリフォームをしたい場合に適しています。
ドア枠の交換が不要で工事に時間がかからず、コストも抑えられますが、その一方で既存ドア枠の損耗をカバーできないというデメリットもあります。
【方法4】玄関ドアにフィルムを貼る
マンションの玄関ドアのリフォームでは、既存ドアの表面にフィルムを貼る方法もあります。
この方法は、自分好みの玄関ドアに変えられるだけでなく、費用も比較的安価なので手軽にリフォームできるのも特徴です。
また、玄関ドア自体はそのまま再利用するため、マンションの共有部分に影響が出にくいといったメリットもあります。
【方法5】玄関ドアの塗り替え
玄関ドアの塗り替えは、既存のドアの表面を再塗装するリフォーム方法です。
マンションの玄関ドアの外側は共有部分になるため、専有部分である内側(室内部)だけ塗り替える方法もあります。
ドアの表面を研磨して、新しい塗料を塗布することで見た目を一新します。 使用する塗料によってはドア本体の耐久性向上も期待できるでしょう。
【方法6】二重ドアにする
二重ドアは、玄関ドアとは別にもう1つドアを設置した状態のことを指します。
玄関ドアを二重ドアにすることで、外部の騒音や寒気などを遮断する効果が期待できるため、快適な住環境の実現が可能です。
玄関の二重ドアにかかる費用は、通常の玄関ドア交換に比べて1.5倍~2倍程度が相場となります。
そのため、二重ドアを検討する場合には、リフォーム予算にゆとりを持たせておきましょう。
マンションにおける玄関ドアリフォームの費用相場
マンションにおける玄関ドアリフォームの費用相場は、2万~60万円が目安です。
これらの費用相場は、ドアの種類や修理方法などによって異なるため、希望にあったリフォーム予算の検討が必要です。
特に、リフォーム費用の変動に影響する玄関ドアの種類については、あらかじめ頭に入れておきましょう。
玄関ドアの種類 | 費用相場 |
---|---|
片開きドア | 10万~35万円 |
親子ドア | 25万~40万円 |
両開きドア | 40万~60万円 |
引き違い扉 | 7.5万~40万円 |
片引き扉 | 6~32万円 |
マンションの玄関ドアをリフォームするメリット
ここでは、マンションにおける玄関ドアをリフォームするメリットについて見ていきましょう。
【メリット1】見た目が良くなる
玄関ドアのリフォームは、外観が一新され、見た目が大幅に向上します。
玄関は「家の顔」ともいえる場所です。
新しいデザインやカラーのドアを選べば、マンション全体の印象が明るくなり、訪れる人にも良い印象を与えられるでしょう。
【メリット2】防犯性が高まる
最新の玄関ドアには、二重ロックや強化ガラス、防犯センサーなどの高い防犯機能が備わっています。
近年では、カードキーやタッチキーといった鍵以外の施錠方法も普及されつつあります。
このような防犯性の高い玄関ドアは、家族みんなの安心した暮らしの実現にもつながります。
【メリット3】断熱性が向上する
玄関ドアを断熱ドアにリフォームすることで、断熱性の向上が期待できます。
断熱ドアとは、内部に断熱材や気密材などを使用し、冷気・暖気の出入りを抑える機能を持ったドアのことをいいます。
ドア本体に40~80mm程度の厚みがあるため、屋外の熱や寒気が室内に侵入にくくなります。
また、このような断熱性の高いドアは、室内の冷暖房効率が向上するためエネルギーコストの削減も期待できます。
【メリット4】安全性や利便性が確保される
最新の玄関ドアは、地震などのドアの変形を防いだり、軽量化で開閉がしやすくなったりと安全性や利便性が良くなっています。
たとえば、耐火性能が備わっているドアにすれば、災害時に安心です。
また、自動開閉機能やスマートロックなどの利便性を高める機能も充実しています。
そのため、高齢者や小さなお子さまがいる家庭では、特に大きな恩恵を受けられるでしょう。
マンションにおける玄関ドアの耐用年数
マンションにおける玄関ドアの耐用年数は、一般的に15~30年が目安とされています。
これらの耐用年数は、玄関ドアの材質によっても異なります。
玄関ドアの材質 | 耐用年数の目安 |
---|---|
木製 | 15~20年 |
アルミ製 | 20~30年 |
それ以外にも、レバーハンドルやドアクローザーといった玄関ドアの付属部品は、10~15年が耐用年数の目安とされています。
専門業者による定期的な点検や、その結果に基づく適切なメンテナンスを実施することで、玄関ドアの寿命を延ばすことも期待できるでしょう。
玄関ドアにおける経年劣化の症状
ここでは、マンションの玄関ドアにおける経年劣化の症状について確認しましょう。
【症状1】レバーハンドルの不具合
玄関ドアのレバーハンドルは、日常的に開け閉めを頻繁に行うため、経年劣化が進みやすい部分です。
具体的な症状としては、ハンドルが固くなったり、ぐらつきが出始めたりします。
このような症状が進むとドアの開閉が困難になり、防犯性も低下することが考えられます。
【症状2】ドアクローザーの劣化
ドアクローザーは、玄関ドア上部に取り付けられているドアの開閉を制御するための装置です。
日常的に玄関ドアを開け閉めすることにより、ドアクローザーの機能は徐々に低下していきます。
- 油漏れ
- 部品の摩耗
- 取り付け部におけるビスのゆるみ
これらの原因によって、ドアがバタンと閉まるなどの劣化症状が見られてくるでしょう。
【症状3】シリンダーの劣化
鍵の重要な部分であるシリンダーは、経年劣化によって操作がしにくくなる場合があります。
- 使用頻度
- ゴミなどの詰まり
- 潤滑油の不足
- 鍵の変形
また「鍵がまわりにくい」などの症状が発生した場合には、ドアの施錠や解錠が困難になり、防犯面の低下にもつながりかねません。
なお、これらの対策としては、シリンダー内の掃除や鍵穴専用の潤滑油の使用も有効です。
【症状4】ドア表面の塗装劣化
玄関ドアの表面塗装は、外の影響を受けやすく、塗装の剥がれや日焼けによる色あせなどで劣化が起こります。
このような症状をそのままにしておくと、見た目が悪くなるだけでなく、ドア本体の劣化を早める原因にもなります。
ドア表面の塗装の剥がれや色あせなどが見られた場合には、専門業者による再塗装など適切なメンテナンスを検討しましょう。
【症状5】ドア本体のゆがみ
経年劣化により、ドア本体がゆがんでしまうケースもあります。
- 室内と屋外の温度差による熱反り
- 地震などの強い力
- 丁番の不具合(ネジのゆるみ、劣化)
- 建物の沈下
ドアにゆがみが生じると、ドアが閉まらなくなったり、閉めても隙間ができてしまったりといった症状が発生します。
このような状態は、断熱性の低下やエネルギー効率を悪くしてしまうばかりか、防犯上も良くないため、早めにメンテナンスを検討しましょう。
【症状6】ゴムパッキンの劣化
玄関ドアには、ドアの隙間を埋めるゴムパッキンが設置されており、風除けや虫よけなどの役割をする重要な部分です。
開閉の繰り返しや経年劣化で摩耗して、硬化やひび割れといった症状が起こりやすくなります。
ゴムパッキンの劣化は、ドアの気密性や断熱性を低下させます。
適切な交換を行い、ドアの性能を保つことが大切です。
マンションの玄関ドアをリフォームする際の注意点
ここでは、マンションの玄関ドアをリフォームする際の注意点について見ていきましょう。
【注意点1】リフォーム範囲の把握
マンションの玄関ドアのリフォームには、明確なリフォーム範囲の把握が重要です。
具体的には、玄関ドア本体だけでなく、ドア枠や付随するパーツも含めてリフォームするのか、あるいは部分的な修繕をするのかなどを決める必要があります。
リフォーム範囲の把握は、予算や工事期間の正確な見積りを立てられるため、計画的なリフォームが可能になります。
【注意点2】管理組合や管理会社への申請・確認
管理組合や管理会社への申請・確認は、マンションの玄関ドアをリフォームする際に欠かせません。
あらかじめリフォーム内容を報告し、必要な許可を取得しましょう。
なお、万が一管理規約に背いたリフォームを実行した場合は、あとでトラブルの原因になる可能性も十分にあり得ます。
【注意点3】近隣住民への配慮
マンションの玄関ドアのリフォームでは、近隣住民への配慮も忘れないようにしましょう。
玄関ドアのリフォーム中は騒音や振動が発生するため、事前に近隣住民に対して工事のスケジュールや内容を説明し、あらかじめ理解を得ることが大切です。
マンションの近隣住民との良好な関係を保つためにも、リフォーム工事による迷惑を最小限に抑える努力が欠かせません。
工事の際には、共用部分を使用際のするマナーや工事時間帯なども厳守しましょう。
マンションの玄関ドアリフォームで利用できる補助金制度
マンションの玄関ドアリフォームで利用できる補助金制度は、以下のとおりです。
- 子育てエコホーム支援事業
- 先進的窓リノベ事業
- 次世代省エネ建材支援事業
- 断熱リフォーム支援事業
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業
- 高齢者住宅改修費用助成制度
- 各地方自治体の補助金・助成金制度
なお、これらの制度はリフォームの内容や家族状況などによって、該当する制度が変わります。
そのため、補助金制度の利用を検討する際には、あらかじめ各制度の内容を確認しておきましょう。
マンションの玄関ドアリフォームに関するよくある質問
- マンションの玄関ドアのリフォームする工期はどのくらいかかる?
-
マンションの玄関ドアリフォームは、工法やドアの種類で異なりますが、通常1〜3日で完了します。
しかし、ドアの種類やリフォーム方法などによって工期が前後する場合もあるので注意しましょう。
玄関ドアのゆがみを修理するには何日かかる?玄関ドアのゆがみは、通常修理に2〜5日くらいかかります。
また、マンションの管理組合の承認が必要な場合もあるため、手続きの時間も視野に入れましょう。
- マンションの玄関ドアカタログはどこで取り寄せできる?
-
マンションの玄関ドアのカタログは、YKK APやLIXILなどメーカーの公式サイトから取り寄せることができます。
また、オンラインによるカタログの閲覧も可能なため、好みの方法を選びましょう。
業者にカタログを依頼する方法もすでに玄関ドアのリフォームを業者に相談している場合は、業者経由でカタログを入手できる場合もあります。
- 【2024年】玄関ドアリフォームで使える補助金制度はいつから申請できる?
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補助金制度の多くは、春(2024年3月末)頃から申請が開始されています。
すでに申請を締め切っているケースも補助金制度によっては、すでに予算枠に達し、申請を締め切っているケースも考えられます。
玄関ドアのリフォームを検討する際には、あらかじめ該当する補助金制度の受付状況を確認しておきましょう。
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