2024年09月19日更新

監修記事

6畳を増築する費用相場は?1階・2階・離れの3パターンで解説!

自分だけの時間を楽しむスペースがほしいと思っていても、既存の間取りで対応できる範囲は限られます。そんな時「1部屋分くらいのスペースがあればいいのに」と思っている人も多いはず。そこでこの記事では、6畳の部屋を増築する場合にかかる費用について解説します。どれほどの金額で増築できるか確かめて、増築したスペースで読書やゲームを思い切り楽しみましょう。

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6畳の増築にかかる費用相場

6畳の増築にかかる費用は、最低でも210万円〜が目安です。

増築箇所費用相場
※木造の場合
1階210万〜260万円
2階310万〜360万円
離れ210万〜300万円
追加費用に注意

上記の費用相場は住宅設備を施工しない、洋室の増築を想定しています。

そのため、ユニットバスなどの住宅設備を施工する場合は、さらに費用がかかる点に注意してください。

増築費用は、増築箇所や建物の種類によって大きく変動します。

ここでは増築箇所・建物の種類別における費用相場をチェックして、自宅における増築プランの内容を検討していきましょう。

【パターン1】1階に増築する

6畳の部屋を1階に増築する場合の費用は、最低でも210万円〜が目安です。

建物の種類費用相場
木造210万〜260万円
鉄骨造・鉄筋コンクリート造310万〜360万円

1階における増築工事は、基礎工事が必要になるものの、2階に増築するよりも費用が安い傾向にあります。

これは、2階に比べて1階の増築のほうが、既存建物をそのまま活かせる箇所が多いことが理由として挙げられます。

また、水回りを増築する場合も、新規で設置する配管の距離が短く済むため、2階に増築するよりも費用が安く済むでしょう。

【パターン2】2階に増築する

6畳の部屋を2階に増築する場合の費用は、最低でも310万円〜が目安です。

建物の種類費用相場
木造310万〜360万円
鉄骨造・鉄筋コンクリート造410万〜460万円

ただし2階にキッチンなどの水回りを増築する場合、相場より費用が高くなってしまうかもしれません。

それは、1階から給排水の配管を分岐させるため、給排水における配管距離が長いことも理由として挙げられます。

また、建物の構造や間取りによっては、2階への増築自体が難しい場合もあります。

もし2階への増築を考えているなら、あらかじめ専門業者に増築が可能であるかを確かめておきましょう。

【パターン3】離れを増築する

6畳の離れを増築する場合の費用は、最低でも210万円〜が目安です。

建物の種類費用相場
木造210万〜300万円
鉄骨造・鉄筋コンクリート造310万〜400万円

ただしトイレなどの水回りを設置する場合、相場より費用が高くなる傾向にあります。

とくに既存建物から距離が離れた場所への増築は、給排水の配管距離が長くなるため、費用が高額となりやすい点に注意しなければいけません。

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6畳の部屋を増築した施工事例

6畳の部屋を増築した施工事例について紹介します。

どのような箇所を増築したのかチェックして、自宅の増築プランに「いいな」と思った点を反映させましょう。

【事例1】6畳の小上がりスペースを増築

リフォーム費用約100万円
※6畳の増築以外も含む
工期2か月間
建物タイプ一戸建て
施工箇所和室
洋室
リビング
ダイニング
トイレ
キッチン
お風呂
洗面所
廊下
ベランダ

中古物件を購入して、6畳の小上がりスペースを増築した一戸建てにおける施工事例です。

6畳の小上がりスペースのほか、クローゼットやワークスペースも新設。小上がりスペースを広く使えるように、収納や作業スペースを別に確保しました。

建物全体で収納スペースが少ないため、小上がりスペースにつけたクローゼットが、収納力をおぎなう役割も果たしています。

【事例2】6畳を増築してリビングの拡張

リフォーム費用約510万円
※6畳の増築以外も含む
工期1か月間
建物タイプ一戸建て
施工箇所リビング
ダイニング
洋室
キッチン
洗面所
サンルーム

6畳分の増築によってリビングを拡張した、一戸建てにおける施工事例です。

増築前は8畳であったリビングに6畳のスペースを追加。14畳の広々したリビングに仕上がりました。

また、6畳分の増築とあわせてサンルームも設置したため、明るく気持ちのよい空間となっています。

【事例3】6畳の増築でリビングを広く

リフォーム費用約450万円
工期2か月間
建物タイプ一戸建て
施工箇所リビング

リビングの隣に6畳分のスペースを増築した、一戸建てにおける施工事例です。

建物の基礎などの構造に関する部分における計算をおこない、耐震性などに問題がないか確かめた上で、増築プランを立てました。

増築した6畳分のスペースには、アクセントタイルを貼ったり、間接照明を設置したりして、おしゃれな空間に仕上げています。

【事例4】6畳の子供部屋を増築

建物タイプ一戸建て
施工箇所子供部屋
屋根

既存建物の南面に、6畳の子供部屋を増築した一戸建てにおける施工事例です。

お子さまの誕生をきっかけに、子供部屋の増築を考え始め、増築の相談をいただきました。

子供部屋には明るい光が入るように窓を設置し、遊びや勉強を思い切り楽しめるような空間に仕上げています。

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6畳の部屋を増築する際の注意点

6畳の部屋を増築する際には、建築確認申請などで別途費用が発生するおそれもある点に注意しなければいけません。

ここでは増築工事中や工事後に「事前に調べておけばよかった」と後悔しないように、増築する際の注意点について学んでおきましょう。

【注意点1】建築確認申請で別途費用がかかる場合もある

増築費用のほかに、建築確認申請で12〜15万円の費用がかかる場合もある点に注意しましょう。

増築で建築確認申請が必要となるのは、おもに増築する箇所の面積が10平方メートル(約6畳)をこえる場合です。

しかし「防火・準防火地域」に住んでいる場合は、10平方メートル(約6畳)以下でも建築確認の申請をおこなわなければいけません。

建築確認申請が必要・防火、準防火地域に住んでいる
・防火、準防火地域以外にお住まいで10平方メートルをこえて増築する
建築確認申請が不要・防火、準防火地域以外にお住まいで10平方メートル以下の増築をする

6畳の部屋を増築する際は、あらかじめ建築確認申請が必要であるかを確かめておきましょう。

防火・準防火地域とは

都市計画法という法律で制定されている地域です。火災による被害が拡大しないために、建物が密集している地域を中心に定められています。

【注意点2】6畳の増築で固定資産税が増えることもある

6畳の増築で建物における床面積が増えると、固定資産税が今までよりも増額になるかもしれません。

6畳ほどの増築なら、年間あたり数千円〜2万円ほどの増額で済むと考えられますが、増築の面積や建物の構造などによっても金額は異なります。

もしどれほど固定資産税が増額になるか気になる場合は、増築する前に自治体へ相談してみましょう。

>>増築における固定資産税の増額についてはこちら

【注意点3】増築ができないケースもある

建ぺい率・容積率が増やせないなど、なかには増築ができないケースもある点に注意しましょう。

  • 既存建物の建ぺい率や容積率が上限に達している
  • 「再建築不可建物」に該当する

床面積を増やせない、または建築確認申請を必要とする工事ができない建物では、増築工事ができません。

そのような場合で新しいスペースがほしいなら、間仕切りで部屋を区切って、新しいスペースをつくる方法も検討してみましょう。

>>部屋を間仕切りで区切るリフォーム費用はこちら

建ぺい率・容積率・再建築不可について
建ぺい率

敷地面積に対する建築面積の割合のこと

※ 建築面積:建物を真上からた時の面積

計算方法

建築面積/敷地面積×100

容積率

敷地面積に対する延床面積の割合のこと

※ 延床面積:各階の床面積の合計

計算方法

建築面積/敷地面積×100

再建築不可建物

建物が道路に接していないなど、現行の建築基準法や都市計画法における基準を満たさない建物のこと

【注意点4】工事中の仮住まいを検討する

6畳の増築リフォームを計画する際は、必要に応じて工事中の仮住まいも検討しましょう。

6畳の部屋を増築する場合にかかる工期は、1〜3週間が目安。ただし工事内容によっては、工期が1ヶ月以上となる場合もあります。

そのように工事が長期化する場合や、水回りの使えない期間があるなどの場合は、日常生活まで支障をきたす可能性も考えられます。

増築工事しているあいだも、仕事や学校などの日常生活が問題なく送れるよう、必要がある場合は仮住まいの利用を検討しておきましょう。

業者側から仮住まいの利用をお願いされる場合も

工事内容によっては、業者側から仮住まいをお願いされる場合もあります。そのため、増築工事する際は、あらかじめ仮住まいについて話し合っておくことが大切です。

>>仮住まいの必要性を業者に相談したいなら

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6畳増築の費用を安くしたい場合におすすめな方法

6畳の増築でかかる費用を安くしたい場合は、相見積もりをするなどの方法が有効です。

ここでは増築費用の節約方法をチェックして、外壁塗装などのメンテナンスでかかる費用を確保しておきましょう。

【方法1】建材や設備のグレードを下げる

床材などの建材や水回りの設備におけるグレードを下げると、増築にかかる費用を安くできます。

たとえば、キッチン本体のグレードをハイからスタンダードに下げるだけで、50万円ほど節約できる場合もあります。

キッチンのグレード費用相場
(材・工)
スタンダード70万〜125万円
ミドル90万〜135万円
ハイ120万〜185万円

建材・設備のメーカーや商品などによって価格が大きく変動するため、少しでも増築費用を抑えたい場合は、グレードを見直してみましょう。

【方法2】相見積もりをする

複数の業者で相見積もりをすると、増築にかかる費用が安い業者へ依頼できます。

同じ工事内容でも業者によって工事金額が異なるため、10万円以上の差が生まれる場合もあります。

そのため、増築費用にかかる費用を安くするには、いくつかの業者の見積金額を比較する相見積もりが必要です。

見積時にチェックすべきこと

増築工事で施工不良が発生するなどのトラブルを回避するには、保証が充実しているかなどを確かめておく必要もあります。

「1番見積金額が安かったから」という理由だけで、業者を選ばないように注意しましょう。

【方法3】補助金・助成金制度を活用する

国や自治体における補助金・助成金制度を活用すれば、増築にかかる費用を抑えられる場合もあります。

  • 長期優良住宅化リフォーム推進事業
  • 既存住宅における断熱リフォーム支援事業
  • 自治体ごとの補助金制度

ただしし補助金・助成金制度ごとに申請期限や交付条件が異なるため、あらかじめ最新の情報をチェックしておくことが大切です。

>>リフォームの補助金・助成金制度一覧はこちら

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増築を依頼する業者選びのポイント

増築する際は、専門資格をもっているかなどのポイントをチェックした上で、依頼する業者を選ぶ必要があります。

ここでは増築を依頼する際の業者選びにおけるポイントを学んで「ほかの業者に依頼すればよかった」と思うような失敗を回避しましょう。

【ポイント1】建築士などの専門資格をもっている

専門資格をもっている業者なら、専門知識のあるスタッフが在籍していると期待できるため、最適な増築プランを提案してくれるでしょう。

  • 建築士
  • 建築施工管理技士

たとえば、希望している増築プランでは、建物の耐震性に問題が出る場合。専門知識のある業者なら、建物の補強工事が必要であると指摘してくれます。

専門知識がない業者の場合、耐震性の問題を指摘せず、増築工事を進めてしまうかもしれません。

建物を増築する場合、地震などの被害を受けないために、建物の耐震性やバランスを考慮して、増築プランを決める必要があります。

そのような建物の耐震性などについても、プロの観点から判断してもらえるように、専門資格をもつ業者に依頼しましょう。

【ポイント2】増築の施工実績が豊富である

増築における豊富な経験のなかから、最適な増築プランを提案してくれる業者に依頼しましょう。

既存建物に対して工事をおこなう増築は、建物の構造や劣化を調査した上で、既存建物の状態にあった工事をおこなわなければいけません。

既存建物の状態は、立地環境や使用している部材の種類などによって異なります。

そのため、建物ごとに変わる最適な増築工事をおこなうには、増築工事を多く担当し、さまざまな建物をみてきた豊富な経験が必要です。

増築の施工実績が豊富な業者に依頼して「増築工事をした後に、雨漏りが発生した」など、建物におけるトラブルを回避しましょう。

【ポイント3】アフターサービスが充実しているか

増築工事をおこなった後に、定期的に無料で点検してくれるなど、アフターサービスが充実している業者に工事を依頼しましょう。

たとえば、6畳の子供部屋を増築した場合。増築工事の後に床がミシミシと鳴るなど、さまざまな不具合が発生することもあります。

そのように増築箇所で不具合が起きた時、無料点検をおこなっている業者なら、点検時に床を調整するなどの対処してもらえる場合もあります。

もしアフターサービスがない業者に依頼した場合、自費で補修をおこなわなければいけません。

増築工事の後にも費用がかかることのないよう、無料点検や補修サービスなどのアフターサービスが充実した業者に工事を依頼しましょう。

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6畳の部屋を増築する工期・工事の流れ

6畳の部屋を増築する場合にかかる工期は、1〜3週間が目安です。

ただし耐震性の補強工事をおこなう場合などは、1ヶ月以上かかる場合もあります。

具体的な増築工事の流れは、以下のとおりです。

STEP
地面を掘って整地する

STEP
基礎工事

1階に増築する場合、建物を支えるために基礎工事が欠かせません。

砂利を敷き、コンクリートを流し込んで、基礎をつくります。

STEP
足場設置

STEP
木工事

STEP
窓サッシなどの取り付け

STEP
屋根・外壁工事

STEP
内装工事

STEP
仕上げ・点検

STEP
足場撤去・清掃

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【Q&A】6畳の部屋を増築する際によくある質問

6畳の増築で費用が高額となるケースは?

6畳の増築で費用が高額となるのは、2階に増築するケースなどです。

  • 2階で増築する
  • 既存不適格建築物に分類される
  • 耐震性の補強工事が必要である

これらに該当する場合は、6畳を増築するために、建物におけるほかの箇所も工事する必要があるかもしれません。

耐震性の補強工事が必要になる場合などは、費用が高額となりやすい点に注意しましょう。

>>増築工事の注意点はこちら

100万円でできる増築工事の内容は?

100万円でできるのは、おもに2畳ほどの部屋やバルコニーなどの増築工事です。

増築箇所費用相場
テラス6畳
※屋根はなし
10万円〜
※屋根がある場合、追加で15万円〜
玄関2畳70万円〜
縁側6畳・屋内80万円〜

>>【箇所別】増築工事にかかる費用の目安はこちら

6畳以外の増築費用の目安は?

木造住宅で増築する場合にかかる費用は、2畳(1坪)あたりおよそ70万円で、4畳ほどであれば140万円〜が目安です。

畳数費用目安
4畳140万円〜
8畳280万円〜
10畳350万円〜

>>【畳数別】増築の費用目安はこちら

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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