ケレン作業とは
ケレンの意味と由来
住宅には屋根やベランダの鉄骨など、鉄が使われている部分が意外と多くあります。ケレン作業とは、ヤスリや電動工具を用いて鉄部の汚れやサビを落とす作業のことです。
聞きなれない「ケレン」という言葉ですが、塗装用語としては漢字ではなくカタカナで表記します。
漢字やひらがなで「外連」「けれん」と表記した場合は、歌舞伎や人形浄瑠璃の演出用語になります。宙乗りや早替わりのような派手な演出のことを指し、「ごまかし」や「はったり」といった意味も持っています。
このように漢字やひらがなでは意味が全く異なりますが、外壁塗装におけるケレン作業の語源の由来は、英語の聞き間違いと言われています。
明治時代、日本に来た外国人の技師が英語で「クリーン!」と清掃を促し、それを聞き違えた日本人が「ケレン」と訛って使い出した説があります。
ケレン作業の目的
外壁塗装に欠かせないケレン作業の目的は、現状の汚れ・サビ・旧塗装をきれいに落として、新たに塗る塗料や錆止めを密着させることにあります。それにより、仕上がりが安定し、長持ちの効果も得られるでしょう。
ケレン作業の種類と使用工具
ケレン作業の種類は、1種ケレンから4種ケレンまでありますが、この種別は劣化の度合いで分けられています。一番劣化が酷い状態は1種ケレンとなります。
1種ケレン
腐食が多く発生し、手作業でのケレン作業ができない状態です。研磨剤を高圧ホースから出力して塗膜を剥がす、ブラスト工法という方法で作業を行います。騒音や粉塵が発生するので、一般住宅ではほとんど行いません。
粉塵による作業員の健康被害や環境保全の面からも、最近では1種ケレンを使わず、劣化が酷い部材は交換する方法が主流になりつつあります。
2種ケレン
塗膜が劣化し、腐食が進行している状態は2種ケレンで施工しますが、こちらも住宅ではあまり用いない方法で、ビルやマンションなど鉄骨鉄筋構造の建造物で使用されます。
ディスクサンダーやワイヤーブラシなどの電動工具を主に使って、サビや腐食箇所を除去していきます。
3種ケレン
一般住宅で主流のケレン作業が3種ケレンです。部分的に発生したサビを電動工具と手作業で除去していきます。劣化していない塗膜は残し、素地調整をします。
ディスクサンダーなどの電動工具も使いますが、ワイヤーブラシなどの手工具も用います。
4種ケレン
4種ケレンは、下地に問題がなく、汚れや付着物をサンドペーパーで落とすケレン作業です。電動工具は用いず、手作業で行います。
ケレン作業の単価
ケレン作業の単価の相場は次の通りです。
1種ケレン作業の単価:1平方メートルあたり約4,000円~
2種ケレン作業の単価:1平方メートルあたり約1,500~2,000円
3種ケレン作業の単価:1平方メートルあたり約600~1,000円
4種ケレン作業の単価:1平方メートルあたり約300~400円
ケレン作業の注意点
ガルバリウム屋根のケレン作業の注意点
屋外で風雨にさらされる屋根や鉄骨などは念入りなケレン作業が必要です。ケレン作業が不十分だと、塗料の密着性が弱く、数年で施工不良を起こす可能性があります。
特にガルバリウム鋼板の屋根は、表面の塗膜をケレン作業で削り、塗料がのりやすい状態にしてから塗装します。
ガルバリウム鋼板のケレン作業の注意点は、錆止め効果を持つメッキ層を傷つけないように、表層の塗膜だけをケレンすることです。メッキ層を傷つけると、錆止め効果が落ち、サビが発生してしまうことがあります。
見積もりをとった際、塗装業者にケレン作業の詳しい内容を確認しておくと安心でしょう。
コストダウンのコツ
腐食が進行してしまうと、ケレン作業が大掛かりになってしまいます。状態に比例して費用も上がっていきますから、定期的なメンテナンスが大切です。4種ケレンで作業できるうちに塗装すると費用を抑えられるでしょう。
また、見積もり金額とともに、作業内容を確認しておくと安心です。特に屋根は見えづらい部分ですから、どういった工事がされるのか把握しておきましょう。
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