スロープを作る費用はいくら?コンクリートだと安い?庭の段差を解消しよう

庭のスロープ設置費用はコンクリートなら10万〜50万円と伝える、玄関前の手すり付きスロープ

庭にスロープを設置する費用は、幅1m・長さ5mをコンクリートで施工する場合、10万〜50万円が目安です。既存の階段や舗装を撤去する場合は、別途費用がかかります。車椅子で使いやすいスロープにするには、費用だけでなく、利用者の身体状況や車椅子の仕様に合わせて、勾配・幅・踊り場・路面の滑りにくさを総合的に検討することが大切です。

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庭にスロープを設置する工事の費用は?

庭にスロープを設置する工事の費用は、コンクリートで幅1m・長さ5mの場合、10万〜50万円が目安です。材質・サイズ・勾配のほか、既存の階段や舗装の撤去、手すり、排水処理の有無などによって総額が変わります。

スロープを設置する工事にかかる費用の内訳

工事費用は、スロープの材質・サイズ・傾斜によって変わります。必要な長さや面積が増えるほど、費用も高くなる傾向があります。主な材料は、コンクリート、レンガ・タイル、石材などです。もっともリーズナブルなコンクリートは、平米単価約2万円が目安です。タイルやレンガ、石材で表面を仕上げる場合は、その約2倍となる平米あたり約4万円が相場です。

コンクリートは約2万円/㎡、タイル・レンガ・石材は約4万円/㎡で約2倍と示す比較図
スロープ仕上げ材の平米単価比較

素材によって耐久性やデザインが異なるため、予算や使い方に合わせて選びましょう。既存の階段などを撤去する場合は別途費用がかかり、撤去内容によって変動するものの、最低でも5万円前後を見込む必要があります。

コンクリートでスロープを作る場合の費用

コンクリートのみで幅1m・長さ5mのスロープを施工する場合、費用は10万〜50万円が目安です。基礎や土留め・型枠、勾配、排水処理などの条件によって変わり、既存階段や舗装の撤去費用は別途かかります。

手すりを取り付ける場合は費用が高くなる

スロープに手すりを設置すると、車椅子利用者だけでなく、歩行に不安のある方も庭を移動しやすくなります。手すりの相場は1mあたり約2万円、支柱は1本あたり約1.5万円です。スロープ工事と同時に施工する場合、スロープ本体に約10万円、2mの手すりに約10万円かかり、合計でおよそ20万円が目安です。

庭スロープの本体10万〜50万円、撤去最低5万円前後、手すり約2万円/m、支柱約1.5万円/本の目安
庭スロープ工事の主要費用

手すりは歩行時の身体保持や車椅子の走行補助に役立ちますが、握れば必ず安全に減速できるわけではありません。勾配、滑りにくい路面、踊り場、転落防止も含めて検討し、手すりの位置や高さは利用者の身体状況に合わせましょう。

設置箇所によって追加費用がかかることも

庭にスロープを設置する際は、舗装状況や庭の形状によって追加費用が発生することがあります。とくに高低差のある土地では、必要なスロープの長さや土留め、排水処理の有無によって費用が変わるため、現地調査で工事範囲を確認してもらいましょう。アプローチがコンクリート舗装なら、舗装を撤去してから基礎を施工するため、撤去・廃材処分費として約5万円が上乗せされる見込みです。化粧砂利は敷地内で再利用できれば、撤去・処分費を抑えられます。ただし、設置面積や砂利の量によっては、不要な砂利の撤去費として約1万円かかることがあります。芝生や土のままなら直接基礎工事に進めるため、追加費用は抑えやすいでしょう。

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スロープの形状で使いやすさは変わる

スロープを設置しても、勾配や幅、前後の水平部分が不十分だと、車椅子で使いにくくなることがあります。必要な有効幅は、車椅子の寸法や介助方法、手すりの張り出しなどによって異なります。そのため、「車椅子幅の1.5倍」を一律の最低基準とせず、実際に使う車椅子と利用者の身体状況に合わせて決めましょう。参考として、バリアフリー法の公共建築物向け義務基準では、移動等円滑化経路を構成する敷地内の傾斜路の幅を、段に代わる場合は120cm以上、段に併設する場合は90cm以上としています。

公共建築物向け基準で、段の代わりに設ける傾斜路は120cm以上、段に併設する場合は90cm以上と示す図
敷地内傾斜路の幅に関する公共建築物向け基準

※ 参考1:国土交通省『建築物におけるバリアフリーについて』
※ 参考2:国土交通省『建築物移動等円滑化基準・誘導基準チェックリスト(令和7年6月1日改正)』

スロープの傾斜の目安

スロープの傾斜は、車椅子の使いやすさと安全性に大きく影響します。一般の戸建て住宅にバリアフリー法の数値が一律に適用されるわけではありません。ただし、設計時の参考として、公共建築物の移動等円滑化経路を構成する敷地内の傾斜路には、原則として勾配1/12以下(高低差16cm以下は1/8以下)という義務基準があります。屋外の敷地内通路に関する誘導基準は、1/15以下です。勾配1/12は約4.8度で、この勾配にするには、スロープの水平距離を段差の12倍以上確保します。なお、建築基準法施行令第26条の「階段に代わる傾斜路」は1/8以下とされており、バリアフリー法の基準とは対象や目的が異なります。30cmの段差を勾配1/12で解消するには、水平距離だけで少なくとも360cmが必要です。さらに、スロープの前後や折り返し部分には水平なスペースを設けるため、実際の設置場所はより広くなります。長さを半分の180cmにすると勾配は約1/6、角度は約9.5度となり、1/12より大幅に急です。自走が難しくなり、介助時や下りでも転倒・転落のリスクが高まります。

30cmの段差では勾配1/12に360cm以上、180cmでは勾配約1/6となりより急になる比較図
30cmの段差に必要なスロープ長さの比較

「短くしてもよい」と判断せず、折り返し式の配置や別の出入口、段差解消機なども含めて専門家に相談しましょう。電動車椅子も、機種ごとに対応できる勾配や使用条件が異なります。本人の身体状況、車椅子の仕様、路面状態を確認し、無理のない勾配を計画することが大切です。

※ 参考1:国土交通省『建築物移動等円滑化基準・誘導基準チェックリスト(令和7年6月1日改正)』
※ 参考2:e-Gov法令検索『建築基準法施行令』
※ 参考3:国土交通省『基準等の解説・配慮事項』
※ 参考4:国土交通省『建築物におけるバリアフリーについて』

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玄関以外の場所にスロープを設置することもある

介護リフォームでは、玄関アプローチではなく、リビングへ直接つながるスロープを設置する方法もあります。玄関内の段差を通らずにリビングへ入れるため、廊下を車椅子で移動する手間を省けます。また、敷地の入り口からリビングまでの距離を利用すれば、玄関へ直接つなげるよりも緩やかな勾配を確保しやすく、1人で出入りしやすくなることがあります。ただし、リビングまでの距離や庭の広さによっては、外構の大がかりなバリアフリー化が必要となり、費用が高くなる可能性があります。玄関からリビングまでの間に、長さ約10mのコンクリートスロープを施工する場合、基礎工事を含む費用は30万〜100万円が目安です。土留めや型枠、排水処理、仕上げ、折り返しの有無によって変わり、既存舗装や廃材の撤去費用は別途かかります。予算が限られる場合は、玄関まわりや室内のリフォームを優先する方法も検討しましょう。

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介護以外にもスロープは活用できる

玄関先に段差がある場合、介護目的に限らず、ベビーカーや自転車の移動をしやすくするためにスロープへ作り替えることがあります。子ども乗せ自転車は一般的な自転車より重く、重心も高いため、持ち上げるには大きな負担がかかります。スロープがあれば、ベビーカーや自転車を玄関内まで押して移動しやすくなり、持ち上げる負担や転倒のリスクを軽減できます。ただし、急勾配や濡れて滑りやすい路面では転倒のおそれがあるため、勾配と滑りにくい仕上げにも配慮しましょう。

庭や玄関のスロープが車椅子、歩行、ベビーカー、自転車の移動に使えることを示す図
庭・玄関スロープの主な利用シーン
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庭にスロープを設置する工事の流れ

介護リフォームで玄関アプローチにスロープを設置する場合は、既存の階段や庭の舗装を撤去してから施工に入ります。一般的な工事の流れは次のとおりです。

庭のコンクリートスロープ工事を基礎、外枠、傾斜形成、仕上げ、完成の順に示す図
庭のコンクリートスロープ工事の流れ
  1. 外構に基礎を作る
  2. ブロックなどで外枠を組む
  3. コンクリートで傾斜を形成する
  4. 石材やアスファルトなどで仕上げ
  5. 完成

外構リフォームの中では比較的シンプルな工事ですが、基礎工事や左官作業が必要です。既存の階段を撤去する場合は、撤去作業や廃材処分も発生します。

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