2024年07月24日更新

監修記事

火災保険でカーポートを修理するには?保険適用の条件や金額も解説

「台風でカーポートが壊れてしまったけど火災保険は適用になる?」
「火災保険の申請手順ってどうするの?」
このようなことでお悩みではないですか?
この記事では火災保険の補償内容やトラブルの対処法などをご紹介します。
カーポートが保険対象と知らず、修理費用を支払っているケースも少なくありません。
最後まで読むと、火災保険の補償内容が理解でき、カーポート修理のための補償申請ができるようになります。

まずは
無料お見積もりから

自然災害によるカーポート被害は火災保険でどこまで補償される?

火災保険でカーポートは修理できる?保険適用の条件などを分かりやすく解説!

はじめに、自然災害によってカーポートが破損した場合の補償範囲について解説します。

自然災害によるカーポート被害の補償対象

・火災
・落雷
・風災
・雹(ひょう)
・雪災

2003年以降の火災保険に多いのが、補償内容を追加・削除できるプランです。

地域によっては「雪災」を補償から外しているかたもいらっしゃるのではないでしょうか。

近年、地球温暖化の影響で気象状況が変化しており、加入している火災保険の補償範囲が適切かの確認をおすすめします。

また、自然災害でも地震・津波・噴火などは火災保険ではなく地震保険の範囲になるため、火災保険では補償の対象外となるため、ご注意ください。

自然災害によるカーポート被害で火災保険が適用になりやすいパターン

ここでは、自然災害が原因でカーポート被害にあった場合、火災保険が適用になりやすいパターンを解説します。

【パターン1】強風時に飛来物がぶつかった

強風で飛んできた瓦などでカーポートが破損した場合は、保険が適用になりやすいケースです。

これは「風害」となり、飛来物がカーポートにぶつかり、カーポートの屋根や柱に傷やへこみができてしまう被害です。

火災保険においての風害は「最大瞬間風速20m以上の強風」が補償の条件で、これを満たさないと補償が難しくなります。

風速20mとは気象庁から「暴風警報」がでる基準で、ほとんどが台風による影響です。

このように、強風で飛来物がぶつかり、カーポートに傷がついた場合は、火災保険の適用になりやすいでしょう。

【パターン2】雹で屋根材がへこんだ(穴があいた)

雹(ひょう)が降った影響で、カーポートの屋根に被害があった場合は、保険が適用になりやすい例です。

これは「雹害」ともいい、5mmから20mmくらいの氷の粒がカーポートの屋根に直撃するため、へこみや穴があく被害です。

雹は、5月から7月の関東地方に多い現象で、お住まいの地域によっては、経験のないかたもいるのではないでしょうか。

2022年には、埼玉県でピンポン玉サイズの雹が降り、カーポートへの被害が報告されています。

このような雹による被害は、火災保険で多くの補償実績があります。

保険申請時に被害状況がわかる写真提出が必要な会社が多いため、危険のない範囲で写真や動画の記録をしておきましょう。

【パターン3】強風でカーポートパネルが飛ばされた

強風でカーポートパネルが飛ばされてしまった被害は、補償の対象になりやすい例です。

これは、「風害」にあたり、近年発生している大型台風の影響により、被害件数が増加しています。

カーポートの屋根部分は、間隔をあけた枠組みに、パネルという屋根材が挟み込まれた構造です。

通常は、平均風速10〜15mを想定した強度で作られていますが、強風に耐えられずにパネルが飛ばされることがあります。

火災保険において風害の補償条件は「最大瞬間風速20m以上の強風」となりますが、これは火災保険の適用になりやすい事例です。

また、隣家のカーポートパネルが飛んできて被害にあった場合も、カーポートは加入者所有の建物にあたるため、保険適用になるケースがほとんどです。

【パターン4】雪の重みでカーポートパネルが曲がった

大雪でカーポートパネルが曲がってしまう被害は、補償が適用されやすい事例です。

これは、雪の重みに耐えられず、カーポートパネルが曲がってしまう「雪害」にあたります。

通常、カーポートは積雪20cmまでの重みに耐えられる設計で作られていますが、雪の重みに耐えられず、被害がでることがあります。

雪の質にもよりますが、新雪の重さは1㎥あたり50〜150kg程度で、時間の経過とともに圧縮されたり、凍ったりして、10倍にもなるそうです。

このように、雪の重みでカーポートパネルに傷が付いたり曲がってしまった場合は、火災保険の補償が適用されやすいです。

【パターン5】大雪でカーポートが倒れた

大雪の重みに耐えられず、カーポートが倒れた場合は、火災保険の補償対象になりやすいケースです。

これは、「雪害」にあたり、雪の重みが原因のため、自然災害に該当するためです。

豪雪地帯のカーポートは、積雪100cmに耐えられる構造ですが、屋根と柱で作られたカーポートは、上からの重みにどうしても弱くなります。

また、この数年は、普段積雪があまりない地域での大雪被害も増加しています。

雪の重さが原因でカーポートが倒れてしまったケースでは、補償対象になりやすいため、加入している保険の申請を検討してみましょう。

また、カーポートが倒れて車両に被害がでた場合は、火災保険ではなく車の保険が必要になるため、ご注意ください。

まずは
無料お見積もりから

火災保険を利用したカーポート修理で注意すること

ここでは、火災保険を利用したカーポート修理で注意することについて解説します。

【注意点1】契約内容によって補償範囲が変わる

加入している保険のプランによって、どこまで補償されるかの違いがあります。

これは、火災保険のプランで、補償内容を選ぶことができるためです。

たとえば、雪の降らない地域では、雪害による補償を外し、補償対象が減ると保険費用を抑えられます。

また、自身で補償内容や補償金額を設定するプランもあります。

今後の見直しのためにも、加入している火災保険の契約内容を確認しましょう。

【注意点2】火災保険の免責事項を確認する

保険には免責事項があり、加入している保険の内容を調べる必要があります。

「免責事項」とは保険会社が補償しない内容で、カーポートの修理にかかる費用においては、自己負担分のことです。

たとえば、免責5万円など、修理費用のうち一定額が免責になるプランなどがあります。

この場合、カーポートの修理費用が5万円に満たなければ保険の申請する意味がありません。

免責事項は、各保険会社や契約商品により違いがあるため、内容の確認が必要です。

【注意点3】申請が受理されるまで業者と契約しない

保険の補償申請が通るまでは、カーポートの修理業者との契約はしないでください。

これは、補償が受理される判断基準が、被害状況や保険会社によって細かく分かれているためです。

カーポート修理の見積もりは、補償申請時に必要なことも多く、申請が受理される前に業者に見積もりを取る必要があります。

しかし、修理業者による「保険の適用になる」という言葉を信じて契約してしまい、トラブルになった事例もあります。

実際に、保険の適用になるから屋根の修理しませんか?などという詐欺業者もあとをたちません。

保険会社や契約プランによって、申請受理の内容が異なるため、確実に申請が通るまでは修理業者との契約はしないようにしましょう。

【注意点4】工事金額が全額負担されるとはかぎらない

カーポート被害の修理にかかる費用が全額負担されないこともあります。

これは、免責金額の設定がある場合、一定の損害額をこえたら保険を適用する方式など、火災保険のプランに違いがあるためです。

工事にかかる金額に関係なく、全額が負担されない場合もあるため、ご注意ください。

【注意点5】車両への被害は車両保険の対象になる

カーポートだけでなく、車両に被害があった場合は火災保険の対象にはなりません。

これは、車両への被害は「車両保険」の対象になるためです。

ちなみに、車両保険に車庫などの修理ができる特約をつけていた場合、補償内容が重複します。

それぞれの補償の内容や適用範囲などをよく確認しておきましょう。

自然災害によるカーポート被害で火災保険を申請する手順

自然災害によるカーポート被害で火災保険を申請する手順は、以下のとおりです。

手順
加入している保険会社に被害にあったことを連絡する

自然災害によりカーポート被害がでたら、加入している保険会社に連絡します。

簡単で良いので事前に被害状況をまとめておくと、保険申請や見積もりがスムーズです。

手順
カーポート修理の見積もりをとる

カーポート修理の見積もりを依頼します。

新築でカーポートを設置した場合はハウスメーカーに問い合わせをすると、修理の相談や、業者の紹介をしてくれる場合があります。

手順
火災保険の申請書を作り提出する

保険会社から送られてきた「保険金請求書」の記入をします。

その後、写真や工事見積などの必要書類を不備なくそろえて郵送します。

最近では保険会社のサイト内でネット申請が選べる会社も増えているため、加入している保険会社の申請方法についても確認しておきましょう。

手順
申請が受理されれば30日以内に指定口座に給付金が入金される

保険の申請が受理された場合は、1カ月を目安に給付金が入金されます。

まずは
無料お見積もりから

保険会社に火災保険の申請が通らなかった場合の対処法

火災保険でカーポートは修理できる?保険適用の条件などを分かりやすく解説!

ここでは、保険会社に火災保険の申請が通らなかった場合の対処法について解説します。

【方法1】追加資料の提出を検討する

保険申請の書類に不備があった場合、追加の資料提出を検討してみましょう。

これは、提出した書類だけでは、保険が適用できるかの判断がつきにくい場合があるためです。

保険が適用にならない理由のひとつに「経年劣化」があります。

特にカーポートを設置してから時間がたっている場合は、注意が必要です。

自然災害による被害なのか明確に判断するためにも、被害前後の写真や、被害状況がわかる写真の追加提出を検討します。

被害にあう前の状態はGoogleマップやストリートビューの使用もおすすめです。

まずは、追加資料を提出したいと保険会社に連絡してみると良いでしょう。

【方法2】そんぽADRセンターに相談する

加入している保険会社に追加資料を提出しても保険が通らない場合は、そんぽADRセンター に相談するのがおすすめです。

そんぽADRセンターとは、一般社団法人日本損害保険協会のお客さま対応窓口のこと。

そんぽADRセンターでは、なぜ火災保険の申請が通らないのかについて、中立の立場から回答してくれます。

  • フリーダイヤル:0570-022-808
  • 東京:03-4332-5241
  • 近畿:06-7634-2321
  • 平日:午前9時15分〜午後5時(祝日・休日および12/30〜1/4を除く)

【方法3】加入している保険会社のお客様センターに連絡する

加入している保険会社の相談窓口や、お客様センターに連絡をしてみる方法もあります。

これは、保険会社によっては、再審査請求制度があるためです。

この場合は、保険会社ではなく外部の「保険金支払審査委員会」が派遣され、被害の原因を調査し、保険会社の判断が適切か審査されます。

保険の内容によっては、再審査請求制度の対象外になるケースもあるため、まずは加入している保険会社にお問い合わせください。

保険会社の連絡窓口一覧
保険会社電話番号受付時間
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社0120-721-101平日 9:00~18:00
土・日・祝 9:00~17:00
アクサ損害保険株式会社 0120-449-669平日 9:00~17:00
イーデザイン損害保険株式会社0120-063-040 平日10:00~18:00
AIG損害保険株式会社0120-016-693 9:00~17:00
SBI損害保険株式会社0800-8888-836 平日 9:00~20:00
水 9:00~17:30
土・日・祝 10:00~17:00
共栄火災海上保険株式会社0120-719-112 平日 9:00~18:00
ジェイアイ傷害火災保険株式会社0120-532-200平日 9:00~17:00
セコム損害保険株式会社0120-333-962月~金 9:00~12:00
月~金 13:00~18:00
ソニー損害保険株式会社0120-101-656平日 9:00~17:30
損害保険ジャパン株式会社0120-668-292平日 9:00~20:00
土・日・祝 9:00~17:00
大同火災海上保険株式会社0120-671-071 平日 9:00~17:00
東京海上日動火災保険株式会社0120-071-281 9:00~18:00
日新火災海上保険株式会社0120-17-2424平日 9:00~17:00
三井住友海上火災保険株式会社0120-288-861平日 9:00~17:00
三井ダイレクト損害保険株式会社0120-312-770 平日 9:00~17:00
明治安田損害保険株式会社0120-255-400平日 9:00~17:00
楽天損害保険株式会社0120-115-6039:00~18:00

火災保険なしでカーポートを修理・交換した場合にかかる金額の目安

火災保険でカーポートは修理できる?保険適用の条件などを分かりやすく解説!

火災保険を使わずにカーポートを修理した場合、どのくらいの金額がかかるのでしょうか。

修理金額が20万円以上にならないと火災保険の適用外になってしまうため、どの程度の修理が保険適用になるのかを注目して見ていきましょう。

工事内容費用相場
カーポートパネルの補修1~5万円
カーポートパネルの交換3~25万円
支柱の修理・交換5~15万円
(柱1本あたり)
カーポート本体の交換30万円~
カーポートの修理費用は、大きさなどで変動する

カーポートの修理費用は、カーポート本体の大きさや仕様、さらには設置条件などによって大きく変動します。

そのため、上記の費用相場では20万円に満たない工事でも、実際に見積をしてみたら火災保険が適用になるケースもあるため注意しましょう。

まずは
無料お見積もりから

【Q&A】火災保険のカーポート修理に関するよくある質問

カーポートに車をぶつけた場合、火災保険は適用になる?

保険会社や契約プランにより、補償が適用になる場合と適用にならない場合があります。

加入している保険会社に問い合わせをしてみましょう。

カーポートの経年劣化による損害は、火災保険の適用になるの?

基本的には、保険の適用になりません。

火災保険は事故を補償するためにあり、経年劣化は補償の対象範囲外です。

カーポートは火災保険の「家財」に該当する?

カーポートは「建物」に該当します。

「建物」は自分で動かせないもの、「家財」とは自分で動かせるもの、と捉えるとわかりやすいでしょう。

自然災害によるカーポートの損害で車両も被害に遭った場合は、どうしたらいい?

加入している「車両保険」の申請が可能です。

ただし、災害の内容が車両保険の補償内容に含まれている必要があります。

加入している車両保険のプランの確認をしましょう。

カーポートの雨漏りは火災保険の対象になる?

基本的には補償の対象外です。

雨漏りの原因はなにか?という点で判断がわかれます。

たとえば、台風でカーポートの屋根が割れ、雨漏りしているのであれば補償の対象になりやすい事例です。

雨漏りだけの場合、主に経年劣化が原因で、火災保険の対象外になると考えられます。

火災保険のカーポート修理で信頼できる業者を選ぶポイント

火災保険でカーポートは修理できる?保険適用の条件などを分かりやすく解説!

火災保険の申請を考えたうえで、信頼できる修理業者を見つけるには、どのようなことに注意したらよいでしょうか。

ここでは、信頼できる業者を選ぶポイントを3つご紹介します。

自然災害によりカーポート被害にあい、火災保険の申請を考えている場合では、業者の仕事は修理だけではありません。

以下を参考に、信頼できる業者を見つけましょう。

【ポイント1】火災保険の申請経験が豊富な業者を選ぶ

火災保険の申請をした実績が多く、申請の知識がある業者を選びましょう。

これは、火災保険の審査には、修理の見積もりや被害状況の写真などが影響するためです。

カーポートの屋根など高所の被害を把握するのは、素人には難しく、状況写真を業者に依頼する場合もあります。

その際、保険申請を視野に入れて、自然災害によるものだと判断できる撮影が求められます。

火災保険申請経験が豊富だと、工事業者としての視点だけでなく対応が可能です。

また、保険の申請について相談できる業者もあります。

たとえば、同じ被害でもどのような申請方法が適切か、加入しているプランの特徴など、保険申請経験からアドバイスをもらえると安心です。

火災保険申請の実績について、ホームページなどへの掲載の有無を確認してみると良いでしょう。

【ポイント2】できるだけ事前調査に立ちあう

工事の見積もりのためには事前調査があります。

その場にできるだけ立ちあうことをおすすめします。

これは、業者がどの点を重要視しているか見比べるためです。

火災保険の申請が伴う修理見積もりのため、気になったことをその場で確認できるメリットもあります。

丁寧に事前調査しているかを見ることで、信頼できる業者なのかの判断もつきやすくなります。

【ポイント3】複数の業者を比較する

火災保険申請のためのカーポート修理業者を、複数比較することが大切です。

これは、カーポートの修理は業者によって見積金額の差が大きいためです。

複数社の見積もりで、見積金額と工事内容の違いを見比べてみましょう。

また、修理だけでなく、保険の申請が関係してくることを意識して見積もりをチェックします。

これは、一口に修理業者といっても、カーポートの場合はハウスメーカーから板金会社まで業者の種類も広範囲なためです。

適切な業者を見つけるためにも、複数者に見積もりを依頼することがおすすめです。

>>カーポートの修理業者を探すなら

まずは
無料お見積もりから

リフォームで、優良な会社を見つけるには?

本記事で紹介したリフォームの制度(保険)は一例で、「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって大きく異なります。複数社の見積もりを「比較」することが重要です!

実際のリフォーム費用が気になった方は見積もり比較のステップに進みましょう!

「本当に信頼できる会社が分からない……」「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒……」

そんな方のため、無料で簡単に比較できるようになっています。
大手ハウスメーカーから地場の工務店まで、1000社以上が加盟しており、安心してご利用できます。

無料の見積もり比較はこちら>>

後悔しないリフォーム・満足できるリフォームのため、慎重にリフォーム会社を選びましょう!

まずは
無料お見積もりから

この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

LINE 友達追加
まずは
無料お見積もりから
【お住まい周辺】
無料一括最大3社
リフォーム見積もりをする