2024年08月09日更新

監修記事

実家でリフォームローンを組むときの注意点と最適な方法を解説

実家のリフォームを考えたとき、リフォームローンの利用を検討している人も決して少なくありません。しかし、名義の違う家でのリフォームローンは注意しなければならないことも。
この記事では、実家でリフォームローンを組むときの最適な方法や、リフォーム費用を抑える方法を解説します。できる限り費用を抑えながらも、快適に過ごせるようなリフォームをしましょう。

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親名義の家でリフォームローンを組むときの注意点

親名義の家をリフォームする場合、子はリフォームローンを組めますが、注意するべきことがあります。

【注意点1】住宅ローン控除を利用できない

親名義の家でリフォームローンを組んだ場合、住宅ローン控除を利用できません。

住宅ローン控除

住宅ローンを利用して新築の取得やリフォームをした場合に、年末のローン残高の0.7%を所得税から最大13年間控除する制度のことをいいます。

>>国土交通省 住宅ローン減税

適用条件
  • ローン契約者が所有・居住する家
  • リフォーム後6カ月以内の入居
  • リフォーム後の床面積が50㎡以上
  • 合計所得金額が2,000万円以下 など

1つ目の適用条件のとおり、住宅ローン控除を利用するにはリフォームローンの契約者と家の名義が同じ必要があります。

高額なリフォームほど、住宅ローン控除の恩恵を受けられます。そのため、リフォームの金額によっては実家の名義変更を検討したほうがよいでしょう。

【注意点2】贈与税が発生する

親名義の家で子が110万円以上かけてリフォームする場合は、リフォームローンの有無を問わず贈与税が発生します。

これは、子のリフォームによって親名義の建物に付加されたものは、すべて親の所有物となることが理由として挙げられます。

110万円未満であればそのままリフォームしてもよいですが、110万円以上の場合は実家の名義変更を検討しましょう。

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実家をリフォームするときに名義変更をする方法

実家の名義変更をせずに子がリフォームする場合、以下の点に注意しましょう。

  • 住宅ローン控除を利用できない
  • 110万円以上のリフォームは贈与税が発生する

このような問題は、名義変更をすることで解決できます。

ここでは、名義変更にはどのような方法があるのか、どういった効果があるのかについて解説します。

【方法1】親子間での売買(譲渡)による名義変更

親子間で建物を売買することによって、名義を変更する方法があります。

築年数が古く、建物の価値が下がっている場合は安く売却できるため、子の負担を減らせるでしょう。

売買金額は親子間で自由に取り決めが可能ですが、建物の価値より低く設定した場合は贈与税がかかる可能性があります。

建物の価値はどうやって決まる?

建物の価値は、自治体が定めている「固定資産税評価額」によって決まります。
なお、固定資産税評価額は、所有する建物がある市区町村から発送される固定資産税の納税通知書に記載されています。

築年数が浅く建物の価値が3,000万円をこえるような場合、譲渡所得税が親にかかる可能性があるため、親子間での売買には適しません。

そのため、親子間での売買は建物の価値が下がっている場合に利用しましょう。

なお、次に解説する贈与での名義変更においても、建物の価値が下がっている場合に負担を減らす効果があります。それぞれどちらが得になるか試算した上で、名義変更するとよいかもしれません。

【方法2】親から子への贈与による名義変更

親から子への贈与によって、名義を変更する方法もあります。

築年数が古く建物の価値が下がっている場合は、課税対象額が少なくなるため子の負担を減らせるでしょう。

一方で、築年数が浅く建物の価値が高い場合は「相続時精算課税方式」を利用すると、税金を抑えられる可能性があります。

相続時精算課税方式

60歳以上の親または祖父母から、18歳以上の子や孫への贈与が2,500万円まで非課税になる制度のこと。
贈与税はかからないものの、将来の相続税は発生します。

相続税がかかるものの贈与税よりも税率が低いため、将来の節税対策になるでしょう。

建物の価値が下がっている場合は、親子間での売買か親から子への贈与か、どちらが費用を抑えられるかを検討して選びましょう。試算が難しい場合は、税理士へ相談することをおすすめします。

【方法3】親子の共有名義

実家を二世帯住宅にリフォームして同居する場合は、所有権を割合で分ける共有名義という選択肢もあります。

リフォーム費用と実家の建物の価値を照らし合わせ、リフォーム費用に相当する割合のみ所有権を子へ変更すると贈与税がかかりません。

このようなメリットはありますが、築年数が古い場合は建物の価値がリフォーム費用を下回る可能性があります。そうなると、贈与税が発生するため、共有名義にする意味は薄くなるでしょう。

【方法4】親子ペアローン・リレーローンの利用

実家をリフォームして親と同居する場合、共有名義にして親子ペアローンやリレーローンを利用するという選択肢もあります。

親子ペアローンとリレーローンにおける、それぞれの特徴は以下のとおりです。

親子ペアローン親子リレーローン
住宅ローン契約数2本1本
特徴親子が連帯保証人子が連帯債務者
返済方法親・子で同時親から子に引き継ぐ
住宅ローン控除親・子親・子
団体信用生命保険親・子子のみ

どちらのローンも、以下のメリットがあります。

  • 親が65歳以上でも利用できる
  • 借入額を増やしやすい
  • 親子それぞれが住宅ローン控除を利用できる

一方で、大きなデメリットもあります。

  • 住宅ローン破産の可能性がある
  • 名義変更が難しくなる
  • 相続でトラブルになりやすい

どちらかの返済能力がなくなったとき、もう一方に大きな負担がかかり住宅ローン破産することも。

名義変更や相続トラブルなどのデメリットも多いため、利用する際は慎重に検討しましょう。

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名義変更にかかる諸費用の目安

住宅の名義変更では、売買での費用や贈与税だけでなく、登録免許税や不動産取得税などの費用も発生します。

項目税金・費用
登録免許税【売買】固定資産税評価額 × 1.5%
【贈与】固定資産税評価額 × 2.0%
不動産取得税固定資産税評価額 × 3%
書類の取得費用1,000円〜1万円
司法書士への依頼料5万円〜10万円

名義変更をする場合は、このような費用も想定しておきましょう。

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実家をリフォームするお金がない場合の対策

【対策1】補助金を活用する

国の施策に、リフォームで活用できる補助金があります。補助金を活用することでリフォームの費用負担を軽減できる可能性が高くなるでしょう。

2024年は、次のような補助金を活用できます。

  1. 子育てエコホーム支援事業
  2. 長期有料住宅化リフォーム推進事業
  3. 先進的窓リノベ2024事業
  4. 給湯省エネ2024事業
  5. 既存住宅における断熱リフォーム支援事業
  6. 次世代省エネ建材の実証支援事業
  7. 住宅エコリフォーム推進事業
  8. 子育て支援型共同住宅推進事業

>>【2024年】リフォームの補助金・助成金制度を一にして、国や自治体ごとに解説!

リフォーム費用を抑えるために、補助金の活用を検討しましょう。

【対策2】火災保険や地震保険を活用する

火災保険は火災だけでなく、風災や水災など自然災害での被害も補償してくれます。また、地震保険に加入していれば地震や津波による被害も補償対象に。

実家が自然災害の影響で劣化している場合は、火災保険や地震保険を活用すると補償を受けられ、リフォーム費用をカバーできる可能性があります。

被害を受けた場合、3年以内に保険金を請求すれば補償される可能性があるため、保険会社へ問い合わせてみましょう。

>>火災保険申請から支払いまでを徹底解説!必要書類や請求時のコツも

【対策3】リフォーム内容を見直す

リフォームするお金がない場合、次のようにリフォーム内容を見直すことで費用を抑えられる可能性があります。

  • リフォーム範囲の削減
  • 水まわりリフォームのグレードダウン

家全体のリフォームを検討していた場合、あまり使わない居室のリフォームを見送ることや、検討していたキッチンのグレードダウンなどが効果的でしょう。

本当に必要なリフォームかを考えることで、無駄な出費を省けるかもしれません。

【対策4】複数のリフォーム業者から見積もりを取る

リフォームは間取りや材料、施工業者によって大きく費用が変わります。そのため、複数のリフォーム業者から見積もりを取ることをおすすめします。

1社のみの見積もりでは基準がわからないため、相場より高かったとしても気付かないこともあるでしょう。

複数のリフォーム業者から見積もりを取って、最適な価格でリフォームできるようにしておきましょう。

>>複数のリフォーム業者から見積もりを取る場合はこちら

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【Q&A】実家のリフォームローンに関するよくある質問

実家に住宅ローンが残っている場合は名義変更できる?

実家に住宅ローンが残っている場合、金融機関の承認を得られた場合に限り名義変更ができます。
名義変更を認めていない金融機関もあるため、その場合は住宅ローンの借り換えを検討しましょう。

実家に住宅ローンが残っていてもリフォームローンは組める?

実家に住宅ローンが残っていてもリフォームローンは組めますが、返済比率が高い場合はローン枠を確保できない可能性もあります。

実家のリフォームにかかるお金はどのくらい?

実家のリフォームにかかる費用の目安は以下のとおりです。

リフォームの範囲費用の目安
部分リフォーム10万円〜300万円
全体リフォーム300万円〜2,000万円

このように実家のリフォームにかかる費用は、範囲や内容により大幅に変わるため、複数のリフォーム業者から見積もりを取るようにしましょう。

>>リフォームの費用や価格の相場は?一挙紹介します!

親の家をリフォームして一緒に住むと税金対策になる?

二世帯住宅にリフォームして一緒に住むと、「小規模宅地等の特例」を利用して土地の評価額を大きく減額できる可能性があります。

共有名義にしなければならないなどの条件があるものの、相続してからは330㎡までの土地の評価額が80%減額されるため、大幅な節税が期待できるでしょう。

妻の実家をリフォームしたら贈与税はかかる?

本人名義ではない家で110万円以上かけてリフォームする場合、贈与税がかかります。

贈与税を避けたい場合は、リフォーム前に名義変更をしましょう。

ただし、名義変更しないほうが得する場合もあるため、必ず試算してください。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】小川愛

二級建築士、宅地建物取引士。愛知県名古屋市にて高級分譲住宅設計・施工会社に勤務。土地取得からプランニング、施工、販売、お客様のお引っ越し、アフターサービスまでの、住宅に関わる全ての業務に従事。

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