屋根の形を変えるリフォームの費用
屋根の形を変えるということは意匠的にも、住宅の使用の仕方にも大きな影響を与えるリフォームとなります。工事場所が高所となりますので、そのために足場の設置なども必要な大掛かりな工事です。
規模によりますが、相場としては約200万〜700万円程度の費用が必要な工事となるでしょう。費用は切妻、片流れ、寄棟などの変更する屋根の形状の違いよっても変動します。
屋根の形を変えるリフォームの注意点
屋根の形を変更するリフォームをする際にどのような点に注意したら良いのでしょうか。2つの点を取り上げます。
確認申請について
屋根の形状変更という大掛かりなリフォームをする時には、法律の問題も気になるところです。結論から言うと屋根リフォームの際に確認申請を提出することは「多くの場合は必要ない」ということになります。
床面積が増える場合、確認申請を提出することが必要です。
しかし屋根のリフォームの場合、床面積が増えるわけでありませんので基本的には確認申請は必要ではないと言われています。
しかしながら、屋根の最高部分の高さが今よりも高くなる場合、確認申請が必要となることがあります。敷地の斜線規制の影響を受け、建築可能な建物の高さには限界があります。
確認申請が必要となる場合、申請に関わる費用として約25万〜30万円程度必要となります。確認申請のために図面を揃えたりする必要もあり、期間も数カ月必要となることがあります。
そのため、できるだけ既存の住宅の高さの範囲の中で屋根の形を変更する工事をお勧めします。また確認申請が必要かどうかはリフォーム会社に必ず確認してください。
屋根の形状によるメリットやデメリット
2つ目に考える注意点は屋根の形状です。屋根の形状にはそれぞれにメリットやデメリットがあります。代表的な3つの屋根について見てみましょう。
切妻屋根
切妻屋根は日本では最もよく目にする屋根です。構造がシンプルですので費用を安く抑えることができます。
相場としては約200万〜400万円程度でしょう。構造や形状がシンプルであるということは雨漏りのリスクを下げることにも寄与します。
さらに屋根裏の換気のための設備を設置しやすいというメリットもあります。これは住宅を長持ちさせる点で大きなポイントです。
一方デメリットとしては、一般的な形状の屋根のため個性的という印象とはなりません。
また、妻側の壁は直接日光や雨を受けるので劣化しやすいという点が挙げられます。この劣化が雨漏りの原因となってしまうことがあります。
寄棟屋根
寄棟屋根は4方向から屋根面を寄せて支え合う構造となっています。風に対しても強い構造です。
壁面の面積を減らすことができますので、壁面の劣化の保護の点でも優れています。
寄棟屋根へ変えるための費用相場は約300万〜600万円程度でしょう。
雨や雪に対しても4方向で受けるのでそれぞれの面で受ける量を分散させることができます。壁面の保護ともなり、長期的なメンテナンス費用を下げることができます。
デメリットとしては、屋根の形状により部材のロスが多く出ます。また雨樋が長く必要なため、長さによってその価格が加わってきます。そのためリフォーム費用が割高となります。
それに加えて棟部分が増えるため、棟同士の接合個所も増え、雨漏りのリスクが増すという点もあります。
片流れ屋根
片流れ屋根は1面だけが傾斜している形状の屋根です。近年の住宅ではこの屋根を採用する住宅が増えてきています。
この屋根の形状へ変えるためリフォーム費用の相場は約200万〜350万円程度でしょう。
この屋根では壁を高くまで取ることができ、窓を上部に設置することが可能になります。そのため家の中が明るくなります。また住宅全体としてもシャープな印象になります。
費用的にも上記の中で最も費用相場が低い屋根となります。構造もシンプルですので、雨漏りのリスクを下げることもできます。
デメリットとしては雨を1面だけで受けるため、雨樋が大きいものでないと雨水を処理しきれなくなり溢れてしまうということがあります。このことは思わぬ場所からの雨漏りを生じさせる原因となることがあります。
同じように雪も1面しか落ちる場所がありませんので、その面だけに雪が溜まってしまうという点もあります。
雨漏りしにくい屋根の形とは
雨漏りをしてしまうと住宅の劣化が加速度的に進みます。また雨漏りの原因箇所の特定は簡単ではありません。そのため、雨漏りしにくい屋根を選ぶことは大切なことです。
雨漏りのリスクを下げるには構造をシンプルにすることと、丁寧な施工が重要です。
この観点から考えますと、片流れ屋根が最も雨漏りに強い屋根と言えるでしょう。切妻屋根も構造がシンプルなため、雨漏りには比較的強い屋根と言われています。
しかしながら屋根の一点の高さがとても高くなります。高さ制限、斜線規制などにかかってしまわないよう計画しなければならなりませんので、プラン作成には充分な吟味が必要です。
屋根の形を変更する際のその他の注意点
ここで挙げている屋根のリフォーム費用の相場は既存の屋根の状態や敷地の広さなどによって大きく変動します。また使用する屋根材の価格によっても大きく費用が変わります。費用面ではリフォーム会社とよく相談しましょう。
屋根の工事をする際に下地が悪くなっていることが発見されることがあります。その場合は下地の補修費用なども必要となってきます。
この点も考慮に入れておきたいものです。
また屋根工事ですので、家に住みながらのリフォームが難しくなることもあります。その際には近くにアパートを一時的に借りるなどの対策が必要となることがもあります。このような費用についても考えておきましょう。
このほかに高さが高くなると風圧の構造計算も必要となり、そのための費用がかかる場合もあります。
屋根の形を変更するリフォーム工事は何回もできる工事ではありませんので、ぜひじっくり考えて後悔のないリフォームとしましょう。
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