屋上は後付けできる?屋根を屋上にする工事と費用の目安を解説

「陸屋根を屋上にできる?後付けリフォームの方法と費用」の文字と、何もない陸屋根の住宅、手すりや床材、テーブルセットを備えた屋上のある住宅

戸建て住宅では、建物の構造や法令上の条件を満たせば、既存の屋根をリフォームして屋上を後付けできる場合があります。屋上テラスの後付け費用は、外階段を使うプランで約10万円/㎡が目安ですが、既存屋根の形状や階段の位置、構造補強の有無などによって大きく変わります。この記事では、屋根を屋上にするために必要な工事と費用の目安を解説します。

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外階段プランは1平方メートルあたり約10万円、内階段は約80万円加算となる目安と、屋上部分約100万円、全体改修約1,500万円の施工事例を示す図解
屋上を後付けするリフォーム費用の目安と施工事例

屋根を屋上にリフォームできる?

もともと屋根だった部分を、屋上として使えるようにリフォームできる場合があります。ただし、木造・鉄筋コンクリート造のどちらでも、建物の構造や既存部分の状態、建築基準法などへの適合性を確認しなければならず、面積制限がないことだけで施工の可否は判断できません。また、新築時の住宅瑕疵担保責任保険は、後から行ったリフォーム部分を原則として保険対象に含みません。保証を希望する場合は、リフォーム瑕疵保険を利用できる事業者に相談し、工事着手前に手続きしましょう。保険を利用するときは、防水下地の勾配や歩行時の強度、排水など、保険法人の設計施工基準に合わせた計画が必要です。

屋上の後付けでは、構造、法令、防水・排水計画、かし保険の工事前手続きを確認することを示す図解
屋上後付け前に確認する4つのポイント

※ 参考:住宅瑕疵担保責任保険協会「リフォームのかし保険」

屋上の後付けでは容積率への影響を確認する

家屋をリフォームする際は、容積率への影響も確認しなければなりません。屋上に屋根を付ける場合は、柱や壁の有無、形状、使い方によって床面積の扱いが変わることがあるため、設計前に建築士へ相談しましょう。建物の屋根面を屋上として使うだけなら、通常、その部分自体は床面積に算入されません。ただし、屋上へ通じる階段室や、屋根・柱・壁などを追加した部分は、形状や使い方によって床面積に算入されることがあります。バルコニーやベランダの扱いは、外気への開放性、幅、屋内的な用途に使うかどうかなどによって決まります。屋外階段も、所定の開放条件を満たす場合に限り床面積に算入されません。「屋上なら広さにかかわらず容積率に影響しない」と決めつけず、設計段階で建築士を通じて特定行政庁や確認検査機関に確認してもらいましょう。

屋根面を使うだけなら通常は床面積に算入されず、階段室などを追加すると算入される場合があることを比較した図解
屋上後付けと床面積算入の考え方

※ 参考:国土交通省「床面積の算定方法について」

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屋上を後付けするリフォーム費用の目安

屋上テラスの後付け費用は、施工面積や既存屋根の形状、階段の位置、構造補強の有無によって大きく変わります。外階段を使うプランの施工価格は約10万円/㎡が目安で、内階段を設ける場合は約80万円が加わります。施工事例には、屋上部分の施工費が約100万円だったケースや、木造住宅のフルリフォームと同時に屋根を屋上へ改築し、総費用が約1,500万円だったケースもあります。

外階段プランは1平方メートルあたり約10万円、内階段は約80万円加算となる目安と、屋上部分約100万円、全体改修約1,500万円の施工事例を示す図解
屋上を後付けするリフォーム費用の目安と施工事例

約100万円は屋上部分のみ、約1,500万円はフルリフォーム全体の金額で、工事範囲が異なります。複数のリフォーム会社に見積もりを依頼し、構造補強、防水、階段、手すり、仕上げを含む工事内容と価格を比較しましょう。

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屋根を屋上にするために必要な工事

屋根を屋上にリフォームする方法は、既存の屋根形状によって大きく異なります。もともと陸屋根の住宅でも、ウッドデッキと階段を追加するだけで屋上として使えるとは限りません。人や家具などの重量に耐えられるかを確認したうえで、歩行に適した防水・排水計画を立て、安全な階段と高さ1.1m以上の手すり壁や柵を設置する必要があります。切妻屋根や寄棟屋根の全面を撤去して陸屋根に作り替える工事は、主要構造部である屋根の大規模の修繕・模様替に該当する可能性があります。2025年4月以降、階数2以上または延べ面積200㎡超の建築物で大規模の修繕・模様替をする場合は、原則として工事前の建築確認が必要です。屋根の水平投影面積の過半に工事が及ぶかなどによって該当性が決まるため、計画段階で建築士に確認してもらいましょう。

屋上の後付けに必要な構造確認、防水、排水、安全な階段、高さ1.1m以上の手すり、該当時の建築確認を示す図解
屋根を屋上にするために必要な工事と確認

※ 参考:国土交通省「建築確認・検査の対象となる建築物の規模等の見直し」

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屋根の一部を屋上庭園やテラスにする際の注意点

屋根全体ではなく、一部をテラスやルーフバルコニー、屋上庭園にリフォームできる場合もあります。ただし、施工の可否はスペースの広さだけでは判断できません。土や植物、デッキ、家具、人などの重量を加えたときの構造安全性を確認するほか、耐根性のある層、防水層、排水層、排水口の目詰まり対策などを一体で計画する必要があります。風の影響や転落防止、完成後の点検・管理方法も重要です。既存の建物は屋上緑化を前提に設計されていないことが多いため、建築士に建物の状態と設計図書を確認してもらい、必要に応じて構造計算や補強設計を行いましょう。

屋上庭園やテラスでは、荷重、耐根・防水・排水、風・転落対策、完成後の点検・管理を確認することを示す図解
屋上庭園やテラスを設ける際の確認事項

※ 参考:東京都環境局「既存建築物の屋上緑化事例」

屋上防水は定期的な点検・補修が必要

屋上の防水層は定期的に点検し、状態に応じて補修・改修する必要があります。シート防水の張り替えやFRP防水のトップコート塗り替えを、すべての建物で約20年に一度行うとは限りません。メンテナンス時期は、防水工法や製品仕様、日射・降雨などの環境、歩行頻度、劣化状況によって異なります。例えば、一般的なポリエステル系のFRP防水トップコートは、2~5年ごとの塗り替えを推奨するメーカーもあります。施工時の仕様書や保証条件を確認し、色あせ、白い粉、ひび割れ、膨れ、シート端部の浮きなどが見られたら、目安の年数を待たずに専門業者へ点検を依頼しましょう。家具や設備の脚で防水層を傷つけないよう保護し、排水溝やドレンにたまった枯葉やごみをこまめに取り除くことも欠かせません。

屋上防水の色あせ、白い粉、ひび割れ、膨れを見つけたら、目安の年数を待たずに点検を依頼することを示す図解
屋上防水で点検を依頼したい劣化サイン
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