目次
犬が安全・快適に暮らせる環境とは?
犬は人と体のサイズは大きく異なるものの、安全面や温度管理の配慮は、当然人と同じく気を配ってあげる必要があります。
犬が快適に過ごすためにはどんな箇所に配慮すべきかご紹介します。
- 家具の角にクッションがついている
- 室内の温度管理がされている環境
- 危険なものに近づけないレイアウト
- 誤飲しやすいものが置かれていない環境
- 犬が走っても滑らない床
- 家族の気配を近くに感じられる環境
家具の角にクッションを付ける
テーブルや棚の角は、犬が遊んでいるときにぶつかってしまうと大変危険です。
万が一ぶつかってしまっても怪我をしないように、家具の角にはクッションやカバーを付けておくのがおすすめです。
室内の温度管理がされている環境
犬にとって快適な室温を保つためには、温度管理も重要です。
適温は21~25℃が目安ですが、体格や年齢、毛の長さによって丁度良い温度は異なるため、飼い犬に合わせて調整してあげましょう。
危険なものに近づけないレイアウトにする
キッチンや台所など犬が入ると危険な場所には、あらかじめ柵を付けておくと犬の侵入を防げます。
大型犬やジャンプ力の高い犬を飼っている方は、犬が飛び越えない大きさの柵を選びましょう。
また、冬場にヒーターやストーブといった暖房器具を出す場合も、犬が直接触れないように柵を設置しておくと安心です。
犬が噛んでしまうと危険な電源コードやコンセントは、カバーを付けるなどして犬が触れないように工夫しましょう。
誤飲しやすいものが置かれていない環境
犬は興味を惹かれるものが床に落ちていると、口の中に入れてしまうことがあります。
犬がうっかり誤飲してしまうのを防ぐために、床に食べ物や小物を置いておかないように気を付けましょう。
人間にとっては美味しい食べ物でも、犬には危険な食べ物が多くあります。
以下のような食べ物は、犬に与えると危険なためとくに注意しましょう。
- チョコレート
- アーモンド
- ぶどう
- ねぎ
- キシリトール
室内に飾る観葉植物や花の中には、犬が食べると中毒になってしまうものがあります。
アイビーやポトス、ユリ、アジサイなどの植物は、犬にとって危険なため飾らないようにしましょう。
一見安全そうな部屋の中にも、犬にとって危険なものは多く潜んでいます。
- ゴミ箱
- ティッシュ箱
- 子供のおもちゃ
- 暖房器具
- 電気コード
- お菓子の食べ残し
ゴミ箱やお菓子の食べ残しは放置しておくと、犬が誤飲してしまう原因になります。
ゴミ箱はロック付きのものを選び、食べ残しはしっかりと片づけるなど、犬が安全に暮らせるように配慮しましょう。
犬が走っても滑らない床
フローリングの床は硬くて滑りやすいため、犬が飛んだり走ったりするととても危険です。
とくに、体が華奢な小型犬や年配の犬は、足を滑らせると腰を痛めたり、怪我したりしてしまう可能性があります。
犬が安心して暮らすためには、クッション性のある床や滑りにくい床を選ぶのがおすすめです。
床をリフォームしたり、カーペットやコルクマットを敷いたりすると、犬が暮らしやすい部屋を作れます。
家族の気配を近くに感じられる環境にする
犬は本来群れで生活している動物なため、ひとりで過ごすのをあまり好みません。
飼い主が常に寄り添っているのは難しくても、家族の気配を感じられるだけで犬は安心できます。
犬のケージを置く場合は、完全に隔離された場所ではなく、飼い主の気配を感じられる場所を選ぶのがおすすめです。
犬専用部屋を設けるメリット・デメリット
メリット | ・愛犬が自由に過ごせるスペースを作れる ・飼い主の外出中も安全に過ごせる ・犬が過ごしやすい気温を保てる |
デメリット | ・犬と触れ合う時間が少なくなる ・部屋が狭すぎると犬のストレスになる |
ここでは、犬専用部屋を作るメリット・デメリットを紹介します。
犬専用部屋を作ろうか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
犬専用部屋を作るメリット
自宅に犬専用部屋を設けると、以下のようなメリットがあります。
メリット①愛犬が自由に過ごせるスペースを作れる
犬専用部屋は、愛犬が自由に遊んだり、ゆったりとくつろいだりできるスペースです。
就寝場所やトイレ、食事場所を用意して、犬が落ち着いて暮らせる空間を作りましょう。
また、中には常に人間と同じ部屋にいるとストレスになってしまう犬もいます。
犬専用部屋を設けることで、犬のパーソナルスペースが作れるのもメリットです。
メリット②飼い主の外出中も安全に過ごせる
飼い主が家にいないときも、犬専用部屋があれば安全に暮らせます。
キッチンや階段といった危険な場所に近づく心配がないため、飼い主も安心して外出できます。
犬専用部屋がない家で犬が留守番する場合は、いたずらして誤飲や怪我をしてしまわないか、注意しなければなりません。
また、ケージに犬を入れておく方法もありますが、限られたケージの中で過ごすよりも、犬専用部屋がある方が犬は快適に過ごせます。
メリット③犬が過ごしやすい気温を保てる
犬は寒さに強く暑さに弱いため、とくに夏場は温度管理に気を配る必要があります。
犬専用部屋を設ければ、犬が過ごしやすい気温に常時設定できるため、熱中症になる心配もありません。
また、飼い主の外出時も空調管理がしやすくなり、留守番中も快適に過ごせるようになります。
犬専用部屋を作るデメリット
メリットが多い犬専用部屋ですが、場合によっては以下のようなデメリットもあります。
デメリット①犬と触れ合う時間が少なくなる
犬が飼い主と別の部屋で過ごすようになると、物理的に触れ合う時間が減ってしまうこともあります。
犬との信頼関係を築くためにも、犬と触れ合ったり遊んだりする時間は大切です。
日々のトレーニングや体のケアを丁寧に行い、犬が不安を抱かないように可愛がってあげましょう。
デメリット②部屋が狭すぎると犬のストレスになる
犬専用部屋を作っても部屋が狭すぎると、犬のストレスになってしまいます。
また、部屋が狭いと思うように動けず、犬が運動不足になるデメリットもあります。
犬が自由に過ごすためには、駆け回ったり遊んだりできるスペースが必要です。
犬専用部屋を作る際は、犬が快適に暮らせる広さの部屋を用意しましょう。
室内犬が落ち着ける部屋のレイアウトとは?
室内犬が落ち着いて暮らすためには、ケージやトイレのレイアウトを工夫することも大切です。
ここでは、犬が暮らしやすくなるケージとトイレのレイアウトを紹介します。
トイレは人通りが少ない場所に設置する
犬用トイレは犬が落ち着いて排泄できるように、人通りの少ない場所に置くのがポイントです。
ドアや玄関など人の動線に近い場所だと、犬がトイレを使うときにストレスを感じてしまいます。
壁際や階段下など少し隠れた場所に設置すると、犬は安心してトイレを使いやすくなります。
また、トイレを清潔に保つためには、飼い主が排泄物を処理しやすい場所に置くのも大切です。
トイレとケージは離す
部屋の中を清潔に保つためにも、トイレとケージは離して設置するのがおすすめです。
部屋の広さが足りず、どうしてもケージの中にトイレを置きたい場合は、一般的なサイズより大きめのケージを選びましょう。
とくに子犬は自分のフンを口にしてしまうことがあるため、トイレとケージは分けておくと安心です。
フンを食べるのが癖になってしまうと治りづらいため、排泄物をこまめに片づけるなどして十分に配慮しましょう。
人通りの多い通りに面している部屋には注意
人通りの多い通りから音や振動が伝わると、警戒心の強い犬は落ち着いて過ごせません。
また、本来犬には縄張り意識があるため、外にいる人を見ると吠えてしまうこともあるでしょう。
さらに、直射日光が当たる窓際で長時間日に当たると、犬が熱中症になってしまう危険性もあります。
そのため、犬用の部屋のレイアウトを考える際には、人の動きが気にならないように工夫を行ったり、通りに面していない部屋・直射日光が入りすぎない場所を選ぶことが大切です。
犬と快適に暮らす部屋作りの工夫・アイディア
室内犬が心地良く暮らすための、部屋作りの工夫やアイディアを紹介します。
犬との生活がより快適になるアイディアばかりなので、ぜひ取り入れてみてください。
消臭効果があり耐久性の高い壁紙を選ぶ
壁紙は消臭効果のあるタイプを選ぶと、ペットのニオイが軽減されて快適な空間を保てます。
また、犬が引っ掻いても傷付かないように、耐久性の高い壁紙を選ぶのがおすすめです。
大型犬を飼っている方は壁紙だけでなく、犬が届く高さまでパネルも設置すると、犬が噛んだり爪を研いだりしても傷付きにくくなります。
さらに、傷や汚れだけでなく衛生面にも気を配りたい方には、抗菌作用のある壁紙をチェックしてみてください。
カーペットやマットを床に敷く
硬い床にはカーペットやマットを敷くと、犬の足腰にかかる負担を軽減できます。
柔らかく滑りにくい床を作るには、コルクマットやタイルカーペット、ジョイントカーペットがおすすめです。
小さいマットをつなぎ合わせて敷くタイプは、床の大きさに合わせて設置できるのがメリットです。
汚れたら部分的に交換することもできるため、清潔に使い続けられます。
また、中には防汚機能や消臭機能が付いている製品もあります。
ペット用網戸を設置する
部屋の窓を開けてニオイ対策したいときは、ペット用網戸があると役立ちます。
ペット用網戸は一般的な網戸よりも強度が高く、犬が引っ掻いてもなかなか破れないのが特徴です。
一般的な網戸は爪で引っ掻くと破れやすく、網戸の穴からペットが脱走してしまう危険性があります。
ペット用網戸があれば犬が網戸を破ってしまう心配がないため、安心して室内を換気できます。
犬が遊べるスペースを庭に作る
室内に犬の遊び場を作るスペースがないときは、ドッグランを庭に作るのもおすすめです。
自宅にドッグランがあれば、愛犬が運動不足になる心配もありません。
またウッドデッキがあると、屋内から庭へのアクセスが良くなります。
庭を遊び場にする際には、犬が外に飛び出さないように、家の周りに柵を設置することも忘れないようにしましょう。
犬用品の収納スペースを作る
犬用品の収納スペースがあると、ドッグフードやペットシーツを置く場所に困らなくなります。
つい増えがちな犬用おもちゃやペット用の服、リード、お散歩バッグなどもまとめて収納できます。
部屋の間取りや空間に合わせて収納スペースを作りたい場合は、造り付け家具がおすすめ。
消耗品をストックできる大容量の収納スペースがあれば、買い物に行く頻度も減らせます。
愛犬の体を洗える水場を設置する
犬はお散歩中に電柱周りや茂みを嗅いで回るため、帰ったら体や足を洗ってあげる必要があります。
お散歩から帰ってきた犬をすぐに洗ってあげるためには、玄関の近くに専用の水場があると便利です。
とくに大型犬は玄関から洗面所まで抱えて移動するのが難しいため、専用の水場を作ることもおすすめです。
また、水場の近くにドライヤーを用意しておけば、洗い終わった後の濡れた毛もすぐに乾かせます。
室内ドアにペットドアを設置する
室内ドアにペットドアがあると、犬は自由に部屋を行き来できるようになります。
飼い主がドアを開ける手間が無くなる点や、ペットのストレスを減らせる点がメリットです。
また、ペットドアを設置すると、部屋の冷暖房効率が上がるメリットもあります。
ロック機能のあるペットドアを選べば、来客時や仕事中は犬が部屋に入らないようにすることもできます。
犬と一緒に過ごすためのポイントや注意点
犬と暮らすときに気を付けたい、ポイントや注意点を紹介します。
リフォームでできる騒音対策や抜け毛対策、ニオイ対策についても触れているので、参考にしてみてください。
キッチンや玄関に仕切りを付ける
犬が立ち入ると危険なキッチンや、脱走につながる玄関・ベランダには、柵や仕切りを付けると安心です。
とくにキッチンには刃物やコンロがあり、犬が入るととても危険です。
また、階段から転落する恐れがある場合は、階段周りにも柵を付けておきましょう。
新しく柵を設置する際は、犬が柵を倒したり開けたりしてしまわないように、しっかりと固定できる柵を選ぶことが大切です。
犬と飼い主の寝室は分けておく
中には犬と一緒に就寝する飼い主もいますが、基本的には犬と人間の寝床は分けた方が衛生的です。
寝る部屋を別々に用意するか、どうしても同じ部屋で寝たい場合は、寝具を分けて使いましょう。
同じ寝具で寝ると、飼い主が犬の毛を吸い込んでしまい、アレルギー反応を起こしてしまう場合があります。
また、人間の寝床に付いているダニや汚れで、犬が皮膚疾患にかかってしまう危険性もあります。
犬と飼い主がお互い気持ちよく寝るためにも、寝室や寝具は分けることも検討しましょう。
壁・床・ドアの騒音対策をする
犬の吠え声や足音で近所に迷惑をかけないために、騒音対策は大切です。
騒音を響かせないためには、防音壁や防音ドア、遮音性のあるクッションフロアなどを取り入れるのがおすすめです。
また、窓から音が漏れるのを防ぐ防音カーテンや、床に敷くだけで騒音対策ができる防音カーペットなどのアイテムもあります。
吸音性や防音性の高いアイテムを取り入れて、犬が遊んだり吠えたりしても大丈夫な環境を作りましょう。
部屋の段差を減らして抜け毛対策する
犬は季節の変わり目に換毛期があるため、抜け毛が多い時期はこまめな掃除が必要です。
部屋の床をきれいに保ちたい方には、部屋の段差を減らすリフォームがおすすめ。
部屋がフラットになれば掃除がしやすくなるだけでなく、ロボット掃除機に掃除を任せることもできます。
また、毛足の長いカーペットを避けたり、床にものを置かないように気を付けたりすると、より抜け毛が床に溜まりにくくなります。
24時間換気システムでニオイ対策する
外出している時間が長い方や、窓を開けずに換気したい方は、24時間換気システムを導入するのがおすすめです。
24時間換気システムがあれば窓を閉めていても換気できるため、飼い主の外出時や就寝中も絶えず換気が行えます。
とくに、将来的に物件を貸したり売却したりする予定がある方は、部屋にニオイがこびりつかないように気を付けると良いでしょう。
24時間換気システムは2003年からすべての建築物へ設置することが義務付けられていますが、まだ導入していない建物にもリフォームで設置可能です。
犬と暮らす部屋作りのリフォーム事例
犬が快適に暮らすための、部屋のリフォームを行った事例を紹介します。
施工内容やリフォーム費用を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ペットドアとウッドデッキを作った事例
リフォーム費用 | 約1970万円 |
施工期間 | 5か月 |
施工内容 | フルリフォーム(ペット用ドア・ウッドデッキ・ゲージ置き場を設置) |
室内扉にペット用ドアを取り付け、犬の遊び場としてウッドデッキを設置した事例です。
また、部屋の中には犬のゲージ置き場を作り、家族とペットが暮らしやすい住まいを実現しました。
ゲージのオーダー製作と床材・壁材をリフォームした事例
リフォーム費用 | 約1100万円 |
施工期間 | 2か月 |
施工内容 | フルリフォーム(ゲージをオーダー製作・床リフォーム・壁リフォーム・換気計画・くぐり戸を設置) |
犬用のゲージをオーダーで製作し、網戸にくぐり戸を設置した事例です。
犬と子供が暮らしやすいように、クッション性があり滑りにくい床材を採用しています。
また、壁材には消臭効果と調湿効果のある「エコカラット」を使用しています。
さらに、ニオイ対策のために換気計画を行い、室内の空気をきれいに保てるように工夫しました。
ペット用のぐぐり戸を設置した事例
リフォーム費用 | 約2000万円 |
施工期間 | 3か月 |
施工内容 | 部分リフォーム(くぐり戸・トイレ置き場を設置) |
玄関にペット用のくぐり戸を設置し、愛犬がいつでも室内を行き来できるようにリフォームした事例です。
また、階段下のスペースには、ペット用のトイレ置き場を作りました。
愛犬のためのリフォームにかかる費用相場
内容 | 費用相場 |
床材リフォーム | ペット対応フローリング:平米あたり約7,000~18,000円 タイルカーペット:平米あたり約5,000~8,000円 クッションフロア:平米あたり約2,200~4,500円 |
壁紙リフォーム | 壁紙張替え:平米あたり約1,000~1,500円 腰壁:1mあたり約1~2万円 |
ペットドア | 約8,000円~ |
特注収納スペース | 約3万円~ |
犬用洗面台 | 約25万円~ |
ドッグラン | 約50万円~ |
床材リフォームは、床材の種類によって費用が大きく変化します。
フローリングは床暖房に対応しており掃除もしやすいですが、ほかの床材よりも価格は高めです。
一方で、比較的安価なクッションフロアは、柔らかく音が響きにくいですが、傷つきやすいデメリットもあります。
また、壁紙リフォームは、消臭・防臭効果がある壁紙を使用するため、一般的な壁紙よりも費用が高くなる傾向です。
犬が引っ掻きやすい部分を重点的にリフォームしたい場合は、腰壁を設置するのがおすすめです。
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