階段リフォームを完全攻略!プロが教える注意点と補助金の活用術

「階段が暗い、手すりがなく不安、デザインが古い」といったお悩みはありませんか?階段をリフォームすることで、安全性・快適性・デザイン性を劇的に向上させることができます。
本記事では、階段リフォームを完全攻略できるように、計画段階での注意点から費用を抑える補助金・助成金活用術まで紹介します。階段のリフォームで転倒リスクを減らし、家族みんなが安心して暮らせる快適な空間を実現しましょう。

2025年07月18日更新

監修記事
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【目的から探す】あなたに最適な階段リフォームは?

階段のリフォームは、単に古くなった部分を新しくするだけではありません。「何を目的にリフォームしたいか」を明確にすることで、ご自宅に最適なリフォームを実現できます。

安全性やデザイン性の向上、不具合の解消など、目的別に最適なリフォームの選択肢を紹介します。

【安全性の向上】親や子供の転倒を防ぐ

ご家族の安全を最優先するなら、転倒リスクを減らすためのリフォームは不可欠な投資と言えます。階段の安全性を向上させる場合、手すりの設置や滑り止め対策などのリフォームが有効です。

階段の安全性の向上が目的の場合に最適なリフォーム
  • 手すりの設置・補強
  • 滑り止め対策
  • 照明器具の増設
  • 段差の改善(踏面を広げるなど)
  • 階段昇降機の設置

このようなリフォームで、ご家族全員が安心して暮らせる、安全な階段環境を整えられるでしょう。

【デザイン性の向上】暗く古い印象をおしゃれに変える

階段は住まいの顔ともいえる玄関ホールやリビングに隣接していることが多く、そのデザインを変えるだけで、住まい全体の印象を劇的に変える力を持っています。

階段のデザイン性の向上が目的の場合に最適なリフォーム
  • 階段の素材の変更
  • 塗装や張り替えによる色の変更
  • 手すりのデザイン変更
  • 壁紙の張り替え
  • 照明のデザイン変更

このようなリフォームで、暗く古い階段を、明るく開放的でおしゃれな空間に変えましょう。

【不具合の補修】傷・きしみ音を安く直す

階段を上り下りする際の「ギシギシ」というきしみ音や、目につく傷は、小さな不具合のように思えますが、日々のストレスとなることも少なくありません。このようなストレスは、ビスの打ち増しなどで改善できる可能性があります。

階段の不具合の補修が目的の場合に最適なリフォーム
  • ビスの打ち増し
  • パテや補修剤の充填
  • 部分的な踏面の張り替え
  • 塗装による色あせの補修

階段のきしみ音は、小さい補修で対応できる場合もあるものの、大規模なリフォームが必要になる可能性もあります。業者に階段のきしみ音の原因を特定してもらい、どのようなリフォームが必要か判断してもらいましょう。

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【自宅の危険度を把握】階段の安全性セルフチェックリスト

階段は転倒事故が起きやすい場所でもあります。特に、加齢とともに足腰が弱くなったり、視力が落ちたりすると、わずかな段差や不安定さが大きな事故につながる可能性もあります。

階段の安全性セルフチェックリスト

これらの中から1つでも「はい」に当てはまる項目がある場合は、階段の安全対策を検討してみましょう。

【照明】

  • 階段全体が暗く、足元が見えない
  • 手元や足元が影になる

【手すり】

  • 階段に手すりがついていない
  • 手すりにグラつきがある
  • 手すりをつかみにくい

【階段全体】

  • 階段の途中でつまずくことが多い
  • すべりやすく、不安を感じる箇所がある
  • 階段で転倒事故が起きたこともある
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【工事内容別】階段リフォームの種類と費用相場

階段のリフォームにかかる費用は、数万円の手軽なものから、構造全体に関わる300万円以上かかる大掛かりなものまで、工事内容によって大きく幅があります。

リフォームの内容費用相場
手すりの設置3万~15万円
滑り止め対策1万~30万円
カバー工法15万~30万円
階段の架け替え100万~200万円
階段の位置・向きの変更150万~300万円
階段下に収納や部屋の新設10万〜50万円
外階段の新設50万〜200万円
外階段の改修10万〜150万円
階段昇降機の設置60万〜200万円
上記の費用は目安です

これらの費用相場は、あくまで目安です。実際の費用は、階段の素材・形状・段数などによって大きく変動する点に注意しましょう。
具体的な金額を知りたい場合は、複数のリフォーム業者に現地調査を依頼し、詳細な見積もりを取得することをおすすめします。

複数の見積もりを比較検討することで、適正な価格を見極められるだけでなく、各業者の提案内容や担当者の対応力なども比較できるため、ご自身のニーズにもっとも合った信頼できる業者を選びやすいでしょう。

【1】手すりの設置(3万~15万円)

階段への手すりの設置は、階段の安全性を高める、もっとも一般的かつ効果的なリフォームの1つです。転倒防止に役立つため、特に高齢者や小さなお子様がいるご家庭では、その重要性が増します。

階段への手すりの設置にかかる費用は、手すりの長さ・デザイン・設置方法などによって大きく変動するものの、特に素材選びが費用に大きく影響します。

手すりの素材費用相場
(1mあたり)
樹脂製
(プラスチック・塩ビ)
0.3万〜0.8万円
木製0.5万〜1.5万円
ステンレス製0.8万〜2.5万円
アルミ製0.7万〜2万円
アイアン製1.5万〜4万円
壁の下地の補強が必要な場合は、相場よりも高くなるかも

階段に手すりを設置する際、壁の内部に柱や間柱がない場合には、壁の下地の補強が必要です。
そのような場合は、壁の解体などに必要がかかるため、上記の費用より高くなりやすいでしょう。

【2】滑り止め対策(1万~30万円)

階段の滑り止め対策は、転倒事故を未然に防ぎ、日々の昇降を安全にする上で非常に重要です。滑り止めの対策方法にはさまざまな種類があり、費用も手軽なものから本格的な工事が必要な高額なものまで、金額に幅があります。

滑り止めの対策方法費用相場
滑り止めシート・テープ1万〜3万円
階段マット・カーペット1万〜5万円
滑り止め塗料3万〜10万円
段鼻カバー・L字型アングル3万〜10万円
ノンスリップ加工5万〜15万円
カーペット敷き込み
(全面)
10万〜30万円

ご自宅の階段の状況や、どの程度の対策が必要かによって最適な滑り止め対策の方法は異なります。費用だけでなく、見た目や耐久性、お手入れのしやすさなども考慮して、ご家庭にぴったりの滑り止め対策を見つけましょう。

【3】カバー工法(15万~30万円)

階段の「カバー工法」とは、既存の階段を撤去せず、その上から新しい部材を重ね張りしてリフォームする工法です。大掛かりな解体工事が不要なため、工期が短く、費用も抑えられるのが大きなメリットです。

カバー工法の種類費用相場
シート・パネル貼り
(ダイノックシートなど)
15万〜25万円
階段用リフォームセット20万〜30万円

どのカバー工法を選ぶかは、既存の階段の状態や、求めるデザイン、予算によって異なります。リフォーム業者に相談し、最適な階段のカバー工法の種類を提案してもらいましょう。

【4】階段の架け替え(100万~200万円)

階段の架け替えにかかる費用の目安は100〜200万円です。階段の架け替えは、費用と時間がかかる大きなリフォームであるものの、階段の安全性やデザインを根本的に見直したい場合に有効なリフォームの方法です。

階段の架け替えで可能なこと
  • 安全性の大幅な向上
    • 安全で上り下りしやすい階段に変えられる
  • デザインの変更
    • 材質や形状を自由に選べる(オープン階段に変えるなど)
  • 間取りの変更
    • 階段の省スペース化で隣接する部屋の広さを確保する
  • バリアフリー化の実現
    • 緩やかな勾配、広い踏面、手すりの両側設置など

高齢者や小さなお子さんがいるご家庭には、バリアフリー設計の階段への架け替えがおすすめです。階段の勾配を緩やかにして、安全に上り下りできるようにするなど、転倒や事故のリスクを軽減できる階段にリフォームできます。

【5】階段の位置・向きの変更(150万~300万円以上)

階段の位置や向きの変更にかかる費用は、150〜300万円以上が目安です。費用は既存建物の構造(木造、RC造など)、変更の規模、柱や梁の補強の有無によって大きく変動します。

また、階段の位置・向きの変更は、建物の構造や間取りに深く影響します。そのため、耐震診断や構造計算が必須となり、これらに関する費用も発生するでしょう。

【6】階段下に収納や部屋の新設(10万〜50万円以上)

階段下のスペースは、デッドスペースになりやすいものの、有効活用することで収納力アップや空間の新設が可能です。新設する内容によって費用は大きく異なります。

リフォーム内容費用相場
簡易的な棚の設置10万〜20万円
扉付き収納の設置20万〜40万円
ウォークインクローゼットの新設30万〜50万円
書斎・ワークスペースの新設40万〜100万円

階段下のスペースの広さや形状は、階段の種類によって異なります。そのため、階段下のスペースを活用したい場合は、どれほどのスペースが確保できるのか、業者に確かめておくことが大切です。

【7】外階段の新設(50万〜200万円)

外階段の新設は、2階からの出入りを設けたい、庭からのアクセスを良くしたい、または防災対策として避難経路を確保したい場合などに検討されます。素材やデザイン、設置場所などによって50〜200万円とかかる費用に幅があります。

外階段の種類費用相場
木製階段50万〜100万円
スチール製階段80万〜150万円
アルミ製階段100万〜180万円
コンクリート階段120万〜200万円
手すり・踊り場の追加10万〜50万円
基礎補強の費用が追加される場合も

外階段は地盤に直接設置されるため、強固な基礎工事が不可欠です。地盤の状態によっては、追加の基礎補強が必要になり、費用が相場よりも高くなる可能性もあるでしょう。

外階段は屋外に設置するため、風雨や紫外線、積雪に耐えうる素材選びが重要です。特に木製の場合は、防腐・防蟻処理が必須であるため、定期的な塗装などのメンテナンス費用も考慮しましょう。

【8】外階段の改修(10万〜150万円)

既存の外階段の改修は、老朽化による劣化や安全性の問題、デザインの変更を目的としておこなわれます。外階段の改修にかかる費用は10〜150万円と、外階段の新設に比べて費用を抑えられる場合が多いものの、改修内容によっては大規模な工事となるケースもあります。

改修の内容費用相場
手すりの交換・追加10万〜30万円
踏面の補修・滑り止め設置10万〜40万円
塗装・防腐処理10万〜50万円
一部段板の交換20万〜60万円
踊り場の補修・拡張30万〜80万円
下地の補修・基礎補強50万〜150万円
屋根・庇(ひさし)の新設20万〜70万円
基礎部分の沈下やひび割れもチェック

外階段を安全に使い続けるためには、階段本体だけでなく、基礎部分に沈下やひび割れがないかの確認も必要です。基礎に問題がある場合は、その補修が必要となり、費用が高くなる傾向にあります。

【9】階段昇降機の設置(60万〜200万円)

階段昇降機は、足腰に不安がある方や車椅子を利用されている方が、安全かつ楽に階段を昇降できるようにするための設備です。ご自身の生活状況や将来を見据え、検討される方が増えています。

階段昇降機の設置にかかる費用は、設置場所や機種、階段の形状によって大きく変動します。

階段昇降機の種類費用相場
座席タイプ
(屋内直線階段用)
60万〜120万円
座席タイプ
(屋内カーブ・踊り場階段用)
120万〜200万円
座席タイプ
(屋外用)
80万〜150万円
車椅子タイプ
(屋内・屋外用)
150万〜400万円以上
電気工事が必要な場合もある

階段昇降機は基本的に家庭用コンセント(AC100V)から電源を取るため、専用回路が必要な場合もあります。設置場所の近くにコンセントがあるか、電気工事が必要かを確認しましょう。

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【2025年】階段リフォームで使える補助金と介護保険

2025年現在、階段リフォームの費用負担を大幅に軽減できる公的な補助金制度や介護保険が存在します。これらの制度を賢く活用することで、諦めていたリフォームも現実のものとなるかもしれません。

安全で快適な住まいを実現するために、どのような制度があるのか、制度ごとに申請の条件などをチェックしましょう。

【1】国の補助金制度(住宅省エネ2025キャンペーンなど)

2025年時点の国の主要な補助金制度の中で、階段のリフォームで活用できる補助金制度には、住宅省エネ2025キャンペーンの「子育てグリーン住宅支援事業」などがあります。

国の補助金制度
  • 子育てグリーン住宅支援事業
  • 長期優良住宅化リフォーム推進事業
  • 子育て支援型共同住宅推進事業
階段のリフォーム単体では補助の対象とならない場合が多い

リフォームの補助金制度は、おもに住宅全体の省エネ性能向上やバリアフリー化を目的としています。そのため、階段のリフォームで国補助金制度を活用する場合は、階段のリフォームと省エネ設備への交換を組み合わせるなど、ほかのリフォームも同時に計画する必要があるでしょう。

>>子育てグリーン住宅支援事業の公式サイト
>>長期優良住宅化リフォーム推進事業の公式サイト
>>子育て支援型共同住宅推進事業の公式サイト

【2】お住まいの自治体独自の補助金制度

国が設ける補助金制度の他に、お住まいの市区町村が独自にリフォーム補助金制度を設けている場合もあります。

たとえば、高齢者の安全な住環境整備を目的とした「高齢者住宅改修補助」や、多世代が同居しやすい住まいを支援する「三世代同居支援補助金」など、その種類は自治体によってさまざまです。

階段のリフォームでは、特に手すりの設置や段差解消といったバリアフリー関連のリフォームで、補助の対象に該当する可能性が高いでしょう。

階段リフォームで活用できる自治体の補助金制度の例

東京都中央区では、手すりの取り付けや階段昇降機の設置などに補助金を交付する「住宅設備改善給付」を設けています。手すりの取り付けでは最大20万円、階段昇降機の設置では最大185.4万円の補助金が交付される制度です。

>>住宅設備改善給付(東京都中央区)の公式サイト

このような自治体ごとの補助金制度を探す際には、インターネットで「〇〇市 住宅リフォーム 補助金」などのキーワードで検索してみるのがもっとも手軽な方法です。

また、お住まいの役所の住宅課や建築課など、関連する部署の担当窓口に直接問い合わせることで、最新かつ正確な情報を得ることができます。

自治体の補助金制度は、申請期間や予算枠に限りがある場合も多いため、早めに情報収集を始めましょう。

【3】介護保険の住宅改修

介護保険を利用した住宅改修は、要介護・要支援認定を受けた方が、自宅で安全かつ自立した生活を送れるようにするためのリフォームを支援する制度です。

階段のリフォームでは、おもに「手すりの取り付け」や「滑りにくい素材への変更」で申請できる場合があります。

補助対象者・リフォームする住居と介護保険の被保険者の住所が一致している
・リフォームする住居に被保険者が居住している
・要介護もしくは要支援の認定を受けている
補助対象世帯すべての世帯
補助対象のリフォーム工事・手すりの取り付け
・段差の解消
・すべりにくい床材などへの張り替え
・引き戸などへの扉の交換
・洋式便器などへの便器の交換
・上記の住宅改修に付帯して必要となる工事
補助金額改修費の7割から9割
補助上限
(1戸あたり)
生涯20万円
(助成対象費用の最大9割)
申請期間随時

介護保険の住宅改修における申請までの具体的な流れは、以下のとおりです。

介護保険の住宅改修における申請までの流れ
STEP
ケアマネージャーへの相談

まずは担当のケアマネージャーに住宅改修の意向を伝え、相談します。

STEP
住宅改修の理由書作成

ケアマネージャーが、身体状況や生活環境を踏まえ、なぜその改修が必要なのかを記した理由書を作成します。

STEP
事前申請

工事内容の見積もりや図面、理由書などを添えて、市区町村の介護保険担当窓口に事前申請をおこないます。

STEP
工事の実施

事前申請が承認された後、リフォーム業者に工事を依頼します。

STEP
事後申請(費用支給申請)

工事完了後、領収書や工事箇所の写真などを添えて、再度介護保険の担当窓口に申請します。

STEP
費用支給

審査後、指定口座に住宅改修費用が支給されます。

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階段リフォームの実例

実際に階段をリフォームした施工事例について、リフォーム費用もあわせて紹介していきます。

【事例1】おしゃれな階段にリフォーム

リフォーム前の階段
before
おしゃれにリフォームした階段
after
リフォーム費用約900万円
※階段リフォーム以外も含む
工期2か月半
建物一戸建て
施工箇所トイレ
キッチン
浴室
洗面所
床:フローリング
階段・廊下
リビング・ダイニング

上り下りが怖かった急な階段が、リフォームで生まれ変わりました。

階段の位置はそのままに、向きを変え、段数を増やすことで、勾配を緩やかに。毎日の昇り降りが格段に安心、安全になりました。

玄関ホールから始まる上り口は、柔らかなRを描く宙に浮いたようなデザインに変更しておしゃれに仕上げています。手すりには格子を採用し、光が差し込む開放的でモダンな空間を演出しました。

【事例2】スケルトン階段で開放的なLDKへ

after

階段リフォームで開放的な空間に

リフォーム費用約1,220万円
※階段リフォーム以外も含む
工期2か月
建物一戸建て
施工箇所トイレ
キッチン
浴室
洗面所
洋室
階段・廊下
リビング・ダイニング

既存の建物では、中央の階段がLDKと洋室を分断していました。しかし、今回のリフォームでスケルトン階段を採用したことにより、空間が劇的に変化。

視線が奥まで通る開放的なLDKが実現し、以前は洋室だったスペースもLDKの一部として活用できるようになりました。これにより、分断されていた空間がつながり、デッドスペースも解消され、広々とした一体感のあるリビングが誕生しました。

【事例3】リビングの真ん中に階段を設置

after

階段にガラスブロックをつけてムーディに

リフォーム費用約2,000万円
※階段リフォーム以外も含む
工期約4か月
建物一戸建て
施工箇所トイレ
キッチン
浴室
洗面所
壁:壁紙
床:フローリング
窓サッシ
階段・廊下
玄関
エクステリア
外壁塗装
リビング・ダイニング

「家全体が暗い」というお悩みを解決した、採光にこだわった階段リフォームの実例です。

この物件では、リビングの真ん中に階段を配置し、上部に天窓を設置することで、光が降り注ぐ明るいリビングを実現しました。

階段には視線を遮らないスケルトン階段を採用。隣接する壁にはガラスブロックをはめ込むことで、天窓から入る光を最大限にリビングに取り込む工夫を凝らしています。夜には階段の照明だけを灯せば、昼間とは異なる幻想的でおしゃれな空間が演出され、1日の終わりに安らぎを与えてくれます。

【事例4】大工さんによる手作り階段

after

大工さん手作りによるスケルトン階段

リフォーム費用約1,880万円
※階段リフォーム以外も含む
工期2.5か月
建物一戸建て
施工箇所トイレ
キッチン
浴室
洗面所
壁:壁紙
床:フローリング
和室
洋室
窓サッシ
階段・廊下
ベランダ
リビング・ダイニング

急勾配で上り下りが大変だった階段が、リビングへの配置変更で、安心して使える階段に生まれ変わりました。

大工の手仕事が光る「スケルトン階段」は、空間に開放感をもたらし、デザイン性も抜群。階段に使われた木材は、天井の梁や床材と色味を合わせることで、LDK全体に温かく美しい統一感を生み出しています。

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【どこまで可能?】階段リフォームのDIYの限界点

階段のリフォームにDIYで挑戦したいと考える方も多いでしょう。しかし、階段は日常生活で頻繁に使い、転倒などの事故に繋がりやすい場所でもあるため、安全性の確保が何よりも重要です。

ここでは「自分でできること」と「プロに任せるべきこと」の明確な境界線を解説します。

DIYでできる階段リフォームの範囲

DIYで対応できるのは「滑り止めシートの設置」など、比較的容易に挑戦でき、安全リスクも低いリフォームです。

DIYでできる階段リフォームの範囲
  • 滑り止めシートやマットの設置
  • 階段の踏み板や蹴込み、手すりの塗装
  • 既存の手すりの補強
  • 壁紙の貼り替え

ただしこのような階段のリフォームでも、作業中の転落のリスクなどには注意しなければいけません。少しでもDIYでのリフォームに不安を感じる場合は、プロに相談しましょう。

プロに依頼すべき階段リフォーム

安全に関わる部分や専門知識・技術が必要なリフォームは、迷わずプロに任せるべきです。無理なDIYは、事故や再工事のリスクを高めるだけでなく、結果的に費用がかさむ原因にもなるでしょう。

プロに依頼すべき階段リフォーム
  • 手すりの新規設置
  • 階段のカバー工法
  • 階段の架け替え
  • 大幅な段差の変更や踏面の補修
  • 階段の位置や向きの変更

このように大規模なリフォームを希望する場合や、少しでも安全面に不安がある場合は、専門家への相談を強くおすすめします。無理なく、安全で快適な階段空間を実現しましょう。

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【箇所別】階段まわりのリフォームアイデア

見慣れた階段も、リフォームで驚くほど変わります。

足元を照らす照明の工夫から、空間を広々と見せるデザイン変更、さらには実用的な収納スペースの創出まで。各箇所に特化したリフォームアイデアで、住まい全体の印象を劇的に変え、毎日が楽しくなるような階段へとアップグレードしましょう。

【アイデア1】「階段下」を収納やワークスペースとして有効活用

デッドスペースになりがちな階段下は、工夫次第で便利な空間に生まれ変わります。

たとえば、オープンな可動棚を設置すると、日用品や掃除用具が置ける収納スペースとして使用できます。扉を設けてクローズドな収納にすれば、来客時には中身を隠してすっきりとした印象を保てるでしょう。

このような収納スペースとしての活用のほか、コンパクトなデスクと椅子を置けば、ワークスペースやスタディスペースとしても活用でき、集中して作業したい時に役立ちます。

階段下に新設できるスペースの例
  • 収納スペース
  • ワークスペース
  • スタディスペース
  • セカンドトイレ
  • 洗面スペース

階段下スペースの活用では、高さと奥行きの計画が重要です。収納やワークスペース、トイレなど、それぞれの活用目的に対して、十分な空間が確保できるかを確認しましょう。

特にトイレやワークスペースでは、必要な頭上空間や作業スペースがあるかを入念にチェックしてください。

【アイデア2】「壁紙・照明」で空間の印象をガラリと変える

大規模に階段をリフォームしなくとも、壁紙と照明を少し工夫するだけで、階段の雰囲気はガラリと変わります。

たとえば、壁の一部にアクセントクロスを取り入れるだけでも、空間の雰囲気を一新することが可能です。階段をリビングの延長として考えるなら、部屋のトーンに合わせたデザインクロスを、和の空間に近いなら落ち着いた和柄や無地のテクスチャー壁紙を選ぶなど、豊富なバリエーションの中から選べます。

また、アクセントクロスと合わせて、デザイン性の高い照明を採用することで、空間に華やかさをプラスできるでしょう。

空間の印象を変える照明
  • ペンダントライト:吹き抜けの階段に吊るすことで、空間に奥行きと華やかさを与える
  • ブラケットライト:壁に取り付けるタイプの照明、壁面に美しい光の陰影を作り出す
  • フットライト:間接照明のような効果でモダンな印象を与える

これらのアイテムは、工事費を含めても、階段全体の架け替えや手すりの交換などに比べ、はるかに低コストで実施可能です。もし「階段の雰囲気を変えたい」という場合は、壁紙や照明のリフォームも検討してみましょう。

【アイデア3】「外階段・玄関アプローチ」のメンテナンスとリフォーム

屋外の階段や玄関アプローチは、住まいの顔であり、雨風にさらされるため劣化しやすい箇所です。

特に鉄骨階段では「サビ」や「塗装の剥がれ」、コンクリートでは「ひび割れ」といった悩みが挙げられます。これらを放置すると、見た目だけでなく構造的な問題に発展するおそれがあるため、定期的なメンテナンスと適切なリフォームが重要です。

外階段のメンテナンスとリフォーム
  • 鉄骨階段のサビや塗装の剥がれ
    • 鉄骨階段のサビや塗装の剥がれは、既存のサビを除去した後、サビ止め塗装を施し、弾力性のあるウレタン防水塗装や耐久性の高いFRP防水で保護します。これにより、水の浸入を防ぎ、劣化を抑制します。
  • コンクリートのひび割れ
    • コンクリートのひび割れには、軽度ならシーリング材で補修し、大きなひび割れにはUカット工法が有効です。さらに、全体に防水工事(トップコートや塗膜防水)を施すことで、水の浸入や凍害を防ぎます。
玄関アプローチのメンテナンスとリフォーム

玄関アプローチの階段は、素材の変更で印象をガラリと変えられます。すべりにくい素材のタイルや高級感のある天然石材、自然な風合いの洗い出しなどが人気です。また、安全性を向上させたい場合は、住まいの外観に合わせたデザインの手すりの設置・交換も効果的でしょう。

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階段リフォームで確認申請が必要・不要なケース

階段リフォームにおける建築確認申請の要否を決めるのは、工事内容が建物の「主要構造部」にどの程度影響を与えるか、「大規模の修繕」または「大規模の模様替え」に該当するかが基準です。

建築確認申請が不要なケース
  • カバー工法(上張り)
  • 手すりの設置や交換
  • 滑り止め材の設置
  • 部分的な踏み板の交換
  • カーペットや絨毯の張り替え
建築確認申請が必要となるケース
  • 階段の架け替え(交換)
  • 階段の位置・向きの変更
2025年4月1日からの変更点(「4号特例」改正の影響)

これまで構造審査が省略されていた木造2階建て住宅の「大規模の修繕・模様替え」をおこなう場合、構造関係図書を含む完全な形で建築確認申請が必要になりました。これにより、一般的な住宅の階段の架け替えや位置変更では、申請が必要となる可能性も高いでしょう。

階段のリフォームでの建築確認申請が必要かどうかは、専門知識のあるプロによる判断が必要です。

必要な申請を怠ると、工事中止命令や罰金などを求められるリスクもあります。このような予期せぬトラブルや法的リスクを回避するためにも、計画段階で必ず信頼できるリフォーム業者や建築士に相談し、適切な判断と手続きを依頼しましょう。

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階段リフォームの注意点

階段のリフォームは、安全で快適な階段を手に入れるための絶好の機会です。しかし、予算オーバーなどのトラブルを避けるためには、いくつかの注意点を理解しておかなければいけません。

これらの点を業者とよく話し合い、失敗のない階段リフォームを実現させましょう。

【注意点1】既存の構造への影響を確認する

階段リフォームの中でも、位置や向きの変更、段数の増減といった大規模な工事は、建物の既存の構造に大きな影響を与える可能性があります。

たとえば、既存の階段を撤去した際に、その部分の床や壁の構造が弱くなることも。これを適切に補強しないと、耐震性の低下や、きしみや沈みの発生につながるおそれもあります。

そのため、大規模な階段リフォームを計画するなら、建築士などの専門家による詳細な構造計算や安全性の確認が不可欠です。工事内容や補強計画についてしっかりと業者から説明を受け、既存の構造への影響を理解した上で、階段のリフォームを進めていきましょう。

【注意点2】追加費用が発生する可能性もある

階段のリフォーム中に、工事を始める前には見つけられなかった問題が発覚し、追加費用が発生するケースは少なくありません。

たとえば、階段の架け替えや位置の変更など、大規模なリフォームでは、壁や床の内部などに隠れた劣化が発見される可能性もあります。

補修が必要な階段の劣化
  • 木材の腐食
  • シロアリ被害
  • 構造材のひび割れやゆがみ
  • 配管や配線の劣化や損傷

これらの「見えない劣化」が発見された場合は、建物の安全性に関わるため、適切な補修が不可欠です。

そのため、追加費用が発生するリスクを事前に認識し、契約前にリフォーム業者と「追加工事が発生した場合の対応」について明確に話し合っておくことが非常に重要です。どのような場合に費用が発生するのか確かめておくことで、予期せぬ高額請求などのトラブルを防ぎ、安心して工事を進められるでしょう

【注意点3】仮住まいの利用が必要な場合もある

階段の架け替えや位置変更など、大規模なリフォーム工事の場合、工事期間中に階段が使えなくなるケースもあります。二階建て以上の住宅では、生活動線が分断され、日常生活に大きな支障をきたす可能性もあるでしょう。

工事期間が長期間にわたる場合は、ホテルやマンスリーマンション、実家などの仮住まいの利用を検討しなければいけません。たとえば、東京で仮住まいを利用する場合、以下のような費用が目安です。

仮住まいの種類費用目安
ビジネスホテル0.8万〜1.5万円/泊
ウィークリーマンション5万〜10万円/週
マンスリーマンション15万〜30万円/月

事前に工期と階段の使用可否を業者と確認し、必要であれば仮住まいの手配や、工事期間中の生活用品の準備を計画的に進めましょう。仮住まいの利用にかかる費用で予算をオーバーしないように、それらもリフォーム総額に含めて予算を組むことが重要です。

【注意点4】明るさの確保で転倒のリスクを軽減する

階段を上り下りする際の、転倒事故のリスクを大幅に軽減するため、段差がはっきりと見えるほどの明るさを確保することも重要です。

特に、足腰に不安がある高齢者や、注意力が散漫になりがちな小さなお子さんのいるご家庭では、階段全体を照らせる十分な明るさが不可欠です。照明器具の配置や数を工夫し、足元に影ができないようにするのはもちろん、フットライトや間接照明を効果的に取り入れることで、安全性とデザイン性を両立させられます。

さらに、日中は自然光を最大限に取り入れられる設計にしたり、床材の色を明るめに選んだりすることも、階段全体を見えやすくするために有効な手段です。リフォームの際は、デザイン性だけにとらわれず、家族みんなが安全に利用できる「光のバリアフリー」を意識した照明計画を、業者としっかりと話し合いましょう。

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後悔しないための業者選び5つのポイント

階段リフォームを成功させるためには「階段リフォームの実績が豊富か」など、5つのポイントをチェックして業者を選ぶことが重要です。

これらのポイントを踏まえて慎重に業者を選び、後悔のない階段リフォームを実現させましょう。

【ポイント1】階段リフォームの実績が豊富か

階段リフォームの実績が豊富な業者は、さまざまな階段の形状や構造、素材に対応してきたノウハウを持っています。そのため、リフォーム中に予期せぬ問題が発生しても、適切に対処できるでしょう。

一方、実績が少ない業者では、あなたの具体的な要望を形にできなかったり、施工後にきしみやぐらつきといった不具合の生じたりするリスクがあります。このようなリスクを回避するために、業者に過去の施工事例をくわしく見せてもらい、ご自身の理想とするリフォームに近い実績があるかを確認しましょう。

また、担当したリフォームの件数の多さだけでなく、写真や顧客の声なども参考に、安心して任せられる業者であるか判断することも大切です。

【ポイント2】建設業許可や建築士などの資格を保有しているか

無許可営業や無資格者による施工は、手抜き工事やリフォーム後の不具合、最悪の場合は法的なトラブルに発展するリスクがあります。階段を安全に使い続けるには、正しい品質の高い工事が必須です。

契約前に、業者のウェブサイトや担当者に直接たずねるなどして、以下の資格や許可の有無を必ず確認しましょう。

階段のリフォームで確認すべき許可や資格
  • 建設業許可
    • 一定規模以上の建設工事を請け負うために、法律で義務付けられている許可
  • 一級建築士
    • 国土交通大臣の免許を受け、全ての建築物の設計や工事監理ができる国家資格
  • 二級建築士
    • 都道府県知事の免許を受け、木造の建物や、比較的規模の小さい鉄骨造・鉄筋コンクリート造の建物の設計や工事監理ができる国家資格

これらの資格を持つ業者を選ぶことで、不測の事態や施工後の問題を未然に防ぎ、安心してリフォームを進められます。

【ポイント3】要望を親身に聞き、専門的な提案をしてくれるか

経験豊富なプロの業者は、顧客の要望に対して「できます」と言うだけでなく、「もっと良い方法があります」と専門的な視点から提案してくれます。

たとえば、階段のリフォームの費用を抑えるための代替素材の提案、より安全性を高めるための手すりの位置や形状の工夫、デザインと機能性を両立させるアイデアなどです。

素人では気づかないような点にも目を配り、それぞれのメリット・デメリットを丁寧に説明してくれる業者こそ、本当に信頼できるパートナーと言えるでしょう。これにより、単なる階段の修理にとどまらない、価値の高いリフォームの実現が期待できます。

【ポイント4】見積書の内訳が詳細で明確か

信頼できる業者を選ぶためには、見積書の内容をこまかい部分まで確認することが不可欠です。特に以下の点に注目しましょう。

見積書でチェックすべきポイント
  • 項目ごとの単価と数量
    • 材料名、サイズ、数量、単価が具体的に記載されているか
  • 作業内容の詳細
    • 各工程の作業内容が明確か
  • 諸経費の内訳
    • 運搬費、足場代、廃棄物処理費などが明確か
  • 追加工事の条件
    • 予期せぬ事態が発生した場合の追加料金に関する取り決め

これらが明確であれば、安心して契約に進めます。見積書に関する疑問点は必ず契約前に業者に確認し、納得した上でサインしましょう。

項目が詳細に記載されている見積書の例

【ポイント5】保証やアフターサービスは充実しているか

階段のリフォーム後には、きしみ音の再発や手すりのぐらつき、表面材の剥がれといった不具合が起こる可能性もあります。しかし、保証やアフターサービスが充実していない業者に依頼すると、不具合が見つかった場合でも、すべて自己負担で修理しなければいけません。

このようなリスクを回避するためには、リフォーム業者を選ぶ際、契約前に必ず保証内容とアフターサービス体制を徹底的に確認しておくことが重要です。

具体的に何年保証なのか、保証の対象範囲はどこまでなのかを確認しましょう。また、口約束だけでなく、保証内容が書面で明確に提示されているかをしっかりチェックしてください。

充実した保証とアフターサービスは、リフォーム後の安心な暮らしを守るための「保険」です。信頼できる業者を見極め、長期的な視点で、安心して階段を使い続けられるように準備しましょう。

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階段リフォームの工期と流れ

階段のリフォームにかかる工期は、リフォームの内容や規模によって異なります。業者と事前に打ち合わせして、工事期間中の生活への影響や対策について確認しておくことが重要です。

階段リフォームの内容工期の目安
手すりの設置1〜2日
滑り止め対策1〜3日
カバー工法
(上張り)
1〜2日
階段の架け替え
(交換)
1〜2週間
階段の位置・向き変更1〜3週間
階段下に収納や部屋の新設3〜10日
外階段の新設10日〜1か月
外階段の改修1日〜1週間

ここでは「階段のカバー工法(上張り)」の流れについて、リフォームの業者探しからの具体的な流れを紹介します。

階段のカバー工法(上張り)の流れ
STEP
現場調査・採寸

階段の形状や段板・蹴込みの状態などを、リフォーム業者が確認します。

STEP
見積もり

現場調査の結果をもとに、最適な階段のリフォームプランをつくります。

STEP
リフォーム工事開始

STEP
既存階段の下地処理

カバー材を貼る前に、既存の階段表面のホコリや汚れを丁寧に除去します。段板の段差や傾きがある場合は、パテなどで平滑に調整します。

STEP
カバー材の接着・固定

加工されたカバー材を、既存の階段に上張りしていきます。

STEP
仕上げ

段と段の間や壁との境目などにコーキング材を充填し、隙間を埋めてきれいに仕上げます。最後に全体を清掃し、養生を撤去してリフォーム完了です。

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【Q&A】階段リフォームに関するよくある質問

マンションでも階段リフォームはできますか?

マンションでも階段が専有部分にあれば、管理規約で許可される範囲で階段をリフォームできます。
しかし、階段が共用部分にある場合のリフォームは、管理組合の承認が必要です。エントランスから各階への階段や、非常階段などがこれに該当します。もし、共用部分にある階段のリフォームを希望するなら、まずは管理規約を確認し、その上で管理組合に相談してみましょう。

階段のきしみ・床鳴りの原因と、費用を抑えた補修方法は?

階段のきしみ・床鳴りの原因は、木材の乾燥・収縮によって隙間が生じてしまったことなどです。

階段のきしみ・床鳴りの原因
  • 木材の乾燥と収縮による隙間
  • 釘やビスの緩み
  • 接着剤の劣化・剥がれ
  • 階段の土台や床の下地の劣化

軽度なきしみや床鳴りであれば、木工用ボンドやコーキング材で隙間を埋めるなどして、費用を抑えた補修も可能です。

階段のきしみ・床鳴りの費用を抑えた補修方法
  • 隙間への接着剤や潤滑剤の注入
  • ビスの増し締めや打ち直し
  • 隙間に薄い木の板(くさび)を打ち込む

これらの方法を試すことで、費用を抑えつつ階段のきしみ・床鳴りを改善できる可能性があります。ただしきしみや床鳴りが改善しない場合や、きしみ音がひどい場合などは、無理せず専門のリフォーム業者に相談することをおすすめします。

リフォームで階段のきしみ音は直せますか?

リフォームで階段のきしみ音を直すことは可能です。

階段できしみ音が発生するのは、木材の乾燥や釘やビスの緩みなどが原因です。リフォームでは、これらの原因に合わせて以下のような補修を実施することで、きしみ音を解消できます。

階段のきしみ音の補修方法
  • 接着剤やコーキング材で、踏み板や蹴込み板の隙間を埋める
  • 階段の裏側や側面から補強材を取り付ける
  • 踏み板や蹴込み板を新しいものに交換する
  • 階段の土台や建物の構造材を補強する

階段のきしみ音の原因を特定するには、プロに階段を見てもらうのがおすすめです。プロの目で見てもらうことで、適切な診断と効果的な補修方法を提案してもらえるでしょう。

階段のリフォームで火災保険に申請できますか?

階段のリフォームで火災保険に申請できるのは、階段のリフォームの必要になった原因が「自然災害」や「突発的な事故」である場合です。

火災保険に申請できる場合がある自然災害
  • 火災
  • 落雷
  • 風災(台風や竜巻など)
  • 雪災
  • 水災

これらで階段が破損するなどした場合、保険金は「被害に遭う前の状態に戻す」ための工事に適用されます。

ただし加入している火災保険の内容によって、保険の適用条件が異なります。階段のリフォームで火災保険を利用したい場合は、契約時に受け取った「保険証券」で内容を確認するか、保険会社に問い合わせて相談してみましょう。

工事中、階段が使えない間はどう生活すればいい?

階段のリフォームで、階段が一時的に使えなくなる間は、生活への影響を最小限にする工夫が必要です。

リフォームが短期間の場合

リフォームが短期間なら、必要なものをあらかじめ移動させ、リフォームの影響の出ない部屋で生活を完結させるのが現実的です。着替えや洗面用具など、普段よく使うものは手の届く場所に用意しておくと安心でしょう。

リフォームが長期間の場合

リフォームが長期間にわたる場合は、仮設階段の設置を業者に相談するか、一時的に別の場所で過ごすことを検討しましょう。仮設階段の設置や仮住まいの利用で費用はかかってしまうものの、ストレスなく工事を乗り切るための有効な手段です。

いずれの場合も、貴重品は厳重に管理し、お子さんやペットの安全対策も忘れずに考えておきましょう。リフォーム期間中の日常生活への影響を最小限にするには、このような事前の準備が必須です。

階段のリフォームで段数や勾配を変えられる?

階段のリフォームでは、段数や勾配を変えることができます。これにより、1段あたりの高さを低くできるため、既存の階段より安全に上り下りしやすい階段に改善できます。
ただし、段数や勾配の変更には、広い設置スペースが必要となる点に注意しなければいけません。現在の間取りで十分なスペースが確保できるか、建築基準法に適合するかなど、専門的な確認が不可欠です。
また、階段の段数や勾配の変更は、リフォームの費用が高額な傾向にあります。そのため、リフォーム会社と相談し、ご自身のライフスタイルや予算に合わせた最適なプランを検討することが大切です。

階段に種類はある?

階段には「形状・構造やデザイン・素材」によって、さまざまな種類があります。住宅のデザイン・機能性・安全性・予算を検討し、どの階段が最適かを選択しましょう。

階段の形状の種類
  • 直階段(ストレート階段)
  • L字階段(かね折れ階段)
  • U字階段(回り階段)
  • 折り返し階段
  • らせん階段
階段の構造やデザインの種類
  • 箱型階段(クローズド階段)
  • オープン階段(スケルトン階段、シースルー階段)
  • ひな壇階段(片持ち階段)
階段の素材の種類
  • 木製階段
  • 鉄骨階段
  • コンクリート階段
  • ガラス階段
勾配が急な階段を緩やかにするメリット・デメリットは?

勾配が急な階段を緩やかにするリフォームは、住まいの安全性と快適性を大きく向上させるメリットがあるものの、いくつかの考慮点もあります。

勾配が急な階段を緩やかにするメリット
  • 1段あたりの高さが低くなることで、転倒にリスクが軽減できる
  • 膝や股関節への負担が軽減される
  • 重い荷物や大きな家具の持ち運びが楽になる
勾配が急な階段を緩やかにするデメリット
  • 広い設置スペースが必要になる
  • リフォーム費用が高額な傾向にある
  • 工事期間が長くなる可能性が高い
  • 建築基準法による制限を受ける場合もある

勾配を緩やかにするリフォームは、多くのメリットがある一方で、費用やスペースの問題などデメリットも存在します。ご自身のライフスタイル・予算・既存の間取りを総合的に考慮し、専門のリフォーム会社とよく相談して検討することをおすすめします。

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【まとめ】階段リフォームで転落やけがのリスクを軽減しよう

「まさか自分の家で」と思っていても、階段での転落事故は後を絶ちません。特に小さなお子さんや高齢の方がいるご家庭では、そのリスクは高まります。

階段リフォームは、単に古くなった部分を直すだけでなく、転落や怪我のリスクを根本から軽減する有効な手段です。段差の解消、滑りにくい素材への変更などで、ご家族みんなが安心して使える階段へと生まれ変わらせることができます。

安全で快適な毎日を送るために、階段リフォームを真剣に検討してみませんか?

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】ディバルコンサルタント株式会社 代表 明堂浩治

ディバルコンサルタント株式会社

明堂浩治

芝浦工業大学工学部建築工学科を卒業。大手建設会社で20年勤務した後、独立しコンサルタント業を始める。

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