汲み取り式トイレから簡易水洗トイレに取替える工事費用はいくら?簡易水洗の特徴を紹介!

汲み取り式トイレから簡易水洗トイレへのリフォーム費用や工期について悩む夫婦のイラスト。古い汲み取りトイレと新しい簡易水洗トイレのビフォーアフター図解入りアイキャッチ画像

汲み取り式トイレから簡易水洗トイレに改修する場合、便槽や臭突をそのまま利用できれば20万〜30万円、便槽の交換が必要な場合は40万〜60万円が費用相場の目安です。
この記事では、簡易水洗トイレの仕組みや費用、メリット・デメリットなどについて詳しく解説します。

2026年01月22日更新

監修記事
リフォーム費用すぐわかる!

簡易水洗トイレの仕組みとは?

簡易水洗トイレは、汲み取り式トイレと水洗トイレの中間的な存在です。

汲み取り式(ぼっとん便所)と簡易水洗、水洗トイレの仕組みの違いを比較したイラスト図解。それぞれの特徴(臭い、フラッパー、下水道)を分かりやすく解説。

汚物を水で流せる点は水洗トイレと同じですが、下水道につながっておらず、汚物を便槽にためる点は汲み取り式トイレと同じです。

汲み取り式トイレは、便器の下にある便槽に排泄物を直接ためてバキュームカーで定期的に汲み取る仕組みで、いわゆる「ぼっとん便所」仮設トイレが代表的です。近年では、衛生面や臭気の問題から水洗トイレへの改修が進んでいますが、下水道の未整備地域では簡易水洗トイレが現実的な選択肢となります。

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簡易水洗トイレのメリット

簡易水洗トイレには、以下のように多くのメリットがあります。

「簡易水洗トイレのメリット」というタイトルのインフォグラフィック画像。5つの利点がアイコンと共に、日本語と英語のテキストで説明されている。 1. 下水道不要で水洗化が実現:家、トイレ、バツ印が付いた下水管のイラスト。 2. 工事費用が安価:下向き矢印が付いたコインの山と、レンチとハンマーのイラスト。 3. 衛生的で臭いが少ない:輝くトイレと花、バツ印が付いた臭いのイラスト。 4. 見た目が通常のトイレと変わらない:等号(=)で結ばれた2つの同じ形のトイレのイラスト。 5. 節水性に優れている:中に葉がある水滴と、それを囲む循環矢印のイラスト。

下水道への接続工事が不要なため、汲み取り式トイレから簡易水洗トイレへのリフォーム工事費用は安価に抑えられます。水で流せることで衛生的に使用でき、フラッパー機能により臭いも大幅に軽減されます。

また、見た目は通常の水洗トイレと変わらず、1回あたり0.35〜0.5リットルの少量の水で洗浄できる節水性も魅力です。

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簡易水洗トイレのデメリット

簡易水洗トイレには、いくつかのデメリットがあります。

「簡易水洗トイレのデメリット」というタイトルのインフォグラフィック画像。5つの欠点がアイコンと共に、日本語のテキストのみで説明されている。 1. 定期的な汲み取りが必要:バキュームカーが家の地下タンクから汲み取っているイラストと時計のアイコン。 2. 汲み取り費用がかかる:財布から羽が生えたお金が飛んでいくイラストと上向き矢印。 3. 便槽の設置スペースが必要:家の地下に大きな便槽が埋まっている断面図とスペースを示す矢印。 4. 完全な水洗トイレには及ばない:チェックマーク付きの通常トイレとバツ印付きの簡易トイレの間に不等号(≠)があるイラスト。 5. 寒冷地では凍結対策が必要:凍結したトイレ、氷の結晶、温度計、ヒーターのイラスト。

簡易水洗トイレは便槽に汚物をためる仕組みのため、定期的にバキュームカーによる汲み取りが必要で、その都度費用がかかります。また、便槽の設置スペースを確保する必要があり、快適性や機能面では完全な水洗トイレには及びません。

寒冷地では配管内の水が凍結するおそれがあるため、配管の断熱や凍結防止ヒーターの設置などの対策が必要です。

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簡易水洗トイレの工事費用はどれくらい?

簡易水洗トイレの工事費用は、既存の設備状況や工事内容によって異なります。水洗トイレへの改修費用と比較しながら、費用相場を確認しましょう。

簡易水洗vs水洗トイレの改修費用を比較したイラスト図解。汲み取り式トイレから簡易水洗への変更費用(既存便槽利用・便槽交換)と、水洗トイレ(浄化槽設置・下水道接続)の工事費用の目安を、具体的な金額と共に分かりやすく解説。

すでに簡易水洗トイレを使用している場合、本体交換の費用相場は15万〜25万円です。便槽や給水設備がそのまま利用できるため、費用を抑えられます。汲み取り式トイレから簡易水洗トイレに改修する場合、便槽や臭突をそのまま利用できれば20万〜30万円、便槽の交換が必要な場合は40万〜60万円が費用相場です。

一方、水洗トイレへの改修では、浄化槽を設置する場合は120万〜180万円公共下水道に接続する場合は80万〜120万円かかります。浄化槽方式では浄化槽が高額で定期的なメンテナンス費用も発生し、公共下水道方式では下水管の引き込みと公共桝の設置費用がかかります。これらと比較すると、簡易水洗トイレへの改修費用はかなり安価であるといえるでしょう。

なお、暖房便座や温水洗浄便座を採用すると新たに電気工事が発生し、配管が長くなる場合は追加の工事費用がかかる点に注意が必要です。交換費用はトイレのグレードやオプションによっても変わります。

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おすすめの簡易水洗トイレメーカーの人気商品

ここでは、簡易水洗トイレのおすすめ製品を紹介します。

トイレーナR(LIXIL)

LIXIL製の簡易水洗トイレ「トイレーナR」の製品写真。 手洗い用の吐水口が付いたタンクを備えた、白い洋風便器。便座のフタは閉じており、全体的にシンプルで清潔感のあるデザイン。背景は白。
出典:トイレーナR(LIXIL)

LIXILの「トイレーナR」は、大手トイレメーカーならではの安心感があります。

二重防臭構造のフラッパーを備え、洗浄と補水を一つのレバーで簡単操作できます。取替用ソケットを用意し、他社のほとんどのトイレから交換可能です。また、LIXILの温水暖房便座「シャワートイレ」シリーズにも対応しています。

参考商品価格
※メーカーのカタログ表記
130,500円
1回あたりの使用水量0.35リットル
(レバー1回)
その他の特徴・温水洗浄便座「シャワートイレ」シリーズを取り付け可能
・二重構造フラッパー
・一般・寒冷地併用

GRACE(ダイワ化成)

ダイワ化成の「GRACE」は、簡易水洗トイレでは日本初の全自動便器です。

着座を感知してフルオートで洗浄し、前洗浄と後洗浄も使用できます。プラズマクラスターイオンで除菌して臭いの発生を抑え、省エネ温水シャワーや温風乾燥や便ふたの自動開閉にも対応するなど、最新の水洗トイレと同等の機能を備えています。

参考商品価格
※メーカーのカタログ表記
345,600円
(温水洗浄便座セット/税別)
1回あたりの使用水量大:0.5リットル
小:0.35リットル 
その他の特徴・温水洗浄便座のセット品あり
・センサー式自動洗浄
・便鉢内プラズマクラスター除菌
・便ふた自動開閉
・温風乾燥機能
・便鉢内と床面を照らすライト点灯

ニューレット(アサヒ衛陶)

アサヒ衛陶製の簡易水洗トイレ「ニューレット」の商品写真
出典:ニューレット(アサヒ衛陶)

アサヒ衛陶の「ニューレット」は、フラッシュバルブ方式のタンクレス簡易水洗トイレです。

使用後にプッシュボタンを押すだけで洗浄水が流れるコントロールフラッシュバルブ方式により、わずかな水量で洗浄が可能な節水仕様になっています。省スペース性に優れ、すっきりとしたシンプルデザインも特徴です。

参考商品価格
※メーカーのカタログ表記
約214,000円
(温水洗浄便座セット)
1回あたりの使用水量0.15リットル
(ワンプッシュあたり)
その他の特徴・温水洗浄便座のセット品あり
・タンクのないフラッシュバルブ方式で節水仕様
・少量の水で流せる独自のオートフラッパー
・ウォーターダスターで便鉢内を簡単洗浄

プリティーナ(ネポン)

ネポン製の簡易水洗トイレ「プリティーナ」の商品写真
出典:プリティーナ(ネポン)

ネポンの「プリティーナ」は、ジェット噴射ノズルによる強力な洗浄力と節水を両立した、高機能な簡易水洗トイレです。手洗い付きや暖房便座や温水暖房便座、洗浄ガンなどの豊富なオプション品が用意されています。

参考商品価格
※メーカーのカタログ表記
256,000円
(温水洗浄便座セット/税別)
1回あたりの使用水量0.35リットル
(レバー1回)
その他の特徴・温水洗浄便座・暖房便座のセット品あり
・手洗い付き・なしを選択可能
・寒冷地向け品あり

簡易水洗便器ジャレット(ジャニス工業)

ジャニス工業製の簡易水洗トイレ「プリティーナ」の商品写真
出典:ジャレット(ジャニス工業)

ジャニス工業の「ジャレット」は、ゆったり座れる大型のエロンゲートサイズと、独自のフラッパーが特徴です。シーソー式のバルブを採用し、洗浄時には開いて洗浄後に自動的に閉じるため、便槽からの臭いを防ぎます。

参考商品価格
※メーカーのカタログ表記
約147,000円
1回あたりの使用水量0.35リットル
(レバー1回)
その他の特徴・温水洗浄便座・暖房便座のオプションあり
・シーソー式バルブ

ロンクリーン(ロンシール機器)

ロンシール機器製の簡易水洗トイレ「ロンクリーン」の商品写真
出典:ロンクリーン(ロンシール機器)

ロンシール工業の「ロンクリーン」は現代的でシャープなデザインの簡易水洗トイレです。

ウォータープレッシャーシステムの利用により少水量でも強い洗浄水で便器の汚れを洗い落とします。将来に水洗化する際に、一部の部品を交換するだけで使用できる水洗化対応品も用意しています。

参考商品価格
※メーカーのカタログ表記
約217,000円
(温水洗浄便座セット)
1回あたりの使用水量0.25〜0.45リットル
(任意)
その他の特徴・温水洗浄便座、暖房便座のオプションあり
・バランス便皿方式フラッパー
・掃除しやすい一体リム型の便器

ストール小便器 GT(ダイワ化成)

簡易水洗に対応する小便器もあります。

ダイワ化成の「ストール小便器GT」は簡易水洗・本水洗兼用のストール小便器です。中型と小型の2サイズがあり、水栓金具も自動水栓を含む4種類から選べます。水洗トイレと同様に掃除しやすいシンプルなデザインです。

参考商品価格
※メーカーのカタログ表記
約124,000円
(センサー式自動水栓)
その他の特徴以下の中から選択可能
・カラン
・フラッシュバルブ
・電磁バルブ
・センサー式自動水栓
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簡易水洗トイレに温水洗浄便座(ウォシュレット)は使える?

簡易水洗トイレに温水洗浄便座(ウォシュレット・シャワートイレ)を取り付けることは可能です。ただし、以下の点に注意が必要です。

温水洗浄便座を取り付ける際の3つの重要な注意点を解説したインフォグラフィック。 1.「汲み取り頻度が増加(1回0.3〜1L使用)」:トイレからタンクへ水が流れ込み、水位が満タンに近づいているイラストと、それを見て困った表情をしている男性。 2.「専用電源が必要(分電盤から専用回路)」:分電盤の「専用」ブレーカーから伸びるケーブルを、コンセントに接続しようとしている電気工事士のイラスト。 3.「適合製品を選ぶ(対応確認が必須)」:タブレット端末で、適合する便座(チェックマーク)と適合しない便座(バツマーク)の製品情報を確認し、チェックリストと照らし合わせている男性のイラスト。

温水洗浄便座では1回あたり0.3〜1リットルの温水を使用するため、簡易水洗トイレの使用水量0.35〜0.5リットルに加えて汲み取り頻度が増加し、汲み取り頻度を増やさないためには大型の便槽に交換する必要があります。

また、大きな電流が流れるため分電盤のブレーカーから専用回路を引き込む電気工事が必要で、漏電による感電防止のためにアース(接地)配線も必要です。

既存の簡易水洗トイレに取り付ける場合は適合製品の確認が必須で、おすすめはLIXILの「シャワートイレ」シリーズです。LIXILの簡易水洗トイレ「トイレーナ」にも対応しており、高い節水機能を備えています。

なお、取り付けに際しては必ず専門業者に相談し、便槽の容量や適切な電源、対応製品の確認を行いましょう。

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簡易水洗トイレのトラブルや修理方法とは?

簡易水洗トイレにも、トラブルが起こることがあります。ここでは、主なトラブルとその対処法をご紹介します。

インフォグラフィック:「簡易水洗トイレのよくあるトラブル」。4つのトラブルがイラスト付きで解説されている。 「フラッパーが閉まらない(汚れ詰まり・部品故障)」:トイレタンク内の鎖が切れ、フラッパー(弁)が開いたまま水が流れ続けている様子と、困った表情の男性。 「汚物が詰まる・水が流れにくい(便器内汚れ・配管詰まり)」:便器と床下配管の断面図。配管に汚物やトイレットペーパーが詰まり、ラバーカップを持って対処しようとする男性。 「水漏れ・水が止まらない(給水弁故障・配管破損)」:タンクの給水弁から水が溢れ、外部の配管からも水が漏れて床が水浸しになっている様子。レンチを持って修理しようとする男性。 「悪臭が発生(臭突ファン故障)」:便器から臭気の波線が立ち上り、屋外につながる臭突管の換気ファンが停止して「×」印が付いている様子。鼻をつまんで臭そうにする男性。

簡易水洗トイレの重要な装置が「フラッパー」です。これにより悪臭や害虫が上がってくることを防いでいますが、フラッパーに汚れが詰まって動かなくなった場合は清掃や調整が必要です。また、フラッパーを動かしている部品が故障して動かない場合には、専門業者による修理・交換が必要です。

汚物の詰まりや水の流れが悪い場合は、便器内の汚れや配管の詰まりが原因として考えられます。また、水漏れや水が止まらない場合は、給水弁の故障や配管の破損などが原因です。

便槽からの臭気を屋外に逃がすための換気扇(臭突ファン)が故障すると悪臭が発生することがあり、この場合は臭突ファンを交換します。

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汲み取り式トイレはいつまで使える?

簡易水洗トイレを含む汲み取り式トイレの使用期限について、下水道法によって、下水道が整備された地域では3年以内に水洗化することが原則とされています。

これは、公衆衛生の向上と生活環境の改善が目的です。

ただし、実際の運用は各自治体によって異なり、ただちに強制的な水洗化を求められることは少ないようです。

高齢者のみの世帯や経済的な理由がある場合など、個別の事情を考慮して、自治体と相談の上で使用期限の延長が認められることもあります。

新たに簡易水洗トイレの工事を行う場合は、下水道の整備予定について、自治体や専門業者に確認することをおすすめします。

近々に水洗化の予定がある場合には、水洗化対応品のトイレを選定しても良いでしょう。

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【Q&A】簡易水洗トイレに関するよくある質問

簡易水洗トイレの工事期間はどれくらい?

汲み取り式トイレを簡易水洗トイレに改修する工事期間は、通常2〜4日程度です。ただし、便槽の交換や大規模な配管工事が必要な場合は、1週間以上かかることもあります。

簡易水洗トイレに使える補助金制度はある?

簡易水洗トイレへの改修や交換に特化した補助金制度は少ないですが、バリアフリー改修の一環として行う場合、介護保険の住宅改修費支給の対象になる可能性があります。詳細は、各自治体にお問い合わせください。

簡易水洗トイレをDIYで設置できる?

簡易水洗トイレへの改修や交換は、給排水工事や便槽の改修に専門的な知識と技術が必要なため、DIYは困難です。また、法律で定められた基準を満たさなくてはなりません。施工は専門業者に依頼することをおすすめします。

簡易水洗トイレは凍結のおそれがある?

簡易水洗トイレでは、トイレ室内が0℃以下になるとタンクや配管内の水が凍結して水が出なくなったり、器具が破損するおそれがあります。特に寒冷地では、配管の断熱やトイレ室内の暖房、不使用時の水抜きなどの対策が必要です。凍結防止ヒーターを設置するのも効果的です。

便槽の大きさはどれくらい?

一般的には、家族の人数×100リットルが目安とされています。たとえば、4人家族であれば400リットルの便槽が目安です。温水洗浄便座を使用したり、汲み取り回数が少なくなる地域では、余裕を持って大きめの便槽を選ぶことをおすすめします。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】久田麻里子

マザーハウス 石田工務店

久田麻里子

2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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