目次
クロスに剥がれや亀裂が発生する原因
クロス(壁紙)の補修が必要になるのは、主に劣化や日常生活での使い方が原因です。
劣化や損傷を放置すると被害が広がる可能性があるため、早い段階で補修を検討する必要があります。
ここでは、クロスに剥がれや亀裂が発生する原因について解説するので、症状を把握しておきましょう。
【原因1】湿気
クロスが剥がれる主な原因は、湿気です。
日本は湿気の多い気候のため、室内に湿気がこもることは珍しくありません。
クロスは水気を吸収する性質があり、吸収すると膨張して乾燥すると縮みます。
伸縮を繰り返すことでクロスは下地から浮き、結果剥がれる現象が起きるのです。
とくにキッチンや脱衣所などは湿気がこもりやすい空間のため、湿度の変化が大きい場合はクロスが剥がれやすくなるでしょう。
【原因2】カビ
クロスや下地材にカビが発生している場合も、クロスが剥がれやすくなる原因のひとつです。
湿気の多い場所はカビが発生しやすく、日当たりの悪さや換気不足が原因で促進させてしまうことも少なくありません。
天井付近やサッシまわりからの雨漏りが原因で、カビが発生することもあります。
カビを放置するとクロスや下地となる壁にまで広がるのはもちろん、健康にまで悪影響を及ぼしかねません。
【原因3】経年劣化
長年使っているクロスが剥がれてきた場合は、経年劣化が原因である可能性があります。
クロスの耐用年数は、約10年です。
10年をすぎると吸着性が弱まり、端やつなぎ目からクロスが剥がれてくることがあります。
張り替えてから10年が経ち、剥がれや浮きなどが目立つようになったら、再度張り替えが必要です。
【原因4】家具をぶつける
クロスに家具をぶつけると、凹んだり亀裂が入ることがあります。
軽度な亀裂であれば、下地材のボードまで割れていることはないでしょう。
しかし、下地材のボードまで亀裂が入っている場合は、構造上の耐久性にまで影響するおそれがあります。
家具をぶつけてクロスに亀裂が入った場合は、下地材にまでひび割れが起きているかよく確認しましょう。
クロスの補修にかかる費用相場
クロスの補修にかかる費用は、150円〜15万円です。
補修方法 | 費用相場 |
---|---|
補修テープを貼る | 0.5万〜3万円/箇所 |
クロス用のりを使う | 0.5万〜3万円/箇所 |
クロスを張り替える | 900〜1500円/平方メートル |
部分的に切り張りする | 0.5万〜3万円/箇所 |
ジョイントコークで穴や隙間を隠す | 1万〜3万円/箇所 |
パテで補修する | 150円〜/平方メートル |
汚れを落とす | 500〜1000円/平方メートル |
塗装する | 0.5万〜15万円/箇所 |
補修方法によって、費用は大きく変動します。
補修範囲が狭い場合は比較的費用を抑えられますが、張り替えとなれば費用は高くなるでしょう。
下地の状態が悪い場合は、パテ補修や補修テープを使って整えることもあるため、別途費用がかかることもあります。
まずはクロスの状態を見てもらい、いくらかかるのか見積もりをとってみましょう。
クロスの補修方法
それぞれの補修方法を解説する。クロスが浮いている場合は補修のり、クロス全体に不具合がある場合は張り替えがおすすめなど状況もセットで解説する。
【方法1】補修テープを貼る
剥がれたクロスを簡単に直したい場合は、補修テープを貼るのがおすすめです。
透明な補修テープもあれば白やグレーなどもあるため、既存のクロスにあう色を選ぶとよいでしょう。
テープならのりが垂れる心配もありません。
後処理も簡単なので、手間とコストをかけることなくクロスの補修ができます。
【方法2】クロス用のりを使う
クロスの継ぎ目や端などから少しめくれている程度であれば、クロス用のりを塗布して張り直してみましょう。
のりをつけすぎるとあふれてしまうため、少量で問題ありません。
張り直したあとは軽く押し当てて、乾いてめくれなくなったら補修完了です。
【方法3】クロスを張り替える
クロスの至るとこに剥がれやひび割れが起きている場合は、全体的に張り替えるのがおすすめです。
張り替えることでクロスを一新できるので、この機会にイメージチェンジもできます。
クロスが新しくなれば劣化による剥がれなどは起きにくくなるので、長い目でみるとお得な補修方法です
【方法4】部分的に切り張りする(パッチワーク)
部分的に壁紙を張り替える場合は、パッチワークと呼ばれる方法で補修します。
補修箇所よりも一回り大きいサイズのクロスを用意して、専用の接着剤を塗布しましょう。
補修用クロスを仮張りし、既存のクロスと重なる部分に切れ込みを入れます。
切ったクロスを取り外し、ローラーで押し転がして最後にスポンジであふれた接着剤を拭き取れば完了です。
【方法5】ジョイントコークで穴や隙間を隠す
5mm程度の穴や隙間であれば、ジョイントコークで埋められます。
ジョイントコークとは、接着剤と充填剤を組み合わせた内装用のコーキング剤です。
少し盛り上がるくらい穴に直接塗布し、指でなじませます。
きれいになじめば補修完了です。
【方法6】パテで補修する
下地が凹んでいる場合は、パテ補修を行います。
パテとは、凹みや穴、割れなどを埋める充填剤のことです。
パテ補修をすることで凹んでいた部分が平らになるので、クロスがきれいに仕上がりやすくなります。
【方法7】汚れを落とす
クロスに落書きやカビなどがある場合は、汚れを落とすことできれいな状態に戻ります。
落書きを落とすのに効果的なアイテムは、除光液やクレンイングオイルです。
雑巾にどちらかの成分を染み込ませ、落書き部分に当てると汚れが浮いてきます。
浮いた汚れはメラミンスポンジで優しくこすりましょう。
カビが発生している場合は、消毒用のアルコールや塩素系漂白剤を塗布してこするのが効果的です。
除去したあとは乾拭きして、しっかり換気しましょう。
【方法8】塗装する
クロスの色あせやひび割れを補修したい場合は、塗装するのも手段のひとつです。
塗装なら好きな色や模様で依頼できるため、個性的な仕上がりも期待できます。
デメリットとしては、クロスを張り替えるよりも高くなったり数日間はニオイに悩まされたりすることです。
塗装する場合は、漆喰壁など調湿効果のある自然素材も検討してみるとよいでしょう。
クロスの補修にかかる費用を抑えるポイント
クロスの補修にかかる費用を少しでも抑えたい場合は、ここで紹介する3つの方法を試してみましょう。
【ポイント1】相見積もりをとる
クロスの補修にかかる費用は業者によって異なるため、まずは相見積もりをとるのがおすすめです。
複数の業者から見積もりをとることで、相場がわかったり費用比較ができたりして、納得のいく価格で依頼ができます。
見積もり内容を統一すると比較しやすくなるので、なるべく同じにするのがポイントです。
クロスの補修にかかわらずリフォームする際は、相見積もりをとってから依頼先を決めるようにしましょう。
【ポイント2】早い段階で補修する
クロスの剥がれや亀裂が発生した段階で補修を依頼することも、費用を抑える方法のひとつです。
早い段階で依頼すれば、補修範囲が小さかったり軽度だったりするため、材料費や作業費も最低限ですみます。
また依頼時に、他にも補修が必要な箇所があるか確認してもらいましょう。
気づいていない間に、軽度の剥がれや亀裂が発生している可能性があるからです。
まとめて補修すれば依頼料が1回分ですみ、都度補修するよりも安くなるでしょう。
【ポイント3】家具・家電を移動させておく
補修するクロスのまわりに家具や家電がある場合は、あらかじめ移動させておきましょう。
業者によっては家具や家電を動かすために、作業費として上乗せする場合があります。
とくにソファや冷蔵庫など大きいものは、移動させるのにも一苦労のため、費用が発生することも少なくありません。
少しでも費用を抑えたい場合は、家具や家電は自分たちで移動させておくのがおすすめです。
クロスを補修する際の注意点
ここでは、クロスを補修する上で押さえておきたい注意点を2つ解説します。
【注意点1】下地が悪いと剥がれやすくなる
下地が凹んでいたりボードの継ぎ目に段差が生じていたりする場合は、新しくクロスを張っても剥がれやすくなります。
きれいな状態を長く保つためにも、下地処理を行ってからクロスの補修を行うのがおすすめです。
下地が凹んでいる場合はパテで補修し、継ぎ目の段差は補修テープを貼ると平らになります。
クロスを張り替える際は、まず下地の状態を確認するようにしましょう。
【注意点2】賃貸の場合は原状回復が必要
賃貸住宅に住んでいる場合は、原状回復してから退去するのが一般的とされています。
原状回復が必要となるケースとしては、以下の通りです。
- 釘やネジで開けた穴
- 喫煙によるヤニ汚れ
- 落書き
- 結露を放置したことによるカビや剥がれ
補修する上で覚えておきたいのが、借主の許可なくクロスのデザインを変えることです。
原状回復を前提としているため、デザインを変えることはルール違反になる場合があります。
デザインを変えたい場合は剥がせるクロスを活用し、退去までという期日付きで楽しむようにしましょう。
クロスの補修は自分でできる?
クロスの補修は、道具や材料があれば自分で補修できます。
部分的に剥がれていたり画鋲の穴を塞いだりする程度であれば、自分でも補修可能です。
ただし、部屋全体の張り替えや下地の補修が必要な場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。
クロスの張り替えや下地の補修には、専門的な技術と経験が必要です。
自分で行った結果、状況が悪化して補修範囲が広がれば手間や費用がかかって損することになるかもしれません。
きれいに仕上げるためにも、最初から専門業者に任せるのが良案でしょう。
【賃貸もOK】破れたクロスをおしゃれに補修できるアイテム
賃貸住宅に住んでいると、家具をぶつけたり子どものイタズラだったりで、クロスが破れることもあるでしょう。
賃貸の場合は都度補修を依頼するのが難しいケースもあるため、DIYアイテムを活用しておしゃれに隠すのもアイデアのひとつです。
ここでは賃貸でも活用できる、補修アイテムを3つ紹介します。
【アイテム1】ウォールステッカー
破れた箇所が小範囲なら、ウォールステッカーを貼って隠すのがおすすめです。
ウォールステッカーとは、壁に貼るシール状のデザインステッカーのこと。
単調な印象のクロスにアクセントをプラスできるので、補修しつつおしゃれに仕上げられるのが魅力です。
貼り替えも簡単にできることから、季節に応じてデザインを変えるのもよいでしょう。
【アイテム2】剥がせるクロス
貼って剥せるクロスは、賃貸でも活用しやすい補修アイテムのひとつです。
定期的に貼り替えればのりが残ることもないため、退去時はきれいな状態で引き渡せるでしょう。
剥がせるクロスの色や柄の種類は豊富で、洗練されたデザインのものからユニークなものまであります。
インテリアにあうデザインを選べば、おしゃれに破れた部分を隠せるでしょう。
【アイテム3】クッションシート
クッションシートは、イメージチェンジしながら破れた箇所をさりげなく隠せる優れた補修アイテムです。
貼って剥せる壁紙とは違い、クッションシートは素材の質感を再現する凹凸があります。
触れると凸凹していたり視覚的にもリアル感が出ていたりすることから、ワンランク上の空間を演出できます。
レンガ調や木目調などさまざまなデザインがラインナップされているので、インテリアにこだわりたい人におすすめです。
【Q&A】クロスの補修に関するよくある質問
既存と同じクロスがない場合、どのような補修方法になりますか?
同じクロスが廃盤などでない場合は、新しいクロスに張り替えるのが一般的です。
この機会に部屋全体を張り替えたり、壁一面だけ色や柄の異なるクロスにしたりしてもよいでしょう。
破れや亀裂などの範囲が狭く、どうしても同じクロスで補修したい場合は、家具の裏など目立たない場所から必要な分だけ切り抜いて使うことになります。
範囲によって対応方法は変わるので、詳しくは依頼先に聞いてみましょう。
賃貸のクロスが剥がれたときの補修費用は自己負担ですか?
故意によるクロス剥がれではない場合、基本的には貸主が負担します。
経年劣化で冷蔵庫の裏が変色したり剥がれたりした場合は、自己負担になることはないと思っておくとよいでしょう。
ただし、落書きや喫煙などでクロスを汚したり、子どものイタズラで剥がれたりした場合は、自己負担になる可能性があります。
詳しくは契約書に記載されているので確認しておくとよいでしょう。
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