
20畳のクロス(壁紙)張替えにかかる費用の相場は、工賃込みで10万〜15万円です。

| 項目 | 費用相場 (材工) |
|---|---|
| 20畳のクロス張替え | 10万〜15万円 |
| スタンダードクロス | 1,000〜1,300円/㎡ |
| ハイグレードクロス | 1,300〜1,800円/㎡ |
スタンダードなビニールクロスを選び、家具移動や下地補修が少なければ10万円前後、デザイン性の高いハイグレードクロスや下地の傷みがあると15万円を超えることもあります。工期の目安は2〜3日です。
目次
20畳のクロス・壁紙張替えにかかる費用
費用は、張替えに必要なクロスの量(平方メートル)で決まります。たとえば、一般的な6畳の部屋なら材料費と工賃を含めて6万〜8万円が費用相場の目安です。
ここではリビングなど20畳の居室を例に、内訳を見ていきます。
必要なクロスの量を計算する
畳の規格のうち東日本で広く使われる江戸間では、約2畳=1坪、1坪は約3.3㎡なので、20畳は約10坪=約33㎡です。横幅5m・縦幅6.6m・天井高2.6mの部屋で計算してみましょう。

壁の周囲は「5×2+6.6×2=23.2m」、これに天井高をかけると「23.2m×2.6m=60.32㎡」の壁面が出ます。日本製クロスは幅90cm前後が多いため、「60.32㎡÷0.9m=約67m」、つまり20畳の壁を張替えるには約67m分のクロスが必要だとわかります。
㎡単価と工賃を合わせた相場
クロスの㎡単価は、量産タイプのスタンダードクロスで1,000〜1,300円/㎡、デザイン性の高いハイグレードクロスで1,300〜1,800円/㎡が目安です。
壁だけでなく天井のクロスも同時に張替える場合は、天井面積の分だけ材料費と工賃が上乗せされます。20畳なら天井だけで約33㎡あるため、3万〜6万円ほど多めに見込んでおいてください。
面積とクロスのグレードで料金は上下します。業者によって料金設定が異なり、10畳以上は1畳ごとに数千円ずつ加算される場合もあります。実際は窓やドアなど張らない部分もあるので、正確な金額は専門業者に出してもらいましょう。
材料費・工賃のほかにかかる費用
原材料のナフサ価格が高騰したナフサショックや近年の資材高の影響で、クロスの単価は数年前と比べて1㎡あたり100〜150円ほど上がっています。見積もりを取るタイミングで相場が動くこともあるため、必ず複数社の金額を見比べてください。
また、見積書では材料費・工賃のほかに次の費用が別途かかるケースが多く、総額を左右します。

- 廃材処分費
既存クロスを剥がして処分する費用 - 下地補修費
壁の凹凸やパテ埋めの費用(軽度なら工賃に含まれることもある) - 家具移動費
大型家具の移動で、2,000円〜15,000円かかることがある


クロス張替えの時期
クロスの張り替え(交換)に、これといった明確な期限はありません。多くの家庭では、次の2つのどちらかをきっかけに張替えを考えます。

耐用年数が近づいたとき
クロスの寿命は、約10年といわれています。
ただし素材や使い方、喫煙の有無で寿命は変わるため、10年で必ず張替えが必要というわけではありません。消臭や防カビといった機能は10年ほどで効果が薄れることが多いので、一つの目安として覚えておきましょう。
汚れやカビが目立ってきたとき
寿命に関係なく、汚れが気になったりカビが生えたりしたら張替えの合図です。汚れの正体がカビだと、放置するうちに家の構造部分まで傷むおそれがあります。
じわじわ汚れが広がるときは、構造部分が傷む前に専門業者へ原因の調査を依頼してください。
20畳のクロス張替えにかかる日数
20畳の張替えにかかる日数は2〜3日が目安です。作業時間は1日あたり6〜8時間ほどで、職人2人なら1日で終わることもあります。
家具が少なければより短く済み、家具が多かったり下地補修が必要だったりすると、さらに日数がかかります。
クロスの素材別の特徴・メリット・デメリット
クロスは素材によって、肌ざわりも手入れのしやすさも値段も変わります。部屋の用途に合う一枚を選べるよう、よく使われる素材の特徴を見ていきましょう。

布(織物)クロス
表面が布でできたクロスで、織物クロスとも呼ばれます。木綿・麻・絹などの自然素材や、レーヨン・ポリエステルなどの化学繊維が使われます。
布は水分を吸うため、基本的に水拭きはできません。汚れが気になるときは、はたきや掃除機で手入れします。
調湿性があり、乾燥時は水分を放ち、湿度が高いときは吸ってくれます。四季で湿度が変わる日本の住宅と相性がよい素材です。重厚感があり、部屋を高級な雰囲気に見せます。自然素材ならシックハウス症候群が起こりにくく、小さな子どもやアレルギー体質の人にも比較的やさしいでしょう。
素材も施工費も高くなりがちです。表面が布のため汚れが落ちにくく、ホコリも付きやすい点に注意してください。防汚・撥水加工のあるタイプを選べば、汚れの不安はある程度抑えられます。

紙クロス
表面が和紙やパルプでできた壁紙です。欧米で広く使われ、個性的なデザインが豊富にそろいます。輸入品なら洗練された欧米風に、和紙なら和の趣のある空間になります。
細かな隙間が音を吸うため、室内で音が響きにくく、外への音漏れも抑えられます。静かに過ごしたい寝室に向いています。
薄くて扱いにくく、施工は難しい部類です。下地の凹凸が浮き出たり、時間が経つと収縮して隙間ができたりすることもあります。耐水性が低いため、キッチンや洗面所などの水回りには不向きです。

ビニールクロス
表面に塩化ビニル製のシートを張った壁紙で、日本の住宅で最も広く使われています。コストと機能のバランスがよく、迷ったらまず候補に挙がる素材です。
ほかの素材より安価で施工も簡単です。プリントでデザインが豊富なので、部屋の雰囲気に合う柄が見つかります。耐水性が高くトイレやキッチンでも使え、消臭・防カビ・抗菌などの機能付きも選べます。
製造過程で化学物質が使われることがあり、独特のにおいがします。においは日が経つにつれ弱まりますが、張替え後1か月ほどは換気を心がけてください。立体的なデザインのものは空洞に生活臭がこもりやすいため、こまめな換気と掃除が必要です。

その他のクロス(珪藻土・木質系・オレフィン系)
定番の3素材以外にも、珪藻土クロス・木質系クロス・オレフィン系クロスという選択肢があります。
珪藻土クロスは消臭・調湿に優れる一方、水分を吸いすぎるとカビが出ることも。木質系クロスは天然木やコルクの温かみが魅力ですが、耐水性が低く液体でシミになりやすい点に注意してください。
オレフィン系クロスは燃やしても有毒ガスが出ず、体や環境にやさしい素材です。ただしビニールクロスより高価で、施工できる業者も限られます。
機能性で選ぶ壁紙の種類
クロスは色や柄だけで選ぶものではありません。消臭・防カビ・傷への強さなど、機能で選ぶ選択肢も豊富です。代表的なタイプを押さえておくと、部屋の用途に合った一枚を選べます。

- 消臭タイプ
リビングや玄関にこもった生活臭、不快なにおいを分解します。 - 表面強化タイプ
衝撃・汚れ・傷に強く、消臭機能を兼ねる商品もあります。ペットや小さな子どものいる家庭向きです。 - 抗アレルゲンタイプ
表面に触れた花粉などのアレルギー原因物質を不活性化します。アレルギー体質の人や子ども部屋におすすめです。 - 省エネタイプ
光の反射率を高め、少ない照明でも空間を明るく見せます。広いリビングに向いています。 - マイナスイオンタイプ
天然鉱石を配合し、マイナスイオンを放ちます。くつろぎたい寝室や子ども部屋に。
デザインと機能の両面から検討すると、満足度の高い張替えにつながります。
クロス張替えで失敗しないためのポイント
クロス(壁紙)を張替えたあとで後悔しないために、クロスを選ぶ前に知っておきたいことがあります。色のイメージづくりから予算の決め方まで、順に見ていきましょう。
部屋のイメージを先に固める
クロス選びは、部屋の完成イメージを描くところから始まります。
ナチュラルにしたいならベージュなど木を連想させる色、ホテルのような高級感なら黒や紺など濃い色が向いています。濃い色は全面に張ると暗くなりがちなので、一面だけに使うなどの工夫をしてください。
トイレやキッチンなど清潔感を出したい場所には、白や薄いグレーの淡い色が合います。家全体のテイストを決めてから部屋ごとの雰囲気を考えると、ぐっと選びやすくなるはずです。
大きい見本で色を確認する
色は、面積が広いほど明るく鮮やかに見えます。
カタログの小さな見本だけで選ぶと、張ったあとに「イメージと違う」と感じやすいので注意してください。できればショールームで実物や大きな見本を見るのがおすすめです。
小さな見本で選ぶしかないときは、理想より少し濃く暗めのトーンを選ぶと、仕上がりとのギャップが小さくなります。
場所と目的に合わせて選ぶ
クロスは、張る場所の目的に合わせて選んでください。
たとえば、トイレは耐水性のあるクロスが必須で、防汚・消臭機能があるとさらに快適です。人通りの多い玄関やリビングには、強度の高いクロスが向きます。
子どもやペットで傷つきやすい場所には、表面に特殊フィルムを張った耐久タイプを選ぶとよいでしょう。
予算を決めてから選ぶ
デザインや機能にこだわるほど、費用は上がります。後から困らないよう、あらかじめリフォームの予算を決め、その範囲内で選ぶのが失敗を防ぐコツです。
20畳のクロス張替えをおしゃれに仕上げる方法
同じクロスの張替えでも、選び方しだいで部屋の印象は大きく変わります。
テイストや床との相性、アクセントクロスの使い方、色が生む見え方の違い。ここを押さえると、ぐっとおしゃれな空間になります。
部屋のテイストに合わせる
床や天井はそのままで壁紙だけを替えるなら、部屋のテイストに馴染むデザインを選ぶことが大切です。
ナチュラルな部屋に派手な柄や濃色を合わせると、全体がちぐはぐな印象になりかねません。統一感のある空間ほどおしゃれに見えます。
床の色とトーンをそろえる
床も壁も、部屋に占める面積が大きく、印象を左右します。床材と壁材の色味が合っていないと、野暮ったく見えてしまいます。
とはいえ全く同じ色にする必要はありません。色のトーン(明度と彩度)をそろえれば、違う色でもおしゃれにまとまります。迷うときは施工業者やインテリアコーディネーターに相談してみてください。
アクセントクロスを取り入れる
アクセントクロスは、壁の一部にデザインの違うクロスを張る手法です。うまく使えば、部屋に変化が生まれます。
割合は壁全体の20〜30%ほどがちょうどよく、多すぎると雑然とした印象になります。床やベースクロスの色を踏まえ、メリハリが出るようにベースとは違う系統の色を選ぶのがおすすめです。
色の効果を活かす
色は、部屋の見え方そのものを変えます。白は部屋を広く、黒は狭く見せる効果があります。
青系の寒色は冷たい印象、赤系の暖色は暖かい印象。日当たりが悪い北向きの部屋に青系を使うと、寒々しく感じることもあるので注意してください。
暖色は手前に迫る進出色、寒色は奥に引く後退色です。狭い部屋に寒色を使えば、広く感じられます。
自然素材のクロスを使う
布クロス・紙クロス・珪藻土クロス・木質系クロスなどの自然素材は、それだけで部屋に表情を与えます。布クロスは重厚で高級感、珪藻土クロスはモダン、木質系クロスはナチュラルな印象に仕上がります。
同じ自然素材でも雰囲気は異なるので、部屋のテイストに合わせて選んでください。
20畳のクロス張替え費用を安くする方法
20畳の壁紙を張り替えるとなるとそれなりに大きな工事なので、やり方しだいで費用はかなり変わってきます。まとめて頼む、グレードを見直す、端材を減らす、相見積もりを取る。このような工夫を、効果の大きい順に紹介します。

複数の場所をまとめて張替える
別の部屋や床・天井も同時に張替えると、まとめ割引が利きやすくなります。業者によってはお得なパッケージプランを用意していることも。一時的に出費はかさみますが、長い目で見ればコストを抑えられます。
張替えが必要な箇所が複数あるなら、まとめて依頼してしまうのがおすすめです。
クロスのグレードを見直す
クロスは大きく、安価なスタンダードクロスと、機能・デザインに優れたハイグレードクロスに分かれます。予算オーバーならスタンダードを検討しましょう。
汚れやすいトイレやキッチンは高機能タイプ、人目につきにくい場所はスタンダード、とメリハリをつければ、総額を抑えながら必要な機能を確保できます。
無地・小柄を選んで端材を減らす
柄物はつなぎ目で柄を合わせるため、端を切り落とす必要があり、その分が無駄になります。つなぎ目1か所につきおよそ10〜30cmを廃棄するケースが多く、20畳のような広い部屋ではつなぎ目が増え、廃棄も多くなります。
少しでも節約したいなら、無地や小柄のクロスを選んでください。
相見積もりで業者を比較する
クロスや壁紙の張り替え費用は、業者によって大きく違います。1社だけでは相場が分からず、高い値段で契約しかねません。最低でも3社から見積もりを取り、費用を比べてください。
金額だけでなく、施工技術・アフターサービス・対応の質もあわせて見ると、満足のいく業者を選べます。











