【高齢者住宅改修費用助成制度】介護保険のリフォーム補助金、条件・金額・申請の流れを解説

介護保険リフォーム補助金の記事サムネイル画像。バリアフリー化された明るい玄関で、手すりの横に立つ高齢夫婦とその娘、孫の3世代家族が笑顔で写っている写真が背景。画像上部には大きな文字で「介護保険でリフォーム補助金」、その下に黄色い帯で「自己負担はたったの1~3割!」と強調されている。さらに、家とコインのアイコンと共に「最大20万円まで対象」、手すりと段差のアイコンと共に「手すり・段差解消でずっと安心」というテキストが配置されている。

自宅での生活を続けるためにリフォームが必要になったとき、介護保険を利用すれば工事費用の7~9割の補助を受けられます。


最大20万円までの工事費が対象となり、自己負担額はわずか1~3割で済みます。ただし、この制度を利用するには「要介護・要支援認定」を受けていることや、工事着工前に事前の申請を行うことが必須条件です。


この記事では、介護保険を使った住宅改修(リフォーム)の対象者や金額、具体的な申請手順についてわかりやすく解説します。

2025年12月24日更新

監修記事
リフォーム費用すぐわかる!

介護保険の高齢者住宅改修費支給制度とは?補助金の対象者と条件

介護保険の「高齢者住宅改修費用助成制度」とは、高齢者が自宅で安全に暮らせるよう、バリアフリー化などのリフォーム工事を行った際に費用の一部が支給される制度です。

要介護度に関わらず、一人あたり生涯で20万円までの工事費用が補助対象となります。利用者の所得に応じて費用の7割から9割が介護保険から支給され、残りの1~3割を自己負担します。

手すりの取り付けや段差の解消など、比較的小規模な工事が主な対象です。住み慣れた自宅で自立した生活を続けたり、介護をする家族の負担を減らしたりするために、多くの人が利用しています。

誰がこの制度を利用できる?

補助金を受け取るためには、以下の3つの条件をすべて満たしている必要があります。

  • 介護保険の被保険者証を持っていること
  • 「要支援」または「要介護」の認定を受けていること
  • 改修する住宅が被保険者証の住所と一致し、本人が実際に居住していること

年齢と認定区分について

原則として65歳以上で、要支援1・2、または要介護1~5のいずれかの認定を受けている方が対象です。

まだ認定を受けていない方は、まずお住まいの市区町村で要介護認定の申請を行う必要があります。なお、40歳〜64歳の方でも、特定疾病により要介護・要支援認定を受けていれば制度の利用が可能です。

リフォーム費用すぐわかる!

補助金の金額と自己負担:いくらもらえて何割負担?

支給される補助金の上限額は、対象となる工事費用20万円までです。

このうち、利用者の所得(負担割合)に応じて7~9割が支給され、残りの1~3割を自己負担します。

負担割合補助される割合自己負担する割合
1割負担の方工事費の9割工事費の1割
2割負担の方工事費の8割工事費の2割
3割負担の方工事費の7割工事費の3割

※負担割合は、毎年送付される「介護保険負担割合証」で確認できます。

リフォーム費用と自己負担額の具体例

工事費用ごとの自己負担額と支給額の目安は以下の通りです。上限の20万円を超えた分は、全額自己負担となる点に注意してください。

護保険リフォーム補助金の仕組みと「20万円の壁」を図解したイラスト(1割負担の例)。左側は「ケースA:工事費20万円(全額対象内)」で、20万円のうち1割の2万円が自己負担、9割の18万円が介護保険から支給され、実質負担は2万円となることを示す積み上げ棒グラフ。中央に「20万円の壁(補助対象上限)」を示す点線がある。右側は「ケースB:工事費30万円(上限超過)」で、30万円のうち補助対象となる20万円分は1割の2万円が自己負担・9割の18万円が支給となるが、上限を超えた残り10万円分は「全額自己負担(対象外)」となることを示す。右端の括弧で、このケースの実質総自己負担額は、1割負担分の2万円と対象外の10万円を合わせた「12万円」になることを強調している。下部に注釈として「※介護保険の補助は工事費20万円までが対象。それを超えた部分は全額自己負担となります。(所得により負担割合は1~3割に変動)」と記載されている。
【図解】介護保険リフォーム補助金と自己負担額の計算(1割負担の例)

例:負担割合が「1割」の方の場合

工事費用(税込)自己負担額介護保険からの支給額
10万円1万円9万円
20万円2万円18万円
30万円12万円18万円

※30万円の工事の場合、上限20万円に対する1割(2万円)と、超過分の10万円を合わせた計12万円が自己負担となります。

特例で再支給は可能?

原則として「一人につき20万円まで」の制度ですが、以下の特例に当てはまる場合は、再度20万円までの枠を利用できることがあります。

  • 転居した場合改修後に転居した場合、新しい住宅で改めて上限20万円まで利用可能です。
  • 要介護度が著しく上がった場合最初の改修時よりも要介護状態区分が「3段階以上」上がった場合(例:要支援1から要介護3へ変更など)、再度支給が認められます。
リフォーム費用すぐわかる!

対象となるリフォーム工事と費用相場

介護保険の支給対象となるのは、国が定めた以下の種類の工事に限られます。

スマートフォンでの閲覧に適した縦型の図解イラスト。「スマホで解説!介護保険リフォーム対象マップ」というタイトルで、2階建て住宅の断面図を用いて介護保険の補助対象となる具体的な工事箇所を解説している。1階の玄関では高齢夫婦がスロープを利用するイラストと共に「スロープ・手すり・段差解消」、トイレでは「洋式化・手すり・広さ確保」、浴室では「段差解消・手すり・折れ戸」を紹介。2階の階段・廊下付近では「手すり設置・滑りにくい床へ」、居室のドアでは「ドア交換(引き戸・レバーハンドル)」が可能であることを、それぞれの箇所の写真やアイコン付きの大きな吹き出しで分かりやすく示している。
ひと目で分かる!介護保険リフォーム対象マップ
  • 手すりの取り付け(費用目安:3万〜10万円)玄関、廊下、トイレ、浴室などに転倒防止用の手すりを設置します。
  • 段差の解消(費用目安:5万〜20万円)敷居を低くする、スロープを設置する、浴室の床をかさ上げするなどして段差をなくします。
  • 床または通路面の材料の変更(費用目安:10万〜20万円)畳をフローリングに変える、滑りにくい床材に変更するなど、移動をスムーズにする工事です。
  • 扉の取り替え(費用目安:5万〜15万円)開き戸を引き戸や折れ戸に変える、ドアノブをレバーハンドルにするなどの工事です。
  • 便器の取り替え(費用目安:10万〜20万円)和式トイレを洋式トイレに変更します。暖房便座や洗浄機能の付加も一部認められます。
  • その他、上記に付帯して必要な工事手すり設置のための壁補強や、便器交換に伴う給排水工事なども対象に含まれます。
リフォーム費用すぐわかる!

申請方法と手続きの流れ:どのように申請する?

介護保険のリフォームは、必ず工事着工前に申請が必要です。事前の申請をせずに工事を始めると、補助金は一切支給されません。

まず、介護認定が無い場合は介護認定の申請が必要です。市区町村の窓口で行います。

その後の一般的な手続きの流れは以下の通りです。

縦型のフローチャート図。介護保険リフォーム補助金の申請手順をSTEP1からSTEP7まで順に示す。 STEP1「相談・見積もり依頼(ケアマネ・業者)」:まずケアマネジャーに相談し、業者に見積もりと理由書作成を依頼する。 
STEP2「書類作成(理由書など)」:ケアマネジャー等が「理由書」を作成し、必要書類を揃える。
 STEP3はオレンジ色で強調され「【重要】事前申請(着工前必須!)」とあり、工事を始める前に必ず市区町村へ申請書類を提出するよう記載。 その直後に赤い帯で大きく「審査完了・許可が下りるまで工事待機!(着工してはいけません)」という強い警告が表示されている。
 STEP4「審査・許可決定」:自治体の審査を経て許可通知が届く。
STEP5「工事実施・支払い」:工事完了後に業者へ一旦全額を支払う(償還払いの場合)。 
STEP6「事後申請(支給申請)」:領収書や工事後写真を添えて改めて申請する。
 FINAL STEP7「補助金受け取り(還付)」:指定口座に補助金(費用の7~9割)が振り込まれる、という一連の流れが矢印でつながっている。
【図解】介護保険リフォーム補助金の申請から受け取りまでの流れ

※自治体によっては、初期費用の負担を減らす「受領委任払い制度」(自己負担分だけを業者に支払う方法)を利用できる場合があります。

リフォーム費用すぐわかる!

上限額を超えた場合はどうなる?自治体独自の上乗せ制度

工事費用が20万円を超えた場合や、介護認定を受けていない場合でも、自治体独自の補助制度を利用できる可能性があります。

  • 上乗せ補助介護保険の上限20万円を超えた部分に対し、自治体が独自に追加で補助金を出す制度です。
  • 横出し補助(独自助成)介護保険の対象外となる工事や、要支援・要介護認定を受けていない高齢者を対象とした独自の助成制度です。

お住まいの地域によって制度の有無や内容は異なります。「〇〇市 高齢者 リフォーム 補助金」などで検索するか、役所の窓口で確認してみましょう。

また、バリアフリーリフォームへの補助金全体像についてはこちらの記事もご確認ください。本記事で説明した「介護保険のリフォーム補助金」以外のバリアフリーリフォームへの補助金についても解説しています。

リフォーム費用すぐわかる!

この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

LINE 友達追加
リフォーム費用すぐわかる!
【お住まい周辺】
無料一括最大3社
リフォーム見積もりをする