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外装工事で目隠しのために選ぶルーバーとフェンス・格子
通行人や隣家から見えてしまうというストレスを解消するためや、防犯などの目的で目隠しのためのフェンスを設置しようとする場合は、どのようなタイプのフェンスを選べばよいのでしょうか?
目隠しに適したフェンスをいくつかみてみましょう。
ルーバー
ルーバーは、羽根板(羽板)と呼ばれる細長い板を、隙間を開けながら水平に並べて枠に取り付けたパネルタイプのフェンスです。羽根板の並べ方は横方向が一般的ですが、縦方向もあり、デザインや色も豊富です。
隙間があるので日除け、採光などの日照調整も可能です。また、風が抜けるという通風性を持っているため、台風などの大きな風でも倒れにくいという特徴があります。
材質はアルミ形材や天然の木、人工木材などがありますが、特にアルミのルーバーは人気が高いようです。
縦張りフェンス、横張りフェンス
天然木材などの木のフェンスならば基礎に柱を立てて、柱と柱の間に一定間隔で板を横方向に打ちつける横張りフェンスを作ることができます。
規制のパネルでサイズが合わない場合に便利です。また、このタイプならばDIYも可能です。
しかし、リフォーム会社に発注する外装工事では、アルミや人工木材、天然木材などでできたパネルタイプのフェンスを取り付けるのが一般的です。
支柱は間仕切りタイプとフリー支柱タイプがありますが、最近はフリー支柱タイプが増えています。支柱を基礎に取り付けた後に、1スパンごとのパネルを取り付けていきます。
特に目隠しを重視したいという場合や洋風がお好みの場合は、横張りフェンスがおすすめです。一方、縦張りフェンスはすだれ効果があり、透けやすいので目隠し効果は多少劣りますが、涼やかで軽い印象になります。
また、縦張りフェンスは横張りフェンスに比べるとよじ登りにくいため、防犯に役立つというのも特徴のひとつです。
井桁格子、ラティス格子
アルミや人工木材、天然木材などをクロスに組んだ井桁格子や、斜めに組んだダイヤ格子のラティスタイプなどのフェンスです。パネル状のフェンスでデザイン性が高く、植栽と共に楽しむこともできます。
その他のフェンス
柱とパネル枠にアルミ形材などを使用し、パネルに半透明のポリカーボネート材をはめ込んだタイプのフェンスで、部分的に目隠ししたいという場合にも便利です。
外装リフォームで選ばれる目隠し用フェンスの素材について
目隠しのためのフェンスにはアルミや、人工木材、再生木材、天然木材などの木(ウッド)の素材を使用していることが多いのですが、それぞれの特徴についてみてみましょう。
アルミフェンス
アルミ形材(かたざい)とは、加熱したアルミ合金を金型に通して押し出し、形状成形したものです。
アルミはスチールなどと比べると強度は落ちますが、錆びに強いので、仮に20年使用したとしても錆びるということはありません。
また、シンプルなものから凝ったデザインのものまで、豊富なデザインの中から選ぶことができます。
色数も多く単色から木目調まで様々な色を楽しめます。価格も安価なものから高価なものまで幅広いのが特徴です。
ウッドフェンス
ウッドフェンスは天然の風合いを楽しむことができるので、植物ガーデニングやウッドデッキと組み合わせて使用することもできます。デザインも豊富で横板、縦板、井桁格子、ラティス格子などから選ぶことができます。
木のフェンスには天然木材のソフトウッドやハードウッド、人工木材、再生木材などがあります。それぞれの特徴をみてみましょう。
ソフトウッド
杉や赤松などの針葉樹の木に防腐剤を施したものが一般的ですが、腐りやすく、シロアリにも弱いためにメンテナンスの手間がかかります。
しかし近年、薬剤を使用せずに熱処理で杉などの木材を腐りにくくし、防腐性能と寸法の安定性を図ったものや、熱処理した木材に防火薬剤を注入した熱処理不燃材という防火性能を高めたものも見かけるようになりました。
柔らかく施工しやいソフトウッドは、DIYなどで縦、横のフェンスを施工するのにも適しています。価格も比較的安価です。
ハードウッド
赤道直下に育つ広葉樹で、繊維が非常に密で堅いのが特徴です。腐りにくいため、メンテナンスもほとんど必要がありません。20年以上メンテナンスなしでも腐らないといわれるほど、高い耐久性があります。
しかし、堅いため施工性は低くなります。ラティスや格子などのパネルタイプの既製品を使用すると良いでしょう。価格は高価になります。
人工木材
人工木材は天然木材を模して人工的に作った工業製品です。一般的には、木粉とプラスティック樹脂などで作られたものを指します。腐りにくく、メンテナンスが楽ということで、人気が高まっています。
色もメーカーによっては7色展開(通常は3~5色展開)のところもあり、住宅にマッチした色合いのフェンスを選べるようになってきました。
価格については、一般的にスタンダードタイプはハードウッドより安価ですが、高級ラインやハイグレードになると値段が上がっていきます。
防火性能については、樹脂を使用しているため火がついたからといってすぐに燃えるということはありません。火に弱いということはありませんが、燃える時はビニールクロスなどと同じように樹脂特有の有毒ガスを発します。
しかし、最近では自己消化性のある人工木材も開発されていて、より防火性能の高いタイプも使われるようになってきました。
再生木材
再生木材は人工木材とほとんど変わりませんが、木粉は廃材を利用し、プラスティックもペットボトルを再生利用しているので、地球や環境にやさしい人工木材といえます。
目隠しフェンスを設置リフォームする際に知っておきたいこと
フェンスを取り付けるための基礎工事の種類と、目隠しフェンスを設置する際に必要な高さと、注意点についてみてみましょう。
基礎工事について
フェンスを設置する場合、最初に必要なのが基礎工事です。エクステリアで一般的な基礎はブロック基礎と地面に直接取り付ける独立基礎の2つです。
独立基礎
例えば、現在スチールのメッシュフェンスが設置してあるが、その上の一部分だけ目隠しをしたいというような場合や、ブロックを使わない方法でフェンスを設置工事したいという場合は独立基礎を使用します。
ブロック基礎
外装として、目隠しフェンスを道路沿いに設置したいというような場合には、ブロック基礎を使用します。住宅の外構工事では、ブロック基礎の上にフェンスを設置するというのが一般的といえるでしょう。
コア抜き工事
もう一つ考えられるのは、既にブロックはあるけれども、そこに目隠しフェンスを設置したいという場合です。このような場合はブロックにコア抜きという作業で、柱の数だけ穴をあけて基礎を作るという方法があります。
コア抜き工事は1カ所につき、約4000円といわれています。
目隠しに必要な高さとフェンスを選ぶときの注意
目隠しとして、大人の目線から隠そうとするならば180cmから200cmの高さが必要になります。
つまり、独立基礎ならばフェンスの高さが約2m必要で、ブロック基礎ならばブロックの高さとフェンスを足した高さが約2m必要ということになります。
とはいえ、実際には部分的にならば問題ありませんが、外柵のすべてをその高さで設置すると、圧迫感を感じてしまい、費用もかなりかかってしまいます。
そのため、スタンダードタイプのアルミフェンスや、丈夫なスチールメッシュなどと組み合わせて、目線の部分だけを目隠し用フェンスにすることもできます。
また、家全体のバランスが大切なので、家の中からも外からも違和感や圧迫感がなく、採光や通風性を考慮したデザインを選ぶことも大切です。
圧迫感が気になる場合は、色の薄いデザインを選ぶことも念頭に入れておくと良いでしょう。
外装ルーバーを目隠しのためにリフォームで取り付ける費用
外装用のルーバーフェンスは基礎の方法、外柵として必要な距離、ルーバーフェンスの高さやグレードなど、条件の違いによって費用も大きく変わります。
ここでは、仮に10mの距離にアルミのルーバーフェンスを取り付けると想定すると、どれくらいの費用がかかるのかということをみていきましょう。
アルミのルーバーフェンスの設置費用
一般的にルーバーフェンスに必要な部材はフェンス本体、支柱、フリー支柱の場合は連結材、端部カバー、キャップなどが必要になります。
ここでは高さ約60~70cmのルーバーフェンスとフリー支柱を使用するものとします。
・フェンス本体1m当たり:約1万~×10m
・フリー支柱:約5000円~×6本
・連結材:約2000円~×6本
・端部カバー:約2000円~×2個
・キャップ1セット:約500円~
10m当たりのフェンス一式合計で約15万円です。しかし、リフォーム会社ではこの価格から通常、約30%~50%値引きしてくれるので、約8万円~というのが一般的なルーバーフェンスの相場といえます。
他に必要な費用は施工費用と基礎工事、諸経費です。施工費は1メートル当たり約3000円から6000円です。ブロック基礎2段組10mの相場は約10万円、独立基礎10mの場合は約5万円(人件費込み)といわれています。
仮に、このケースでブロック基礎を採用し、10mのルーバーフェンスを施工した場合は、消費税込みの総額で約28万円になります。
一般的にはルーバーフェンスは1m当たり1万円から2万円が相場価格といわれているので、全体にかかる費用は約25万円から約40万円を目安にすると良いでしょう。
しかし、フェンスの高さが120cmになると、フェンス本体は1メートル当たり約1万円価格が上がります。また、ハイグレードのフェンスになると価格はさらに上昇するので、しっかりした計画を立てる必要があります。
外装にフェンスを取り付ける場合のリフォーム費用
アルミのフェンスを使用する場合は、アルミのルーバー取り付け費用とそれほど違いはありません。シンプルなデザインだと多少安価にはなりますが、防犯性の高いものやデザインの凝ったものは高価になります。
ここでは、ハードウッドと人工木材のウッドフェンスを取り付けた場合の費用についてみてみましょう。
ハードウッド
仮に、耐久性に優れ、シロアリにも強いサイプレスという天然木材を10m設置するとします。横板デザインで、独立基礎にする場合は、サイプレス板、柱、基礎および固定金具、施工費、諸費用の合計で約40万円です。
人工木材
前出のハードウッドと同じ条件で、サイプレスを人工木材に変えて設置した場合、約35万円になります。ハードウッドに比べると多少価格は抑えられるということになります。
外装に格子を取り付けリフォームする際にかかる費用
格子フェンスのデザインには井桁とラティスがあります。どちらのデザインもアルミ素材のパネルと各種ウッド素材のパネルがあります。
リフォーム会社に依頼した場合の、格子フェンス工事費込みの相場価格をみてみましょう。全て1m当たりの価格です。
・アルミ製の格子:約1万5000円~
・アルミ製木目調などデザイン性が高いもの:約2万円~
・天然木ラティスフェンス:約2万円~
・人工木材60cm~:約2万5000円~
・人工木材140cm以上の高尺:約8万円~
その他に基礎工事代金、諸費用などが必要になります。
また、天然木のハードウッドや高尺タイプは高価になるので、事前に確認しておきしょう。
ルーバーなどを取り付けるのにかかるその他の費用と注意
通常のフェンス取り付け工事費用や諸費用の他に、その他の費用がかかる場合があるので、注意が必要です。
運搬費と出張交通費
ルーバーやフェンスを、外装として取り付ける際には運搬費がかかります。広範囲に目隠しのためのフェンスを設置する場合は、それだけ材料が多く必要になるので運搬費もかさんできます。
また、エクステリアなどのリフォーム会社をインターネット上で手配する際には、自宅付近に契約業者がいるかどうかも確認しておきましょう。県外から出張してくるという場合は、出張交通費がかかることもあります。
既存のフェンスと基礎撤去
既存のフェンスやブロック基礎などを撤去して、新たに基礎を作る場合は既存フェンス等の撤去費用と廃材処分費がかかります。どのくらいの費用がかかるのか、事前にリフォーム業者に相談しましょう。
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