2024年05月17日更新

監修記事

天井にひび割れ!原因と対処の仕方とは

天井のひび割れは原因によっては早急な修理が必要です。天井は普段あまり目につきにくい場所ではありますが、意外と汚れやすく定期的な点検や補修が望まれます。この記事では、天井のひび割れの原因や対処法、修理の費用相場や業者選びについてご紹介します。

天井のひび割れにも種類があるって本当なの?

天井 ひび割れ

天井のひび割れと一言で言っても種類があり、主に「緊急性がないもの」と「緊急性のあるもの」に分けられます。

緊急性のあるひび割れの場合、できる限り早く修理しないと住宅の構造に影響が出るなど、事態が悪化する恐れがあります。それぞれのひび割れについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

ヘアークラック(経年劣化)

緊急性が比較的低い天井のひび割れの中には、ヘアークラックと呼ばれる症状があります。

天井に髪の毛のような細さで伸びたひび割れが見られる状態のことを指し、ほとんどの場合、経年劣化が原因です。

ヘアークラック自体はクロスや下地になっているボードだけの問題で、その多くは構造自体には影響がありません。

そのため、急いで直す必要はないでしょう。

ただ、見た目はよくありませんし、住宅を長持ちさせるためにもタイミングを見て業者に修理を依頼しましょう。

構造クラック(緊急性あり)

クロスのみの表面的なクラック、あるいはボードによるひび割れでなく、さらに内部の構造的な要因によるクラックの場合、緊急性が高く早急に補修する必要があります。

構造に何らかの問題があり、天井にひび割れが生じているため、放置しておくと住宅そのものの存続に関わります。

プロの業者に調査を依頼し、原因を特定して適切な修理をしてもらうように手配しましょう。

天井にひび割れができる原因として考えられることとは

天井のひび割れを緊急性のあるなしで分類しましたが、具体的な原因についてご説明します。

もし自宅の天井にクラックが生じた場合、ほとんどは次の6つのいずれかに当てはまるはずです。

  • 経年劣化
  • コンクリートの乾燥
  • 木材の収縮
  • 道路を走行する車などの振動
  • 地震などによる自然災害
  • 施工不良

経年劣化

新築時から時間が経過し、クロスや下地に影響が及んだケースです。

新築時に施工した天井クロスが、築年数を重ねるごとに下地となっている石膏ボードなどとの兼ね合いにより、ボードの継ぎ目などにひび割れができます。

どちらかというと緊急性が低いタイプのひび割れです。

天井のクロスは築5〜10年が交換の時期とされており、10年も経つとどうしても汚れや剥がれが目立ちやすくなるので、クロスだけ新しくするなどの対処がおすすめです。

定期的な点検とメンテナンスによってもひび割れは予防でき、最低でも10年単位でチェックしてもらうと良いでしょう。

コンクリートの乾燥

マンションなどのコンクリート造で見られる天井のひび割れは、コンクリート自体の乾燥によるものも少なくありません。

コンクリートに直にクロスを貼って仕上げている建物も多いため、下地となるコンクリートの影響を大きく受けることになります。

コンクリートが乾燥すると収縮するため、貼っていたクロスがコンクリートに引っ張られることでクラックが入ってしてしまうのです。

木材の収縮

木造住宅の場合、木材の収縮によってクロスがひび割れることがあります。

木材には節の有無によって等級が異なり、丸みの少ない方が等級が高くなっています。

等級の高い資材を使うことで、木材収縮による天井や壁紙への影響はある程度抑えられるでしょう。

ただ、どんな木材を使用しても、ある程度の収縮は発生してしまうものです。

等級の高い資材を使用して、その程度の大きさをなるべく小さく抑えるのがベストな対策だと言えます。

道路を走行する車などの振動

自宅の前や近くに道路があると、通る車による振動が住宅に伝わります。

そして長期にわたり振動が加わることで住宅にひずみを与えてしまうのです。

こうした振動や荷重の集中といった要因によって、天井のクロスやボードにひび割れを作り出します。

程度が大きいと、構造躯体にも影響を及ぼし、緊急度の高いクラックとなる可能性も否めません。

地震などによる自然災害

大きな地震や、家が揺れるほどの暴風雨が一度でもあると、住宅はかなりの影響を受けます。

1回の地震で、天井にひび割れが多数できてしまうこともあります。

施工不良

そもそも施工不良だった場合、天井のひび割れは経年数を問わずに現れます。

下地であるボードやクロス本体の施工不良であれば、比較的修理も簡単です。

しかし、もし構造に関係する施工不良が原因だった場合には、補修工事も大掛かりになります。

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どうすれば天井にひび割れができる原因を特定できる?

以上のような原因によって、天井のひび割れができてしまいます。

原因を特定することが、修理の大切な第一歩となるわけですが、自然災害などわかりやすい要因でない場合には、どのように特定できるのでしょうか。

天井のひび割れの原因は多岐にわたる

天井のひび割れにはさまざま原因があり、先に述べたもの以外にもありえます。

また、交通による振動と経年劣化など、複合的に発生しているケースも多いでしょう。

緊急性のあるものとないものの判断は難しい

最初に、緊急性のあるなしという分類をしましたが、それ自体も判別するのは意外と難しいものです。

緊急性があるかどうかさえ特定できれば、修理を依頼する決め手になるのですが、素人には特に判断しかねるポイントでしょう。

ホームインスペクター(住宅診断士)に特定してもらう方法がある

そこで、ホームインスペクター(住宅診断士)と呼ばれるプロに依頼し、天井のひび割れの原因を特定してもらう方法がおすすめです。

ホームインスペクター(住宅診断士)とは、専門知識を備えた住宅の診断士で、劣化状況や欠陥の有無、その原因の特定といった診断や、改善のアドバイスなどを第三者的な立場から行ってくれます。

2018年4月以降、中古住宅の取り引きには必ずホームインスペクション(住宅診断)による説明が義務となり、ホームインスペクター自体も徐々に世の中に浸透しつつあります。

通常は約3時間の診断後、1週間前後で診断報告書が手元に届くようになっています。

天井のひび割れを含め、建物の状況を的確に診断してもらうために、調査を依頼することをおすすめします。

ホームインスペクターへの依頼にかかる費用は、天井や屋根裏の赤外線調査が約1万円から、住宅全体の総合診断で約9〜10万円が目安です。

ウェブサイト活用

自分で調べたい場合には、ウェブサイトを活用しましょう。リフォーム会社や工務店などのホームページ、リフォーム関連の事例などを参照すると、さまざまな天井のひび割れの症状が出てきます。

同じような修理事例を見つけられれば、天井のひび割れの原因をある程度推測することもできるでしょう。

天井のひび割れにはどう対処すればいいの?

天井 ひび割れ

では、実際にできてしまった天井のひび割れは、どのように対応すべきなのでしょうか。

業者へ依頼する前に行っておくポイントや、注意点をご紹介します。

自然災害など原因がわかっている場合

大きな暴風雨や地震といった自然災害によって生じたひび割れの場合、緊急性が高いので、すぐに修繕リフォームを依頼しましょう。

緊急性の有無や原因がわからない場合

原因の特定が難しく、緊急性があるかどうかも自分では判断しかねる場合は、ひとまず次の手順を踏むことをおすすめします。

  1. ひび割れを記録(要写真)
  2. 経過観察
  3. 住宅診断士に依頼して原因特定
  4. 業者に相談修繕リフォームを依頼

天井のひび割れの状態は、必ず写真を撮って記録します。

その後経過を観察して、すぐに悪化が見られた場合は調査や修理を依頼しましょう。

ホームインスペクター(住宅診断士)が在籍する会社もある

ホームインスペクター(住宅診断士)が在籍しているリフォーム会社もあり、その場合は修理工事と調査を同時に依頼できて便利です。

また原因特定の前に、修理依頼が必要になるケースも考えられます。

天井をリフォームする費用相場

最後に、天井リフォームにかかる費用の相場についてご紹介します。

業者から返ってきた見積もりとの照らし合わせなどの際に参考にしてください。

  • 天井のクロス貼り替え:1平米あたり約1〜約3.5万円
  • 塗装による補修:1平米あたり約1.2万円〜
  • ボードとクロス両方の交換:1平米あたり約5万円〜
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天井クロスにひび割れが入る原因

天井 ひび割れ 補修

住宅建築は、鉄骨系、木質系、コンクリート系、ユニット系、プレハブ系など構造材質は各種ありますが、天井の主な素材は石膏ボードにビニールクロスを貼って作られているものの他に、土などの素材を塗っているものがあります。

天井クロスにひび割れが起こるのは、どのようなことが原因として考えられるのでしょうか?

クロスの素材や施工の問題

樹脂タイプのクロスは樹脂そのものに伸縮性があるため、ある程度下地が動いてもそれに伴って状態を保つことができますが、土系の素材で作られたクロスは伸縮性に劣るため、下地部分が動くと追従できず、ひび割れが起こるのです。

また、施工の際にクロスへ無理な力が加わっている場合や、下地処理が不十分な場合もひび割れが起こる可能性があります。

特に、クロス貼り付けの際、一部に力が加わっていると、建物の揺れや歪みによってクロスに対して力が加えられ、耐えきれずにひび割れてしまうのです。

下地のひび割れ

天井などの壁下地は、石膏ボードや合板などの板を張り、隙間をパテで埋めて作られていることが多いのですが、施工方法によってはモルタルや、土壁に施工している場合もあります。

モルタルや土壁が下地の場合、建物の揺れや歪みが起こると下地部分がひび割れを起こすため、ひび割れ発生時に引っ張られたクロスも下地と同様にひび割れてしまうのです。

ただし、下地のひび割れによるクロスの割れは、クロスの伸縮性が高ければある程度防ぐことができます。

また、石膏ボードや合板による下地はひび割れを起こしにくいのですが、パテは経年劣化で剥がれたり割れたりしてしまうことがあるため、この部分のズレによってクロスが割れてしまうこともあるようです。

木材の伸縮

合板の場合は樹脂で材料を固めているため、一般的な木材ほど伸縮率は高くありません。

しかし、1枚板などの木材そのままの下地を用いている場合、湿度や温度の変化によって木材が伸縮を起こします。

この時、クロスの伸縮性が小さなものを使用していると、木材の伸び縮みによって加わる力に耐えることができず、クロスまでひび割れが起こってしまうのです。

ひび割れの危険度

天井クロスのひび割れは、症状によってDIYでも問題なく補修できるものから、建物そのものの補修が必要なものまであります。

DIYで補修できる程度のひび割れ

DIYで補修できる程度のひび割れは、木材が伸縮することによって起こる線状のひび割れなどです。

木材の伸縮は、新築時や木造住宅では当たり前に起こる動きのため、建物そのものへの影響はまずありません。

このようなひび割れの場合については、下地や構造にダメージが生じている可能性が低いため、クロス部分の修繕を行うだけで対処することができるでしょう。

要注意のひび割れ

建物の強度や耐久性に影響があるひび割れとはどのようなものなのでしょうか?

このようなひび割れを見分けるためには、まず下地の素材にどのようなものが使われているかを確認する必要があります。

下地が土壁や合板、石膏ボードの場合は、接合部の剥がれや建物に大きな力が加わったことによる下地材の割れの可能性が高いと考えられるため、幅のあるひび割れが起こっていたとしても、緊急性は低めです。

モルタル下地の場合、大きなひび割れが起こると、壁内部の鉄筋が腐食していたり、建物のバランスが崩れて応力がかかっていたりする可能性があります。こういった時には建物の状態を調査した方が良いでしょう。

また、ひび割れの周囲が盛り上がっていたり、縦方向にずれて割れていたりする場合も注意が必要です。

このような割れは下地部分に何らかの力が加わって押し上げられて発生している可能性があるため、壁以外に問題があることが予想されます。

基本的に、クロスに隙間ができるほどの大きなひび割れは何らかの問題が壁に発生していることが考えられますので、リフォーム会社などに相談し、壁の状態を調査してもらうと良いでしょう。

ひび割れがない場合でも注意が必要な症状

クロスの種類によってはひび割れが起こりにくいため、ひび割れがなくとも建物の状態が悪化している場合があります。

クロスの一部にシワや浮きがある場合やクロスが変色している場合などは、下地部分に何らかの問題が発生していることが予想されるため、リフォーム会社に連絡して状態を確認してもらいましょう。

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DIYで簡単なひび割れを補修する方法

天井 ひび割れ 補修

ちょっとしたクロスのヒビを補修するためには、どのような手順で行えば良いのでしょうか?

クロスの補修で用意するもの

クロス補修の際には、クロスを剥がすためのカッター、下地を整えるサンドペーパー、クロスを貼り付ける際に抑えるローラーとスポンジ、ヒビを埋めるパテとパテを塗り込むヘラが必要です。

その他にも、補修用のクロスを切り出す際に定規や鉛筆等があるとカットしやすくなるので、あらかじめ用意しておくと良いでしょう。

天井部分のクロス貼り替えについては、高所作業となるため、脚立などの足場の準備も必要です。

クロスのひび割れを補修する方法

クロスのひび割れを補修する際には、まずひび割れた部分の周辺を含めてクロスを切り抜いて剥がします。

この時、クロスはできるだけ四角形になるように切り抜いてください。

これは、新しいクロスを切り抜く際に作業効率が高まることが理由です。

クロスをカットして取り除いたら、割れ目にパテをヘラで擦り込み、硬化したらサンドペーパーで表面を整えます。

もし、ひび割れの幅が狭い場合には、パテを使わずにクロスを貼り替えるだけでも対応可能です。

下地の準備ができたら、切り抜いたクロスと同じ大きさに新しいクロスを切り抜きますが、この時、新しいクロスを穴に被せ、古いクロスごと切り抜けば穴の大きさとクロスのサイズをピッタリ合わせることができます。

後はシールを貼るのと同じように、新しいクロスを貼り、ローラーで空気を抜けば、クロスの修繕は完了です。

もし、ノリが表面にはみ出してしまったら、スポンジに水を含ませて叩くと除去することができますが、水の量が多すぎるとクロスが剥がれてしまうため、少なめの水で時間をかけて除去するようにしてください。

クロスは経年劣化で徐々に色あいが変化していくため、部分補修を行うとどうしても補修部位が目立ってしまいます。

ある程度施工から時間が経っているクロスの場合は、耐用年数を考えて、部分補修ではなく全面的な貼り替えも考慮した方が良いでしょう。

リフォーム会社にクロスの補修を依頼した場合の費用

業者にクロスのひび割れ補修を依頼した場合の費用は、小さなものの場合約5,000円から、範囲が広い場合は、クロスやパテの使用量が増え、作業量も増えるため、約1万円からが相場です。

クロスの劣化が見られる場合には全面的な貼り替えと下地補修を行います。

費用は、天井クロスの貼り替えと下地処理を20平方メートルの天井に行った場合で合計約2万円からが相場です。

下地に用いられている石膏ボードやベニヤ合板に破損が見られる場合については、下地材の交換とクロスの貼り付けを行います。

下地材の交換及びクロスの施工にかかる費用は、20平方メートルに施工した場合、石膏ボードが約3万円から、合板の場合は約5万円からが相場です。

工期については、部分補修なら約半日、クロスの全面貼り替えなら約1日が目安とされています

下地材の交換については、養生作業や解体工事、資材の運び込み等の作業が必要となるため、工期は約2日が目安です。

DIYに比べてやや費用が高めに思えますが、新しいクロスの用意や道具を全て購入することを考えると、価格はDIYとそれほど違いはありません。

特に天井部分は作業が難しいため、道具等を購入して揃えるくらいなら、リフォーム業者に作業を任せてしまった方が綺麗で楽に仕上がるでしょう。

建物の状態を調査する際にかかる費用

雨漏りや建物の老朽化等が原因でクロスにひび割れが起きている場合には、建物全体の調査が必要です。

調査ではクロスを剥がして下地の状態を確認し、もし下地内部や壁内部に問題が見られる場合には、下地材も撤去して調査していきます。

また、もし雨漏りによる壁の傷みが原因だった場合には、雨漏りの発生箇所についても調査を行わなければなりません。

調査費用は、壁部分のみの調査が約5万円から、雨漏りの発生箇所特定や経年劣化による強度低下が考えられる場合には、約10万円からが相場です。

建物の調査は、建物の構造や材質、年数によって大きく変わるため、まずは建物調査を行っているリフォーム会社に連絡し、調査方法や費用について相談してみるのが良いでしょう。

住宅の無料診断制度

最近の防災意識の高まりに応じ、民間の業者も盛んに住宅の無料診断をPRしていますので、営業の一環と言うことを承知で1度はやってみるのも良いでしょう。

また、各自治体でも住宅の無料診断制度を推進していますし、省エネ工事、耐震工事、バリアフリー工事といったリフォーム工事をすることで所得税や固定資産税の減税、贈与税の非課税や登録免許税の減税などの制度を利用できる可能性可能性があります。

補助金については、各自治体により各種の制度が増えたり、内容が変化していますので最新の情報を確認しておきましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】小川愛

二級建築士、宅地建物取引士。愛知県名古屋市にて高級分譲住宅設計・施工会社に勤務。土地取得からプランニング、施工、販売、お客様のお引っ越し、アフターサービスまでの、住宅に関わる全ての業務に従事。

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