増築とはどのような工事のことを表すのか?
増築とは、既存の建物に新たな建物を追加して居住スペース等を増やす工事のことです。
建物の外壁を撤去して屋外側に拡張し、床面積を増やす工事がよく行われていますが、1階建ての建物に2階部分を増築するといった工事も行われています。
既存住宅を建て直すことなく床面積を増やすことができ、施工中も工事内容によっては住みつづけることができるため、費用を抑えつつ住居を拡充したいという方におすすめのリフォーム方法です。
増築ではどのような工事方法が用いられているのか?
一般的な増築の際に多く用いられている工事方法は、「差し掛け増築」、「おかぐら増築」、「取り壊し増築」などです。
これらの建築方法にはどのような特徴があり、どのような増築を目的とした場合に用いられているのでしょうか?
それぞれの建築方法について見てみましょう。
差し掛け増築の特徴
差し掛け工法とは、1階部分の増築などによく用いられている工事方法で、外壁の一部を撤去してその部分に新たな建物を建築し、既存の建物と接続します。
外壁の一部だけを撤去して工事を行うことができるため、施工中も住みつづけたままの工事が可能ですし、解体工事の面積も比較的小さい範囲になるので費用を抑えることも可能です。
しかし、外壁の一部分のみを撤去して新しい建物を追加するため、施工の際に外壁や屋根を既存の建物と合わせないと見た目のバランスが悪くなってしまうことがあります。
また、接続部分の補強が不十分な場合、地震等でこの部分が剥がれて雨漏りが起こることがありますが、施工時に十分な補強と防水を施しておけば十分対処は可能です。
おかぐら増築の特徴
おかぐら増築とは、「お神楽増築」とも記述される増築方法です。
平屋の建物に2階部分を増築する際に用いられる工事方法で、既存住宅の屋根を解体し、2階部分を上に乗せるような形で建築していきます。
1階部分と2階部分の接続については、通常の2階建てと違い、金具のみで固定されることが多く、基礎から屋根まで続く通し柱がないため、木造在来工法の建物の場合、耐震性に劣るとされていました。
しかし、近年では通し柱の増設や、より強固に建物を接続する方法が確立されており、在来工法の建物に用いた場合でも十分な耐震性が確保できるようになっています。
工事の流れとしては、まず平屋の屋根部分を撤去して既存部分の梁や柱、場合によっては基礎を補強し、その後2階部分の骨組みを作り、屋根や外壁、内装を仕上げるという形です。
2階部分の重量を支えなければならないため、全体的な工事が必要となり、工事の規模は必然的に大きくなります。
そのため、工事の規模としては建て直しに近いものになることも多いようです。
取り壊し増築の特徴
取り壊し増築とは、1階部分と2階部分をまとめて増築する際に用いられる工事方法です。
建物の1階部分と2階部分の一部を解体し、その部分に新しい建物を建築、既存部分と接続することで居住スペースを拡張します。
他の工事方法と違い、解体する範囲が広く、工事規模も大きいため、費用や工期が増大する工事方法ですが、床面積を一気に拡張することができるため、二世帯住宅へのリフォームなどで用いられることが多いようです。
取り壊し増築の場合、差し掛け増築と同じく既存の建物と増築した建物の接続部分が存在するため、施工方法によってはこの部分が地震の際などに剥がれてしまい、雨漏りを起こしてしまうことがあります。
差し掛け増築とは違い既存住宅との接続部の面積が広いため、雨漏りのリスクはやや大きくなりますが、外壁を全面的にリフォームする、定期的なメンテナンスを行う等の対策を行うことで十分予防は可能です。
鉄筋コンクリート造の建物は増築が難しい場合がある
鉄筋コンクリート造の建物、特に壁で重量を支えている構造のものは壁を解体すると建物の強度が低下してしまうため、解体してつなげる増築が難しいとされています。
しかし、鉄筋コンクリートの建物でも、既に設置されている掃き出し窓のような出入りできる場所につなげて増築することは可能です。
この場合、在来工法で作られた木造平屋住宅などと比べて開口部の面積を大きく取れないため、内部から見た場合にアンバランスなデザインになってしまうのですが、部屋のデザインを変更することである程度対処はできます。
もし、鉄筋コンクリート住宅に増築を行いたいという場合には、鉄筋コンクリート造の増改築を多く手掛けている、慣れているリフォーム会社に依頼すると良いでしょう。
より良い住宅にするための増築方法とは
増築を行う際に工夫を施すことでより快適な住宅へと作り替えることができます。
例えば、リビングの増築を行う場合には、増築部分の天井を高くすることでより空間が広がり、開放感溢れるリビングへと変化させることができるでしょう。
また、増築部分の窓サッシを面積が広いものにしたり、明かり取り窓を増やしたりすれば、日光をより多く室内に取り込むことができ、開放感と明るさを兼ね備えたリビングにすることができます。
外観についても、増築部分の外壁材や屋根材を既存住宅のものと同じものにすることで見た目の統一感を高めることができるでしょう。
しかし、外壁材や屋根材については経年劣化によって色合いが変化してしまう場合もありますので、同じものを用意しても統一感が得られない場合もあります。
このような場合には、外壁材や屋根材の交換または全面的な塗装リフォームを行うのも良いのですが、あえて別の建材を用いてデザインのアクセントにするのもおすすめです。
別建材を用いつつデザインをまとめるのは難易度が高いため、このような場合には建築デザイナーに依頼し、デザインプランを立ててもらうと良いでしょう。
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