
外装工事で目隠しに使うルーバーとフェンス・格子
目隠しフェンスには、ルーバー、縦張り・横張り、格子などの種類があります。通行人や隣家からの視線を遮りたい場所や、防犯上の目的に合わせて選びましょう。外壁に合うおしゃれなフェンスを選ぶには、住宅の外観に合わせて色や格子の向き、隙間の広さも比較することが大切です。

ルーバー
ルーバーは、羽根板(羽板)と呼ばれる細長い板を、隙間を開けながら水平または垂直に並べて枠に取り付けたパネルタイプのフェンスです。羽根板の角度や間隔によって視線を遮りながら、採光や通風を確保できます。屋外用の目隠しルーバーには、羽根板が固定されたタイプのほか、角度を変えられる可動タイプもあります。目隠し用の可動ルーバーを後付けする場合も、製品の固定方法や耐風圧強度、既存の柱・基礎が対応しているかを確認しましょう。ただし、隙間があるからといって、台風などの強風でも倒れにくいとは限りません。耐風圧強度は商品や高さ、柱の間隔、基礎の仕様によって異なるため、設置場所の条件に合う商品を選び、メーカーの施工説明書に従って取り付けることが大切です。材質にはアルミ形材や天然木、人工木材などがあります。
※ 参考:LIXIL「フェンスAB」耐風圧強度
縦張りフェンス、横張りフェンス
天然木材などのフェンスは、基礎に柱を立て、柱間に一定の間隔で板を取り付けて作ります。既製パネルではサイズが合わない場所にも対応しやすい方法です。低いフェンスならDIYできることもありますが、高さのある目隠しフェンスは風圧を受けやすく、基礎や柱の間隔が安全性を左右します。設置場所に合う基礎寸法と柱間隔を確認し、不安があればリフォーム会社に依頼しましょう。既製品の支柱には、柱間にパネルを納める間仕切りタイプと、柱の前面にパネルを取り付けるフリー支柱タイプがあります。目隠しを重視する場合や洋風の外観には、横張りフェンスが適しています。一方、縦張りフェンスには、見る角度によって視線を遮るすだれ効果があり、涼やかで軽い印象を与えます。横張りフェンスより足を掛けにくい形状を選べば、防犯面にも配慮できます。
※ 参考:LIXIL「フェンスの設置は柱の取り付け位置をチェック」
井桁格子、ラティス格子
井桁格子はアルミや人工木材、天然木材などを縦横に組んだもので、ラティス格子は斜めに組んだダイヤ形が特徴です。いずれもデザイン性の高いパネル状のフェンスで、植栽と組み合わせて楽しめます。外壁まわりへ木格子やアルミ格子のフェンスを後付けする場合は、素材だけでなく、固定方法と基礎が風圧に耐えられるかも確認しましょう。
その他のフェンス
柱とパネル枠にアルミ形材などを使い、半透明のポリカーボネート材をはめ込んだタイプのフェンスです。部分的な目隠しにも適しています。
外装ルーバー・フェンス・格子の設置費用相場
高さ60〜80cmのアルミ製外装ルーバーフェンスを10m設置する費用は、既存ブロックを利用できる場合で15万〜30万円、基礎を新設する場合で25万〜50万円が目安です。フェンスや格子の費用は、素材、高さ、設置距離、基礎の状態などによって変わります。種類・素材ごとの費用相場は、次のとおりです。

| 種類・素材 | 高さ | 費用相場 | 主な条件 |
|---|---|---|---|
| アルミ製ルーバーフェンス | 60〜80cm | 15万〜50万円/10m | 既存ブロックを再利用 15万〜30万円 基礎を新設 25万〜50万円 |
| ハードウッドフェンス | 100〜120cm | 30万〜50万円/10m | 板材、柱、基礎、固定金具、施工費、諸費用を含む |
| 人工木材フェンス | 100〜120cm | 30万〜50万円/10m | 本体、柱、基礎、施工費、諸費用を含む |
| アルミ製格子フェンス | 60〜120cm | 1万〜3万円/m | 工事費込み |
| 木目調アルミ・天然木・人工木材の格子フェンス | 60〜120cm | 2万〜6万円/m | 工事費込み |
| 高尺タイプの格子フェンス | 140cm以上 | 5万〜10万円/m | 強度に合わせた支柱と基礎が必要 |
※ 設置条件や商品のグレードによって費用は変動します。新たな基礎工事や既存フェンスの撤去、運搬が必要な場合は、追加費用がかかります。
外装ルーバーの設置費用
アルミ製ルーバーフェンスの費用には、フェンス本体と支柱、連結材、端部カバー、キャップなどの部材代と取り付け費が含まれます。高さ60〜80cm・長さ10mの場合、状態のよい既存ブロックを利用できれば15万〜30万円、独立基礎やブロック基礎を新設すると25万〜50万円が目安です。木調色や完全目隠し仕様、高さ120cmのフェンスは本体価格が上がり、基礎や支柱の仕様も変わるため、さらに費用がかかります。

目隠しフェンスの設置費用
ハードウッドまたは人工木材を使い、高さ100〜120cm・長さ10mのフェンスを設置する費用は、30万〜50万円が目安です。ハードウッドの費用には、板材、柱、基礎、固定金具、施工費、諸費用が含まれます。板の間隔や厚み、柱ピッチ、基礎の大きさによって総額が変わります。人工木材は、本体、柱、基礎、施工費、諸費用を含む金額です。商品のグレードや板の枚数、柱ピッチによっては、ハードウッドより高くなることもあります。
格子フェンスの設置費用
高さ60cm〜120cmの格子フェンスを設置する費用は、アルミ製が1mあたり1万〜3万円、木目調アルミ・天然木・人工木材が1mあたり2万〜6万円です。縦格子フェンスの費用も、素材、高さ、格子の間隔、基礎の状態によって変わります。アルミフェンスのなかで安い製品を探す場合も、本体価格だけでなく、目隠しに必要な高さと基礎工事、施工費を含む総額で比較しましょう。高さ140cm以上の高尺タイプは、強度に合わせた支柱と基礎が必要になるため、1mあたり5万〜10万円が目安です。新たにブロック基礎や独立基礎を設ける場合は、別途費用がかかります。
追加でかかる費用
通常の取り付け費や諸費用に加え、材料の運搬費、出張交通費、既存フェンスや基礎の撤去費、廃材処分費がかかることがあります。垣根や生垣をフェンスに替える場合は、植栽の撤去・処分や整地の費用も見積もりで確認しましょう。
- 運搬費と出張交通費
設置範囲が広いほど材料が増え、運搬費も高くなる傾向があります。県外の業者に依頼すると、出張交通費が加算されることもあります。 - 既存フェンスと基礎の撤去費
既存のフェンスやブロック基礎を撤去して基礎を新設する場合に発生します。工事前に見積もりの内訳を確認しましょう。
外装リフォームで選ばれる目隠しフェンスの素材
目隠しフェンスの主な素材は、アルミ、人工木材、再生木材、天然木材です。素材ごとに耐久性や手入れのしやすさ、外観が異なります。

アルミフェンス
アルミ形材(かたざい)とは、加熱したアルミ合金を金型から押し出し、一定の断面形状に成形したものです。アルミは表面に酸化皮膜をつくるため、一般に耐食性に優れています。ただし、まったく腐食しないわけではありません。海岸近くの塩分、水分の滞留、異種金属との接触、表面処理の傷などによって腐食が進む場合があるため、設置環境に合った表面処理を選び、定期的に汚れや塩分を洗い流しましょう。シンプルなものから木目調までデザインや色の選択肢が多く、価格帯も幅広いのが特徴です。
ウッドフェンス
ウッドフェンスは天然の風合いが魅力で、植栽やウッドデッキとも調和します。横板、縦板、井桁格子、ラティス格子など、デザインも豊富です。ウッドフェンスには、板を並べた木塀のほか、採光や通風を取り入れやすい木製ルーバーもあります。外壁まわりに設置するときは、住宅の色や植栽との調和も確認しましょう。素材には天然木のソフトウッドやハードウッドのほか、人工木材や再生木材があります。
ソフトウッド
ソフトウッドは、杉や赤松などの針葉樹材を指すことが多く、比較的軽く加工しやすいのが特徴です。屋外で使用する場合の耐久性は、樹種や心材・辺材の違い、防腐・防蟻処理、塗装、設置環境によって変わります。熱処理によって耐朽性や寸法安定性を高めた木材もありますが、熱処理だけで不燃材になるわけではありません。防火性能が必要な場合は、不燃・準不燃・難燃の認定内容と使用条件を確認した製品を選びましょう。屋外用の難燃処理木材は、雨水による薬剤の溶出を抑える塗装や、その後のメンテナンスも重要です。加工しやすいためDIYに向く一方、高さのあるフェンスは基礎や耐風圧の検討を専門業者に依頼すると安心です。
※ 参考1:国土交通省「改質木材の認定・認証」
※ 参考2:森林総合研究所「屋外でも使える準不燃木材を開発」
ハードウッド
ハードウッドは、一般に密度が高く硬い広葉樹材を指し、ウリンやイペなどの熱帯産材が外構に使われています。ただし、広葉樹がすべて赤道直下で育つわけではなく、耐朽性や耐用年数も樹種、心材・辺材、設置環境によって異なります。耐久性の高い樹種でも、割れや反り、表面の退色、金物の緩みなどを点検し、必要に応じて清掃や塗装を行いましょう。密度が高い木材は加工しにくいため、下穴をあけるなど、樹種に合った施工が必要です。ラティスや格子には、既製パネルもあります。価格は高くなる傾向があります。
人工木材
人工木材は、天然木を模して作られた工業製品です。一般に、木粉とプラスチック樹脂などを混ぜて作られます。腐りにくく手入れしやすいため、人気が高まっています。色の展開は通常3~5色程度ですが、メーカーによっては7色から選べ、住宅に合う色を探しやすくなりました。スタンダードタイプは一般にハードウッドより安価ですが、高級ラインやハイグレード品は価格も上がります。木粉と樹脂を含む人工木材は、木やプラスチックと同様に燃える可能性があります。たき火やコンロ、暖房器具などの火気を近づけると、変形・破損・着火につながるおそれがあるため注意が必要です。燃えにくさや自己消火性は製品によって異なります。防火性能が必要な場所では、製品の試験結果や認定内容、使用条件を確認して選びましょう。
※ 参考:木材・プラスチック再生複合材部会「WPRC Q&A」
再生木材
「再生木」や「人工木」は、木質原料とプラスチック原料を混合・成形した材料の一般的な呼び方で、名称だけでは原料の再生割合や性能を判断できません。一方、JISで定義される木材・プラスチック再生複合材(WPRC)は、原料にリサイクル材料を質量割合で40%以上含む材料です。主な原料には廃木材や端材などの木質原料と、容器包装や家電などから回収した熱可塑性プラスチックが使われます。環境性能を重視する場合は、名称だけでなく、再生材料の含有率や環境ラベル、製品の回収・再資源化の仕組みまで確認しましょう。
目隠しフェンスを設置する際に知っておきたいこと
目隠しフェンスを設置する前に、基礎工事の種類、必要な高さ、安全面の注意点を確認しておきましょう。
基礎工事について
フェンスの設置には、柱を支える基礎工事が必要です。外構で一般的に使われるのは、ブロック基礎と、地面に直接設ける独立基礎の2種類です。
独立基礎
ブロックを積まず、地面から柱を立てる場合は独立基礎を使います。既存のスチールメッシュフェンスに目隠し材を付け足すと、風圧が増し、既存の柱や基礎では強度が不足するおそれがあります。安易に後付けせず、柱や基礎の状態を確認したうえで、必要に応じて目隠しフェンス用の独立基礎を新設しましょう。
※ 参考:LIXIL「既存ブロックの上にフェンスを設置できる?」
ブロック基礎
道路沿いに目隠しフェンスを設置する際は、住宅の外構で一般的なブロック基礎が使われます。
コア抜き工事
既存のブロック上に目隠しフェンスを設置する場合、コア抜きで柱穴を設ける方法が選ばれることもあります。ただし、後からコアを抜くとブロックの割れや欠けが生じたり、内部の鉄筋と干渉したりするおそれがあります。まずはブロック塀の劣化、配筋、基礎、高さを専門業者に調査してもらい、採用するフェンスがブロック上への施工に対応しているかを確認しましょう。状態や製品仕様によっては、既存ブロックを撤去して独立基礎や連続基礎を新設する必要があります。コア抜き工事は、1カ所あたり4,500~5,000円が目安です。支柱本数が多い場合や、鉄筋との干渉を避ける加工、出張費・機材費が加わる場合は、工事全体で数万円かかることもあります。
※ 参考1:国土交通省「ブロック塀等の安全対策について」
※ 参考2:エスビック「ブロック製品の標準設計・施工方法」
目隠しに必要な高さとフェンスを選ぶときの注意
目隠しフェンスの高さは、一般に大人の目線を遮りやすい地面から180~200cmが目安です。ただし、道路や隣地との高低差、室内から見た目線の位置によって必要な高さは変わるため、現地で視線を確認して決めましょう。高さが増すほど風圧の影響も大きくなるため、独立基礎の寸法や柱間隔は商品の施工条件に合わせる必要があります。補強コンクリートブロック造の塀に連続してフェンスを設ける場合は、ブロック部分を1.2m以下、地面からフェンス上端までを2.2m以下とする設計基準があります。自治体の条例や現場条件、メーカーの施工条件がより厳しい場合もあるため、計画前に確認しましょう。外柵をすべて高い目隠しにすると圧迫感が出やすく、費用も上がります。必要な範囲だけ目隠しタイプにし、メッシュフェンスなどと組み合わせる方法もあります。メッシュフェンスを10m設置する費用は、製品の材質や高さ、既存基礎の利用可否、撤去の有無によって変わるため、本体・支柱・基礎・施工費を分けて見積もりを確認しましょう。メッシュフェンスの1mあたりの単価(m単価)を比べるときも、同じ条件をそろえて確認することが大切です。また、家の中と外からの見え方、採光、通風を確かめ、圧迫感が気になる場合は明るい色や適度に隙間のあるデザインを検討しましょう。

※ 参考1:国土交通省「ブロック塀等の安全対策について」
※ 参考2:日本エクステリア建設業協会「ブロック・エクステリアに関わる基準」















