コンクリート塗装が必要な理由とは?床壁塀をおしゃれに仕上げる塗料

コンクリートの仕上げ見本と塗装道具を並べた「コンクリート塗装 床・壁・塀をおしゃれに」のサムネイル

コンクリート塗装には、外観を整えるだけでなく、表面を雨水や汚れから守る役割があります。ひび割れや欠けがある場合は、塗装前の補修が必要です。この記事では、コンクリート塗装の費用相場や施工手順、床・壁・塀をおしゃれに仕上げる塗料を解説します。

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コンクリートに塗装が必要な理由

コンクリートの表面保護を検討する主な理由は、外観を整えることと、雨水や二酸化炭素などの劣化因子が内部へ入り込むのを抑えることです。塗膜をつくる塗装のほか、撥水剤を浸透させる方法もあり、劣化状況や仕上がりの希望に合わせて選びます。

コンクリート塗装前後を比較し、塗膜が雨水や二酸化炭素の侵入を抑えてひび割れ・サビ・汚れを防ぎやすくする仕組み
コンクリート塗装が表面を保護する仕組み

【理由1】建物における外観の維持や美しさ向上のため

コンクリートは水分を含みやすく、時間がたつとシミやカビが発生することがあります。とくに日当たりが悪く湿気の多い場所では、黒ずみが目立ちやすくなります。塗装前に汚れを洗浄して塗料を密着させ、水に強い塗膜で表面を保護すれば、美しい外観を保ちやすくなります。

【理由2】劣化した箇所を補修するため

年数の経ったコンクリートには、ひび割れや欠けなどの劣化症状が発生します。劣化の原因は、気候や建物の立地条件などによっても異なります。

コンクリートの劣化原因

  • 塩害
  • 凍害
  • 中性化
  • 化学的侵食
  • 摩耗

ひび割れを放置すると、雨水が侵入して雨漏りや内部腐食につながるおそれがあります。塗装前に劣化部分を補修し、その上から塗膜を形成することで、コンクリート表面へのダメージを抑えられます。

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コンクリート塗装の寿命とメンテナンス時期

コンクリート塗装のメンテナンス時期は、床・壁・塀などの施工箇所によって異なります。同じ場所でも塗料の種類によって耐用年数が変わるため、塗り替え時期には幅があります。

施工箇所塗り替え時期
3〜10年
3〜20年
5〜10年

塗り替え時期はあくまで目安であり、建物の立地条件や使用状況によって前後します。気になる劣化症状がある場合は、専門業者に点検を依頼してください。

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コンクリート塗装の劣化症状

適切なメンテナンス時期は、コンクリート塗装の劣化症状からも判断できます。

コンクリート塗装の劣化症状であるひび割れ、カビ・コケ、鉄筋のサビ、塗膜の剥がれ・浮きを示した図
コンクリート塗装の劣化症状4つ

【劣化症状1】ひび割れ

コンクリートの代表的な劣化症状がひび割れ(クラック)です。乾燥収縮や温度変化のほか、鉄筋のサビ、不同沈下、地震など、さまざまな原因で発生します。ひび割れの深刻さは、幅だけでなく、深さ・方向・発生位置・進行性・漏水やさび汁の有無などを総合して判断します。ひび割れが広がっている、段差を伴う、漏水・さび汁・鉄筋露出がある場合は、構造や内部劣化に関係するおそれがあるため、早めに専門業者へ点検を依頼しましょう。

【劣化症状2】カビやコケの付着

水分を吸収しやすいコンクリートは、湿気を好むカビやコケが繁殖しやすい素材です。黒く変色したコンクリートは美観を損ねるだけでなく、塗膜の劣化や剥がれを早める原因となります。

【劣化症状3】鉄筋の露出やサビ

コンクリートは本来強いアルカリ性を保ち、その環境が内部の鉄筋をサビから守っています。しかし、大気中の二酸化炭素などの影響で中性化が進むと、鉄筋を保護する働きが低下し、水分と酸素がある環境ではサビが生じやすくなります。サビが進むと膨張によってひび割れや剥落を招き、耐久性や構造性能に影響するおそれがあるため、早めの補修が必要です。

【劣化症状4】塗装の剥離や浮き

コンクリートに含まれる水分が蒸発して塗膜との間にたまると、表面が膨らむことがあります。膨らんだ部分から塗装が剥がれた場合は、既存の塗膜を除去して再塗装が必要です。前回の塗装から1年以内に症状が出た場合は、施工時の洗浄や乾燥が不十分だった可能性もあるため、施工業者に保証内容を確認してください。

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コンクリート塗装のメリット

コンクリート塗装には、主に3つのメリットがあります。

【メリット1】美しい外観が維持できる

古くなったコンクリートは、カビやコケによって見た目が損なわれます。塗装前に汚れを洗浄し、新しい塗膜で仕上げることで、清潔感のある外観を取り戻せます。

【メリット2】防水性が高まる

防水性の高い塗料でコンクリート表面を保護すると、水分の侵入を抑え、鉄筋のサビや塗膜の劣化を防ぎやすくなります。

【メリット3】外壁の劣化や変質を防ぐ

劣化箇所を補修したうえで塗装すると、塗膜が紫外線や雨風からコンクリート表面を守ります。定期的に補修と塗り替えを行うことで、建物を長く使いやすくなります。

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コンクリート塗装のデメリット

コンクリート塗装のデメリットや注意点も確認しておきましょう。

【デメリット1】不適切な塗装で劣化が進行する

塗装前の下地調整が不十分だったり、コンクリートに適さない塗料を使ったりすると、塗膜の剥がれや劣化につながります。施工は、コンクリート塗装の知識と実績がある専門業者に依頼してください。

【デメリット2】定期的なメンテナンスが必要になる

コンクリート塗装の効果は永久には続きません。塗料の耐用年数とコンクリートの状態を確認し、適切な時期に塗り替える必要があります。そのたびに費用はかかりますが、早めに補修すれば劣化の進行を抑えられます。

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コンクリート塗装の費用相場

コンクリート塗装の費用は、床・壁・塀などの施工箇所によって異なります。ここでは、箇所ごとの塗装のポイントと費用相場を見ていきます。

コンクリートの床・壁・塀で重視する塗料性能を、耐摩耗性・防滑性・防水性・耐候性・弾性・透湿性に分けた図
床・壁・塀で異なる塗料選びのポイント

コンクリート床の塗装

コンクリート床の塗装では、耐摩耗性や耐衝撃性に加え、耐薬品性、防滑性、耐候性など、使用場所に必要な性能を確認します。アクリル系・エポキシ系・ウレタン系のほか、MMA樹脂系や水性硬質ウレタン系などもあり、同じ樹脂系でも薄膜・厚膜によって性能や費用が異なります。エポキシ系は工場や倉庫、屋内ガレージなどで広く使われますが、屋外で使えるか、車両走行に耐えられるかなどを製品ごとに確認しましょう。

塗料・工法の例費用相場(1㎡あたり)
アクリル系の薄膜防塵塗装1,000〜4,000円
エポキシ系2,000〜15,000円
ウレタン系2,000〜20,000円

費用を左右するのは樹脂の種類だけではありません。塗膜の厚さ、防滑仕上げの有無、下地補修、施工面積、車両や薬品の使用条件によっても変わります。小面積の工事では、最低工事費が設定されて1㎡あたりの単価が高くなることもあります。見積もりでは、工法名・膜厚・下地処理の範囲を確認してください。

コンクリート壁の塗装

コンクリート壁の塗装では、防水性や耐候性が求められます。また、コンクリートの風合いを活かすために、無色透明な仕上がりも人気です。

塗料の種類費用相場(1㎡あたり)耐用年数
撥水剤(撥水効果がある)1,500円~3~7年
クリア塗料(表面を保護し風化を防止する)3,000円~5~15年
弾性塗料(ひび割れを抑制し水の侵入を防ぐ)2,000円~10~12年

コンクリートの外壁塗装における費用相場
30坪前後の戸建て住宅なら、外壁塗装費用は60万〜90万円

撥水剤は比較的安価な一方、耐用年数が短いため、こまめなメンテナンスが必要です。クリア塗料は費用が高めですが、コンクリートの風合いを残しながら耐候性を高められます。

あわせて読みたい外壁を撥水するメリット・デメリット!外壁別おすすめ撥水剤4選 あわせて読みたい外壁のクリア塗装とは?費用相場とメリット・向く外壁材を解説

コンクリート塀の塗装

塀の塗装では、コンクリート塀かブロック塀かによって、塗料を選ぶポイントが異なります。コンクリート塀には、細かなひび割れに対応できる弾性塗料がよく使われます。一方、水を含みやすいブロック塀には、内部の湿気を逃がす透湿性の高い塗料が適しています。

塀の種類費用相場(1㎡あたり)耐用年数
コンクリートを塗り上げた塀3,000円~5~10年
ブロック塀3,000円~3~5年
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コンクリート塗装の施工手順

コンクリート塗装は、次の手順で進めます。

コンクリート塗装の施工手順を洗浄、養生・補修、下地材、1回目の塗装、規定どおりの仕上げの5段階で示した図
コンクリート塗装の施工手順
  1. 塗装面の汚れをしっかり取る
    ブラシや高圧洗浄などで、コンクリートの塗装をする部分の汚れ・カビ・コケを落とします。サビがある場合は研磨します。
  2. 養生・補修をする
    塗料をつけたくない場所に、マスキングテープなどを貼ります。ひび割れなどの劣化箇所があれば補修します。
  3. 下地材を塗る
    塗料との密着性を高めるために、下地材をしっかり塗ります。塗り終わったら乾燥させます。
  4. 塗装材を塗る(1回目)
    均一になるようにローラーなどで塗り、しっかり乾燥させます。
  5. メーカー指定の回数と塗布量で仕上げる
    塗料や撥水剤の施工仕様に従い、所定の回数・塗布量・乾燥時間を守って仕上げます。
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コンクリート塗装をDIYするときの注意点

コンクリート塗装には、下地補修や塗料の選定などの準備が欠かせません。DIYで失敗すると大がかりな修繕が必要になることもあるため、基本的には専門業者への依頼が安心です。自分で塗装する場合は、作業前に次の注意点を確認してください。

コンクリート塗装のDIY前に確認する項目と、ひび割れの拡大・漏水・鉄筋露出・高所作業で専門業者へ相談する判断目安
コンクリート塗装をDIYするか専門業者に任せるかの判断目安

【注意点1】劣化している場合は修復を行う

コンクリートの劣化箇所がそのままだと、見た目が悪いだけでなく、塗料が密着せずに剥がれる原因になります。必ず下地調整をしてから塗装を始めましょう。ひび割れの補修方法は、幅や深さ、動きの有無、漏水状況などによって異なり、エポキシ樹脂の注入、シール材の充填、Uカットシール材充填、ポリマーセメントモルタルによる断面修復などが使い分けられます。DIY用補修材は軽微な症状への応急処置にとどめ、ひび割れの拡大、段差、漏水、さび汁、鉄筋露出がある場合は専門業者に点検を依頼しましょう。

【注意点2】コンクリートに適した塗料を正しく使用する

コンクリートに適さない塗料を使うと、劣化が進んだり、塗膜が浮いたりするおそれがあります。

塗料のチェックポイント

  1. 対応素地(施工できる素材)
  2. 希釈率(塗料と水を混ぜる割合)
  3. 乾燥時間(塗料の乾燥に必要な時間)

DIYで塗装する場合は、製品の施工要領を読み、対応素地・希釈率・乾燥時間を守って作業してください。判断に迷う場合は、専門業者に相談しましょう。

【注意点3】高所の塗装は事故のリスクが高い

コンクリート壁や塀の塗装では、高所作業の安全対策が欠かせません。事業者が高さ2m以上の場所で作業する場合は、作業床を設けることが原則で、設置が難しいときは墜落制止用器具などの措置が必要です。建物や作業条件に応じて足場、高所作業車などが選ばれるため、「2階以上なら必ず金属製足場」とは限りません。DIYではしごに乗ったまま塗装するのは危険なので、高所作業は無理せず塗装業者に依頼しましょう。

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コンクリートのおしゃれなデザイン塗装の種類

コンクリートは、塗材や施工方法によってタイル調・石張り調・モルタル調など、さまざまな表情に仕上げられます。

マットスプレー、ジョリパット、ベルアート、ソックリート、MPC、モールテックス、セメント系左官の仕上がり比較
コンクリートのおしゃれなデザイン塗装7種類

マットスプレーの特徴・仕上がり

出典:MAT

マットスプレーは、既存のコンクリート床を撤去せず、タイル調や敷石調に仕上げる工法です。滑り止め効果があり、車を止めていないときも庭の一部として見栄えのよい駐車場をつくれます。複数色の吹き分けや、ステンシル・テープを使った目地など、幅広い表現が可能です。

ジョリパットの特徴・仕上がり

出典:アイカ工業

ジョリパットは、内外装に使える意匠性の高い塗り壁材です。コテ・吹付け・ローラーなどで多彩な模様に仕上げられますが、対応する下地やパターン数、カラー数は製品ごとに異なります。たとえば、スタンダードタイプのジョリパットアルファJP-100は、91パターン・141色から選べます。使用する部位や下地に合う製品と工法を施工店に確認しましょう。

ベルアートの特徴・仕上がり

出典:エスケー化研

ベルアートは塗り壁材の一種です。ローラー・コテ・ガン・刷毛などの道具を使い、表面に多彩な模様をつけられます。弾力性と耐久性があり、外壁を保護しながら意匠性を高められます。

ソックリートの特徴・仕上がり

出典:メイク・プラスター

ソックリートは、既存の土間コンクリートを撤去せず、樹脂セメント系の塗材を薄く施工して、石張り・タイル・レンガ調などのデザインに仕上げる工法です。施工前には、ひび割れや浮き、排水勾配など、下地の状態を確認する必要があります。日常の手入れは施工店が指定する方法で行い、高圧洗浄機を使用するときは、水圧やノズルの距離、表面の劣化状態について事前に確認しましょう。

MPC塗料の特徴・仕上がり

出典:カラーワークス

MPCは、コンクリートに文字や図案を描けるコーティング材です。床や壁などの下地に合わせて施工でき、表面の保護と強度の向上に役立ちます。扱いやすい素材のため、会社のロゴや好みのフレーズを取り入れた仕上げも可能です。

モールテックスの特徴・仕上がり

出典:サカンアート

モールテックスは約3mmの薄塗りで、防水性や耐久性を備えた左官材料です。色のトーンや質感、仕上げ方を幅広く選べるため、床・壁・カウンターなどをモルタル調の空間に仕上げられます。カラーチャートは追加・更新されることがあるので、色数を固定せず、最新のサンプルを施工店で確認しましょう。

セメント系左官仕上げの特徴・仕上がり

セメント系左官仕上げは、職人がコテなどを使って壁面に模様をつける工法です。道具や塗り方を変えることで、伝統的な表情から現代的な意匠まで、立体感のある仕上がりをつくれます。

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コンクリート塗装におすすめの塗料

コンクリート塗装に使われる塗料を、種類別に紹介します。

コンクリート塗装に使う撥水剤、クリア塗料、弾性塗料の保護方法と特徴を比較した図
コンクリート塗装に使う塗料3タイプの特徴

撥水剤

撥水剤は水を弾き、屋外の壁や塀への雨水の侵入を抑えます。

【大同塗料】アクアシール200S

出典:大同塗料

「アクアシール200S」は、コンクリートの通気性を保ちながら雨水などの侵入を防ぎます。防汚性もあり、コンクリートの風合いを維持しやすいのが特徴です。

【菊水化学工業】シランコートL

出典:菊水化学工業

「シランコートL」は打ちっぱなしコンクリートやモルタル素材に浸透し、撥水層をつくります。また、遮塩性にも優れているので、コンクリート劣化の原因となる塩害を防ぐのに効果があります。

クリア塗料

クリア塗装は、コンクリートの風合いを残しながら表面を保護できます。

【大同塗料】ユカクリート

出典:大同塗料

「ユカクリート」は、コンクリート床の素地を活かした仕上げに対応する塗料です。店舗や廊下などに使用でき、艶あり・艶消しから選べます。

クリア塗料を選ぶときの注意点
クリア塗料は、製品ごとに施工できる下地が異なります。窯業系サイディング用のクリア塗料は、打ちっぱなしコンクリートに使用できない場合があるため、製品仕様の「素材」や「適用下地」でコンクリートに対応しているかを確認しましょう。既存塗膜や撥水剤の有無、ひび割れ、白華などの状態によっても施工の可否が変わるため、試し塗りや専門業者による下地診断が必要です。

弾性塗料

弾性塗料は、下地に生じた微細なひび割れの動きに塗膜が追従し、雨水の侵入を抑える目的で使われます。ただし、コンクリート自体のひび割れ発生を防ぐものではないため、施工前に既存のひび割れを調査し、必要な補修を行いましょう。

【関西ペイント】シリコンテックス

出典:関西ペイント

「シリコンテックス」はマンションから戸建て住宅まで、幅広く使用できる弾性塗料です。気温の変化や雨風に強く、長期の耐候性や防カビ防藻性に優れています。

【日本ペイント】DANシリコンセラR

出典:日本ペイント

「DANシリコンセラR」は粘度が高く、ひび割れへの追従性に優れているのが特徴です。耐候性と耐汚染性も備え、外観の美しさを長く保ちます。標準色は28色で、艶の加減も選択できます。

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