2024年09月30日更新

外断熱リフォームの費用相場は?メリット・デメリット、補助金なども解説!

外断熱とひとことでいっても、さまざまな種類があり、どんなリフォームをすべきか迷っていませんか?
本記事では外断熱の解説や費用相場、メリットデメリットなど幅広く解説しています。家の中で感じる夏の暑さや冬の凍えるような寒さにお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。

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外断熱リフォームとは

住宅の外壁
住宅の外壁

外断熱リフォームとは、建物の外側に断熱材を取り付けることで、室内の温度を安定させる工法の一つです。

断熱材を外壁に取り付けることで、建物全体を包み込むように保温し、夏の暑さや冬の寒さから家を守ります。

断熱材によって、室内の温度変化を最小限に抑えられるので、快適な生活環境が整い、住み心地が良くなることでしょう。

また、内部の空間を犠牲にせずに断熱効果を得られるため、室内の広さを保ちながらリフォームを進められます。

外張り断熱とは?

外張り断熱は、外断熱リフォームの一種で、断熱材を建物の外側に直接張り付ける工法です。

外壁の表面に断熱材を固定し、その上から仕上げ材を施すことで、建物全体を断熱材で包み込むようにします。

これにより、外部からの温度変化を防ぎ、室内の温度を安定させます。

外張り断熱は、とくに築年数が経過した建物に対して効果的で、断熱性能の向上と同時に外壁を保護することも可能です。

断熱材にはさまざまな種類があり、建物の構造や気候条件に合わせて選ぶことが重要です。

外断熱と外張り断熱の違い

外断熱外張り断熱は、同じく外部に断熱材を設置する工法で、施工する構造体の違いで呼び分けをしています。

RC造の建物の場合は外断熱と呼び、建物全体を外側から包むように断熱材を施工します。

木造や鉄骨の建物の場合は外張り断熱と呼び、断熱パネルを柱の外側に貼ります。

内断熱とは

吹付内断熱
吹付内断熱

内断熱とは、建物の内部に断熱材を取り付ける工法です。

室内の壁や床、天井に断熱材を施すことで、外部からの寒暖差を遮断し、快適な室内環境をつくります。

内断熱は、とくに寒冷地や古い建物において効果的で、外観を損なわずに断熱性能を向上できる点が特徴です。

ですが室内空間が狭くなったり、内装工事と一緒に行うことが多いため、リフォーム全体の費用が高額になったりするデメリットがあります。

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外断熱工法と費用相場と特徴

外断熱工法には、大きく分けて乾式工法と湿式工法の2種類があります。

以下に工法ごとの費用相場を表にまとめましたので参考にしてみてください。

工法費用相場(1棟あたり)
乾式工法100万~300万万円
湿式工法50万~150万円
外断熱の工法ごとの費用相場

ではそれぞれの工法の詳細をみてみましょう。

乾式工法の特徴

乾式工法は木造・鉄骨造の建物の場合に使用される、断熱材にアンカーやボルトなどを打って支持金物を設置する工法です。

断熱材を外壁に固定しその上から外装材を取り付けるため、場合によっては既存の外壁を壊す必要がなく外断熱できる場合もあります。

また、乾式工法では外壁と断熱材の間に水蒸気の通り道を確保するため、タイルや石などで仕上げられます。

湿式工法の特徴

湿式工法はRC造(コンクリート)の建物に使う工法です。

この工法では断熱材と外壁が一体化するため建物の軽量化をはかることができ、外壁の仕上がりも非常に美しい点が特徴です。

また、耐久性にも優れており、外壁の防水性を高める効果もあります。

ですが、施工に時間がかかるため、天候によっては工期が延びることもあります。

乾式工法に比べて費用が高くなる傾向にありますが、仕上がりや断熱効果を重視する方に適した工法です。

外断熱のメリット・デメリット

外断熱リフォームは、建物の外側に断熱材を取り付ける工法で、さまざまなメリットとデメリットが存在します。

リフォームを検討する際の重要なポイントになるので、参考にしてみてください。

外断熱のメリット

メリットは以下の3つです。

  • 断熱効果がアップする
  • 防音効果が期待できる
  • カビや結露が発生しにくくなる

一つずつみてみましょう。

断熱効果がアップする

外断熱リフォームの最大のメリットは、断熱効果の大幅な向上です。

建物全体を外側から包み込むように断熱材を取り付けるため、熱の出入りが少なくなります。

内断熱に比べて断熱材が厚くできるため、より高い断熱性能が期待できます。

この断熱効果の向上により、冷暖房費の削減も見込めるため、長期的なコストパフォーマンスも良好です。

防音効果が期待できる

外断熱リフォームは、外部の騒音も室内に伝わりにくくなるため、静かな住環境を実現しやすいです。

外断熱材が音を吸収し、建物全体に伝わる音を軽減するため、室内がより静かになり、生活の質が向上します。

とくに交通量が多い道路沿いや都市部に戸建てに住んでいる方は、より防音効果を感じられるでしょう。

カビや結露が発生しにくくなる

外断熱リフォームは、カビや結露の発生を抑える効果もあります。

外断熱によって建物全体が均一に保温されるため、室内の温度差が少なくなり、結露が生じにくくなるのです。

また、外断熱材が外壁を覆うことで、壁内部が結露しにくくなり、カビの発生を抑制できます。

とくに、湿気の多い日本の気候においては、外断熱リフォームが健康的な住環境を保つために効果的です。

外断熱のデメリット

外断熱のデメリットは以下の通りです。それぞれ詳しくみていきましょう。

  • 工事が高額
  • 耐震性に影響する場合がある
  • 見た目が変わる

工事費用が高額

外断熱工法では、建物全体を覆うように断熱材を取り付けるため、材料費や施工費が内断熱に比べて高くなりま

また、外壁の改修や補強工事も必要となる場合が多く、その分のコストも加算されます。

このため、外断熱リフォームを検討する際には、予算計画をしっかり立て、長期的な断熱効果やエネルギーコストの削減といったメリットと比較して判断することが重要です。

耐震性能に影響する場合がある

外断熱材を取り付けることで建物全体が重くなるため、耐震設計が十分でない建物では、地震時の揺れに対する耐性が低下するかもしれません。

そのため、築年数の古い建物で断熱リフォームを実施する際には、耐震診断を行ったのち、必要に応じて耐震補強工事を検討しましょう。

見た目が変わる

外壁全体を断熱材で覆うため、元のデザインや仕上げが見えなくなり、建物の印象が変わってしまうかもしれません。

そのため、外壁の色や素材を選ぶ際には、近隣環境や住まいのデザインを考慮する必要があります。外断熱リフォームを検討する際には、外観の変化についても十分に考慮し、納得のいく仕上がりを目指すことが大切です。

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外断熱リフォームで使う発泡プラスチック断熱材の種類

発泡断熱材

こちらでは代表的な発泡プラスチック断熱材の種類を紹介します。

発泡プラスチック断熱材特徴
ビーズ法ポリスチレンフォーム (EPS)・軽量で断熱性能が高い
・コストパフォーマンスに優れる
・耐久性がやや劣る
押出法ポリスチレンフォーム (XPS)・断熱効果が高く、施工しやすい
・耐久性・耐水性に優れている
硬質ウレタンフォーム・高い断熱性能
・施工が容易
・耐火性能が低い
フェノールフォーム・耐火性能と断熱効果が高い
・長期間効果を維持できる
・価格が高い

外断熱リフォームにおいて、一般的に使用される断熱材は発泡プラスチック断熱材です。

繊維系断熱材(たとえば、グラスウールやロックウール)は内断熱に多く使われており、外断熱は発泡プラスチック断熱材が主流です。

発泡断熱材は、断熱性能が高く、軽量で施工が容易なため、外壁に直接取り付けることが求められる外断熱リフォームにおいてはとくに適しています。

発泡プラスチック断熱材は、外断熱リフォームにおいて断熱性能と耐久性の両方を求める場合に、最適な選択肢となります。

断熱材には特有のメリットとデメリットがあるため、建物の条件や予算に応じて最適なものを選びましょう。

ビーズ法ポリスチレンフォーム (EPS)

発泡スチロールを小さなビーズ状にした形状で、軽量かつ断熱性能が高い断熱材です。

価格が比較的手頃でありながら、優れた断熱効果を持つため、コストパフォーマンスに優れています。

また、加工がしやすく、外壁の形状に合わせて柔軟に対応できるため、多様な建物に適用可能です。

欠点としては、耐久性が他の断熱材と比較してやや劣るため、長期的な使用には注意が必要です。

押出法ポリスチレンフォーム (XPS)

XPSは、ポリスチレン樹脂を高温で溶かし、押し出して形成する断熱材で、均一な構造を持ち、安定した断熱性能が特徴です。

また、耐水性が非常に高いため、湿気や水分による劣化を防ぐことができ、耐久性にも優れています。

このため、湿気が多い地域や外壁に直接触れる部分での使用に向いています。

ただし、EPSに比べて価格が高いため、採用の際はお財布と相談しましょう。

硬質ウレタンフォーム

ウレタンフォームは、スプレータイプと板状の2種類があり、スプレータイプは複雑な形状の外壁にも容易に施工できる点が大きな利点です。

また、板状のウレタンフォームは、非常に高密度で断熱性能が高く、熱の移動を最小限に抑えられます。

さらに軽量でありながら強度が高いため、建物に過度な負荷をかけることなく、断熱性能を向上させられます。

しかし耐火性能が低いため、防火対策が必要です。

フェノールフォーム

フェノール樹脂を主成分とするこの断熱材は、火災時に発生する煙や有毒ガスの量が少なく、安全性の高さも特徴です。

また、断熱性能も非常に高く、薄い厚さでも効果を発揮するため、外壁のデザインを損なわずに断熱強化が可能です。

さらに、耐久性にも優れ、長期にわたって断熱効果の維持ができます。

外断熱リフォームで使える補助金

外断熱リフォームを検討している方にとって、費用の負担を軽減できる補助金や助成金は非常に重要です。

補助金をもらって外断熱リフォームするためには、下記のような支援制度を利用しましょう。

補助金制度内容
こどもエコすまい支援事業子育て世代がエコ住宅にリフォームする際に利用できる補助金で、外断熱リフォームも対象
既存住宅における断熱リフォーム支援事業既存住宅の断熱性能向上を目的としたリフォームを支援する制度

これらの補助金を活用することで、外断熱リフォームの費用を大幅に抑えられます。

申請の際は、事前に要件を確認し、計画的に進めることが重要です。

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外断熱リフォームで後悔しないために知りたい注意点

外断熱リフォームは多くのメリットをもたらしますが、成功させるためにはいくつかの注意点を把握しておくことが必要です。

ここではとくに重要なポイントを2つ取り上げて説明します。

カビが発生している壁は撤去が必要なので高額になる

外断熱リフォームを行う際、既存の壁にカビが発生している場合、そのままリフォームを進めることはできません。

カビが発生している壁は、完全に撤去し、新たに断熱材を設置する必要があるのです。

この工程が追加されることで、リフォーム費用が高額になることがあるため、事前に建物の状態をしっかりと確認し、カビの有無を把握しておくことが重要です。

期待した効果が得られないこともある

外断熱リフォームは、建物の断熱性能を向上させ、季節問わず快適な住みやすい家にすることを目的としていますが、期待した効果が得られない場合もあります。

たとえば、断熱材の選定や施工の質が不十分であれば、断熱効果が十分に発揮されません。

また、建物全体の断熱性能を向上させるためには、窓やドアの断熱性にも気を配る必要があります。

外断熱リフォームを成功させるためには、信頼できる業者に依頼し、適切な材料を選ぶことが重要です。事前に複数の業者から見積もりを取り、比較検討をしましょう。

Q&A 外断熱 リフォームでよくある質問

外断熱リフォームで光熱費は抑えられる?

外断熱リフォームは光熱費を抑える効果が期待できます。

外断熱により、建物全体の断熱性能が向上するため、冷暖房の使用頻度や時間が減り、光熱費の削減に繋がります。

外断熱リフォームの工期はどのくらい?

外断熱リフォームの工期は、一般的に2週間から1か月程度が目安です。

リフォーム内容や建物の大きさ、使用する断熱材の種類によって異なります。

外断熱工事は既存の外壁に断熱材を追加する形で行われるため、比較的短期間で完了します。

外断熱はシロアリが出やすくなるってほんと?

シロアリのリスクが高まる可能性はあります。

定期的に防蟻処理を行いましょう。

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外壁リフォームの業者選びで後悔しないために

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