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キッチンシンクの種類と特徴
キッチンのシンクにはさまざまな素材が使われており、それぞれ耐久性やデザイン、質感などに特徴が見られます。
キッチンシンクにおける種類ごとの特徴を見ていきましょう。
【種類1】ステンレス製
ステンレス製シンクは、ほかのシンクと比較して安価な製品が多く、耐久性が高いことが特徴といえます。
- 耐久性に優れている
- 耐熱性が高い
- 衝撃に強い
- ほかの素材よりも安い
- 細かい傷がつきやすい
- 水あかが目立ちやすい
- カラーバリエーションが限られている
- 水はね音が大きい
ステンレス製シンクは、お手入れのしやすさや耐久性、コストパフォーマンスを重視する人におすすめします。
耐衝撃性にも優れているため、頻繁に重い調理器具を使用する場合にも適しているといえるでしょう。
【種類2】人工(人造)大理石製
人工大理石製シンクは、カラーバリエーションが豊富でデザイン性が高く、機能も充実したバランスのよさが特徴といえるでしょう。
- 人工大理石:樹脂などの人工素材のみで作られたもの
- 人造大理石:天然の大理石と樹脂を混ぜて作られたもの
※ キッチンのカウンターやシンクにおいてはほぼ同じ意味として使われており、明確な区別は見られません。
人工大理石製シンクの、メリット・デメリットを見ていきましょう。
- デザイン性が高い
- 清掃性に優れている
- 耐熱性が高い
- 水あかが目立ちにくい
- 水はね音が小さい
- 経年により変色がおきやすい
- 重いものを落とすと割れる可能性がある
- ステンレス製シンクより価格が高い
人工大理石製シンクは、デザイン性や清掃性に優れており、キッチン全体の統一感を出したい方やお手入れ性能を重視する人におすすめします。
なお、耐久性や価格においてはメーカーやグレードによって変わるため、優先したいものを明確にしておいたほうがよいかもしれません。
>>人工大理石シンクのメリット・デメリット!後悔しないためのポイントは?
【種類3】クォーツ製
クォーツ製シンクは水晶と樹脂を混ぜて作られた素材で作られており、天然石のような質感や高い耐久性が特徴といえます。
- 耐久性に優れている
- 耐熱性が高い
- 衝撃に強い
- お手入れが簡単
- 汚れがつきにくい
- 高級感のあるデザイン
- 価格が高い
- 選べるメーカーやグレードが限られる
クォーツ製シンクは、耐久性の高いシンクを求める人やキッチンに高級感を求める人におすすめします。
また、メンテナンスの手間を省きたい方や、長期的に使用したいと考えている人にも適しているといえるでしょう。
【種類4】ホーロー製
ホーロー製シンクは、金属の下地にガラス質の釉薬(うわぐすり)を高温で焼き付けた素材で作られたもので、滑らかな質感が特徴といえます。
- 耐久性に優れている
- 耐熱性に優れている
- デザイン性が高い
- 表面が滑らかで清掃しやすい
- 対薬品性能が高い
- 重いものを落とすと破損しやすい
- 釉薬が剥がれるとサビが発生する
- ステンレス製シンクに比べて高価である
LIXILやクリナップなど、主要キッチンメーカーが販売しているシステムキッチンでは、ホーロー製シンクを採用している製品がありません。
ホーロー製シンクは、デザイン性や耐久性、お手入れのしやすさを求める人におすすめです。
さらには、単体での販売が主流のため、造作キッチンやDIYにも適しているといえるでしょう。
メーカー製品ではなく、現場で職人が直接作るキッチンのこと。
デザインや素材、サイズ、機能などを自由に選べるのが特徴といえます。
キッチンシンクを選ぶときのポイント
【ポイント1】キッチンとの相性
シンクを選ぶ際は、キッチン全体のデザインや色の相性を考慮したほうがよいでしょう。
カウンターと同じ素材や色で統一感を出したり、あえて異なる素材でアクセントをつけられたりします。
たとえば、人工大理石のカウンターの場合、シンクも人工大理石にすることで継ぎ目が目立たず、キッチンに一体感が生まれます。
一方で、高級感のあるクォーツ製のカウンターに、機能性を重視したステンレスのシンクの組み合わせは、デザインにおいて相性がよいとはいえないでしょう。
シンクを選ぶ際は、カウンターとの相性やキッチン全体の統一感を考えておくとよいかもしれません。
【ポイント2】家事効率化の機能
家事効率化を図りたい場合は、機能性に注目してシンクを選んでみましょう。
キッチンシンクにおける家事効率化の機能は、以下のようなものが見られます。
- 作業スペースを拡張できる
- 水の流れを利用してごみを流せる
たとえば、クリナップの「クラフツマンデッキシンク」では、シンク上でプレートを稼働できるように設計されており、作業スペースの拡張が可能です。
また、排水口に向かってごみが流れやすく設計された「流レール」という機能も特徴といえます。
家事効率化を重視する場合は、このような機能を中心にシンクを選びましょう。
【ポイント3】取り付けタイプ
シンクの取り付けタイプには、アンダーシンクとオーバーシンクの2種類が見られます。
アンダーシンクタイプ | オーバーシンクタイプ | |
---|---|---|
取り付け方式 | カウンターの下から | カウンターの上から |
デザイン | フラットで一体感がある | 縁が見え存在感がある |
清掃性 | 継ぎ目がなく掃除しやすい ※継ぎ目がある商品も一部あり | 縁に汚れがたまりやすい |
適合する素材 | ・ステンレス ・人工大理石 ・クォーツ など | あらゆる素材に対応 |
アンダーシンクは一体感のあるデザインや清掃性から、主要メーカーにおけるほとんどのシステムキッチンに採用されています。
そのため、システムキッチンを選んだ場合はアンダーシンクになる可能性が高いでしょう。
オーダーメイドキッチンや造作キッチンを選ぶ場合は、どちらもタイプも選択できる可能性があります。
デザインや使い勝手、キッチン本体との相性を考慮して取り付けタイプを選びましょう。
【ポイント4】お手入れ性能
日頃のお手入れを楽にしたい場合は、清掃性の高いシンクを選んだほうがよいでしょう。
清掃性を高める機能として、以下のようなものが挙げられます。
- カウンターとシンクの継ぎ目がなく汚れにくい
- 表面が滑らかで汚れを落としやすい
- 排水口のゴミが捨てやすい
パナソニックの有機ガラス系人工大理石製シンク「ラクするーシンク」は、カウンターとシンクがシームレスであるだけでなく、表面が滑らかに作られているため、汚れが落ちやすいのが特徴といえます。
シンクの清掃に時間をかけたくない場合は、お手入れ性能が高い商品を検討しましょう。
【ポイント5】サイズと形状
シンクのサイズや形状は、使っている食器や調理器具の大きさ、数などに合わせて選ぶようにしましょう。
普段大きなフライパンを使用している場合は、シンクのサイズや形状によっては洗いにくい場合があります。
シンクのサイズは、横幅700〜800mmが一般的です。
しかし、LIXILの「ひろびろWサポートシンク」は横幅940mmと比較的ゆったり作られているため、大きな調理器具も十分に洗えるサイズになっています。
また、パナソニックでは「ラウンドアクセスシンク」という3方向から使用できる正方形のシンクがラインナップされており、家事を複数人で行っている場合におすすめできます。
このように、シンクにはさまざまなサイズや形状があるため、使用用途に合ったものを選びましょう。
【ポイント6】静音性
シンクの水はねによる音が気になる場合は、静音性の高いものを選んだほうがよいでしょう。
素材ごとの静音性は、以下のとおりです。
シンクの素材 | 静音性 | 素材の特性 |
---|---|---|
ステンレス製 | 低 | 音が反響する |
人工大理石製 | 高 | 音を吸収しやすい |
クォーツ製 | 高 | 音を吸収しやすい |
ホーロー製 | 中 | 音が反響する (ステンレスより静か) |
人工大理石製やクォーツ製のシンクは静音性が高い一方で、ステンレス製は水はね時の反響音が大きいといえます。
ただし、ステンレス製でもクリナップの「美・サイレントシンク」のように制振構造を採用している場合は、静音性が高くなります。
水はねの音を抑えたい場合は、制振構造のシンクや人工大理石製シンクを選ぶようにしましょう。
キッチンシンクの掃除方法
キッチンシンクは、素材によって適切な清掃方法が異なります。
ここでは、シンクの素材ごとにおけるお手入れの方法や注意点を見ていきましょう。
- 中性洗剤で洗って乾いた布で拭く
- 頑固な汚れには、クリームクレンザーを使用する
- 水あかには、重曹やクエン酸を使用する
- 金属タワシは使わない
- 日常のお手入れで水拭きをする
- 汚れがひどい場合は、中性洗剤で洗う
- 汚れが落ちない場合は、メラミンスポンジを使用する
- 研磨剤入りのクレンザーは使わない
- 中性洗剤で洗って乾いた布で拭く
- 頑固な汚れには、重曹やクエン酸を使用する
- 金属タワシや研磨剤入りのクレンザーは避ける
- 急激な温度変化を与えないように注意する
- 中性洗剤で洗って乾いた布で拭く
- 汚れが落ちない場合は専用のクリーナーを使用する
- 酸性やアルカリ性の強い洗剤を避ける
- 研磨剤入りのクレンザーは使わない
このように、素材に合った方法で掃除することでシンクをいつまでも美しく保てるでしょう。
製品によってメーカーが定めている清掃方法があるため、あらかじめ確認しておいたほうがよいかもしれません。
素材ごとの適切な清掃方法を理解した上で、お手入れするようにしましょう。
キッチンシンクはDIYで交換できる?
キッチンシンクは、DIYで交換できるものと困難なものがあります。
アンダーシンクの場合は、シンクとカウンターが一体となっているものが多いため、交換が難しいといえるでしょう。
その一方で、オーバーシンクはカウンターの上からシンクをはめ込んでいる形のため、DIYで交換できる可能性があります。
なお、どちらのタイプでも交換の際は排水管を接続する必要があり、水漏れのリスクを考えておかなければなりません。
DIYに慣れていない場合は、専門の業者に依頼して交換してもらったほうがよいでしょう。
【Q&A】キッチンシンクに関するよくある質問
- キッチンシンクの交換費用はどのくらい?
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システムキッチンの場合は10万〜20万円、セクショナルキッチンの場合は5万〜30万円がシンク交換の費用相場です。
セクショナルキッチンとは調理台やシンク、コンロなどが独立したユニット式キッチンのことを指します。
シンクによってはカウンターごと交換しなければならない場合もあるため、リフォーム会社や工務店などの業者へ見積もりを依頼するのがおすすめです。
- スクエアシンクのデメリットは?
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スクエアシンクはシンプルでデザイン性が高い一方で、以下のようなデメリットがあります。
スクエアシンクのデメリット- コーナーが直角のため汚れがたまりやすい
- 洗剤やスポンジを置く場所がないものがある
デザインだけでなく、清掃性能なども考慮した上で検討したほうがよいでしょう。
- シンク下に置かないほうがいいものは?
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シンク下は湿気がたまりやすいため、食品や紙製品は置かないほうがよいといえます。
シンク下には、使用頻度の高い洗剤やスポンジなどの消耗品を中心に収納しましょう。
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