
フルリフォームやフルリノベーションを検討する際、金利の低い住宅ローンが利用できるか疑問に思う方は少なくありません。
結論からお伝えすると、一定の条件を満たせばフルリフォームでも住宅ローンを利用することは可能です。一般的なリフォームローンよりも金利が低く、返済期間も長く設定できるため、月々の返済負担を大幅に抑えられる可能性があります。
本記事では、フルリフォームで住宅ローンを活用するための条件やメリット、通常のリフォームローンとの違いについて解説します。
目次
フルリフォームで住宅ローンは利用できるのか
フルリフォームやフルリノベーションの資金として、住宅ローンを利用することは可能です。ただし、どのようなリフォームでも使えるわけではなく、主に中古物件の購入と同時にリフォームする場合や現在返済中の住宅ローンを借り換える場合などが対象となります。これを"リフォーム一体型住宅ローン"と呼ぶこともあります。
単に手持ちの家の工事をするだけの場合は、原則としてリフォームローンを利用することになりますが、工事規模が大きくフルリフォームに該当する場合は、銀行によって住宅ローンのような条件で借りられるケースもあります。まずは、一般的なリフォームローンと住宅ローンの違いを理解しましょう。
フルリフォームにおける住宅ローンとリフォームローンの違い
フルリフォームを行う際に、住宅ローンを利用する場合とリフォームローンを利用する場合では、金利や借入期間に大きな差が出ます。それぞれの特徴を比較した表が以下です。
| 項目 | 住宅ローン(一体型含む) | リフォームローン |
| 金利 | 低い(0.3%〜2.0%程度) | 高め(2.0%〜5.0%程度) |
| 借入期間 | 長い(最長35年) | 短い(最長10年〜15年) |
| 借入限度額 | 大きい(1億円程度まで) | 小さい(500万円〜1000万円程度) |
| 担保 | 必要(抵当権設定あり) | 原則不要(無担保型が多い) |
| 審査 | 厳しい | 比較的通りやすい |
| 諸費用 | 高い(保証料・登記費用など) | 安い |
大規模なフルリノベーションを行う場合、工事費用が1,000万円を超えることも珍しくありません。この場合、金利が低く返済期間を長く取れる住宅ローンの方が、月々の支払額を安く抑えられる点で圧倒的に有利です。
フルリフォームで住宅ローンを利用する3つのメリット
フルリフォームやフルリノベーションで住宅ローンを活用することには、金利面以外にもいくつかの大きなメリットがあります。それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
最大のメリットはやはり金利の低さです。リフォームローンは無担保で借りやすい反面、金利は2〜4%前後と高めに設定されています。一方、住宅ローンは不動産を担保にするため、0%台〜1%台という低金利での借り入れが可能です。工事費用が高額になるフルリフォームにおいて、数%の金利差は数百万円の総返済額の差につながります。
住宅ローンは最長35年の返済期間を設定できます。リフォームローンは最長でも10年〜15年程度が一般的です。同じ金額を借りた場合でも、返済期間が長いほど月々の返済額は少なくなります。「月々の出費を抑えながら、理想の住まいを手に入れたい」という方にとって、長い期間で返済できる点は大きな安心材料です。
一定の要件を満たすフルリフォームやフルリノベーションであれば、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の対象となります。これは年末のローン残高の0.7%が所得税等から控除される制度で、10年以上にわたり大きな節税効果が期待できます。一般的なリフォームローンでも要件を満たせば対象になりますが、借入期間が10年以上であることが条件の一つであるため、短期返済のリフォームローンでは対象外になるケースもあります。
フルリフォームで住宅ローンを使う際のデメリットと注意点
メリットの多い住宅ローン利用ですが、利用にあたってはいくつかのデメリットや注意点も存在します。
- 審査が厳しく時間がかかる
- 諸費用が高額になる
- 物件購入と同時の場合、スケジュール調整が難しい
住宅ローンは担保が必要となるため、審査基準はリフォームローンよりも厳格です。また、抵当権設定のための登記費用や保証料、事務手数料などの諸費用が数十万円単位で発生します。
特に注意が必要なのは、中古物件購入と同時にフルリノベーションを行うケースです。ローンの審査にはリフォームの見積書が必要になることが多く、物件購入の申し込みから引き渡しまでの短い期間内に、リフォーム内容を確定させて見積もりを用意しなければなりません。段取り良く進めないと、希望の物件を逃してしまうリスクがあります。
住宅ローンが使える主なケース
具体的にどのような場面であれば、フルリフォームに住宅ローンが適用できるのかを解説します。

最も一般的なのが、中古住宅の購入費用とリフォーム費用を一本化して借りる一体型ローンです。物件購入と同時に申し込むことで、リフォーム費用分も含めて住宅ローンの低金利が適用されます。これから住まいを探す方にとっては最も合理的な選択肢です。

すでに所有している自宅をフルリフォームする場合でも、現在の住宅ローンを借り換えるタイミングで、リフォーム費用を上乗せして新たな住宅ローンを組む方法があります。現在のローン金利が高い場合、借り換えによって金利を下げつつ、リフォーム資金も低金利で確保できるため一石二鳥の効果が期待できます。
フルリフォームで住宅ローンを組むまでの流れ
フルリフォームで住宅ローンを利用する場合、通常の手続きとは異なるステップが必要です。特に「見積もりのタイミング」が重要になります。
- 資金計画と物件探し予算を決め、中古物件を探します。持ち家の場合はリフォームの要望を整理します。
- リフォーム会社への相談・見積もり依頼ここがポイントです。ローンの事前審査にはリフォーム概算見積もりが必要になることが多いため、物件選びと並行してリフォーム会社にも相談する必要があります。
- 住宅ローンの事前審査物件価格とリフォーム予価を合わせた金額で審査を申し込みます。
- 工事請負契約・売買契約リフォーム工事の契約と、物件の売買契約を結びます。
- 住宅ローンの本審査・融資実行本審査に通過すれば融資が実行され、物件の引き渡しや着工金・完了金の支払いに充てられます。
まとめ
フルリフォームやフルリノベーションにおいて、金利の低い住宅ローンを利用することは賢い選択です。特に「中古購入+リフォーム」や「借り換え+リフォーム」のタイミングであれば、リフォームローンよりも圧倒的に有利な条件で資金を確保できます。
ただし、利用には複雑な手続きや審査が必要です。スムーズに進めるためには、物件探しとリフォーム計画を同時進行でサポートしてくれるワンストップ型の会社や、リフォームに詳しいファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。
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