2024年01月24日更新

監修記事

フルリフォームで利用できるローンについて詳しく解説!

ローンを利用することによって自己資金が少ない場合でも住宅のフルリフォームを行うことができます。フルリフォームで利用できるローンの種類について紹介し、フルリフォームでローンを利用する際に抑えておきたいポイントについて解説します。

まずは
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フルリフォームで利用できるローンの種類と特徴

内装や外装を新しく綺麗な状態にしたい時、建て替えではなくフルリフォームを行うという方法があります。

フルリフォームとは建物の躯体構造のみを残し、その他の部分を一旦解体した上で行うリフォームのことです。

間取りの変更などの要望を比較的自由に反映できる反面、大きな費用がかかってしまうという特徴があります。

フルリフォームを行う場合は経済的な負担を軽減するためにも、次のようなローンを利用すると良いでしょう。

リフォームローンの返済期間の目安や金利

リフォームローンの返済期間は借入金額によっても異なりますが、一般的には5~15年であることが多いようです。

リフォームローンの返済期間は住宅ローンの返済期間よりも短く、長い場合でも約半分程度と考えてよいでしょう。

借入金額の目安としては約50万円~500万円もしくは1,000万円で、金額が大きいほど返済期間も長くなる傾向があります。

金利については返済期間が短い分、住宅ローンよりも金利が高く設定されていることが多いようです。

一般的な金利相場は約3%~5%であると言われています。

住宅ローンの返済期間の目安や金利

住宅ローンの返済期間は30年~35年で設定することが一般的です。

住宅ローンはリフォームローンよりも借入限度額が大きいため、返済期間も長く設定されています。

借入金額の目安としては、約500万円~5,000万円もしくは1億円で、リフォームローンを住宅ローンに組み込んで借入を行うこともできます。

住宅ローンはリフォームローンよりも金利が低く、固定金利の場合は約0.5~2.5%が相場となっています。

フラット35

フラット35とは、民間の金融機関と住宅金融支援機構が連携して提供している住宅ローンの一種です。

固定金利であるため、もし金利が上昇しても返済額が変わらないという点に魅力を感じてこのローンを選ぶ人も多いでしょう。

フラット35の借入期間は15年~20年もしくは21年~35年というように分かれており、最長で35年となっています。

借入金額の目安は100万円~8,000万円で、借入金額などの条件を考慮して返済期間を選択できるようになっています。

フラット35の金利は毎月更新されますが、借入期間中は常に固定となっており、借入時の金利で返済していくこととなります。

したがって、金利の安いタイミングで融資を受けることができればお得にローンを利用することができます。

逆に金利が高いタイミングで融資を受けた場合、仮に返済期間中に金利が下がっても返済額は高い金利が適用された金額のままで負担が大きく感じてしまうかもしれません。

フラット35の金利にはもう一つ注意しなければならない点があります。

それは、適用される金利は融資の申し込み時点ではなく、実際に融資が開始された時点での金利が適用されるという点です。

申し込み時点では金利が安かったとしても、融資が開始されるまでの間に金利が上昇した場合は毎月の返済額も大きくなってしまうので注意しましょう。

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フルリフォームで利用できるローンのメリット・デメリット

住宅のフルリフォームでは住宅ローンやリフォームローンを利用することができますが、どちらを利用すべきか迷ってしまうこともあるでしょう。

それぞれのローンのメリットとデメリットについて理解し、自分に適したローンを選びましょう。

リフォームローンのメリット・デメリット

リフォームローンのメリットには、担保が不要で融資に関する審査に通りやすいという点があります。

担保がある場合は審査に時間を要したり、審査に落ちてしまったりして融資を受けられないこともあります。

しかし、リフォームローンは比較的簡単に、またスピーディーに融資を受けることができるため、手軽に利用しやすいローンです。

一方でリフォームローンのデメリットは、借入限度額が低く返済期間も短いことが多く、また金利も高めに設定されているという点です。

担保が不要であるため仕方ないことかもしれませんが、毎月の返済による負担は住宅ローンよりも大きくなってしまうことが多いでしょう。

リフォームローンはそこまで多額の融資を必要とせず、手軽に短期間で融資を受けたい人に向いているローンです。

住宅ローンのメリット・デメリット

住宅ローンのメリットは、借入限度額が大きく、また返済期間も長い上に金利も比較的低めに設定されているという点があります。

住宅の購入や大規模なリフォームを行う際など、多額の融資を必要とする場合に有利なローンです。

長期の返済期間と低い金利によってしっかりとした返済計画さえ立てておけば、毎月無理なく返済を続けることができるでしょう。

住宅ローンのデメリットは、担保として抵当権を設定する必要があるという点です。

また、融資を受けるための審査が厳しく、場合によっては審査に合格できず融資を受けられないこともあります。

審査に時間がかかってしまうというデメリットもあり、すぐにリフォームをするために早く資金を調達したい場合などには向いていません。

住宅ローンは長期に渡り多額の融資を受けたい人に向いているローンです。

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フルリフォームでリフォームローンを利用する場合に知っておきたいポイント

リフォームローンには担保型と無担保型の2通りのローンがあります。

それぞれの特徴について紹介します。

担保型の特徴

担保型のリフォームローンは、担保を必要とする代わりに無担保型よりも多額の融資を受けることができるという特徴があります。

また、返済期間が長く、金利も低く設定されていることが多く、住宅ローンとよく似た特徴を持っています。

大規模なリフォームを行う場合など、多額の融資を受けたい場合に利用すると良いでしょう。

無担保型の特徴

無担保型のリフォームローンは、担保型と異なり担保を必要とせずに融資を受けることができるという特徴があります。

担保型と比べると審査基準がそこまで厳しくなく、融資を受けられるまでの期間が短いというメリットがあります。

無担保型は担保を必要としない分、融資限度額は低く、返済期間が短く金利も高く設定されています。

金利については固定制と変動制があり、金融機関によっても金利は異なります。

無担保型のローンを利用する場合は複数の金融機関の借入条件を比較しながら選ぶと良いでしょう。

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フルリフォームで住宅ローンを利用する場合に知っておきたいポイント

フルリフォームで住宅ローンを利用する際に知っておきたいポイントについて紹介します。

住宅ローンは借り入れ条件が厳格

住宅ローンは借入条件が厳格で、融資を受けるためには厳しい審査に合格しなければなりません。

審査も事前審査と本審査の2回に分けて行われ、事前審査に合格しなければ本審査を受けることすらできません。

住宅ローンの審査に合格するためには、十分な所得があり返済能力に問題がないことや、担保としての価値を有する不動産を所有していることなどを証明する必要があります。

審査に必要な書類も多岐に渡るため、住宅ローンを利用する場合はスケジュールに余裕をもって準備を進めましょう。

住宅ローンの審査期間

住宅ローンの審査は事前審査と本審査があり、これらの審査に合格することによって融資を受けることができます。

事前審査では主にローンの申込者の所得や財産状況を調査し、返済能力の有無について審査します。

事前審査に要する期間は約2日間~1週間が一般的なようです。

続いて本審査ですが、こちらの審査は事前審査の調査内容に加えて担保となる不動産に関する調査も行われます。

本審査に要する期間は約1~2週間程度のケースが多いようです。

ただし、調査に必要な期間は審査を受ける金融機関によって異なります。

場合によっては事前審査から本審査合格までに2カ月以上かかったというケースもあるようです。

住宅ローンで設定される担保

住宅ローンを利用する場合、万が一ローンの返済ができなくなったケースに備えて担保を設定することが求められます。

住宅ローンで設定される担保には人的担保と物的担保の2種類の担保があり、契約内容によってどちらか、もしくは両方を設定します。

人的担保とは保証人や連帯保証人、連帯債務者などのことを言い、物的担保とは不動産に設定する抵当権などのことを言います。

住宅ローンは頭金が必要

住宅ローンを利用する際に頭金を支払うことがあります。

頭金なしで利用できる住宅ローンも存在しますが、頭金を支払うことによって借入額を少なく抑えることができます。

頭金を支払うということはある程度の自己資金があることが前提となります。

頭金を支払うことによって借入額を減らすことができれば、返済すべき元金と利息も小さくなり、月々の返済負担を抑えることができるでしょう。

住宅ローンでフルリフォームできるケース

住宅ローンを利用してフルリフォームを行う場合、一体型の住宅ローンを利用することができます。

これは住宅の購入費用とリフォーム費用を併せて借り入れる際に利用できるローンです。

新たに中古住宅を購入する際にリフォームの計画があり、必要な費用が分かっていれば住宅の購入資金とリフォーム費用をまとめて借りることができます。

注意したいのは借入の目的が住宅購入ではなく、リフォームのみであるときは一体型のローンは利用できないという点です。

ただし、過去に住宅ローンを利用して住宅を購入し、まだ完済していない状態であれば借り換えという形で一体型ローンを利用することができます。

住宅ローンでフルリフォームできないケース

住宅ローンで借り入れる資金は住宅の購入のために使われなければなりません。

そのため、自己所有の物件をリフォームしたいと考えても新たに住宅ローンを利用することはできません。

フルリフォームで住宅ローンを利用するのであれば、新たに中古住宅を購入した上でリフォーム計画を立てる必要があります。

また、住宅ローンを利用するためにはローンの申込者に安定した収入があることや、リフォームを行う物件が自己所有で抵当権が設定されていないことなどの要件が定められています。
これらの要件を満たしていない場合も住宅ローンでフルリフォームすることはできません。

住宅ローンでフルリフォームすると住宅ローン控除が受けられる

住宅ローンを利用してフルリフォームする場合、特定の要件を満たしていれば住宅ローン控除を受けることができます。

対象となるリフォームは、住宅のバリアフリー化や耐震化、省エネ化などのように目的が限られています。

控除を受ける要件としては、まずリフォームを行う物件が自己所有のもので、自己の居住用である必要があります。

また、ローンの償還期間が10年以上であることや、工事の対象範囲が50平方メートル以上であることなどの要件が定められています。

要件はほかにもいくつかありますが、全ての基準をクリアすることができれば住宅ローン控除を利用できます。

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フルリフォームではリフォーム一体型住宅ローンも利用できる

住宅のフルリフォームをする際はリフォーム一体型ローンを利用することができます。

リフォーム一体型ローンとはどのようなローンなのか、内容について見ていきましょう。

リフォーム一体型住宅ローンとは

リフォーム一体型ローンとは、住宅ローンを借りる際にまとめてリフォーム費用も借りることができるローンのことを言います。

金融機関によっては一体型ローンの取り扱いがない場合もありますが、現在では多くの金融機関で利用することができるようです。

リフォーム一体型住宅ローンを利用するメリット

リフォーム一体型ローンの内容は基本的には住宅ローンと同様です。

住宅ローンに上乗せしてリフォーム費用を借りることができるというものであり、審査の内容は金利についても住宅ローンと同等であると考えてよいでしょう。

一体型ローンが誕生するまでは、たとえば中古物件を購入してリフォームする場合、住宅ローンとリフォームローンを別々に借り受ける必要がありました。

ところが一体型ローンが誕生したことによって、これらを一つにまとめることができるようになりました。

一体型ローンのメリットとしては、住宅ローンとリフォームローンを別々に借りる必要がなくなったという点が挙げられます。

このことによって手続きの煩雑さが解消され、さらにリフォームに必要な借入資金を住宅ローンの低金利で借りられるようになりました。

一体型ローンを利用するためには住宅の購入時点でリフォーム計画が立っており、借入額を決めておかなければなりません。

その代わり、リフォームローン単体でローンを組む場合よりも多額の融資を低金利で受けることができるというメリットがあるのです。

リフォーム一体型住宅ローンを利用する場合の流れ

リフォーム一体型ローンを利用するときの流れについて説明します。

まずは購入したい中古物件を見つけた上で、金融機関と相談しながら希望条件に合ったローンを探します。

次にリフォームの内容について検討し、リフォームを依頼する業者からリフォーム費用の見積もりを出してもらいます。

続いて金融機関に事前審査を申し込み、審査に合格したら対象の物件を購入するための売買契約を締結します。

その後、金融機関に本審査を申し込み、本審査に合格したら融資が実行され、リフォーム工事が開始されます。

融資が実行される前に工事が始まると融資を受けられなくなる恐れがあるため、手順については金融機関と工事を依頼する業者によく相談しましょう。

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フルリフォームでローンを組む場合に必要な書類

フルリフォームを目的としてローンを組む場合、必要な書類は次のようなものがあります。

設計図

リフォームで利用できるローンの多くは、その目的が居住用であることと定められています。

リフォームを行う箇所が居住用部分であることを示すためにも、工事の設計図を用意しましょう。

設計図には建築士の署名捺印が必要なため、作成は工事を依頼する業者へ依頼します。

フルリフォームでかかる費用の見積もり

借入資金の使途と必要な融資額を判断するための書類が必要です。

リフォーム工事の見積書や、工事を依頼する業者と交わす請負工事契約書などを用意しましょう。

所得を証明できる書類

ローンの返済能力があることを証明するために、一定以上の安定した収入があることを示す必要があります。

会社員であれば給与明細や源泉徴収票などを用意し、自営業者であれば確定申告書や決算書の写しなどを用意しましょう。

一般的に勤続年数の長い会社員は、自営業者よりもローンを組む際の審査に有利であると言われています。

会社員である場合は健康保険証の写しなどで勤続年数を証明できます。

不動産登記事項証明書

リフォームで利用できるローンは自己所有の居住用物件であるという要件が定められていることが多いでしょう。

法務局で登記簿謄本を取得し、リフォームを行う物件が自己所有であることを証明する必要があります。

登記簿謄本は不動産の所有者を判断するだけでなく、リフォーム対象の物件や土地に設定されている抵当権の有無についても確認するための資料となります。

その他の必要な書類

その他にも住民票や身分証明書の写し、ローンの返済用に設定する銀行口座の通帳と印鑑なども必要となります。

どのような書類が必要となるかについては金融機関によって異なる部分もあるため、融資を受ける金融機関に確認しましょう。

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フルリフォームでローンを申請するタイミング

フルリフォームでローンを利用する場合、タイミングによってはローンを利用できないことがあります。

どのタイミングでローンを申請すれば良いかについて説明します。

自宅をフルリフォームする場合

自宅をフルリフォームする場合でリフォームローンを利用するのであれば、工事が開始される前にローンを申し込む必要がります。

まずは業者とリフォーム内容について検討した後、工事の見積もりを提出してもらいましょう。

そして見積書を金融機関に提出し、審査に申し込みます。

住宅ローンの借り換えで一体型ローンを利用するのであれば、住宅ローンを完済する前に返済中の金融機関へ相談してみましょう。

金融機関に一体型ローンの取り扱いがあり、要件を満たしていれば低い金利でお得にリフォーム資金の融資を受けることができるでしょう。

中古住宅購入と同時にフルリフォームする場合

中古住宅購入と同時にフルリフォームする場合は、住宅の購入前に住宅ローンの申し込みと併せて申請します。

審査の申込みから融資の実行までには2カ月ほどかかることもあるため、購入したい中古住宅を見つけたら早めに申し込みましょう。

申請のタイミングとしては、物件の売買契約を締結する前に金融機関へローンの申し込みをする必要があります。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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