2024年04月15日更新

監修記事

鉄筋コンクリート造住宅の耐震性は高い?特徴や注意点も解説

鉄筋コンクリート造の建物はRC造とも呼ばれ、比較的耐震性が高いとされていますが、なぜ耐震性が高くなるのでしょうか?鉄筋コンクリート造の建物の構造上、材質上の特徴から耐震性が高い理由と、耐震性や特徴に関する注意点などについてご紹介していきます。

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鉄筋コンクリート造(RC造)の耐震性が高い理由とは

鉄筋コンクリート造(RC造)は木造住宅などと比べて地震に強いと言われています。

これは、鉄筋とコンクリートの構造上の特性が耐震性に有利に働くことが理由です。

鉄筋コンクリート造では、骨組みとして鉄筋を組み、コンクリートで覆って作られていますが、コンクリートは圧縮される力に強く、鉄筋は引っ張る力に強いという特性があります。

つまり、地震の横揺れで伸び縮みする建物を鉄筋の引っ張り耐性が支え、揺れによって加わる縦の負荷はコンクリートの高性能な圧縮耐性が支えることで耐震性を確保しているというわけです。

実際の地震発生時にも、昭和56年5月31日以降に変更された建築基準法の耐震基準のもとで設計、建築された鉄筋コンクリート造の建物は、阪神淡路大震災での被害が少なかったというデータもあります。

建物の形状によって耐震性は変化するのか?

鉄筋コンクリート造建物は高性能な耐震性をもつという特徴がありますが、建物の形状によって耐震性が変化することはあるのでしょうか?

構造部分の設計にもよりますが、同じ構造なら上から見た形状が正方形や長方形となっている場合の方がより耐震性が強いとされています。

もちろん、コの字型やL字形状でも耐震性を考慮した設計を行っていれば建築基準法や耐震基準上の問題はありませんが、同じ予算で考えるなら正方形や長方形の形状にした方が良いと言えるでしょう。

基礎部分の形状による耐震性の変化について

建物の基礎は耐震性を左右する重要な部位です。

一般的な住宅の基礎は、壁や柱の部分にのみ基礎を作る「布基礎」と全体的に基礎を作る「ベタ基礎」などがあります。

耐震性については建物全体の重量を分散して支えることができるベタ基礎の方が優れているのですが、地盤自体の質が良い場所では布基礎が用いられている場合もあり、この場合には注意が必要です。

ですが、布基礎だからと言って直ちに耐震性が問題となる訳ではありません。

ベタ基礎は基礎部分全てを鉄筋コンクリートで覆う構造のため、どうしても施工費用が高くなりますし、地盤が頑丈な土地なら布基礎でも十分な耐震性を確保することができるからです。

もちろん、地盤が良い場所でもベタ基礎を導入した方が耐震性の面では有利となりますので、新築工事を行う際には地盤の状態や将来的な安全性、予算等を考慮した上で基礎の形状を選ぶと良いでしょう。

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鉄筋コンクリート造の特徴とは

耐震性以外の面では鉄筋コンクリート造の建物にはどのような特徴があるのでしょうか?

鉄筋コンクリート造の建物は、一般的に高性能な防音性、気密性、耐火性を持っていると言われています。

まず、防音性と気密性についてですが、これは木造住宅などと違い、構造上隙間がなく、壁そのものが構造体として分厚く作られていることが理由です。

鉄筋コンクリートで建物を建築する際には、壁部分にもコンクリートを流し込んで固めていくため、後から壁材を追加する建築方式に比べて隙間が空きません。

そのため、室内の気密性が保たれ、空気の振動によって伝わる音も抑えることができるというわけです。

ただし、鉄筋コンクリート造の場合気密性が高すぎることによって湿気や熱がこもるといった問題が起こる場合もありますので、換気扇の使用やエアコンによる除湿および空調管理ができる設計を行っておく必要もあります。

耐火性については、コンクリートの熱耐性が高いことが理由です。

コンクリートは2,000度の熱でもほとんど変成することがなく、強度を保つことができるため、火災が発生しても構造が熱で燃えてしまうことがありません。

そのため、火災発生時の延焼をある程度予防することができるというメリットがあります。

しかし、構造そのものは燃えないとしても、内装材に火が回れば建物全体に延焼してしまう可能性もありますので、耐火性を十分に発揮するなら、難燃または不燃素材の内装を用いた方が良いでしょう。

また、建物の強度についてですが、大きな火災が起きた場合には強度が低下してしまう可能性があります。

これは、コンクリートではなく内部の鉄筋が加熱されることで起きる問題で、熱膨張によってコンクリートが破損したり、加熱された鉄筋が焼き鈍しされて硬度が低下したりすることが理由です。

木造住宅に比べると鉄筋コンクリート造は十分火災に強いと言えますが、必ず火災に耐えられるというわけではありませんので、内装などを変更し、できる限りの火災対策を施しておきましょう。

鉄筋コンクリート造の断熱性は高い?低い?

コンクリートは熱伝導性が低いため、断熱性にも優れていると思われがちですが、実際のところはそれほど断熱性が高いというわけではありません。

熱伝導性そのものは確かに低いのですが、これはあくまでも熱が伝わりにくいというだけです。

夏場の場合を見てみると、日中は太陽光によってコンクリートが段々と温められ続けますが、室内にはあまり熱は伝わりません。

しかし、コンクリートそのものは加熱されているため、夜間になるとコンクリートから放出された熱によってずっと室内が暖まるという状態になってしまうのです。

鉄筋コンクリート造は断熱性が高く、光熱費がお得とよく言われていますが、これは気密性と建物に施した断熱材の組み合わせが効果を発揮していることが理由です。

打ちっぱなしなどの断熱材のない構造では、十分な快適性は維持できないという点に注意しておきましょう。

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鉄筋コンクリートの耐震性についての注意点とは

鉄筋コンクリート造は耐震性に優れていますが、建物全体の重量は木造などに比べて重くなるため、建物を支える地盤の強さがより重要となります。

土地を購入して家を新しく建てる場合には、まず地盤の診断を行い、十分な強度があるかどうかを確認しておきましょう。

もし、診断の結果で地盤が弱いと判明した場合には、コンクリートを流し込んだり、杭を岩盤まで埋め込んだりといった地盤改良工事が必要となりますので、建築費が高く付くことになります。

また、中古住宅の場合は基礎工事が適切に行われているかが重要です。

基礎工事の内容については、基礎がベタ基礎になっているかどうかをしっかり確認しておくと良いでしょう。

その他にも、中古住宅の購入時には築年数による耐震基準の違いにも注意が必要です。

建築基準法における耐震基準は、昭和56年6月1日から新しい基準に変更されました。

そのため、平成30年現在なら築年数が38年以上前の建物は現行基準で建てられた建物に比べて耐震性が劣る可能性があります。

中古住宅の購入時にどちらの基準で建てられているか不明な場合には、耐震診断を行うか、築年数を見て施行から数年後に完成しているかどうかで判断すると良いでしょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】株式会社アートリフォーム

一級建築士をはじめ二級建築士、1・2級建築施工管理技士、インテリアコーディネーター、宅地建物取引主任者など、有資格者のスタッフが多く在籍。創業から65年、全面改装から水回りのリフォーム、壁紙の張り替えなど、小規模から大規模案件まで年間6000件を超える、幅広い実績がある。

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