2024年04月15日更新

監修記事

耐震補強工事にはどんな種類がある?それぞれの特徴や費用を解説

地震大国日本に居住するにあたり住宅の耐震化は重要です。特に築年数が古い住宅の場合、住宅が耐震基準に満たしていない場合があります。耐震補強工事の内容を知って大きな地震に備えましょう。今回は耐震補強工事について詳しくご説明します。

目次

住宅の耐震補強工事の種類

耐震補強工事 種類

自宅の耐震補強工事を考えている場合、まずは住宅の耐震補強工事の種類にどのようなものがあるのかを知る必要があります。

住宅の耐震補強工事には「外壁を撤去し外側から行う耐震補強工事」「外壁を撤去せず外側から行う耐震補強工事」「内壁を撤去し内側から行う耐震補強工事」の3種類があります。

それぞれどのような内容の工事なのか見ていきましょう。

外壁を撤去し外側から行う耐震補強工事

外壁を撤去して外側から行う耐震補強工事の場合、外壁を撤去することで土台や柱など木部の劣化状況、断熱材や筋交いの状態などを確認できるため、最も確実に耐震補強が行える工事と言えます。

また、外壁を一度撤去することで柱や土台などの構造部分の劣化状況を確認できますので、基礎のひび割れや、柱、土台などの木部の腐食を確認した上で計画的に補修・交換ができます。

外壁を撤去して外側から行う耐震補強工事の場合、外壁の撤去、処分費用もかかるので費用は高めになります。

まず初めに耐震診断を受けてください。壁の量やバランスを見てもらい、建物の形や間取りなどに起因する根本的な危険性について補強計画を提案してもらいましょう。

もちろん筋交いの追加など不要な場合もありますし、不要な位置に筋交いを加えてバランスが悪くなることも防げます。

これは在来工法の家屋に対し一律に考えられる柱の抜けや筋交いの緊結といった金物などの補強とは別に建物ごとに異なる診断になります。

では、外壁を撤去し外側から耐震補強工事を行うときの工程を見ていきましょう。

  1. 既存の外壁や戸袋を撤去する
  2. 診断をもとに適切な位置の壁に筋交いを入れる
  3. 同様に診断をもとに適切な位置の壁に構造用合板を貼り補強する
  4. 既存外壁や戸袋を元の位置に戻す

また、外壁を一度撤去することで壁内部の筋交いの補強も可能になります。筋交いを補強するときの接合金物の種類は以下の通りです。

筋交い金物

筋交いの上下と両端を接合金物で固定する金物です。筋交いの形状や強度によってプレートタイプやボックスタイプがあります。

ホールダウン金物

耐力壁などを設置し耐震性が高くなると、地震によって柱が抜けようとする力も大きくなる傾向にあります。

そのため、梁や土台から柱が抜けないようにホールダウン金物を使用し、梁や土台と柱を緊結します。

外壁を撤去せず外側から行う耐震補強工事

外壁を撤去せず外側から行う耐震補強工事の場合、短期間での耐震補強工事が可能です。

しかし、外壁を撤去せずに行うため、土台や筋交いなどの状況を目視で確認できないという点では、先程紹介した外壁を撤去して行う耐震補強工事より正確性、確実性が下がるでしょう。

そもそも金物を止める柱や土台などの木部が腐食していたり、シロアリの被害にあっていたら構造材となる木部にきちんと留め付けることができず、効果のない無駄な工事になってしまいます。

外壁を撤去せず外側から行う耐震補強工事には、外付け耐震補強フレームを設置する方法があります。

外付け耐震補強フレームは建物の外側に設置するだけなので、大がかりな工事が必要なく窓の補強もできる工法となります。

そのため、室内が狭く耐震壁が設置できなかったり、開放感がある間取りで耐震性が低い住宅でも耐震補強フレームの設置が可能になり、耐震性を高くすることができます。

内壁を撤去し内側から行う耐震補強工事

内壁を撤去し内側から行う耐震補強工事の場合、建物が密集した住宅街で重機が入らないなどの理由で、外壁が撤去できない場合に向いている耐震補強工事と言えます。

内壁を撤去するので、内壁内部の筋交いや断熱材、柱などの状態を目視で確認でき正確性、確実性も高くなるでしょう。

内壁を撤去して内側から行う耐震補強工事も外壁を撤去してから行う工事と同じく、筋交いや構造用合板などで補強する方法となります。

押入れ内から補強をする場合など内壁の撤去の手間が少なく、仕上げ材の施工が省略できる部分が多ければ工事がしやすくなるため工事単価が低くなる傾向にあります。

では、内壁耐震補強工事の工程を見ていきましょう。

  1. 既存の内壁を撤去する
  2. 柱や梁など各所に耐震金物を使用し補強する
  3. 内壁内部の適切な箇所に筋交いを設置する
  4. 壁下地材として構造用合板を張り補強する
  5. 室内側に仕上げ材を貼って完成

内壁を撤去し目視を行った結果、基礎や土台などが劣化している場合は床や天井なども撤去し修復する可能性があります。

木部の補強に加え、状況により、シロアリ駆除や予防工事も一緒に施工することを考慮するとよいでしょう。

また壁や床、天井などどこまで撤去するかは壁内部や柱、梁などの劣化状況によるので、業者による詳細な調査が必要になるでしょう。

耐震補強工事の費用相場の目安

耐震補強工事 種類

次に耐震補強工事の費用相場の目安をご紹介します。

基礎部分の耐震補強工事の費用相場の目安

基礎部分で行う耐震補強工事は「ひび割れ部分の補修」「炭素繊維シートを基礎に貼り付ける工事」「基礎にコンクリートを流し込む」の3種類があります。それぞれの工事内容と費用相場を見ていきましょう。

基礎に入ったひび割れ部分の補修費用相場

基礎に入ったひび割れは放置しておくと劣化が進み、構造耐力上に悪影響を与える可能性があります。

そのため、基礎に入ったひび割れは補修しなければなりません。

コンクリート部分の表面を平らにするために塗った仕上げ部分だけのひび割れか、耐震力に影響のある基礎本体の奥まで入り込んでいるヒビ割れなのかを確認して補修計画を提案してもらいましょう。

基礎のひび割れを補修する場合、ピックス工法が用いられひび割れ箇所にエポキシ樹脂を注入します。

ひび割れは1カ所ではないケースが多く、ほとんどの場合複数個所のひび割れを修復する必要があります。

基礎に入った幅0.3㎜以下・深さ4㎜以下のひび割れの部分を補修する場合、ひび割れ1つにつきかかる費用相場は約1万円~約2万円が目安となります。

炭素繊維シートを基礎に貼り付ける工事の費用相場

基礎の耐震補強を行う工法として、炭素繊維シートを基礎の外側に貼り付ける工事があります。

1981年以前に建てられた建物の多くで採用されている無筋コンクリートの基礎に施工でき、基礎の割れを防ぎ、耐震性を高くすることができます。

炭素シートを基礎に貼り付ける工事の平均単価は約1万円~約2万円/平方メートルです。

基礎にコンクリートを流し込む工事の費用相場

1981年以前に建てられた住宅の場合、基礎が耐震基準を満たしていない可能性が高くなります。

その場合に有効なのが、基礎にコンクリートを流し込む工事です。

既存の基礎にアンカーボルトを打ち込み、新たな鉄筋を配筋してその上からコンクリートを流し込む施工方法となります。

無筋コンクリートの基礎に多く使われる方法で、コンクリートと鉄筋の組み合わせで頑丈な基礎を作り上げます。

片面だけ行う場合と、両側から挟み込む方法があります。

劣化の状態や、新たなコンクリートの基礎を作るスペースがあるかなど、総合的に判断し、最善の方法を提案してもらいましょう。

コンクリートを流し込む耐震補強工事の費用相場は、約4万円~約6万円が目安となります。

壁に筋交いを入れる耐震補強工事の費用相場の目安

「耐震補強工事の種類」でもご説明した、外壁を撤去して筋交いを入れる工事と内壁を撤去して筋交いを入れる工事の費用相場は以下の通りです。

外壁を撤去して筋交いを入れる工事の場合

材料費、工事費:約10万円~約15万円(壁0.5間あたり)

内壁を撤去して筋交いを入れる工事の場合

材料費、工事費:約13万円~約18万円(壁0.5間あたり)

また筋交いを入れるときに必要な耐震金物の取り付けにかかる費用は以下の通りです。

耐震金物の取り付け費用:約3万円前後(金物1個あたり)

外壁材の柱と土台に耐震パネルを取り付ける費用相場の目安

耐震性を高めるために柱と土台の結びつきを強化する場合、外壁材を撤去し耐震パネルを取り付けて新しい外壁材で覆う工事にかかる費用は約65万円となります。

外壁材の柱と土台に耐震パネルを取り付ける費用相場の内訳は以下の通りです。

  • 外壁材や耐震パネル、防水シートの材料費:約35万円
  • 工事費用:約30万円
  • 合計 約65万円

耐震性を確実に高めるためには耐震補強工事が必要になりますが、大がかりな工事になるほど工事にかかる費用は高くなる傾向にあります。

国や各地方自治体では耐震工事を行う場合、一定の条件などをクリアすることで融資制度や助成金が活用できる場合があります。

制度内容や条件などは各地方自治体によって異なりますので、お住いの自治体に相談してみるといいでしょう。

自宅の耐震性に不安がある場合は、このような助成金制度などを上手く利用して耐震補強工事を行いましょう。

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一戸建ての修繕積立金に関するポイント

マンションでは修繕費用を強制的に積み立てる修繕積立金システムが確立していますが、一戸建ての場合は修繕計画を自ら立てて、修繕積立金として貯蓄しておく必要があります。

一戸建て購入時はマンションと比較した物件の価格だけに目が行きがち。しかし長期的に居住をする場合は、設備機器も含め定期的な点検とメンテナンスが必要です。

修繕を行わずに不具合を長年放置してしまうと、例えば雨漏りであってもマンションと異なり住宅木部の腐敗が進み、耐震的に問題が生じてくるのに加え修理を依頼した時には修繕費用が高額になってしまう場合もあります。

家の具体的な修繕計画や資金計画を立てる

思わぬ出費を避けるためには、家の部分ごとに修繕時期と費用などの修繕計画を家を建てたときに把握すること。ハウスメーカーや建築士に家のメンテナンスのアドバイスをもらうのもおすすめです。

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ランニングコストを考慮した内外装材選びが肝心

家の部分修繕は費用は、設備機器の交換などと同様に、一時的に見れば安価ではありますが、その場しのぎの修繕を行っていると、後々費用がかさむこともあります。

例えば家の修繕に使われる内外装材は種類やグレードにより、メンテナンス周期が異なります。メンテナンス周期が長い内外装材を選べば、長期的に見たときにコストを抑えられるでしょう。

一戸建ての修繕タイミングと積立金

一戸建てはマンションと異なり、一般的に約7~15年で修繕を行う必要があると言われています。台所や浴槽などの水回りやガス給湯器などの設備機器も約10年~が耐用年数となっています。

ガスなどの設備機器は1年に1回の点検が義務付けられていますし、紫外線や雨風の影響を受けやすい外壁や屋根も、安全性を考えると約3年~5年に1回は点検が必要です。

例えば外壁や屋根の塗装等の修繕には、約30坪で約100万円~の費用がかかります。そのため、月に約1~3万円積み立てておくといざ修繕をするとなったときに困りません。

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一戸建ての場所ごとの修繕タイミングと費用

家の補修にかかる費用は?積立金や補修のタイミングも解説

ここからは、一戸建ての場所ごとに修繕のタイミングやかかる費用をみていきましょう。

一戸建ての外壁の修繕タイミングと費用

外壁は、紫外線や雨風の影響を受けやすく、劣化が進むと触れると手に白い粉がつくチョーキングが発生したり、ひび割れを起こしたり、苔が生えたりしてきます。

塗装のグレードにもよりますが、フッ素塗料やダイヤモンドコートなどのハイグレード塗装を使用していたとしても、約10年~で劣化は発生します。

外壁の修繕費用の相場は、外壁全体と窓枠のコーキングに約25〜35万円、外壁塗装に約60~100万円の費用がかかります。

台風などの影響で外壁の一部の修繕をする場合は、足場を必要としないため数万円で済む場合もありますが、家の外壁全体の修繕を行う場合はほぼ足場設置は必要となります。

また、外壁塗装はまず洗浄を行い、乾いてから下塗り・中塗り・上塗りと最低3回は塗装をする必要があり、塗りの間に約2日ほど乾かす時間が必要になる場合もあります。そのため、湿度が高く天気の変わりやすい梅雨時期や冬場は避けた方が良いでしょう。

一戸建ての屋根の修繕タイミングと費用

屋根の部分修繕にかかる費用は約数万円~30万円が相場です。塗装まで行う場合は、約30~100万円の費用を見積もっておく必要があります。

お住まいの地域の気候にも寄りますが、スレート屋根であれば約7~8年単位で修繕が必要となります。

また、カバー工法で屋根をリフォームするのであれば、葺き替えに対して比較的お手頃な費用で大規模な修繕をしやすいので、検討してみてもよいでしょう。

木造住宅の耐震補強工事の工法

耐震補強工事 工法

筋交いや構造用合板を使った耐震補強工法

木造住宅向けの耐震補強工事で比較的多く用いられているのが、筋交いや構造用合板を用いた耐震補強工事です。

建物の内壁または外壁を解体して柱を露出し、柱と柱の間に筋交いやダンパー、耐力壁等の構造用合板を配置して建物の横揺れ耐性を高めます。

工事は部屋ごとに施工することが可能なため、引っ越し等の手間がかからず、住民の負担が少ない耐震補強工事と言えます。

例えば、寝室等の安全性を高めたい部屋だけの施工も可能ですので、対処の難しい深夜帯に発生した地震から身を守る方法としてもおすすめの工法です。

外付け鉄骨フレームを用いた耐震補強工法

この工法は、建物の外側に鉄骨製のフレームを取り付け、外側から建物の強度を補強することによって耐震性を高める耐震補強工事です。

家を外側から補強する形となるため、屋内での工事の必要がなく、居住したまま施工を行うことができますが、フレームの分だけ建物が大きくなるため、ある程度敷地面積に余裕が必要とされています。

また、建物の構造によっては追加したフレームと躯体の接合が難しいとされることもあり、このような場合には施工そのものが不可能となる点には注意が必要です。

耐震壁を用いた耐震補強工法

窓などの開口部が多い建物では、建物の重量を支える壁の面積が少なくなるため、窓の少ない建物に比べて耐震性が低いとされています。このような不安から耐震壁を使った耐震補強工法が用いられることがあります。

耐震壁を用いた耐震補強工事とは、室内に壁を追加したり、既存壁を補強したりして耐震壁とすることによって耐震性を高める工法です。

特に建物の隅、柱と梁の接合部などは耐震性に大きく影響する部位ですので、これらの建物隅部を中心として施工を行います。

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鉄筋コンクリート造住宅の耐震補強工事の工法

耐震補強工事 工法

強度向上型・靭性向上型の耐震補強工法

強度向上型の耐震補強工法とは、鉄骨で作られたブレースという補強部材や、耐震壁を新設、増設することによって地震耐力を向上させる工法で、建物の揺れを抑えることで耐震性を高めています。

靭性向上型の耐震補強工事の場合は、柱にモルタルを充填したり、炭素繊維シートを巻き付けたりすることで揺れた際に柱が破損するのを防ぐ工法です。

強度向上型と違い、揺れても破損しにくくなることが目的の施工方法とされています。

免震層を取り入れた免震補強工法

免震層とは、建物と基礎の間に揺れをいなす「免震層」を追加する工法です。

基礎から伝わる地震の揺れが建物に伝わりにくくすることができるため、耐震性に優れていますが、建物を油圧ジャッキ等で持ち上げて施工するので、費用も期間もかかるうえに居住しながらの施工はできません。

また、建物の構造や強度によっては建物を持ち上げることができないなど、施工が難しい点にも注意が必要です。

制震部材を取り入れた制震補強工法

制震補強構造とは、建物内に揺れを吸収するダンパーを設置して建物の揺れを抑える耐震補強工事です。

施工の際には建物の外壁または内壁を撤去し、柱と梁または柱同士を接続する形でダンパー等の制震部材を設置します。

筋交い等の設置と同じ手順で施工を行うことができるため、居住しながら一部屋ずつ施工を進めたり、強度に問題のある部分にのみ施工したりすることができ、比較的住人への負担が少ない耐震補強工事とされています。

昨今の地震災害から多くの自治体で耐震診断、耐震補強を促進する動きが高まり各種の補助金制度が施行されています。住宅を守り安心生活のために早めの相談をお勧めします。

耐震補強と普通のリフォームでは見積もりの進め方が違うのか

耐震 補強 見積もり

耐震補強リフォームとは、住宅の柱や梁などに金属部品を追加したり、壁を耐力壁という建物の剛性を高めるものに交換したりするリフォームのことです。

耐震リフォームを行えば、建物の強度が高まり、施工前に比べて地震の揺れに強くなり、建物が一瞬で倒壊するのを防ぎ、脱出までの時間をつくることができます。

耐震リフォームは通常のリフォームとは違い、建物の強度、耐震性を高める目的で行われるため、見積もりの方法が違う点には注意が必要です。

通常のリフォームでは、基本的には施主の希望に添った見積もりが行われますが、耐震補強工事の見積もり作成は、あくまで耐震性向上を重視して行われます。

そのため、場合によっては施主が不要だと感じた部分でも工事が必要になる可能性もあるのです。

つまり、耐震補強工事では施主の希望ではなく、事前に建物の耐震性を確認する「耐震診断」で得られた情報をもとに、工事内容を取捨選択して見積もりを作っていきます。

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耐震補強を依頼できる業者の探し方と見積もりまでの流れとは

耐震補強リフォームを依頼する業者を決める場合、どのように業者を探して見積もりを依頼すると良いのでしょうか?

耐震補強を依頼できる業者の探し方

まず前提として、リフォーム業者全てが耐震補強工事を手掛けているわけではありません。

通常のリフォームだけを手掛けている業者も多く、耐震補強工事を専門的に行っているリフォーム業者も存在します。

そのため、まずはウェブサイトで検索したり、自治体の耐震相談窓口などを利用したりして、耐震リフォームが可能な業者を探すことが大切です。

耐震補強の見積もりまでの流れ(有料耐震診断で耐震補強前提の場合)

実際に耐震補強リフォームの見積もりを行うまでの流れについてご紹介します。

1.相談

ウェブサイトで検索したり、自治体の耐震相談窓口で相談したりして見つけた耐震補強リフォームを行っている業者に連絡し、耐震補強工事について相談を行います。

2.耐震診断の準備

耐震補強リフォームでは事前に耐震診断を行う必要がありますので、診断を行う前に建物の設計図や竣工図、建築確認申請書、構造計算書などの資料を用意しておきます。

3.下見

下見とは、耐震診断を行う業者に連絡し、本調査を行う前に建物の状態を確認する手順です。

この時、調査の手順などを決めますが、設計図や竣工図、平面図などが用意できなかった場合には、同時に概略図を作成します。

また、本調査までに行っておく必要がある準備についてもここで伝えられますので、忘れずに記録しておきましょう。

4.耐震診断補助金の申請

自治体によっては耐震診断にかかる費用の一部または全額が補助される制度が用意されているため、利用が可能ならこの時点で申請を行います。

5.本調査

資料や下見で得られた情報をもとに、建物の状態を調査し、建物の耐震性を確認します。

本調査には床下や屋根裏に潜って細かな部分まで調べる「精密診断」と、柱や梁の状態を確認して簡易的に耐震性を判断する「簡易検査」とがあり、費用や建物の構造に合わせて使い分けるのが一般的です。

6.計算

本調査で得られた建物の情報や設計図などをもとにして、建物にどれくらいの耐震性があるかを計算していきます。

建物の耐震性は「is値」という数値で表され、耐震基準ではこのis値が0.6以上であることが必要です。

7.評定

耐震診断における評定とは、耐震診断の内容について第三者機関の確認を行う手続きです。

通常の耐震診断を行う場合、評定の必要はありませんが、自治体の補助金を利用する場合は評定が求められることがあります。

また、東京都の場合は緊急輸送道路沿いにある旧耐震基準の建物について簡易的に審査を行う「判定」という仕組みがありますので、費用を抑えて耐震診断の内容を審査することが可能です。

8.補強案の確定

耐震診断で得られた情報をもとに、どのような工事を行えばis値が0.6以上になるかを決め、工事方法を確定します。

9.相見積もり

工事方法が確定したら複数の業者に見積もりを依頼し、相見積もりを行います。

耐震補強工事に対応する優良な業者をさがすには

自分が住んでいる地域で、耐震補強工事が得意な業者を探すには、リフォーム紹介サービスを使うといいでしょう。

リフォーム会社紹介サービスの「ハピすむ」は、お住いの地域やリフォームのニーズを詳しく聞いたうえで、適切で最適な業者を最大3社紹介してくれます。

また、運営会社のエス・エム・エスは、東証プライム上場企業であり、複数の大手リフォーム会社が加盟しているので、安心して利用することができます。

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耐震補強工事の見積もりに影響する耐震診断とは

耐震診断とは

耐震診断とは建物の耐震性を調査する方法で、耐震補強工事前に必須の手続きです。

無料と有料の2種類があり、有料の場合はより精密に建物の状態を確認することができるため、精度の高い耐震補強を希望する場合は、有料の耐震診断を行うと良いでしょう。

また、有料の耐震診断を行う際に自治対の補助を受けられる場合もあります。

耐震診断士

住宅の耐震診断は耐震診断士に依頼しますが、この資格は国家資格ではありません。

そのため、実際に耐震診断を依頼する際には、できる限り信頼できる耐震診断士を選ぶ必要があります。

耐震診断士については、自治体が独自に耐震診断士の登録を行っているため、不安だという方は自治体の窓口やホームページで登録されている診断士を調べてみると良いでしょう。

また、自治体で登録できる耐震診断士は、建築士の資格を持つことが条件になっている場合が多いため、建築士に依頼して耐震診断を行ってもらうという方法もあります。

耐震診断アドバイザー

耐震診断アドバイザーとは、地方自治体の講習会を受講した建築の専門家のことです。

自治体の耐震相談窓口に相談すると派遣され、一般的な耐震診断を行います。

建築士やリフォーム業者による耐震診断に比べて費用が安価という特徴がありますが、あくまで目視検査のため、精密診断に比べて診断の精度は低めです。

壁内部の筋交いの有無などについては判断できないため、このような部分についても診断が必要な場合は、精密診断を行っている業者に依頼した方が良いでしょう。

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耐震補強の費用負担を軽減する補助金や減税制度はあるのか

耐震 補強 見積もり

耐震補強工事を行う場合、見積もりで提示された費用の一部を補助する制度や、かかった費用から減税を受けられる制度はあるのでしょうか?

まず、補助金・助成金制度については、条件次第ですが各自治体で実施されています。

利用には申請が必要ですが、建物の状態によっては診断費用の全額や工事費用の一部が補助されるため、できる限り申請を行うようにしましょう。

減税制度については、120平方メートル相当分までの範囲にかかる固定資産税が翌年分から1年間、半額に減税される制度があります。

この減税制度については、昭和57年1月1日以前より存在する住宅であること、工事費が50万円を超えることなどの条件がありますので、自治体の耐震相談窓口などで確認しておきましょう。

また、確定申告を行えば、耐震リフォームにかかった費用の10%が所得税から控除される制度もあります。

この制度では限度額が250万円に設定されているため、最大25万円が所得税から控除される仕組みです。

その他にも、返済期間が10年を超える住宅ローンを用いた場合は、住宅借入金等特別控除が利用できます。

いずれの制度についても2019年4月時点の情報ですので、利用を検討する際には各自治体の窓口等で詳細を確認するようにしましょう。

また、減税制度を利用するには確定申告が必要ですので、耐震リフォームを行った際には忘れずに確定申告を行っておきましょう。

耐震リフォームは大切な工事

中古住宅を購入した際に、忘れずに実施しておきたいことは耐震診断です。

たとえ地震が少ない地域であっても、耐震性能をあげておくことは命と直結しますので、大変重要な工事と言えます。

耐震診断の結果、耐震強度が不足していたとしても耐震リフォームによって補強することで、中古住宅であっても最新の耐震基準と同程度の耐震性能を得ることができます。

さらに各自治体の準備している基準に合致する場合、耐震リフォームの際に補助金が出る場合もあります。

今回は、耐震リフォームに必要な費用や工事の方法などについて取り上げていきます。

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耐震リフォームの費用相場

耐震リフォームの工事箇所は大きくわけて3つに分けることができます。

屋根・壁・基礎です。

耐震工事の費用相場はそれぞれの工事箇所によって価格が大きく異なります。

屋根の軽量化

まず屋根の軽量化を取り上げます。

瓦屋根の場合、住宅の重心が高くなり倒壊のリスクが増します。

そのため屋根を軽い材質の屋根へリフォームするという方法があります。

材質としてはガルバリウム鋼板やスレートが挙げられます。

瓦屋根からガルバリウム鋼板屋根へのリフォーム費用の相場は概ね150〜200万円程度です。

スレート屋根へのリフォームの場合、80〜150万円ほどが費用相場と言えます。

屋根の耐震リフォーム工事はまとまった費用が必要な工事となりますが、耐震の観点からは大変効果的な工事となりますので検討することをおすすめ致します。

壁の強度を上げる耐震補強

壁自体を耐力壁に変更することによって地震の際の木造住宅の歪みを抑制することができます。

耐力壁は外壁に設置する場合と住宅内部の壁を耐力壁へリフォームする方法の2種類があります。

外壁を耐力壁へリフォームする場合、既存のサイディングなどの外壁材を撤去したのち、外壁下地に耐力壁の性能を持った材料を使用していきます。

この工事の費用は既存の外壁の仕上げによっても異なりますが、概ね150〜250万円程度が費用相場と言えます。

木造住宅内部の壁を耐力壁へリフォームする際には壁の石膏ボードやベニヤ板を耐力壁の性能を持った材料へ変更していきます。

6畳の部屋をリフォームする場合、概ね一部屋あたり15〜20万円程度が費用相場となります。

工事価格は既存の状態や仕上げによって変わりますので、ご注意ください。

耐震補強金物を用いた補強

木造住宅に耐震用の金物を設置して地震の際の住宅の歪みを軽減する工法もあります。

柱と梁の接合部に金物を取り付けて補強するという工法です。

この工法の場合は壁を解体して下地の枠組みが見える状態にする必要があります。

概ね50〜60万円程度のリフォーム費用が必要となるでしょう。

この工法では、工事価格は住宅の柱や梁の状態に大きく依存します。

見積もりに来たリフォーム会社の担当者に必ず確認するようになさってください。

住宅の耐用年数が延びるのか

耐震補強工事を行なうと住宅の耐用年数が延びるのでしょうか。

結論から言うと決して延びるわけではありません。

耐震リフォームにより地震に対する補強は可能ですが、それと耐用年数は別の話です。

補強はあくまで補強で住宅の骨組み全てを交換するわけではありませんので、誤解しないようにしたいものです。

また会計的にも建物の耐用年数が延びるわけではないと言われています。

そのため耐用年数というのは住宅そのものの耐用年数に準じているということを覚えておきましょう。

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他の工事と合わせて工事する場合

耐震工事では壁を剥がしたりして住宅の内部に手を加えますので、同時にできる工事があります。

その工事の中でも代表的なものは断熱工事です。

断熱ボードやグラスウールを用いた断熱

木造住宅では壁や天井に断熱効果を持つボードを可能な限り隙間なく張っていくことで、断熱性能を高めることができます。

また下地の間にグラスウールの断熱材を敷きこむという工法もあります。

一般的にはグラスウールの断熱材の方が安価と言われています。

同じ厚みで同じ面積用いた際には断熱ボードの方が高い断熱効果を得ることができます。

グラスウールは形状を変えやすいため、既存の下地材の間などに設置する際にはグラスウールの使用が適していると言えます。

施工費用の相場としては6畳の部屋一部屋当たり約5〜10万円程度です。

費用の幅は使用する断熱材の量や性能の違いによる価格差で変動します。

断熱性能は断熱材の継ぎ目で落ちると言われています。

そのためしっかり断熱するために断熱ボードを二重張りするという工法もあります。

断熱ボードを使用した際の施工費用の相場としては6畳の部屋一部屋当たり約10〜30万円程度です。

このような断熱工事を併せて行なうことで長期的な住宅のメンテナンス費用を節約できます。

補助金を使いましょう

耐震補強工事については各自治体が補助金を準備しています。

補助金の条件に該当するかどうか必ず確認してください。

概ねどの補助金でも昭和56年5月31日時点より前に着工した木造住宅が対象になるようです。

中古住宅を購入なさった際には着工の日付をご確認ください。

しかしながらその条件に該当していなくても、他の条件で補助金の支給に該当する場合がありますので確認するようになさってください。

補助金の種類としては、工事費の一部を補助するものや確定申告の際に減税措置を受けられるという種類の補助金もあります。

さらに金融機関によっては、住宅改修費用の融資を受ける場合に耐震改修のための融資であれば、金利が安くなることがあります。

また耐震改修のためのリフォームローンなどを準備している金融機関もあります。

この点は銀行の窓口やリフォーム会社の担当者に相談するようになさってください。

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耐震リフォームのメリット・デメリットとは?

耐震リフォームのメリット・デメリットや注意点とは?

建物の耐震性を向上させ、地震に強い住宅へと作り替える耐震リフォーム。

実際に耐震リフォームを行うと、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

耐震リフォームによって得られるメリットと、耐震リフォームを行うことで発生するデメリットについてご紹介していきます。

耐震リフォームのメリットとは

耐震リフォームを行うことで地震の際に建物が壊れなくなり、被害が抑えられる点がメリットだとお考えの方も多いと思います。

ですが、実際には耐震リフォームで建物への被害を完全に抑えることはできません。

耐震リフォームとは、地震発生時に建物が瞬時に倒壊して住人を危険にさらす可能性を抑え、安全に脱出できるだけの時間を稼ぐために行われる工事です。

もちろん、耐震リフォーム後にはより強い地震でも壊れにくくはなりますので、修繕にかかる費用をある程度抑えることができるのは事実ですが、あくまで住人の命が守られるのが最大のメリットだと言えます。

その他のメリットについては、まず建物資産価値を高めることができるという点です。

建物の売買では、売りたい建物にどのようなメリットがあるかによって価格が決まりますが、耐震性はこのメリットに相当します。

建物の売却時、耐震性に問題がある建物と耐震リフォーム済みの建物なら耐震リフォームを行っている建物の方が高い値段が付くでしょう。

建物の耐用年数まで利用する目的で耐震リフォームを行う場合には自身の安全性の向上の他金銭的メリットとなりにくいのですが、将来的に手放す可能性がある場合には耐震リフォームを行っておいた方が良いと言えます。

また、自治体による補助や減税制度によって施工費用をある程度節約することができるのもメリットです。

補助制度については、昭和56年5月31日以前に建築された木造住宅が対象となり、耐震リフォームおよび耐震診断にかかる費用の一部が助成されます。

耐震リフォームによる減税は、施工費用から補助金を除いた金額の10%を工事が完了した年度の税金から控除する制度です。

対象となる住宅にお住まいで耐震リフォームをお考えの方は、自治体によっては費用の約半額が賄える可能性がありますので、役所の担当部署に相談してみると良いでしょう。

耐震リフォームのデメリットとは

耐震リフォームを行うことで家族の安全が確保され、建物の資産価値が高まるというメリットがありますが、リフォームによるデメリットはあるのでしょうか?

耐震リフォームは施工費用の相場が1軒あたり約150万円と言われています。

補助金や減税によってある程度費用を抑えることはできますが、それでも多額の費用がかかるのは確かです。

また、耐震リフォームを行ったとしても、取り壊すまでに大きな地震が来なければ費用が無駄になってしまうのもデメリットと言えるかもしれません。

ですが、この費用は保険と同じく家族の安全のための投資とも言えるため、地震がなかったとしても損をしたかどうかは判断が難しいところです。

その他にもデメリットとは言いにくいのですが、耐震リフォームは建物の構造を補強する工事のため、どうしても規模が大きくなり、工期が長くなりやすいという点にも注意しておきましょう。

柱への金具の追加や、外壁にフレームを設置するなどの工事なら約1週間と比較的短工期で施工できますが、柱の交換や追加、基礎部分のリフォームとなると半年単位の工期がかかります。

特に基礎部分のリフォームは住みつづけたまま工事を行うことができませんので、引っ越し費用や当面の家賃等も追加で必要となり、金銭的な負担も大きくなるでしょう。

住宅の耐震性を決めるポイントとは

住宅の耐震性を高めるためには、どのようなポイントに注意してリフォームしていく必要があるのでしょうか?

部位別に行うべきリフォームの内容について見てみましょう。

耐力壁の壁量とバランスに注意する

建物の耐震性は柱や梁の強度が大きく影響しますが、壁の強さも重要なポイントとなります。

住宅の壁には、通常石膏などを材質として作られたボードがはめ込まれていますが、この部分を耐力壁に変更することによって耐震性を高めることが可能です。

耐力壁とは、壁の4方向が柱や梁に囲まれている場所に設置する設備で、地震の揺れを壁そのものによって支えることができます。

これにより、今まで柱と梁にのみかかっていた建物の荷重を壁にも分散することができるようになり、耐震性を高めることができるのです。

注意点として、耐力壁の設置リフォームでは、ただ壁を追加するだけでは十分な効果を得ることができません。

建物の重量や床面積によって必要となる耐力壁の長さ、壁量が決まるため、それに合った数の耐力壁を設置する必要があります。

また、構造についても注意が必要です。

1階部分にガレージ設備がある場合など、開口部が広い建物の場合は3面に耐力壁を設置したとしても壁量のバランスが偏ってしまうため、梁や柱などを強化して開口部の強度バランスをとる必要があります。

住宅の柱の強化も行っていく

古い木造住宅の場合、柱と梁、基礎との接合部は加工した木材が差し込まれた形状となっており、釘や金具などで固定されていません。

そのため、地震で建物が揺れた場合、この部分の接合が外れ、柱が抜けてしまうことがあるのです。

予防策としては、錆によって木材を傷めにくいステンレスなどの素材を用いた金具を、柱や梁、基礎の接合部に設置し、接合部が外れないように補強していきます。

住宅の劣化による耐震性の低下を防ぐ

建築時に十分な耐震性が確保されていたとしても、建物が劣化していくと耐震性は低下してしまいます。

木造住宅なら木製建材を食い荒らす白アリ対策や、腐食の原因となる雨漏り対策を十分に施しておきましょう。

鉄筋コンクリート造の場合は白アリ被害を受けることはありませんが、外壁のひび割れによる浸水によって内部の鉄筋が錆び、建物の強度が低下することがあります。

建物外壁のひび割れは放置していると症状が悪化していきますので、発見次第できるだけ速やかに修繕を依頼しましょう。

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内装耐震リフォームの工事内容

内装部分のリフォームによる耐震性の向上を行う場合には、筋交いや耐震パネルを用いた施工も行われています。

筋交いとは、柱と柱の間に設置する建材のことです。

この部品を柱や梁を相互に繋ぐことによって横揺れに対する強度が増すため、耐力壁を設置と同じように耐震性を高めることができます。

耐震パネルについては、耐力壁と同じく揺れの影響を抑える働きのある建材です。

製品によっては既存の壁ボードと交換するだけで設置できる製品や、断熱材とセットになっている製品もあるため、内装リフォームの際に簡単に取り付けられるのが魅力といえます。

また、費用面でも耐力壁の設置や柱の補強、追加といった工事より比較的安価に施工可能です。

内装耐震リフォームの費用相場と工期の目安

耐力壁の設置や金具の設置といった内装部分の耐震リフォームでは、どのくらいの費用と工期がかかるのでしょうか?

まず、費用についてですが、家全体に金具と耐力壁を設置した場合、約150万円が目安となります。

これらの工事に追加して壁ボードを耐震パネルに交換したり、雨漏りや白アリ予防などの劣化対策を施したりした場合は、合計で約180万円が相場です。

工期については、柱や梁の補強、耐力壁の設置のみを行う場合で約10日、雨漏りや白アリ対策を施す場合は約2週間が目安となります。

もし、施工の際にキッチンやトイレ、浴室などの水回り工事を追加で行う場合については、作業分の工期が追加工事分だけ長くなりますので注意しておきましょう。

内装耐震リフォームを行った方が良い住宅とは?

耐震リフォームを行えば地震発生時に家族の身の安全を守れる可能性を高めることができますが、建物の築年数や建築年によっては早めに耐震リフォームを行っておいた方が良い場合もあります。

建築基準法の耐震基準は、過去に発生した地震の被害に合わせて改正が行われており、大きなものでは1981年6月1日に耐震基準の変更が行われました。

この改正では、今まで震度5で倒壊しないことという基準が、震度5でほとんど損傷しないことと変更されています。

つまり、お住まいが1981年6月以前に建築されていた場合、現行基準に比べて耐震性が十分ではないという可能性が高いと言えるのです。

このような場合には、できる限り早く耐震リフォームを行った方が良いのですが、設計によっては十分な耐震性が確保されている場合もあります。

お住まいの耐震性が十分かどうか、耐震リフォームが必要かどうか不安だという方は、リフォーム会社に依頼し、耐震診断を行ってもらうと良いでしょう。

耐震診断の費用は簡易診断で約10万円からとなりますが、旧耐震基準で建てられた木造住宅については、自治体から診断費用が補助されますので、負担を抑えることができます。

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地震対策リフォームにおける耐震と免震と制震の違い

地震大国日本で住宅の耐震を強化することが急務の中、「耐震」「免震」「制震」という言葉をよく耳にするのではないでしょうか。

どの言葉も住宅の耐震化に関わることですが、「耐震」「免震」「制震」それぞれ意味が異なります。

具体的にどのような意味や違いがあるのか詳しくご紹介します。

耐震とは?

耐震とは、地震の揺れに対して建物が耐える構造のことです。

耐震構造の場合、建物の壁に筋交いなどを入れるなどして地震の揺れに耐えることができるような構造になっています。

多くの住宅で行われている耐震工法では、地震が発生しても建物がすぐに倒壊せずに住人が避難できることを前提としています。

また、耐震工法の中では最もポピュラーな方法で、住宅の他、公共施設などにも施されています。

免震とは?

免震とは、建物と基礎の間に免震装置を設置し、地震の揺れを建物に伝えにくくする構造のことです。

耐震は地震の揺れに対して耐えることを目的とした構造でしたが、免震は地震の揺れを住宅に伝えにくくすることで地震による被害を抑える構造となります。

免震装置の場合、アイソレーターという装置で地面から伝わる周期の短い激しい揺れをゆっくりとしたものに換え、その周期が長くなった揺れをダンパーなどの揺れを吸収する装置でおさめていきます。

これらの装置を建物の状況や地盤などを考慮して組み合わせて使うことで、より免震性を高めることが可能です。

こういった大掛かりなものはマンションやビルなどで使われるもので、木造の住宅などでは木造用に開発されたもので、基礎と土台の間に設置するゴム製の免震装置や木造の壁の中に設置するダンパーなどを建物の間取りなどの状況に合わせて配置し、建物自体に伝わる揺れを抑える方法があります。

また免震の場合、住宅内部に大きな揺れを伝えないことで、家具の転倒や建物内部のダメージを最小限に止めることができます。

制震とは?

制震とは、地震の揺れを吸収することを目的とした構造のことです。

制震の場合は、建物内部にダンパーや重りなどの制震材を設置しており、地震の揺れを吸収し熱エネルギーに転換します。

こちらも主に高層マンションやタワーなどの大規模な建物に対して行われるものです。

免震とは違い、震度6程度の揺れであれば抑えられるため、住宅内部の損傷する可能性は低くなります。

特に高層階部分など上階ほど揺れは小さくなるでしょう。

耐震リフォームの検討が必要な住宅の例

では、耐震リフォームの検討が必要な住宅とはどのような家のことなのでしょうか。

耐震リフォームが必要な住宅の例を具体的に見ていきましょう。

一階部分の壁が少ない

地震で住宅が倒壊する原因のひとつとして、建物が揺れることによる壁の崩壊があります。

2階に比べて1階部分に壁が少ないと建物のバランスが悪くなり、地震で強く揺さぶられることで建物に歪みが発生し、1階部分の壁が損傷し崩壊します。

窓を大きく取るために南側の壁が少なく、北側にトイレなどの水回りが集まり、小さな部屋が多くなることで壁の量が多くなり、揺れにねじれが起きて特定の部分に大きな負荷がかかることがあります。

また、2階の壁の真下の1階部分に耐力壁のような強い壁がないことでも、バランスが悪いことにより倒壊する可能性があります。

弱い地盤に建っている

弱い地盤とは水分や泥を大量に含んだ地盤のことです。

地盤の強さは「地耐力」として表されますが、この数値が2トン未満の場合は「軟弱地盤」とされます。

軟弱地盤の上に住宅がある場合、地盤が住宅を支えきれなくなるため、地震発生時には住宅が傾いたり倒壊する危険性があります。

軟弱地盤に建てられた住宅の場合、基礎の補強や地盤改良が必要です。

1981年より前に建てられた

1981年に建築基準法が改正されましたが、1981年より前に建てられた建物では旧耐震基準が適用されており、震度5程度の地震では大きな損傷を受けないという基準となっていました。

しかし、1981年6月1日以降の新耐震基準では、震度6程度の大規模な地震で建物が大きな損傷を受けないという基準に変わりました。

そのため、1981年5月31日までに確認申請された建物に関しては、今後大きな地震が発生した場合、新耐震基準の建物に比べ、倒壊する危険性があるため新耐震基準に満たす耐震リフォームが必要となります。

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耐震リフォーム費用の算出方法

耐震リフォーム費用は「場所別単価から算出する方法」と「耐震診断の評点から算出する方法」があります。

耐震リフォーム費用の算出方法を見ていきましょう。

耐震リフォームの場所別単価から算出する方法

耐震リフォームをしたい場所が決まっている場合、場所別単価からリフォーム費用を算出します。各場所別単価はおおよそ以下の通りです。

  • 基礎の単価:4〜5.5万円/平方メートル
  • 外壁の単価:13〜15万円/幅910mm
  • 内壁の単価:9〜12万円/幅910mm
  • 屋根の単価:1.5〜2万円/平方メートル

リフォームする部分に上記の単価をかけた額が、場所別の耐震リフォーム費用の目安となります。

耐震診断の評点から算出する方法

耐震診断を行い、その評点を計算式に当てはめて計算する方法です。

評点ごとの耐震判定は以下の通りです。

・評点0.7未満:倒壊する可能性が高い
・評点0.7〜1.0未満:倒壊する可能性がある
・評点1.0〜1.5未満:一応倒壊しない
・評点1.5以上:倒壊しない

上記の評点を使って行う計算式は以下の通りです。

【耐震工事費用の計算式】

単位費用×(耐震改修後の評点ー耐震改修前の評点)×延べ床面積=耐震工事費

耐震工事費は耐震リフォームによる構造評点をどのくらいまで上げたいのかによって異なります。

また、計算する際は日本建築防災協会が設定した単位費用を使用して算出します。

耐震リフォームにかかる費用を抑える方法

耐震リフォームにかかる費用は高額になる傾向があります。

耐震リフォームにかかる費用を抑えるためにはどのような方法があるのでしょうか?

予算を重視して優先順位を決める

住宅内で不安がある場所を全て耐震リフォームすれば、一定の安心は得られます。

しかし、全てを耐震リフォームすると費用が高額になってしまいます。

リフォーム費用を少しでも抑えるためには、まずどの箇所が一番危険なのか優先順位をつけ、直ちにリフォームすべきところと後にリフォームしていくべきところを区別しましょう。

直すべきと判断した箇所は、迷わず先にリフォームしましょう。

緊急性がない場所に関しては、数年後再度リフォームを行うようにすると耐震リフォームにかかる費用を抑えられるでしょう。

また、優先順位は素人判断をするのではなく、建築士などと相談しながら決めていきましょう。

住宅金融支援機構が行なっているリフォーム融資を利用する

住宅金融支援機構が耐震リフォーム費用を対象にしているリフォーム融資を利用することも可能です。

また住宅金融支援機構のリフォーム融資では、高齢者向け返済特例があります。

高齢者向け返済特例とは、月々の支払いは利息のみで申込者・連帯責務者を含む全員が亡くなった時に相続人より、土地や住宅の売却や自己資金により返済する方法のことです。

高齢者世帯で高額な費用の支払いが困難な場合、このような制度が利用する方法も選択肢に入れておくといいでしょう。

耐震リフォーム工事の工期

耐震リフォームはお住まいによって作業内容や工事規模が異なりますので、以下は目安の工期とお考えください。

  • 耐震リフォーム(部分的な補強のみ):約1日、または約1週間
  • 耐震リフォーム(建物全体の広範囲な補強):約2~3週間
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耐震リフォームの前に行う「耐震診断」の目的

耐震診断とは、建物が『建築基準法』で定める耐震基準に適合しているか調べる検査のことです。

耐震診断を行う場合は、工事費用とは別に診断費用が発生します。

耐震診断の内容

耐震診断では、本格的な診断を行う前の「簡易診断」で、建物の外側や室内から目視で調査します。

現地調査の結果に応じて下記いずれかの診断が行われますが、実施する診断の内容によって費用が異なります。

  • 一次診断:壁を壊さず設計図面などから「壁の耐久性」を元に耐震性を判定する
  • 二次診断:壁を壊して「壁と柱の耐久性」を元に耐震性を判定する
  • 三次診断:壁を壊して「壁、柱、梁の耐久性」を元に耐震性を判定する

耐震診断の費用相場

民間の工務店や設計事務所などに頼んで耐震診断を行う場合、診断費用は一棟あたり約5~20万円が相場です。

なお、木造住宅の場合は約5~15万円が費用の相場ですが、RC造のマンションは平方メートルあたりの単価が約1,500円前後が一般的で、一棟あたり数百万円の診断費用になるケースもあります。

総面積により単価差が出ることに注意が必要です。

なお、建物の設計時の図面がなくても耐震診断は行えますが、図面の再作成などで診断費用が割高になってしまいますので、家を建てたハウスメーカーや工務店に頼んで事前に図面を取り寄せておきましょう。

耐震診断の工期

  • 耐震診断(簡易検査のみ):約1~2週間
  • 耐震診断(本格的な検査も実施):約1~5カ月

本格的に耐震性を調べる場合、家に装置を取り付けて建物の揺れや動きの傾向を長期間計測しなければならないため、診断結果が出るまでに約半年かかることもあります。

耐震診断はどこに頼むべき?

耐震診断は、自治体などが認めた業者に依頼する方法が最も安全です。

診断業者を紹介している自治体や、指定の業者で診断すると補助金が出る自治体もありますので、業者選びで悩んだ時は自治体の窓口に相談してみましょう。

耐震リフォームの例と作業内容

耐震リフォームにも様々な種類がありますが、以下からは、住宅の耐震リフォームで行われることの多い耐震補強の種類と内容をご紹介します。

基礎の耐震改修工事

  • 基礎のコンクリートと土台を固定して揺れにくくする
  • 基礎コンクリートのひび割れを補修する
  • 鉄筋が入っていないコンクリートやブロックを鉄筋などで補強する
  • 壁の下部分にしかコンクリートがない「布基礎」から、床下全体にコンクリートがある「ベタ基礎」にリフォーム

など

構造材の耐震改修工事

  • 柱と梁の接合部を耐震金物で補強し、揺れでずれないようにする
  • 壁に「筋交い」を取り付け、柱と梁を対角線で固定して負荷を軽減する
  • 構造用合板を追加して壁を補強する
  • 柱が土台から抜けないよう金物で固定する

など

屋根の耐震補強

建物の上にある屋根が重いと、地震で家が揺れやすくなって揺れのダメージが増え、耐震性が低くなってしまいます。

住宅全体の強さと屋根の重さのバランスが重要です。

屋根に日本瓦などの重い屋根材が使われている場合は、ガルバリウム鋼板などの金属系サイディングやスレート材などの軽い屋根材に交換するだけでも、大きく耐震性を向上させることが可能です。

外壁の耐震補強

外壁の内側に耐震ボードや構造用合板を張ることによって、外壁内側の強度を高めることができます。

内装の耐震リフォーム

  • ブレース(※1)取り付け(間仕切り壁、棚、窓など)
  • 間仕切り壁を構造用合板で強化
  • 大きな窓を解体して壁の強度を高める
  • 吹き抜けの角に「火打ち梁(※2)」を取り付けて、天井で支えられていない壁を補強する
  • 耐震シェルターを室内に設置(約25~40万円)

※1:鉄筋をクロス状に交差させた部材
※2:梁に取り付ける補強材

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旧耐震基準と新耐震基準ではどのような点が変更されているのか?


写真提供:バレッグス

建物の耐震基準は、1981年に新たに基準が設けられ、それ以前の基準を「旧基準」、1981年以降のものを「新基準」と呼びます。

これは、1978年に起こった宮城県沖地震を受けて改正されたもので、旧基準では震度5で住宅倒壊しないことが求められていましたが、新基準では震度5ではほとんど損傷しないといった内容に変更されました。

つまり、旧基準となる1981年以前に建てられた建物については、近年増加している大きな地震に耐えられる保証がなく、建物倒壊などの大きな被害を受けてしまう可能性が高いと言えます。

実際に、2017年の熊本地震で倒壊した建物を見てみると旧基準の建物が約30%、新基準のものは約1%となっており、安全性には大きな違いがあると言えるでしょう。

耐震補強工事の前に実施される耐震診断とはどのようなものなのか?

耐震補強工事では、あらかじめ耐震診断を行って建物の耐震性を確認してから施工を行わなければなりません。

この耐震診断では、図面などから柱の位置などを確認して強度を計算する「一般診断法」と、屋根裏や床下に潜ったり、内装を撤去したりして実際に柱の状態を確かめる「精密診断法」とがあります。

一般的な耐震補強工事については、一般診断法を用いて調査を行ってから工事を行うことが多いのですが、老朽化や地盤の状態などが気になるという場合には、精密診断法を用いて診断を行っても良いでしょう。

耐震補強工事を行っているリフォーム会社では、レントゲン装置などを用いた非破壊検査などを行っている場合もありますので、内装の撤去等がネックになっているという方はこのような会社に診断を依頼するのがおすすめです。

耐震リフォームを依頼する際に注意すること

耐震リフォームは全体的に施工を行った場合、どうしても大がかりな工事となるため、費用が高額となってしまいます。

そのため、リフォーム会社選びについても注意しなければなりません。

これは、リフォーム会社によって耐震リフォームにかかる費用が大きく変わってしまう可能性が考えられるためです。

実際に見積もりをとってみると、総額約500万円が相場の工事が、別のリフォーム会社では約450万円に、さらに別のリフォームなら約600万円だったということもあるかもしれません。

もちろん、費用が高い代わりに工期が短かったり、住んだまま施工できたりといったメリットもあるため、一概に費用だけで判断することはできませんが、相見積もりによっておおよその目安を付けることができます。

また、診断方法や検査機器の違いにより、必要な工事内容が変わる場合も考えられるため、施工後の安全性を重視する場合についてもできるだけ複数のリフォーム会社に見積もりを依頼した方が良いでしょう。

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木造住宅の耐久性を維持するためのリフォームポイント

リフォーム 耐久 性

木造住宅の外壁の耐久性を維持させるリフォーム

木造住宅の外壁の耐久性を維持するためには、外壁の塗り替えによって構造内に雨水などの湿気が侵入しないようにすることが重要です。

外壁の塗り替え及び設備と外壁の接合部に対するシリコン製シーリング剤の充填を行うことにより、湿気が構造内に侵入しにくくなり、柱や壁の劣化を防ぐことができます。

また、ガルバリウム鋼板や窯業系などのサイディングを用いた外壁については、破損した箇所のパネルを交換したり、定期的に目地剤を打ち替えたりといったメンテナンスが主流です。

これらのサイディング外壁については、塗装による補修も行われており、塗装を施すことによって汚れの付着を抑えたり、紫外線などによる劣化を予防したりすることができます。

木造住宅の屋根の耐久性を維持するリフォーム

屋根の耐久性は使用している屋根材によってかわり、スレートの場合は約20年が耐用年数の目安です。

スレート屋根は約10年に一度塗装を施しておけば劣化をある程度抑えることができますが、環境が良くメンテナンスをこまめに行っていた場合でも、約25年を目安として葺き替えた方が良いようです。

ガルバリウム鋼板製の屋根材については、約20年が耐用年数の目安ですが、こちらも約10年に一度の再塗装及び洗浄を実施した場合の目安とされています。

日本瓦については、素材の特性上耐久性が高いため、こまめにメンテナンスを行っていれば約100年利用できると言われていますが、瓦の隙間に充填された漆喰については耐用年数が約20年ですので注意が必要です。

日本瓦を使用している場合には、数年に一度業者に依頼し、漆喰部分に問題がないか、瓦に割れやヒビが起きていないか確認してもらうと良いでしょう。
業者の確認だけであれば足場を組む必要はないので費用は多くはかかりません。

木造住宅の内装クロスやフローリングの耐久性を維持するリフォーム

クロスやフローリング等の内装については、クロスの耐用年数が約6年、フローリングについては約15年とされています。

リフォームの目安としては、この耐用年数前後でクロスなら汚れや傷、剥がれが見られる場合、フローリングなら板材の浮き歪み、塗装の剥げ等がある場合に行うと良いでしょう。

日常的なメンテナンスについては、フローリングは水拭きとから拭きを行った上でワックスの塗布、クロスの場合はから拭き及びハタキを利用して埃を落とします。特に塗装の施してある無垢材フローリングの場合には、予め施工業者にメンテナンス方法を確認しておきましょう。

注意点として、クロスの接着に使われている糊は湿気によって剥がれてしまう可能性があるため、水拭きや洗剤を用いた清掃はなるべく避けた方が良いでしょう。

汚れが酷く、どうしても洗剤等を用いたい場合には、ホームセンターなどで販売されているクロス用洗剤の使用がおすすめです。

木造住宅の水回り設備の耐久性を維持するリフォーム

水回り設備については、水漏れを防ぐゴム製パッキンの劣化や配管の錆、配管内部に汚れの蓄積などが起こるため、定期的な点検及び交換が必要です。

設備ごとの耐用年数の目安は、キッチン設備が約15年、洗面化粧台が約20年、トイレが約10年、ユニットバスは約15年、給湯器については約10年が交換するタイミングの目安です。

また、これらの設備に付随する水栓と配管接合部のパッキンについては、約10年が耐用年数の目安とされています。

水回り設備は故障発生時の影響が大きい箇所ですので、年に一度は業者に確認を依頼し、配管についても約2年に一度高圧洗浄を行うと良いでしょう。

住宅の耐久性を向上させるためのリフォームポイント

住宅の断熱性や気密性を向上させるためのリフォーム

住宅の断熱性や気密性は耐久性に関係がないように思えますが、屋外と屋内の寒暖差によって発生する結露を防ぐことができるため、耐久性の向上にも効果的とされています。

リフォームによって住宅の断熱性や気密性を向上させるためには、壁内部に断熱材を設置したり、窓に断熱サッシを設置したりするのが一般的です。

工事の内容は、断熱材を設置する工事の場合、内壁または外壁を解体してスチレン製の断熱ボードを配置、またはウレタンの吹き付けを行います。

屋根の断熱については、屋根材を断熱効果のあるものに変更する、屋根の裏側に断熱材を設置する、断熱塗料を塗布するといった方法が用いられています。

窓の断熱に関しては、既存の窓枠に断熱及び気密性の高い窓枠を被せて施工する「カバー工法」と、窓枠を解体撤去し、新しい窓枠を設置する工法とが主流です。

ただし、窓枠の状態に問題がない場合や、十分な断熱性、気密性があるサッシが用いられている場合については、窓ガラスを二重構造のペアガラスに交換するだけでも対応することができます。

住宅の耐震性と耐久性を向上させるリフォーム

住宅の耐震性は、地震発生時や台風時に住宅に加わる負荷を軽減させる働きもあるため、建物の耐久性の向上にもおすすめです。

建物の耐震基準は、昭和56年5月31日に基準が更新されており、これ以前に建築された建物については震度5以上の地震が発生した際に建物が居住不可となる可能性があるとされています。

リフォームで耐震性を向上させるには、内壁を解体して梁と柱に筋交いを追加、内壁に耐力壁を設置、制振ダンパーの構造への追加等が主流です。

また、構造上柱の本数が不足している場合などは、間取りを変更して間仕切り壁に耐力壁を設置し、耐震性を高めるという方法もあります。

その他にも、屋根材を軽量なものに変更することで建物の重心を下げ、揺れを抑える方法や、基礎と躯体を固定してずれを防ぐ方法も用いられています。

耐震リフォームについては、建物の構造によって必要となる工事の内容、方法が変わりますので、耐震リフォームを得意としているリフォーム会社に調査を依頼し、必要な工事を見積もってもらうと良いでしょう。

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地震対策のリフォーム「耐震」「制震」「免震」の違いとは?

地震対策のリフォームを行う際、「耐震」「制震」「免震」という言葉を耳にします。

この3つにはどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの意味や違い、リフォーム費用の目安などについてご紹介します。

「耐震」「制震」「免震」とは?

「耐震」「制震」「免震」のそれぞれの主な意味は以下の通りです。

・耐震:地震による揺れに耐えること
・制震:地震による揺れを吸収すること
・免震:地震の揺れを受け流し、建物に伝えにくくすること

上記のように、地震に対してどのように作用するのかが異なります。地震対策リフォームではそれぞれの特徴を考慮し、どの方法が一番ふさわしいのかを検討した上で選ぶことが大切です。

「耐震」「制震」「免震」の地震の揺れに対する違いとは?

「耐震」「制震」「免震」の特徴がそれぞれ異なることをご紹介しましたが、次に地震の揺れに対して具体的にどのような対策を施すのかについて見ていきましょう。

・耐震:筋交いを入れるなどをして建物を補強し、地震の揺れに耐えられるようにする
・制震:建物内部にダンパーや錘などの制震部材を組み、地震の揺れを吸収する
・免震:基礎と建物の間に免震装置を設置して地盤と切り離し、地震の揺れを直接建物に伝えないようにする

それぞれに共通するのは「何らかの部材や装置を今ある骨組み等にプラスすること」です。ただ、「耐震」「制震」「免震」のどれを選ぶかによって、部材の種類や設置する場所などが異なります。

「耐震」「制震」「免震」のリフォーム費用相場と規模

「耐震」「制震」「免震」のリフォーム費用相場と規模は以下の通りです。

【耐震リフォーム費用相場と規模】
耐震リフォームでは、屋根・外壁・基礎・内壁などを補強したり張り替えるなどをしてリフォームするのが一般的で、小規模な工事で済むものから大規模な工事が必要になるものまで幅広くあります。

耐震リフォームを行う場所は耐震診断の結果や予算などによって異なります。

<耐震リフォームの費用相場>
・外壁の場合:約13万円〜約15万円/幅910mm
・内壁の場合:約9万円〜約12万円/幅910mm
・屋根の場合:約1万5,000円〜約2万円/平方メートル
・基礎の場合:約4万円〜約5万6,000円/平方メートル

【制震リフォームの費用相場と規模】
制震リフォームでは、壁の内部に錘やダンパーなどの制震部材を組み込む必要がありますが、免震リフォームよりは小規模の工事で済む傾向にあります。

<制震リフォームの費用相場>
約50万円〜約100万円

【免震リフォームの費用相場と規模】
免震リフォームは、基礎と建物の間に免震装置を設置する必要があるため大規模な工事になることがほとんどです。

また、施工には高度な技術が必要なため扱っている業者も少なく、一般住宅の地震対策リフォームとしてはほとんど普及していないようです。一般住宅に組み込む場合、建物全体の構造にもかかわる部分が多く、新築時から採用を考慮して設計される場合がほとんどです。リフォームでという場合は建て替えとなると思われます。

<免震リフォームの費用相場>
約300万円〜約600万円

耐震性を高めるリノベーションをしましょう

日本においてはどこに住んでいても地震の危険と隣り合わせと言われています。いつ来てもおかしくない地震のため、耐震性を高めるリノベーションを今しておきましょう。

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耐震性を高めるリノベーションの費用は

耐震性を高めるリノベーションに必要な費用はどの程度なのでしょうか。補強箇所や内容によってバラつきはありますが、相場としては約50〜300万円程度です。

耐震金物を使う耐震補強

耐震補強の一つの方法は木造の住宅に耐震金物を取り付けるという方法です。耐震金物を一つ取り付けるための工事価格は約3万円程度言われています。

10箇所に耐震金物を取り付け、原状復旧のため内装の工事を実施すると約50万円程度の工事価格が相場となります。

耐震性を高めるリノベーションの費用は?

「筋交い」や「制震ダンパー」を取り付ける耐震補強

耐震補強のもう一つの方法は木造住宅の筋交いの本数を増やしたり、「制震ダンパー」と呼ばれる地震の揺れを軽減する装置を設置するということです。

筋交いの取り付けに関しては、補強一箇所あたり壁の原状復旧まで含めて工事価格の相場は約10〜15万円程度と言われています。

耐震性を高めるリノベーションに使える助成金

耐震性を高める工事の際には行政からの助成金を用いることができる場合があります。各自治体によって助成金が準備されていますので、助成金の名称や助成される金額は様々です。

主に助成金の対象となるのは、旧耐震基準の住宅である、昭和56年5月31日以前に建築された木造住宅です。

多くの場合、工事費用の一部や耐震診断のための費用が助成されます。さらに最大補助金額も決まっていますので注意が必要です。

また、リノベーション工事の際には地元の業者を利用するよう指定されていたり、リノベーション後の耐震診断の数字の指定などがありますのでよく確認することをお勧めします。

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リノベーション物件を購入する際の耐震基準は

まず、リノベーション物件を購入する際には昭和56年6月1日以降の新耐震基準で建設されている住宅を選びましょう。

また新耐震基準で建設されている建物と言ってもあくまでも最低基準ですので、新耐震基準を満たしているからといって完全に安全な建物というわけではありません。

そのため、新耐震基準で建設されていても、柱や土台の劣化などにより計算上の数値に劣る場合もありますので建物そのものの強度のチェックも一緒に行うことをおすすめします。

そのうえで耐震性を高めるリノベーションを行うとよいでしょう。

耐震性を高めるリノベーションの費用は?

また地震が頻繁に起きる地域では自治体が要求する耐震性が耐震基準よりも高い場合があります。この点でもよく確認しておくことが必要です。

リノベーション物件で築年数以外に見る耐震性

先ほど触れたように、中古の戸建住宅やマンションを購入する際には築年数を確認して、新耐震基準で建てられている物件であることを確認することが大切です。

しかしながら、基準を満たしていても管理のされ方や物件の状況、住宅の構造によっても耐震性には違いが生じてきます。以下では、耐震性について、築年数以外にチェックしておくべきポイントについてご紹介します。

リノベーション物件の管理体制を見る

物件の管理状況や管理体制は、チェックしておくべき重要なポイントです。特に、マンションの場合は、共有部分の管理やメンテナンス、修繕計画が着実に実行されているかがカギになります。

マンションでは、通常長期の修繕計画を立て、修繕積立金として資金を計画的に蓄えていきます。耐震工事等の大規模修繕を行う場合にも、この蓄えた資金から充当されます。

不動産会社等に問い合わせれば、修繕工事の履歴などの管理体制を確認することが可能です。定期的に修繕が行われている物件ならば、住民の安全性を考えて耐震補強などの工事も適切に行われている可能性が高いと言えるでしょう。

リノベーション物件の基礎や外壁を見る

実際に現場でチェックする方法もあります。物件の基礎や外壁などにひび割れや塗装の剥がれ、地盤沈下などがないか目視でチェックする方法です。

外からの状況だけでは、その物件の耐震性を確実に判断することできませんが、大きなひび割れや傾きが見られる場合には耐震性が確保されていない可能性もあるなど、一つの判断材料となるでしょう。

耐震以外の免振・制震部分をチェックする

住宅の地震対策には、「耐震」以外にも「免震」と「制震」があります。

「耐震」とは揺れに対して耐える強さのことで、建物の骨組み強化や、柱同士の接合部分への補強金物の取り付けなどにより、地震で建物が壊れないように、「構造を頑丈にする」ことに重点が置かれます。

しかし、耐震構造の場合、高層階になると振れ幅が大きくなるため、より揺れを感じやすくなるというデメリットがあります。

これに対して、「免震」とは、建物と地盤を切り離してその間にゴムなどの装置を設置し、建物に地震の「揺れを伝わりにくく」する方法です。横揺れには効果がありますが、縦揺れや長周期の地震動には効果が薄く、強風時にも揺れやすいなどのデメリットもあります。

一方で「制震」とは、揺れを吸収して和らげるオイルダンパーなどの装置を設置して、地震の揺れ吸収し、「建物に伝わる揺れを緩和する」方法です。

物件によっては地震対策として「耐震」ではなく「免震」や「制震」などの方法が取られているケースもあるため、この点についてもチェックすると良いでしょう。

工事が複雑な「免震」や、高額なダンパーを利用する「制震」の場合は、「耐震」の工事と比べて費用が高額になります。そのため、物件価格や管理費が高くなる傾向にある点も頭に入れておくと良いでしょう。

マンションに置いて区分所有者ができる耐震工事は室内のことになります。

上層の横揺れが増幅される階の場合、置くタイプの家具を少なくして収納を造り付けにする、家具や収納の開き戸は引き違いに替えたり耐震ラッチに替えて中の物が飛び出さないようにする、ガラス部分に飛散防止のフィルムを貼る、テレビや水槽などの転倒防止や壁への固定など、揺れが収まった後にスムーズに避難できるよう物を飛散させない工夫が大切です。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】株式会社フレッシュハウス 樋田明夫

株式会社フレッシュハウス

樋田明夫

フレッシュハウスでリフォームの営業担当を長年経験し、数々のリフォームコンテストでの受賞実績を持つ。現在はフレッシュハウス本社における営業戦略室の室長として、大規模リフォームから通常のリフォーム物件まで幅広く対応中。

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