目次
- 1 蓄電池とは?
- 2 家庭用蓄電池の価格相場
- 3 電力量ごとの家庭用蓄電池の費用相場
- 4 蓄電池と太陽光発電をセットで導入する場合の費用
- 5 家庭用蓄電池の種類・特徴
- 6 家庭用蓄電池の耐用年数と必要な容量
- 7 家庭用蓄電池でどれくらい節約できるのか
- 8 家庭用蓄電池の導入で活用できる補助金
- 9 家庭用蓄電池を導入するメリット
- 10 蓄電池の利用方法とは?
- 11 家庭用蓄電池のおすすめメーカー
- 12 家庭用蓄電池の選び方
- 13 屋外で家庭用蓄電池の設置に適した場所
- 14 屋内で家庭用蓄電池を設置する際の注意点
- 15 家庭用蓄電池を長持ちさせる方法
- 16 家庭用蓄電池の設置方法
- 17 家庭用蓄電池を導入する際の注意点
- 18 家庭用蓄電池と産業用蓄電池の違いとは?
蓄電池とは?
蓄電池とは、電気を貯めておくことができ、必要時に電気機器に電気を供給することができる一般家庭でも使用可能なバッテリーのことです。
大容量のものだと、停電時でも10時間以上使用することができ、災害時などに非常用電源として使うことも可能です。
家庭用蓄電池を充電するには、電力会社からの電気で充電する方法と、太陽光発電の電気で充電する2つの方法があります。
電気を効果的に蓄電しておくことで、停電時の備えだけでなく、電気代の節約にもつながります。
家庭用蓄電池の価格相場
家庭用蓄電池は、容量が大きければ大きいほど、性能が高ければ高いほど高額になる傾向にあります。しかし、容量が大きく性能が高ければ停電時は便利なため価格とのバランスが重要です。
家庭用蓄電池の1kWhあたりの価格は、工事費込みで約15~20万円です。選ぶ機種、メーカーや業者により設置費用は異なりますが、一般的な7kWhの家庭用蓄電池であれば約105~140万円を目安にしておくと良いでしょう。
工事費は、約20~35万円であるため、40万円以上の見積りをだした業者には注意が必要です。特に訪問販売は悪徳業者の可能性があります。必ず複数社の見積りをとり、比較することをおすすめします。
電力量ごとの家庭用蓄電池の費用相場
容量 | 価格 |
1.0〜3.0kWh | 約10~90万円 |
3.1〜5.0kWh | 約10~100万円 |
5.1〜8.0kWh | 約90~150万円 |
8.1〜10.0kWh | 約150~200万円 |
10.1kWh〜 | 約200万円~ |
家庭用蓄電池の容量は、「kWh(キロワットアワー)」という単位で表されます。「kW」は、電力の出力を指す単位で、ある家電を使うのにどれくらい電力を消費したかわかります。
例えば1,000Wのドライヤーを1時間使用すると「1kWh」という単位で表されます。1時間にどれくらいの電気を使うかが、家庭用蓄電池の容量を決める1つの基準となります。
また、家庭用蓄電池の容量は、基本的に1日で充電でき放電できる最大の容量を指します。
家庭用蓄電池の容量は、メーカーや機種によりさまざまな容量が販売されているため、どれを選ぶか迷う方も多いようです。せっかく家庭用蓄電池を設置するなら、非常時に困らない容量の蓄電池を選びましょう。
蓄電池と太陽光発電をセットで導入する場合の費用
リフォーム内容 | リフォーム費用 |
蓄電池と太陽光発電をセットで導入 (一般的な家庭用サイズ4.5kwの場合) | 約150~250万円 |
太陽光発電を単体で導入 (一般的な家庭用サイズ4.5kwの場合) | 約70万円~ |
初期費用にはかなりの価格差がありますが、多くの場合、太陽光発電と蓄電池をセットで導入するようです。主な要因としては、やはり電気代の高騰です。これから太陽光発電システムを導入される方は、電気代を節約するには家庭用蓄電池をセットで導入することをおすすめします。
家庭用蓄電池と太陽光発電を併用するメリット
家庭用蓄電池と太陽光発電を併用するメリットは、下記3点です。
- 光熱費を節約できる
- 災害時や停電時でも安心
- 補助金を利用できる機会が増えている
それぞれ解説します。
光熱費を節約できる
電気代が高騰している現在においては、昼間に太陽光で発電した電気を自家消費することで電気代を大きく節約できます。また、余剰分を家庭用蓄電池に蓄えて夜間や早朝に使用すれば、購入する電力の量を減らせます。
災害時や停電時でも安心
太陽光発電システムによる発電量は、天候に左右されます。台風などの災害時に停電が起きた場合、太陽光発電システムのみであれば不安ですが、家庭用蓄電池があれば蓄えた電気を使えます。
太陽光発電と家庭用蓄電池を併用すれば、昼間に発電した電気を蓄えられるため、災害発生時に停電が長期化しても安心です。
補助金を利用できる機会が増えている
家庭用蓄電池を設置する場合、国や地方自治体からの補助金が利用できます。予算に限りがあり、地方自治体ごとに補助金の金額や内容が異なるため注意が必要です。
太陽光発電システムの導入を検討されている方は、家庭用蓄電池をセットで導入すれば補助金を利用できるためお得に設置できます。
家庭用蓄電池の種類・特徴
種類 | 特徴 |
鉛蓄電池 | ・クラッド式は衝撃・振動に強く寿命が長い ・ペースト式は放電効率は良いが寿命が短い |
ニッケル水素電池 | 最もポピュラーな家庭用蓄電池 |
リチウムイオン電池 | エネルギー効率が高く、残量が把握しやすい |
NAS電池 | 充放電の効率が良く、低価格で大容量だが、硫黄やナトリウムなど危険物が使用されている |
太陽光蓄電池 | 太陽光発電でつくった電気を蓄えるシステム |
燃料電池 | 「水素」「酸素」で発電する装置水素と酸素を供給することで莫大な量の電力が作れる |
レドックスフロー電池 | イオンの酸化還元反応を利用した蓄電池 無制限に充放電を繰り返せる |
家庭用蓄電池は、さまざまなところで使われています。スマートフォンやノートパソコンなどのモバイル機器の電源や自動車のバッテリーなど多くの分野で利用されており、現代の生活に欠かせないものになっています。
家庭用蓄電池は7種類に分類できます。それぞれの特徴をみてみましょう。
ACカップリングタイプとDCカップリングタイプの違い
タイプ | 特徴 |
ACカップリングタイプ | コンデンサにより直流をカットして結合する(交流結合) |
DCカップリングタイプ | 直接入力信号を垂直軸回路に結合する(直流結合) |
家庭用蓄電池の耐用年数と必要な容量
種類 | 耐用年数 | サイクル数 |
鉛蓄電池 | 約3~15年 | 500~3,000回 |
ニッケル水素電池 | 約5~7年 | 2,000回 |
リチウムイオン電池 | 約10~15年 | 6,000~12,000回 |
NAS電池 | 約15年 | 4,500回 |
太陽光蓄電池 | 約10~30年 | 6,000~12,000回 |
燃料電池 | 約20年 | – |
レドックスフロー電池 | 約20年 | 10,000回 |
家庭用蓄電池の耐用年数は、どれくらいでしょうか。家庭用蓄電池の法定耐用年数は6年です。しかし、法定耐用年数は国税庁が定めた税制上価値がなくなるまでの期間を定めた年数であるため、実際の耐用年数とは異なります。
また、家庭用蓄電池の寿命は、サイクル回数で決まると言われています。1サイクルは蓄電池が空の状態からフル充電を行い、空になるまで使用することです。
下記の表では、家庭用蓄電池の種類ごとの耐用年数、サイクル回数をまとめました。
家庭用蓄電池でどれくらい節約できるのか
家庭用蓄電池を設置した場合、どれくらい電気代を節約できるでしょうか。
「家庭用蓄電池の容量」「電気契約プラン」「電気使用量」によっても異なりますが、大まかに1ヵ月で約5,000~10,000円の節約が期待できます。家庭用蓄電池の容量が大きいほど節約できる金額も多くなります。
電気料金は、以下の式で求められます。
「①基本料金」+「②電力量料金」+「③再生可能エネルギー発電促進賦課金」
家庭用蓄電池を購入することで節電できるのは、このうち「②電力量料金」と「③再生可能エネルギー発電促進賦課金」の2つです。
※なお近年の情勢による影響で電気代の価格の変更が激しいため、あくまで現時点(2023年10月)での目安として記載させて頂きます。
再生可能エネルギー発電促進賦課金とは?
「電気使用量のお知らせ(検針票)」を見ると「再エネ賦課金」という項目があります。
再エネ賦課金とは、正式名称「再生可能エネルギー発電促進賦課金」と言い、太陽光発電や風力発電など「再生可能エネルギー固定価格買取制度※」で定められた再生エネルギーの買取に必要な費用をまかなうためのお金です。
※再生可能エネルギー固定価格買取制度とは、再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度です。
今はまだコストの高い再生エネルギーを普及させるため、電気を使う人全員が全国一律の価格で支払う負担金と言えます。
また、電気利用料に比例して徴収したり、太陽光発電などの再生エネルギーを自己消費する分には再エネ賦課金を徴収しないことで不平等にならない対策をとっています。
家庭用蓄電池の導入で活用できる補助金
家庭用蓄電池の導入には「国の補助金」と「自治体ごとの補助金」が活用できます。多くの自治体で併用可能なので、対象になりそうな補助金があればすべて自治体に相談してみましょう。それぞれ詳しく解説します。
国の補助金
家庭用蓄電池の導入で活用できる国の補助金は以下の3つです。
- こどもエコすまい支援事業
- 蓄電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業(DER補助金)
- 電力需給ひっ迫等に活用可能な家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業(DR補助金)
こどもエコすまい支援事業概要
予算総額 | 1,500億円 |
申請期間 | 2023年3月31日~予算上限に達するまで(最長12/31まで) |
販売目標価格 | – |
補助金額 | 6,4000円/件 |
交付条件 | – |
こどもエコすまい支援事業を利用する場合、基本的には工事施工業者、建築・販売業者が代理で申請します。
事業内容は、エネルギー価格高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯による高い省エネ性能(ZEHレベル)を有する新築住宅の取得や、住宅の省エネ改修等に対して支援することにより、子育て世帯・若者夫婦世帯等による省エネ投資の下支えを行い、2050年のカーボンニュートラルの実現を図ることです。
カーボンニュートラル:経済活動や日々の生活で排出される温室効果ガスを全体としてゼロにする取り組み。
蓄電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業(DER補助金)
予算総額 | 29億円 |
申請期間 | 2023年7月18日~2023年12月22日 |
販売目標価格 | 蓄電池商品・工事代の総額が、1kWhあたり14.1万円以下 |
補助金額 | 2.7万円/kWh(初期実効容量)設備費・工事費の1/3まで |
交付条件 | 実証実験への参加 |
DER補助金を利用するには、交付申請書などの必要書類を作成して、一般社団法人環境共創イニシアチブのサイトから申し込みます。
DER補助金とは、多数の再生可能エネルギーや分散型エネルギーリソースを束ね、正確に制御する技術等の実証事業を国内において実施する者に対して補助金を交付する事業です。
電力需給ひっ迫等に活用可能な家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業(DR補助金)
予算総額 | 29億円 |
申請期間 | 2023年4月中旬 ~ 2023年12月22日 |
販売目標価格 | 蓄電池商品・工事代の総額が、1kWhあたり15.5万円以下 |
補助金額 | 初期実効容量1kWhあたり3.2万円蓄電池商品工事代の1/3以内上限60万円 |
交付条件 | 処分制限期間(設置後6年間)は、電力の「需給ひっ迫警報・注意報」が発令された場合、蓄電池の充電・放電の遠隔操作を了承すること |
DR補助金を利用する場合、利用者が交付申請書などの必要書類を作成して工事事業者等へ提出。その後工事事業者が申請します。
DR補助金とは、再生可能エネルギーの導入促進と電力需給ひっ迫時にも活用できる電源を確保することを目的として、蓄電池導入促進のために国が用意した補助金事業です。
自治体別の補助金
2023年度は、ほとんどの自治体で蓄電池の導入や太陽光発電の補助金が交付されています。国の補助金とは別になりますので、併用も可能です。
また、都道府県・市区町村で申請時期が違う可能性があるため、住んでいる地方自治体へ確認しましょう。
東京都と愛知県名古屋市の例をご紹介します。
東京都令和5年度 家庭における蓄電池導入促進事業 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業
申請期間 | 令和5年5月29日~令和7年3月31日 |
想定件数 | 予算496億円 |
設置期限 | 令和10年3月31日まで |
補助金額 | 最大1,500万円 |
愛知県名古屋市令和5年度 住宅等の低炭素化促進補助
申請期間 | 令和5年4月17日~令和6年2月29日 |
想定件数 | 450件程度 |
設置期限 | 令和6年3月15日まで |
補助金額 | 1kWhあたり15,000円(上限6kWh) |
家庭用蓄電池を導入するメリット
家庭用蓄電池を導入するメリットをみてみましょう。
電気代が安くなる
電力会社の昼間の電気代が高く深夜の電気代が安いプランに変更することで、電気代が安くなります。
また、太陽光発電システムがあれば、太陽光パネルで発電した電気を家庭用蓄電池に貯められます。電気代が高い昼間に太陽光パネルで発電した電気を使い、余った電気は家庭用蓄電池へ貯めておきます。
家庭用蓄電池に貯めておいた電力を夜や早朝に使えば、全体の電力を抑え、電気代を安くできます。
災害時や停電時でも安心
災害時など停電が起きた際にも、蓄電池があれば余った電力を貯めておけるので、停電が長期化しても安心です。
また、家庭用蓄電池には、停電時に家の電気をすべて賄える全負荷型とあらかじめ決めておいた部屋のみ使用可能の特定負荷型があります。それぞれ費用も異なりますので、ご家庭にあった蓄電池を選びましょう。
売電単価が下がっても自家消費できる
住宅用太陽光発電を導入した家庭において、2019年から「卒FIT」する家庭が増えています。
「卒FIT」とは、2009年に開始された固定価格買取制度の期限が、2019年以降に切れることです。この期限が切れると、固定されていた高価格で電気を買取してもらえなくなります。
「卒FIT」後は、売電価格が大きく下がります。しかし、2022年以降の電気代高騰が続いている間は、自家消費したほうが経済的メリットが高いかもしれません。
蓄電池の利用方法とは?
停電時の利用方法
災害時などに電力会社からの電気供給が止まり停電した際でも、蓄電池があれば電気を使うことができます。
停電した際には、自立運転モードへ切り替えを行う必要があります。
自動的に切り替わる設定のものであれば、自分で操作しなくても自立運転モードにより電気が使えるようになるでしょう。
ただし、切り替わるまでに必要な時間は機器によって異なってきます。
停電時に蓄電池が使えないという事態にならないよう、日常生活の中で準備をして停電時に活用できる環境を整えておくことが大切です。
日常生活での利用方法
蓄電池は、停電時に限らず、日常生活の中でも利用することができます。
日常生活の中で蓄電池を活用しているご家庭では、太陽光発電とセットで設置していることが多いです。
太陽光発電で作った電気をまずは家庭で消費し、使い切れずに余った電気を売電するか、もしくは蓄電池に蓄電しておきます。
余った電気を売電する場合には、深夜の安い電気を電力会社から蓄電しておき、太陽光発電の発電量が家庭の使用量より少ない時や発電していない時間帯に、蓄電池の電気を使います。
余った電気を蓄電する場合には、太陽が沈む夕方ごろから蓄電池の電気を使っていき、電力会社から極力電気を買わないような、自給自足モードにしていきます。
家庭用蓄電池のおすすめメーカー
家庭用蓄電池を設置したいけれどメーカーや機種がたくさんあってどれを選べばいいかわからない方のために、家庭用蓄電池のおすすめメーカーをご紹介します。
家庭用蓄電池は、使用する用途・設置する住宅環境により最適な機種は異なります。メーカーや機種の特徴を知り、ご家庭に合った家庭用蓄電池を選ぶ際の参考にしてください。
ニチコン
メーカーの特徴 | 国内累計販売台数No.1 |
おすすめの商品名 | ESS-U4M1 |
価格 | メーカー希望小売価格 370万円 |
蓄電容量 | 11.1kWh |
耐用年数 | 15年 |
サイズ | 幅1,060mm×高さ1,250mm×奥行300mm |
重量 | 190kg |
ニチコンは、2022年国内シェアNo.1。価格・容量・機能性どれも幅広く取り揃えたメーカーです。10kWh以上の製品が多く、16.6kWhの大容量の家庭用蓄電池も販売しています。
また、急な停電に強く、AI機能を搭載し気象情報を連動しているため、非常時に安心です。電気自動車(EV)のV2Hにも対応しているため、これからの自動車のEV化に備えられます。
シャープ
メーカーの特徴 | 「クラウド蓄電池」 |
おすすめの商品名 | JH-BW1621 |
価格 | メーカー希望小売価格 180万円 |
蓄電容量 | 4.2kWh |
耐用年数 | 15年 |
サイズ | 幅500mm×高さ605mm×奥行360mm |
重量 | 77kg |
シャープは、「クラウド蓄電池」を展開。「ハイブリット型蓄電池」ならではのオールインワン構造で、電気ロスが少ないため賢く電気を使えます。
また、コンパクトサイズなため設置場所に困らず、「蓄電池Webモニタリングサービス」を利用すれば稼働状況を監視できます。
長州産業
メーカーの特徴 | 耐久性に優れ、寿命が長い |
おすすめの商品名 | CB-LMK65A |
価格 | メーカー希望小売価格 255万円 |
蓄電容量 | 6.5kWh |
耐用年数 | 10年 |
サイズ | 幅452mm×高さ656mm×奥行120mm |
重量 | 52kg |
長州産業の家庭用蓄電池は、耐久性に優れ高寿命製品が多いことが特徴です。また、オムロンとダイヤゼブラ電機の「OEM製品」を使用して開発費を抑えています。「OEM製品」とは、他社の製品を自社で製造・販売することです。
オムロン
メーカーの特徴 | 1日2サイクル稼働 |
KP-BU98-B | KP-BU98-B |
価格 | メーカー希望小売価格 302万円 |
蓄電容量 | 11.1kWh |
耐用年数 | 10年 |
サイズ | 幅452mm×高さ542mm×奥行228mm |
重量 | 78kg |
オムロンの家庭用蓄電池は1日2サイクル稼働できるため長寿命で、昼間の高い電気を買わずにすむため経済的です。また、スマートフォンに連携するとすぐに異常を察知してくれるため、安心して使えます。
ダイヤゼブラ電機
メーカーの特徴 | 高性能、高コスパ |
おすすめの商品名 | ESS U4シリーズ ESS-U4M1 |
価格 | 希望小売価格 オープン価格 |
蓄電容量 | 14.08kWh |
耐用年数 | 10年 |
サイズ | 幅580mm×高さ1,070mm×奥行370mm |
重量 | 130kg |
ダイヤゼブラ電機の家庭用蓄電池の特徴は、性能が高く、コスパが良いことがあげられます。また、1日2サイクル稼働できるため、経済的で長寿命です。
パナソニック
メーカーの特徴 | 「創蓄連携システム」 |
おすすめの商品名 | LJB1256 |
価格 | 希望小売価格 約286万円 |
蓄電容量 | 11.1kWh |
耐用年数 | 10年 |
サイズ | 幅480mm×高さ610mm×奥行230mm |
重量 | 68kg |
パナソニックの家庭用蓄電池は、2012年に業界に先駆けて開発した「創蓄連携システム」が特徴です。「創蓄連携システム」により、効果的に創電、蓄電ができます。
創電とは蓄電した電力を電線に戻し、近所の家で使ってもらうことです。蓄電池に創電機能があれば、余剰電力を使って停電回避のために社会貢献できます。
また、3つのモードを切り替えて賢く節電し、停電時も長時間の電気を使うことができます。
京セラ
メーカーの特徴 | 高安全・長寿命・低コスト |
おすすめの商品名 | Enerezza |
価格 | 希望小売価格 約165万円 |
蓄電容量 | 5kWh |
耐用年数 | 15年 |
サイズ | 蓄電池:幅485mm×高さ562mm×奥行280mm パワコン:幅495mm×高さ554mm×奥行197mm |
重量 | 蓄電池:64kg パワコン:30kg |
京セラは、2019年に世界初の「クレイ型リチウムイオン電池」の開発に成功しました。「クレイ型リチウムイオン電池」は、高安全・長寿命・低コストが特徴です。
伊藤忠商事
メーカーの特徴 | 大型の単機能全負荷型 |
おすすめの商品名 | スマートスターL |
価格 | 希望小売価格 285万円 |
蓄電容量 | 7.5kWh |
耐用年数 | 10年 |
サイズ | 幅761mm×高さ1,145mm×奥行440mm |
重量 | 180kg |
伊藤忠商事の家庭用蓄電池は、大型の単機能全負荷型のため停電時にすべての部屋で電気が使えます。また、200Vに対応しているため、3kVAの高出力でスピード充電できます。
DMMエナジー
メーカーの特徴 | 増設可能 |
おすすめの商品名 | DMM.make smart |
価格 | 希望小売価格 286万円 |
蓄電容量 | 5kWh |
耐用年数 | 10年 |
サイズ | 幅670mm×高さ600mm×奥行150mm |
重量 | 約63kg |
DMMエナジーの家庭用蓄電池は、200Vの高出力なため停電時も幅広く家電を使うことができ安心です。増設が可能なためライフスタイルに変化があっても柔軟に対応できます。
また、家庭用蓄電池の残量設定も可能。停電に備えて満充電付近で残量を保ち、停電時のみ出力するバックアップモードにできるため不測の事態でも安心できます。
ネクストエナジー
メーカーの特徴 | 全負荷型、高出力 |
おすすめの商品名 | iedenchi-NX |
価格 | 希望小売価格 293万円 |
蓄電容量 | 9.8kWh |
耐用年数 | 10年 |
サイズ | 幅762mm×高さ1,145mm×奥行440mm |
重量 | 180kg |
ネクストエナジーの家庭用蓄電池は、全負荷型のため停電時にすべて部屋で電気が使えます。また、停電時に3000Wも出力可能で、かつ200V電源に対応しているため、IHクッキングヒーターやエアコンなどのパワーが必要な機器も使用でき安心です。
家庭用蓄電池の選び方
家庭用蓄電池は選ぶ機種により特徴が異なるため、使用する用途や設置する住宅の環境に合わせた選び方が重要です。5つの選び方をご紹介します。
蓄電池の容量で選ぶ
家全体で1日の電気使用量から容量で選びます。電気使用量は季節によって変動するため過去1年間の電気量を調べ、月ごとや時間帯ごとの使用料に合ったものを選びましょう。1年間の電気使用量を把握することにより、家庭にあった容量を逆算できます。停電時に使用したい1日の電気量も予測しておくとさらに安心です。
また、将来のライフスタイルの変化も考慮して選ぶ必要があります。子供の成長や親との同居などにより1日に使う電気量は変わってきます。電気自動車へ乗りかえる場合は、使用する電気量が大きく変わるため、将来を踏まえたうえで容量を選びましょう。
蓄電池の仕様から選ぶ
家庭用蓄電池の蓄電システムは、大きく分けて「ハイブリッド型」と「単機能型」の2つがあります。「ハイブリッド型蓄電システム」は、パワーコンディショナが一体化されていますので、電力の変換ロスが少ない仕様です。
「単機能型蓄電システム」は、太陽光発電用と蓄電池用のパワーコンディショナが別々になっているため安く設置できます。しかし、「ハイブリッド型蓄電システム」よりも電力の変換ロスが大きいことはデメリットとなります。
また、メーカーや機種により、AI機能を搭載していたりWebでモニタリングができたりと、それぞれ特徴があります。自分が欲しい機能をもったタイプを選びましょう。
蓄電池の価格相場から選ぶ
家庭用蓄電池を価格相場で選ぶことはおすすめしません。家庭用蓄電池は、高価なものが良いとは限りません。ご家庭の使用目的をしっかりとイメージして選びましょう。
また、もっとも安い家庭用蓄電池は、あくまで非常時用としての使用をおすすめします。
蓄電池のサイクル寿命から選ぶ
家庭用蓄電池のサイクル寿命から選ぶ方法もあります。一般的に家庭用蓄電池のサイクル寿命は10~15年と言われていますが、メーカーや機種、設置する住宅環境、使い方によっても変動があります。
また、メーカー保証が何年なのか確認しておくと安心です。
停電時の利便性が変わる!特定負荷型か全負荷型で選ぶ
家庭用蓄電池には停電時の電力の使い方で「全負荷型」と「特定負荷型」の2つがあります。「全負荷型」は、停電時に家全体のすべての電気が使えます。「特定負荷型」は、停電時にはあらかじめ決めておいた場所でしか使えません。
実際に停電になった場合を想定して、ご家庭で必要なタイプを選びましょう。
屋外で家庭用蓄電池の設置に適した場所
家庭用蓄電池はエアコンの室外機よりも大きいため、屋外に設置することが多いでしょう。しかし、屋外で家庭用蓄電池の設置に適さない場所が3つあります。それぞれ解説します。
直射日光が当たらない場所
家庭用蓄電池は、基本的に高温状態に弱いため直射日光が当たらない場所に置きましょう。直射日光は家庭用蓄電池を高温状態にするだけでなく、劣化が進み寿命を短くする恐れがあります。
日本では建物の南側が直射日光が当たりやすいため、多くのメーカーは建物の南側の設置を原則不可としています。建物の陰になる北側への設置がおすすめです。
極端に高温または低温にならない場所
家庭用蓄電池は、極端な低温にも弱いため設置する場所の温度は重要です。-10°や-20°以下になる寒冷地での設置は、基本的に多くのメーカーから推奨されていません。
気温条件をクリアしていたとしても、積雪の多い地域は家庭用蓄電池のエネルギー効率が悪くなったり、排熱を妨げたりする恐れがあります。
積雪の多い地域では、軒下に設置するなど積雪の影響を受けない工夫が必要です。
塩害に当たらない場所
海が近い場所では塩害のため設置できない可能性があります。塩害とは、塩分を含む風、または海水によって引き起こされる建築物や構造物への被害の総称です。
家庭用蓄電池も塩害によりトラブルが発生する可能性があります。塩害の明確な定義はありませんが、多くのメーカーが海岸から2km以内を塩害地域としてみなしています。
塩害地域に対応した家庭用蓄電池もあるため、メーカーに相談してみましょう。
屋内で家庭用蓄電池を設置する際の注意点
家庭用蓄電池を屋内で設置する際、天候の影響を受けないことが最大のメリットとなります。ただし、屋内設置をする場合は以下の3点に注意が必要です。
高温多湿にならない場所
屋外設置と同様に高温多湿にならない場所に設置しましょう。屋内設置ではなるべく目立たない場所へ設置しがちですが、狭すぎる空間だと排熱できず、家庭用蓄電池の性能低下や劣化をまねく恐れがあります。
長い間設置することになるため、狭すぎずなるべく生活の邪魔にならない場所を選びましょう。また、洗面所など湿気が多い場所やクローゼットや押し入れなど換気が難しい場所への設置はおすすめしません。
蓄電池の重量に耐えられる場所
機種にもよりますが、家庭用蓄電池は50~150kgの重さがあります。設置する場所の床が、家庭用蓄電池の重さに耐えられるかどうかも重要なポイントです。
家庭用蓄電池は一度設置するとまず動かさないないため、経年の負荷の積み重ねにも耐えうる強度が必要です。床の強度が心配であれば、家庭用蓄電池を設置する前にリフォーム業者に依頼して補強する方法もあります。
運転の音が気にならない場所
家庭用蓄電池は大型の電子機器に分類されますので、運転音が発生します。家庭用蓄電池の運転音はそう大きくはなく、一般的に約35~40dbとされています。図書館や閑静な住宅街と同程度の静かな音と言えます。
エアコンの室外機ほど音はしませんが、仕事や勉強で使う部屋だと気になるかもしれません。家庭用蓄電池を屋内に設置する場合は、多少運転音が発生しても気にならない場所に設置することをおすすめします。
家庭用蓄電池を長持ちさせる方法
家庭用蓄電池の寿命は使用環境によって異なりますが、一般的には10~15年といわれています。ただし、メーカーや機種により多少差はあります。
家庭用蓄電池の寿命を知るには、「サイクル回数」が目安となります。家庭用蓄電池が空の状態から満タンまで充電を行い、すべて使い終わった状態を1サイクルとカウントします。
それでは、実際にサイクル回数から年数を計算してみましょう。
10,000サイクルの家庭用蓄電池で1日1サイクルで使用した例では、以下のように算出できます。
10,000サイクル ÷ 365日 = 約27年
10,000サイクルの家庭用蓄電池は、約27年が寿命の目安になります。
高温になる場所を避けて使用する
家庭用蓄電池を長持ちさせるためには、設置環境に注意が必要です。家庭用蓄電池に主に使用されているリチウムイオン電池は高温環境に弱く、高温状態で充放電を行うと劣化しやすいといった特徴があります。
直射日光が当たる場所を避け、建物や植物の陰など一日の中で日陰になる時間が多い場所への設置をおすすめします。湿気の多い場所、風通しが悪い場所、積雪のある場所への設置も避けたほうが良いでしょう。
家庭用蓄電池の設置場所によっては蓄電池に負担がかかって性能を発揮できないため、寿命を縮めることもあります。
また、災害が起きた際に被害を受けにくく、点検がしやすい場所への設置がおすすめです。
適切な方法で使用する
使用する家庭用蓄電池に適さない電圧での充電は故障や不具合の原因となり、寿命を縮める要因となります。非常用として使用する場合は、放電し終わってからではなく充電した状態で保管する方が長寿命につながります。
また、寿命を伸ばすためには定期的な点検も大切なポイントです。定期的にメンテナンスしておけば蓄電池の異常に早期に対応できるため、重大な故障を防げます。
容量を超える充電をしない
容量を超える充電をすると、家庭用蓄電池の劣化が進みます。満充電からさらに充電すると、蓄電池本体が高温になり劣化する恐れがあるため、容量を守って充電しましょう。
放電させたまま放置しない
過充電に加え、過放電も家庭用蓄電池の劣化の原因となります。過充電や過放電は、充電や放電をこまめに行うことで防げます。
ほとんどの蓄電池には制御機能装置がついているため、過充電、過放電は起こる可能性は低いといわれていますが、念のため充電や放電をこまめに行っておくと安心です。
また、過充電、過放電を避けるためには、ご家庭で使用する電化製品の電力消費量に合った家庭用蓄電池を選ぶことが重要です。使用する電化製品の電力消費量を計算し、総電力よりワンサイズ容量が大きいものを選ぶことをおすすめします。
容量に余裕があれば、電力を使い切って過放電になる心配もなく、停電時などの非常事態に備えられます。
家庭用蓄電池の設置方法
「家庭用蓄電池の設置の流れが知りたい」「どのくらいの期間がかかるか」などが気になっている方も多いかもしれません。
家庭用蓄電池の設置には工事には費用と時間がかかるため、どちらも余裕をもって準備しておくと安心です。また、信頼できる業者を選ぶためには、複数社への見積り依頼をおすすめします。
それでは、家庭用蓄電池の設置工事の流れをみてみましょう。家庭用蓄電池の設置工事は、大きく分けて3つの工程があります。それぞれ順番に解説します。
基礎工事
基礎工事は家庭用蓄電池を設置する場所を決め、コンクリート基礎を作る工程です。設置する家庭用蓄電池によっては簡易基礎を用いますが、多くはメーカー推奨品を使います。コンクリートが固まるまでに、1~2日ほどの時間が必要です。
屋内設置であれば基礎は必要ありませんが、補強板を用いるケースがあります。
機器工事
コンクリート基礎が完了したら、コンクリート基礎にアンカーボルトなどで家庭用蓄電池本体を固定し、周辺機器を取り付けます。屋内設置であれば、家庭用蓄電池が倒れないように壁面にボルトなどで固定することもあります。
機器の取り付けが完了したら電気配線工事を行い、Wi-Fiなどインターネットの設定も合わせて行うこともあるようです。
機器の設定・試運転
次に機器の初期設定や試運転を行います。意図的にブレーカーを落として停電状態をつくり、正常に家電が作動するか確認します。
試運転が問題なければ、インターネット通信できるか確認して工事は終了です。
家庭用蓄電池の設置に要する期間
家庭用蓄電池自体の設置工事は、雨天時を除き約1日で終了するため、基礎工事を含め2〜3日で完了します。
購入する家庭用蓄電池の種類や工事をする業者によりますが、家庭用蓄電池を購入してから完了するまで、約1~2ヶ月を想定しておくと良いでしょう。
家庭用蓄電池を導入する際の注意点
家庭用蓄電池を導入すれば電気代が安くなり、災害時などの停電の際も安心です。しかし、以下のように3つのデメリットがあります。それぞれ解説します。
初期投資が必要
デメリットの一つは初期費用がかかることです。家庭用蓄電池の機種や容量によっても変わりますが、約100~300万円と高額な費用が必要になります。気軽に設置できるものではないため失敗はできません。
ご家庭で1ヶ月に使用する電力量をしっかりと計算し、使用する用途を考慮して、慎重に機種を選びましょう。
徐々に動きが悪くなることを認識しておく
家庭用蓄電池は、スマートフォンの電池と同様に充電、放電を繰り返すことで、徐々に劣化し蓄電容量が少なくなります。一般的に家庭用蓄電池の寿命は約10~15年が目安です。徐々に動きが悪くなることも認識しておきましょう。
設置スペースが必要
家庭用蓄電池は、基本的には据え置き型です。容量が大きければ家庭用蓄電池本体も大きくなるため、広い設置スペースが必要です。
一般的には、エアコンの室外機が置ける広さがあれば設置できます。しかし、設置スペースの確保が難しい場合は、太陽光発電のコンディショナと一体化されたコンパクトなタイプもあります。
また、家庭用蓄電池には移動式のものもありますが、容量が小さいため日常使いには向いていません。
設置場所と家庭用蓄電池のサイズを確認し、どのタイプが最適かメーカーに相談してみましょう。
家庭用蓄電池と産業用蓄電池の違いとは?
家庭用蓄電池
家庭用蓄電池は、住居に設置することを前提としているため、コンパクトに設計されているものが多いです。
家庭用蓄電池の蓄電容量は一般的に3kWh〜14kWhで、充電時間や放電時間は数時間から12時間までとなっています。
家庭用蓄電池は、温度変化に弱く気温によっては爆発しかねないため、消防法によって最大で約17kWhまでと規定されています。
17kWhを超えるものを家庭で設置することもできますが、その場合には複雑な手続きをする必要があります。
家庭用蓄電池を購入する際には、国の補助金などを利用することで費用を抑えて、蓄電池を設置することができます。
産業用蓄電池
産業用蓄電池は、オフィスや工場、公共の施設などでの利用を前提に設計されているため家庭用蓄電池の数倍から数十倍以上の容量を備えていることが一般的です。
その分サイズも大きくなるため、一般家庭では設置に困るほどの大きさになります。
事業内容によっては大きな電気出力を求められることがあるため、一つの蓄電池で賄えないこともあります。
その場合には、複数台の蓄電池で構成される蓄電システムが活用されます。
産業用蓄電池は容量が大きい分、価格も高額になりやすく数百万円から1000万円を超えることもあります。
法人で購入する産業用蓄電池にも補助金が適用されることもあり、家庭用蓄電池の補助金よりも上限が高く設定されています。
また、家庭用とは違い産業用蓄電池の場合は、状況に応じて無停電電源装置を設置する必要があります。
無停電電源装置とは、停電になった瞬時に電源の切り替えを行う装置のことです。
この装置を設置することで、停電発生時にパソコンやサーバーのシャットダウンを回避してデータの損失を防止することが可能になります。
産業用蓄電池はサイズの大きさに加えて、停電時に稼働したい機器に対応するための付帯機器などのコストも発生するため、導入時は家庭用蓄電池の数倍もの費用が発生します。
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