目次
階段リフォームとは?階段の種類とリフォーム内容
階段のリフォームの見積もりを取る前に、階段の種類と階段リフォームでできることを知っておきましょう。
階段と階段リフォームについての予備知識があれば、リフォームを進めるときに大いに役に立ちます。
また階段の形態とリフォーム内容によってもリフォーム予算も大きく変わってきます。
階段の種類
階段はその形状によって4つの種類に分けられます。
直階段
直階段とはまっすぐに伸びた階段で、最も一般的な階段です。
階段を設置するためのスペースもあまり取られないうえにシンプルな構造です。
かね折れ階段
かね折れ階段とは階段の途中に踊り場や廻り部分があり、階段全体がL字型に折れている形状の階段です。
家の角を有効的に使うことのできる階段です。
折り返し階段
折り返し階段とは、階段の途中でU字型に階段が曲がっているタイプの階段です。
U字型の部分が踊り場や廻り部分になっていて階段の設置には広いスペースを必要とするものの、階段の段差を増やしやすいため一段一段の高さを低くすることができます。
らせん階段
スパイラル上に天井に伸びている階段で、小さなスペースで設置のできる階段です。
ただし踏み台が三角形の形をしていて、階段の中心に向かい踏み台の幅が狭くなっているため、安全面での不安があります。
また形状がほかの階段よりも複雑なため、階段本体の価格が高い傾向があります。
階段リフォームでできること
階段のリフォームにはどんな内容があるのでしょうか。
人気のスケルトン階段へリフォーム
スケルトン階段とは、蹴込み板がないために、階段の向こう側を見通すことのできるタイプの階段で、より空間を広く見せるために有効でスタイリッシュなため、人気の階段リフォームです。
適切な勾配へとリフォーム
登りにくかった階段の勾配を変えるリフォームは、階段の上り下りでの安全面を確保するためのリフォームになります。
滑りにくい素材へのリフォーム
同じく安全面を重視したリフォームで、階段の上り下りで転びにくくするために踏板の素材を変えるリフォームです。
手すりを取り付けて安全な階段にするリフォーム
手すりを取り付けることでより安全に階段の上り下りができるようにするためのリフォームです。
ライトを取り付けて明るい階段にするリフォーム
階段の明り取りなどがないと暗くなりがちな階段の壁などの照明を取り付けて、明るく安全にするだけでなくおしゃれな階段にするリフォームです。
昇降機の設置には補助金が出ることも
高齢者の介護のために昇降機を取り付けることを検討されているのなら、お住いの自治体から補助金が受けられる場合があります。
昇降機の設置そのものへの補助金制度はありませんが、65歳以上の高齢者の介護を理由に昇降機を取り付けるのなら、住宅リフォーム支援の助成金制度を利用することができます。
その支援条件や内容は各自治体によって違いますので、是非お住まいの自治体にお問い合わせください。
尚、昇降機設置のリフォームについては、住宅そのものにそれを設置するだけの強度があり、直線階段ならリフォーム費用は約50万円が相場です。
使いにくい階段を、リフォームで安全にしよう
現在お使いの階段に、使いづらさや不便さを感じているようであれば、リフォームで解消してみましょう。
リフォームしづらい印象のある階段ですが、目的や工法を明確にする事で、予算内でリフォームを行う事ができます。
階段のパーツの名称を知っておこう
階段には、細部のパーツごとに名称があります。
リフォームの前にこれらの名称を知っておくと、工事業者との打ち合わせや工事がスムーズに行えるようになります。
階段の寸法を指す言葉
- 蹴上げ(けあげ):階段の、1段分の高さを指します。
- 踏み面(ふみづら):階段の、足が乗る面を指します。
階段の安全性を定める建築基準法
蹴上げと踏み面は、建築基準法によって高さが規定されています。
住宅の階段は、蹴上げ23センチメートル以下、踏み面15センチメートル以上で設置しなくてはなりません。
階段幅と踊り場にも規定
さらに、建築基準法では、階段の幅は75センチメートル以上、踊り場は4メートル以内ごとに設定するよう定められています。
お店や公共の建物になると、さらに広く、蹴上げは低くなるよう規定されます。
家族にとって最も安全な高さを選ぶ
蹴上げが高すぎると、足腰の悪い方や、背の低いお子様には危険な階段になってしまいます。
また、低すぎる蹴上げや長すぎる踏み面は、誤って足を踏み外す事もありますので、家族に最も適切なサイズを知っておきましょう。
階段部材のそれぞれの名称
- 踏み板(ふみいた):階段の、足が乗る部分の板を指します。
- 蹴込板(けこみいた):階段の、垂直になっている部分の板を指します。
蹴込板がないスケルトン階段もあります。
こんな危険な階段に注意
築年数の古いお家の階段や、急しつらえで作られた階段は、使いにくいだけでなく、ケガや事故の原因になる事もあります。
古くて段差が急な階段に要注意
古い住宅の階段は、蹴上げが高く、急勾配になっている事があります。
高齢で足が上がらずにつまづいたり、転倒したりなどの重大な事故に繋がる前に、勾配をなだらかにするリフォームを検討しておきましょう。
通るたびにミシミシ音がする階段
階段の木材が伸縮したり部材がずれたりして空洞ができると、体重を掛けるたびに床鳴りが発生するようになります。
空洞を埋めるクサビや、補修材の注入、裏側からのビス留めなどで対処する事が可能です。
滑り止めや手すりを追加してバリアフリーな階段に
普段使いに問題のない階段でも、踏み板に滑り止めシートを張り付けたり、壁に手すりを設置したりする事で、将来的にも長く安全に利用できる階段になります。
階段のリフォームにかかる費用の相場は?
階段のリフォーム費用は、屋内と屋外で必要な工事内容が異なります。
まずは、リフォームを予定している階段のタイプを把握しておきましょう。
屋内階段のリフォーム費用相場
屋内の階段リフォームには、既存の階段を解体して新しい階段を取り付けるタイプと、既存の階段の上から新しい部材を貼り付けるタイプがあります。
どちらのリフォーム方法を選ぶべきか?
既存の階段が急勾配で危険な場合や、下地材が傷んできしみが激しい場合などは架け替えを、勾配や下地材に問題がなく、表面の汚れや傷を変更したい場合は部材貼り付けのリフォーム方法を選ぶと良いでしょう。
階段架け替えのリフォーム費用相場
階段は、大工に頼んで部材を1から作り上げてもらう事もできますが、メーカーから販売されているセット商品を買う事もできます。
今回は、費用がわかりやすいセット商品の場合の相場をご紹介します。
階段架け替えリフォームの工事代相場
- 既存階段の撤去解体費用:約15万円
- 床補修費用:約2万円
- 階段組み立て費用:約18万円
工事代合計:約35万円
※階段の幅や長さによって変動します
セット商品の階段の価格相場
例)14段のボックス直階段ユニットの場合
約18万9500円→売値8割:約15万1600円
階段架け替えリフォームの費用合計
工事代 | 35万円 |
商品代 | 15万1600円 |
合計:約50万1600円
部材貼り付けによる階段リフォームの費用相場
セット商品を使わず、踏み面や蹴込板の上から新しいフロアシートを貼って、階段をリフォームする事ができます。
部材貼り付けによる階段リフォームの工事費用相場
14段階段の場合:約10万円
部材貼り付けによる階段リフォームの商品価格相場
例)リフォーム上貼り用化粧シート板
約8848円/平方メートル
奥行き300mm×幅900mmの14段階段の場合
3万3445円→売値8割:2万756円
部材貼り付けによる階段リフォームの費用合計
工事代 | 10万円 |
商品代 | 2万756円 |
合計:約12万756円
階段のリフォームが得意なリフォーム会社を探すには
自分が住んでいる地域で階段のリフォームをしてくれるリフォーム会社を知りたい場合は、リフォーム会社紹介サービスを使うと良いでしょう。
リフォーム会社紹介サービスの「ハピすむ」は、お住まいの地域やリフォームのニーズを詳しく聞いた上で、適切で優良なリフォーム会社を紹介してくれます。
運営会社のエス・エム・エスは、東証プライム上場企業なので、その点も安心です。
外階段のリフォーム費用相場
鉄骨の外階段は塗装のみでリフォームが済む事もあれば、架け替えが必要な事もあります。
外階段の傷み具合に応じて、適切なリフォーム方法を選びましょう。
塗装によるリフォーム
外階段の耐久性に問題がなければ、塗装によるリフォームを行うと良いでしょう。
屋外部材の塗装は、できるだけ対候性に優れたタイプを選んでおく事をおすすめします。
屋外用塗料のグレードとは?
塗料のグレードは5段階に分かれています。
屋外部材は劣化が激しく、安価な塗料ではすぐに再塗装が必要になってしまいます。
施工費用は高くても、ランニングコストを考慮し、できるだけグレードの高い塗料を選ぶとよいでしょう。
塗装前のサビ対策を万全に
外階段には、防錆成分が入った、紫外線や雨に強い塗料が適していますので、後のメンテナンス回数を減らすためにも、ある程度グレードの高い塗料を選ぶ事をおすすめします。
外階段の塗装リフォーム費用相場
- 塗装費用:約6500円/平方メートル
奥行き300mm×幅800mmの14段の外階段の場合:約2万1840円
+階段裏側、手すり、桁部分の塗装:約7万円
合計:約9万1840円
外階段の架け替えリフォームが必要な場合
踏み板があまりにも劣化している鉄骨の外階段は、階段を支える部材も劣化している恐れがあり危険ですので、架け替え工事が必要です。
桁や手すりの補強を行い、新しい踏み板と鉄骨の部材を溶接します。
外階段の架け替えリフォーム費用相場
- 既存階段補強工事:約7万円
- 溶接工事:約3〜5万円
- 部材代:約7万円
合計:約17万〜19万円
その他の階段リフォームの費用
架け替えや貼り替え、塗装以外にも階段には以下のようなリフォーム方法があります。
このような事でお悩みであれば、以下にご紹介する費用を参考にして、リフォームを検討してみましょう。
階段のきしみをリフォームで解消
階段の部材や、表面の状態に問題はないが、昇り降りするたびにきしむ音がして気になる場合は、きしみだけを補修する事が可能です。
階段のきしみ補修はどうやって行う?
きしみの原因となっている空洞に、補修材の注入やくさびの打ち込みなどを行って、音が鳴らないようにします。
しかし、空洞の箇所によっては、階段裏側の壁を剥がす事になるため、工事が大掛かりになる事があります。
階段のきしみ解消リフォームの費用
- 補修材注入工事費用:約4万円
- くさび打ち工事費用:約2万円
階段リフォームをする時に気を付けておきたい事
階段は、家の中でも事故が起きやすい箇所です。
そのため、リフォームでは安全性を損ねないように、工法や部材を慎重に選びましょう。
階段の節約DIYは事故の元
一見簡単に取り付けができそうな階段の手すりですが、釘を打ち込む箇所を誤ると、壁ごと手すりが剥がれる恐れがあります。
水平な床に比べ、転倒すると重大な事故に繋がる階段は、安易にDIYを試みないようにしましょう。
塩害地域では、外階段の塗装は慎重に
沿岸部など発生する、潮風の影響で鉄骨材が急激に腐食する現象を塩害と呼びます。
鉄骨材が錆びて膨張すると、塗装が内側から破れて耐久性を落としてしまいますので、対象地域では塩害対策に特化した塗料を選定しましょう。
階段リフォーム見積もりのチェックポイント
階段リフォームの見積もりをもらったものの、項目の中の何をチェックすればいいのか迷ってしまうこともあると思います。
そこで見積書のチェックポイントをまとめてみました。
1.作成日の記載
見積書で一番最初に確認していもらいたいことは、作成日が記載されているかどうかです。
見積書は一部では済まず、リフォーム内容を業者と検討していく中でいくつもの見積書を受け取ることになります。
その際にどの見積もり書が新しいのか、それとも古いのかなど整理するときの手掛かりになるのが作成日ですから、必ず作成日をチェックしましょう。
2.作成業者の押印
作成者の署名と押印がなくては、公式な書類とは認められません。
後々のトラブルを避ける意味でも押印の有無を確認し、押印がなければ、改めて見積書を作り直してもらいましょう。
3.工事の記載漏れはないか確認
何度も打ち合わせをしていると工事内容の記載漏れもありえます。
担当者任せにせず、ご自身でもそうした記載漏れがないかどうかをチェックするようにしましょう。
商品名や型番の記載
見積書には単に名柄だけでなく、使用される資材の商品名や型番が記されます。
トラブルを避けるためにも、商品名や型番が記載されているかを確認しましょう。
5.適正価格の記載
資材単価の適正価格はいくらかなど素人目には判断できませんが、現在ではインターネットで商品名や型番から適正価格が調べられます。
高すぎたり、逆に安すぎたりする場合はその契約そのものに問題があることも考えられますので、その際には業者に問い合わせましょう。
6.数量が妥当かどうか確認
リフォーム内容の割に数量が多すぎるのではないのかという疑いは相見積もりから検討が付けられます。
必要以上に請求されていないかを確認しましょう。
7.金額の計算間違いがないか確認
見積書が増えていくと総額での金額が変更されていないといった初歩的なミスが起こりやすいものです。
金額の計算は電卓ひとつで簡単にできることですから、ご自身で確認してみましょう。
8.有効期限の記載
見積書は無期限に有効というわけではなく、各業者で有効期限を設定している場合がほとんどです。
またその有効期限がリフォームの依頼を決定する時期の目安にもなるので、有効期限の記載があるかを確認しましょう。
階段・廊下リフォームの業者選びで後悔しないために
必ず相見積もりを複数取って比較しましょう!
なぜならリフォームの費用・工事方法は、業者によって大きく異なるからです。
とはいえ「信頼できる業者が分からない」「何度も同じ説明をするのが面倒」と踏み出せない方もいらっしゃると思います。
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