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目次
- 1 【マンションのトイレ増設は可能?】判断に必要な4ステップ
- 2 【諦めないで】排水勾配が取れずに「増設不可」となった場合の最終手段
- 3 マンションのトイレを増設するメリット
- 4 マンションのトイレを増設するデメリットと対策
- 5 マンションのトイレ増設リフォームにおすすめの場所
- 6 マンションのトイレ増設工事の費用相場
- 7 【2025年】トイレの増設で活用できる補助金制度
- 8 マンションのリノベーションでトイレを2つ増設する際の流れ
- 9 【商品選びのヒント】マンション向けのおすすめ省スペーストイレ
- 10 【Q&A】マンションのトイレ増設に関するよくある質問
- 11 【まとめ】マンションのトイレ増設は専門家への相談から。まずは管理規約の確認を
【マンションのトイレ増設は可能?】判断に必要な4ステップ
「朝のトイレ渋滞を解消したい」「将来の介護に備えたい」といったさまざまな理由から、「2つ目のトイレが欲しい」と増設を検討される方も少なくありません。
しかし、戸建てとは異なり、マンションでのトイレ増設リフォームは、「建築構造」や「管理規約」など、さまざまな制約が複雑に絡み合います。特に、給排水管の構造的な問題から、増設が難しいケースも少なくありません。
とはいえ、トイレの増設リフォームを諦める必要はありません。まずは、以下4つのステップを踏んで、ご自宅でトイレが増設できるかどうかを正確に判断することが重要です。
上記のステップを十分に理解し、トイレの増設リフォームをスムーズに進められるようにしましょう。
【STEP1】管理規約でリフォームの可否・範囲を確認
マンションでのトイレ増設が可能かどうかの判断は、管理規約の確認から始めることが最も重要です。これは、マンションでのリフォームが、「専有部分」と「共用部分」の区分によって厳しく制限されているためです。
- 専有部分
- 共用部分
トイレの増設は、既存の給排水管が通るパイプスペース(PS)に接続する必要があるため、このPSが共用部分であるという制約が、増設の大きなハードルとなります。勝手に配管をいじることはできないため、まずは管理組合に問い合わせ、増設が可能かどうか、また、可能な場合の工事の範囲について具体的に確認する必要があります。
ご自身のマンションの管理規約は、入居時に受け取った冊子を確認するか、管理会社に直接問い合わせてみましょう。
【STEP2】排水方式(壁排水/床排水)の見分け方
増設時のトイレ選びに直結する重要なポイントが、トイレの排水方式です。まずはご自宅の排水方式が「床排水」か「壁排水」のどちらかを確認しましょう。
一般的にマンションでは壁排水方式が多く採用されていますが、一部床排水の物件もあるため、どちらの方式かを正確に見分ける必要があります。
見分け方は、以下のとおりです。
- 床排水
- 壁排水
ご自宅のトイレの排水方式を確認し、増設工事を依頼するリフォーム業者に伝えることで、適切なトイレの機種選定や正確な見積もりにつながります。また、増設する場所の排水方式も事前に確認しておくと、工事がスムーズに進みます。
【STEP3】設置場所の広さ・換気・PSの位置を確認
トイレを増設するには、まず適切なスペースの確保が必要です。
一般的に、新しいトイレを設置するためには、最低でも幅80cm×奥行き120cm程度の広さが必要とされています。
また、建築基準法により、トイレには換気扇か窓の設置が義務付けられています。そのため、増設を検討している場所に換気扇を設置できるか、そしてそれが既存の換気ダクトに繋げられるかどうかも確認が必要です。
建物の平面図を見る際には、「PS」と書かれた場所にも注目してください。PS(パイプスペース)は給排水管が通る共用部分であり、原則としてこのスペースを壊してトイレを増設することはできません。
【STEP4】高層階は給水方式と水圧も確認
マンションの高層階にお住まいでトイレ増設を検討している場合、給水方式と水圧の確認は欠かせません。高層階では、建物の給水方式や高さによって水道の圧力が不足しがちであるため、増設後に「トイレの水の流れが悪い」「洗浄力が弱い」といったトラブルにつながるリスクがあります。
特に、近年人気のタンクレストイレは、水を貯めるタンクがない分、マンションの低い水圧では十分な洗浄力を発揮できない可能性があります。
増設後のトラブルを防ぐためには、リフォーム業者に現地調査を依頼する際、水圧をチェックしてもらうことが重要です。もし水圧が低いと判明した場合でも、「低水圧対応」の機種を選ぶことでタンクレストイレの設置が可能になります。
水圧の不安がある場合、水を貯めてから流すタンク付きのトイレ(組み合わせトイレや一体型トイレ)を選ぶのが最も確実な方法です。
【諦めないで】排水勾配が取れずに「増設不可」となった場合の最終手段
管理規約やスペースの問題をクリアしたにもかかわらず、リフォーム業者から「汚水を流すための排水勾配が取れないため、増設は構造上不可能」と告げられるケースは少なくありません。
排水管における水の流れを確保するための「傾き」のこと
特に、既存のパイプスペース(PS)から遠く離れた場所に増設したい場合、この問題に直面することがあります。
しかし、「排水圧送ポンプ」の導入により、この難題を克服して増設を実現できるかもしれません。ここでは、排水圧送ポンプの仕組みや導入費用、特有のデメリットなどを総合的に理解し、トイレの増設リフォームを計画的に進められるようにしましょう。

解決策は「排水圧送ポンプ」の導入

「排水勾配が取れない」「既存の排水管から遠すぎる」といった構造的な理由で、トイレの増設を断念せざるを得ないケースは少なくありません。しかし、排水圧送ポンプの導入により、「給排水管から近い場所でしか増設できない」という常識を覆し、クローゼットや廊下など、ほぼすべてのデッドスペースをトイレとして活用できるようになります。
排水圧送ポンプは、マンションリフォームにおいて「増設不可」を「可能」に変えるための、最も強力な切り札といえるでしょう。
排水圧送ポンプの仕組みとメリット
排水圧送ポンプは、トイレの真後ろや横に設置され、水を流すと内蔵されたカッターが汚水を瞬時に粉砕し、ポンプの強力な力で細い配管へと強制的に送り出します。この仕組みにより、汚水は重力に頼ることなく、水平方向に長く、あるいは垂直方向に上へと運ぶことが可能になります。


この排水圧送ポンプを導入するメリットは、以下のとおりです。
- 設置場所の自由度向上
- 工期の短縮と費用抑制
- リフォームの選択肢拡大
排水圧送ポンプがあれば、排水勾配を確保する必要がないため、既存のトイレから遠い部屋や、パイプスペース(PS)から離れた場所にもトイレを増設できます。また、小口径の配管を使用するため、床を大きく解体したり、持ち上げたりする大規模な工事が不要になり、工事期間の短縮と費用削減につながります。
このように、今まで諦めていた場所にトイレを増設できるため、理想の間取りや動線を追求したリフォームが可能になるでしょう。
排水圧送ポンプのデメリットと注意点
排水圧送ポンプは増設の可能性を広げる画期的な技術ですが、導入前に理解しておくべきデメリットと注意点が存在します。
- 水を流すたびにモーターの作動音が発生する
- 故障した際の修理費用や交換費用がかかる
- 異物を流すとポンプが詰まったり、故障したりするリスクがある
排水圧送ポンプを設置すると、既存のトイレに比べて音が大きくなります。そのため、特に寝室に近い場所や、夜間の使用が多い場合は、設置場所の防音対策や静音設計の製品選定が必要になります。また、ポンプ本体の多くは、耐用年数が7〜10年であるため、故障した際の修理費用や交換費用が、一般的なトイレに比べて高くなる可能性があることを理解しておきましょう。
これらの要素を考慮し、トータルで納得のいくリフォーム計画を立てることが重要です。
マンションのトイレを増設するメリット
マンションにトイレを2つ増設することで、日々の暮らしはどのように快適になるのでしょうか。ここでは、トイレを増設することで得られる具体的なメリットを3つの視点から解説します。
【メリット1】朝のトイレ渋滞を解消
ファミリー層にとって、朝のトイレ渋滞は日常の大きな悩みの種ではないでしょうか。子供の成長と共に、朝の支度時間が家族で重なり、トイレの取り合いになることは少なくありません。
トイレが2つあれば、トイレ渋滞によるストレスを解消し、支度がスムーズに進むようになります。
【メリット2】将来の介護や体調不良への備え
将来的なご自身の介護や、親御さんとの同居を考えているプレシニア・シニア層にとって、トイレの増設は大きな安心につながります。
たとえば、寝室の近くにトイレを増設することで、夜中の暗い廊下を移動する際の転倒リスクを減らすことが可能です。また、介助が必要になった際、介助者の身体的・精神的負担を大幅に軽減できる点も大きなメリットです。
さらに、感染症対策としても有効です。家族の誰かがインフルエンザやノロウイルスなどの感染症にかかった際に、トイレを分離して使用することで、家庭内での二次感染リスクを低減する効果も期待できます。
【メリット3】来客時に気兼ねなく使える
お客様が自宅のトイレを使っている際、家族は気兼ねしてしまい、なかなかトイレを使えないという経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
トイレを2つに増設することで、来客用と家族用のトイレを分けることが可能になります。これにより、お客様もご家族も互いに気兼ねなくトイレを使用できるようになり、精神的な快適さが生まれます。
また、急な来客があっても、慌ててメインのトイレを掃除する必要がありません。常に清潔な来客用トイレを用意しておけば、いつでも安心してお客様を迎えられます。
マンションのトイレを増設するデメリットと対策
トイレの増設には、多くのメリットがある一方で、事前に知っておくべきデメリットも存在します。ここでは、トイレの増設を検討する際に考慮すべきデメリットと、それぞれの対策について詳しく解説します。後悔しないためにも、あらかじめ理解しておきましょう。
【デメリット1】設置スペースと間取りの制約
マンションでトイレを増設する際の最大のハードルのひとつが、設置に必要なスペースの確保と、それに伴う間取りの制約です。戸建てのように自由に増築できないマンションでは、既存の居住スペースの中から、トイレ1室分の広さを確保しなければなりません。
増設リフォームを成功させるには、リフォーム会社に相談する前に、ご自宅のどこにスペースを捻出できるか、そして、そのスペースを潰すことによる生活への影響を事前にシミュレーションしておくことが重要です。
スペースの確保が難しければ、コンパクト設計のトイレを選ぶことで必要なスペースを最小限に抑えられます。
【デメリット2】リフォーム費用と工事の手間
マンションのトイレ増設は、単なる設備の交換とは異なり、配管や電気の工事が伴うため、費用が高額になり、工事の手間もかかります。
特に、既存のパイプスペース(PS)から遠い場所に増設する場合、長い配管の延長工事が必要になり、費用が大幅に上がります。また、勾配が取れない場所に排水圧送ポンプを導入する場合、ポンプ本体の費用(20万円~)がさらに追加されます。
これらの費用を抑えるには、複数のリフォーム会社から相見積もりを取得し、費用対効果を比較することが欠かせません。また、国や自治体の補助金制度を積極的に活用し、費用負担の軽減を図るのも効果的です。
【デメリット3】掃除の手間が2倍になる
トイレを増設することの最も現実的なデメリットのひとつが、日々の掃除やメンテナンスの手間が増えることです。トイレの数が2倍になるということは、単純に掃除の回数や手間も2倍になります。
特に共働きで忙しいご家庭や、日々の家事を効率化したいと考えている方にとっては、この「掃除負担の増加」は大きな負担となりかねません。
このデメリットを軽減するためには、増設するトイレの機種選定と内装材選びが重要になります。たとえば、フチなし構造や自動洗浄搭載の製品を選ぶほか、汚れてもすぐに拭き取れるクッションフロアや水拭きできる機能性クロスを採用するのがおすすめです。
マンションのトイレ増設リフォームにおすすめの場所
トイレ増設の計画において、「どこに設置するか」は、リフォーム費用や工事のしやすさ、そして増設後の利便性を左右する最も重要な要素です。
なお、マンションの構造上、給排水管の配管ルートには大きな制約があるため、設置場所の選定には「既存の設備との距離」を考慮することが欠かせません。適切な場所を選ぶことで、配管工事を最小限に抑え、リフォーム費用を安く抑えられます。
ここでは、給排水の制約と生活動線の両面から、マンションのトイレ増設に特におすすめできる場所を3つご紹介します。ご自宅の間取り図を見ながら、最も実現性が高い候補地を検討してみましょう。
【場所1】水回り設備に近い場所
トイレ増設リフォームを検討する上で、費用対効果と工事のしやすさの観点から、最も推奨されるのが既存の水回り設備に近い場所です。
- 現在のトイレの裏側や隣接する空間
- 洗面所の裏側や隣接する空間
- 浴室の裏側や隣接する空間
- キッチンの裏側や隣接する空間
既存の給排水管が近くにあれば、配管の延長距離が最短で済み、工事費用を安く抑え、工期も短縮できます。ただし、水回り近くの収納スペースを潰すことになる場合が多く、収納力が犠牲になることを考慮しなければなりません。
増設の初期段階では、まずご自宅の間取り図で、既存の水回り設備と隣接しているデッドスペースがないかを確認することから始めましょう。
【場所2】収納
マンション内でトイレ増設のためのスペースを確保する現実的な選択肢として、クローゼットや押し入れなどの既存の収納スペースを活用する方法が挙げられます。奥行きがあり、使用頻度が低いクローゼットや押し入れの一部を転用することで、居室の広さを犠牲にすることなく、新しいトイレのスペースを確保できます。
ただし、収納スペースは既存の水回り設備から離れていることが多いため、排水勾配が取れない可能性が高くなります。その場合、解決策として排水圧送ポンプの導入が必要となり、その分、費用とメンテナンスの手間が増えることを考慮しなければなりません。
収納スペースをトイレにする場合は、必要な配管を通すためのスペースを含め、リフォーム業者と綿密に打ち合わせをしましょう。
【場所3】廊下の空きスペース
マンションの廊下の幅に余裕がある場合、廊下の一部を壁で仕切り、新たなトイレスペースとして活用することもひとつの選択肢です。この方法は、既存の居室や収納スペースを一切潰さずに済むという大きな利点があります。
しかし、廊下の幅が狭いマンションでは、トイレを増設することで通路としての機能が損なわれる可能性があります。特に、有効幅が80cm未満になると、将来的に車椅子や介助が必要になった際に、生活動線として大きな支障をきたすため、慎重な検討が必要です。
廊下スペースは窓がないことが多いため、建築基準法に準拠した換気設備の設置が必須となります。
マンションのトイレ増設工事の費用相場
マンションでのトイレ増設にかかる費用は、戸建てと異なり、既存の排水管からの距離や、選択するトイレのグレードによって大きく変動します。総額はケースバイケースであるため、ここでは「安価ですむ場合」と「高額になる場合」の具体的な2つのシナリオに分けて、費用相場をシミュレーション形式で解説します。
- 安価ですむ場合
- 高額になる場合
| 安価ですむ場合 | 高額になる場合 | |
|---|---|---|
| トイレ本体 | 10万〜15万円 | 20万〜40万円 |
| 給排水設備工事 | 10万〜20万円 | 20万〜40万円 |
| 排水圧送ポンプ代 | – | 20万〜40万円 |
| 内装工事 電気工事 | 15万〜25万円 | 25万〜40万円 |
| 諸経費 管理費 | 5万〜10万円 | 10万〜20万円 |
| 合計 | 40万〜70万円 | 95万〜180万円 |
なお、上記はあくまでシミュレーションであり、現場の状況によっては追加費用が発生する可能性もあります。正確な見積もりを把握するには、複数の業者から見積もりを取り、詳細な内容を確認することが重要です。
【2025年】トイレの増設で活用できる補助金制度
マンションのトイレ増設リフォームは、数十万〜数百万円と高額になるケースがあるため、まとまった費用を用意する必要があります。そこで活用したいのが、国や地方自治体が提供している補助金・助成金制度です。これらの制度は、リフォーム費用の一部をカバーしてくれるため、費用負担を大幅に軽減する切り札となります。
ここでは、トイレの増設と関連性が高い主な国の制度と、地方自治体の制度について解説します。まずはリフォーム業者に相談し、ご自身の計画で利用できる制度がないかを確認しましょう。
補助金を活用するには、工事契約前に申請が必要など、厳格な要件や期間が設けられているため、余裕のあるスケジュール組みが重要です。
【国の制度1】子育てグリーン住宅支援事業
2025年に活用が見込める主な補助金制度のひとつが、国土交通省が主導する「住宅省エネ2025キャンペーン」の中核事業である「子育てグリーン住宅支援事業」です。これは、子育て世帯や若者夫婦世帯など、全世帯による省エネ性能の高い住宅取得やリフォームを支援する制度です。
- この制度の目的は、住宅の省エネ化を推進することであり、トイレの増設そのものが直接的な補助対象ではありません。原則として、窓やドアの断熱改修、エコキュートの設置など、高い省エネ効果のある工事と併せて、高い節水性能を持つ「節水型トイレ」を導入することで、補助金の対象となる可能性があります。
- 補助金を受け取るためには、複数の補助対象工事を合算した合計額が5万円以上でなければなりません
このほかに細かい要件もあるため、事前にリフォーム業者と相談することが重要です。
【国の制度2】長期優良住宅化リフォーム推進事業
もうひとつの国の主要な補助金制度として、「長期優良住宅化リフォーム推進事業」があります。この制度は、既存住宅の性能向上を目的としたリフォームを支援するものです。
トイレの増設が直接的な補助対象となるケースは限られますが、「三世代同居対応改修工事」など、特定の要件を満たすリフォームと組み合わせることで、補助対象となる可能性があります。
ただし、この制度は申請条件が多岐にわたるため、利用を検討する際には、必ずリフォーム会社によく相談し、自身のケースが対象となるかを確認することが欠かせません。
【自治体の制度】お住まいの市区町村の補助金
国の制度とは別に、お住まいの市区町村が独自にリフォームに関する補助金制度を設けているケースがあります。これらの自治体による補助金は、地域ごとの特色や政策に応じて内容が大きく異なるのが特徴です。中には、バリアフリー改修や省エネ改修の一環として、トイレの増設や改修が補助対象となる場合もあります。
なお、制度の有無や補助金の詳細な内容は自治体によって大きく異なるため、あらかじめご自身の市区町村の情報を確認することが重要です。
「〇〇市 トイレ リフォーム 補助金」のように、お住まいの自治体名を入れてインターネットで検索してみてください。また、各自治体のウェブサイトや担当窓口でも詳細を確認できます。
マンションのリノベーションでトイレを2つ増設する際の流れ
マンションでトイレを2つに増設するリフォームは、思い立ってから実際に工事が完了するまで、いくつかの重要なステップを踏む必要があります。ここでは、リフォームの検討開始から工事完了までの流れを解説します。具体的なステップを理解し、リフォームをスムーズに進められるようにしましょう。
マンションにトイレを増設するリフォームの第一歩は、複数のリフォーム会社に相談し、現地調査を依頼することから始まります。この段階では、希望する場所へのトイレ増設が技術的に可能かどうか、またおおよそどれくらいの費用がかかるのかといった概算を確認することが主な目的となります。
専門家による現地調査で、配管ルートや床下のスペース、マンションの構造などを詳しく見てもらいましょう。
現地調査が終わったら、次に複数のリフォーム会社から詳細な見積もりと具体的なリフォームプランを取得するステップへと進みます。この段階では、提示された費用だけでなく、各社からの提案内容や担当者の対応の丁寧さや信頼性、そして工事後の保証内容などを総合的に比較検討することが重要です。
また、不明な点があれば遠慮せずに質問し、納得できるまで相談することも大切です。複数の選択肢を比較することで、ご自身の希望に最も合った、納得のいくリフォーム会社とプランを見つけることができるでしょう。
リフォーム会社との打ち合わせが進み、具体的な工事内容が固まったら、次にマンションの管理組合へリフォームの申請を行います。マンションでは、共用部分に影響を与える可能性のあるリフォームについて、管理規約に基づいた申請と承認が必要です。
申請の際は、管理規約で定められた申請書類を用意しましょう。承認には数週間かかる場合もあるため、余裕を持って早めに手続きを進めることが重要です。なお、管理組合への説明に不安を感じる方は、以下のテンプレートを参考にしましょう。
- 工事目的
- 工事場所
- 予定工期
- 施工業者
- 連絡事項
管理組合の承認を得たら、リフォーム会社と最終契約を結び、いよいよ着工です。工事開始前には、騒音や振動が発生することを伝え、上下左右の住戸へ丁寧に挨拶を行いましょう。
既存の配管に近く、比較的シンプルな増設であれば、3〜7日で完了します。しかし、既存の配管から離れた場所への増設や、排水圧送ポンプの導入、内装の全面改修、間取り変更を伴う場合は、1週間以上と工期が長くなることを見込んでおきましょう。
【商品選びのヒント】マンション向けのおすすめ省スペーストイレ
マンションでトイレの増設を検討する際は、設置スペースの制約が最も大きな課題となります。特に、廊下の空きスペースや奥行きの浅い収納を転用する場合、いかにコンパクトで機能的なトイレを選ぶかが重要です。
ここでは、限られた空間でも設置しやすく、かつマンション特有の「低水圧」といった問題をクリアできる、おすすめの省スペースモデルを3つご紹介します。それぞれの特徴やメリットを知り、機種選びのヒントとして活用してください。
【低水圧でもパワフル洗浄】ネオレスト(TOTO)

TOTOの「ネオレスト」は、タンクレストイレの代名詞とも言える高級モデルです。低水圧環境に対応した機種を選ぶことで、マンションで課題となる「水圧不足」のリスクを解消できます。また、タンクがない分、奥行きが非常にコンパクトに設計されているため、限られた空間にも設置しやすく、空間を広く使えるメリットがあります。
汚れが付きにくいフチなし形状や、菌の繁殖を抑える「きれい除菌水」など、日々の掃除負担を軽減する機能も充実しているため、掃除の負担を最小限に抑えたいご家庭におすすめです。
【コンパクト設計で狭い空間に最適】アメージュ(LIXIL)

LIXILの主力製品であるアメージュは、限られたスペースのマンションリフォームに最適なモデルです。
その大きな特徴は、コンパクトな設計です。奥行きは約760mmと標準的ですが、壁排水155mmにも対応する設計で、狭いトイレ空間にもすっきりと設置しやすく、空間を有効活用できます。
また、少ない水でも便器内を強力に洗い流す「パワーストリーム洗浄」を搭載しており、高い節水性を保ちつつ、しっかりと汚れを落とすことが可能です。
さらに、便座のフチを丸ごとなくした「フチレス形状」は、サッとひと拭きでお手入れが完了するため、日々の掃除が格段に楽になります。
機能性や清掃性、そして省スペース性を兼ね備えたアメージュは、マンションのセカンドトイレ増設に適しているといえるでしょう。
【圧送ポンプ内蔵】アラウーノV 圧送タイプ(Panasonic)
Panasonicの「アラウーノV 圧送タイプ」は、強力な圧送ポンプを内蔵したタンクレストイレです。内蔵ポンプが汚水を強制的に送り出すことで、細い配管での設置を実現します。
水アカに強い独自の素材や、掃除しやすいスキマレス設計も魅力です。このため、排水勾配や配管の制約が多いマンションでも設置場所の自由度が飛躍的に向上します。
床を大きく壊す工事も不要になるため、リフォームのハードルを大きく下げてくれます。
【Q&A】マンションのトイレ増設に関するよくある質問
- マンションをリノベーションするときにトイレの増設は可能ですか?
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マンションでのトイレ増設は可能です。ただし、戸建てと異なり、マンション特有の制約がいくつかあります。
最も重要なのは、管理規約の確認です。マンションの管理規約で水回りの増設が許可されているか、配管工事に関する規定がないかを事前に確認する必要があります。
また、配管ルートを確保や排水の問題をクリアできるかどうかも、トイレ増設の可否に関わるため、リフォーム会社に相談し、現地調査をしてもらうことが欠かせません。 - マンションのトイレは専有部分ですか?
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マンションのトイレは、基本的に専有部分にあたります。
トイレの便器やタンク、給水管や排水管の「枝管」(専有部分内に引き込まれた部分)は、個々の住戸に属するため「専有部分」となります。共用部分について排水立て管(縦に通っている太い排水管)やその周辺の構造は、「共用部分」となります。これらの共用部分に関わる工事は、管理規約によって制限されたり、管理組合の承認が必要になったりするため注意しましょう。
- 賃貸マンションでトイレの増設は可能ですか?
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賃貸マンションのトイレ増設は、原則として非常に困難です。
賃貸マンションの場合、住戸全体が大家さんや管理会社の所有物であり、借主が自由に設備や間取りを変更することはできません。給排水管に影響を与えるトイレの増設は、建物の構造や共有部分に関わる大掛かりなリフォームにあたるため、オーナーからの許可が必要不可欠となります。
まずは、管理会社またはオーナー(大家さん)に相談し、増設が可能かどうかを必ず確認しましょう。原状回復の義務がある仮に許可が得られたとしても、多くの場合、退去時の「原状回復」の義務が伴う可能性があります。退去時に、借りたときの状態に戻すための費用が発生する可能性もあるため、リフォームの費用対効果が見合っているかを慎重に検討することが重要です。
- 信頼できるリフォーム業者を選ぶ際のポイントは?
-
マンションでのトイレ増設は、専門知識と経験が必要なリフォームです。以下の5つのポイントを参考にして、信頼できるリフォーム業者を選びましょう。
信頼できるリフォーム業者を選ぶポイント- マンションでのトイレ増設実績は豊富か
- 専門的な資格を持つスタッフが在籍しているか
- こちらの要望に寄り添った提案をしてくれるか
- 見積もりの内訳は詳細で明確か
- 工事後の保証やアフターサービスは充実しているか
【まとめ】マンションのトイレ増設は専門家への相談から。まずは管理規約の確認を
マンションでのトイレ増設は、「朝の渋滞解消」「将来の介護への備え」など、家族の生活の質を大きく向上させるメリットがあります。しかし、戸建てとは異なり、「構造的な制約」「管理規約」「水圧の問題」など、独自の課題をクリアする必要があります。
トイレの増設リフォームを成功させるためには、「管理規約の確認」を最優先で行うことが重要です。また、増設の可否や費用は、排水方式やパイプスペース(PS)からの距離によって大きく変わるため、あらかじめ専門家に現地調査を依頼し、適切なプランと明確な見積もりを取得することが成功への近道です。
なお、現地調査の結果、排水勾配が取れず「増設不可」と判断されても、諦める必要はありません。汚水を強制的に圧送する「排水圧送ポンプ」を導入することで、配管の制約を克服し、従来は不可能だった場所への設置を実現できる可能性があります。
まずは、マンションの管理規約を確認した上で専門家に相談し、理想のトイレ空間をリフォームで実現しましょう。
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