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2022年10月24日更新

床下浸水は放置しないで!対処法から費用相場まで徹底解説

大雨のニュースを目にすると、床下浸水の被害に遭った家が映し出されることがあります。もし床下浸水の被害に遭った場合、いったいどんな後処理をしたらいいのでしょうか。この記事では、床下浸水後の処理方法や費用について詳しく解説をしています。

降水量の多い日本では、住宅の浸水被害が後を絶ちません。

床下浸水は、そのまま放置してしまうと建物や設備に悪影響を与えるだけでなく、健康にも害を与える危険性があります。

この記事では、床下浸水後の対処法や手続き、リフォームの費用や保険について解説していきます。

また、ハピすむでは全国の優良な1,000以上のリフォーム会社から、床下浸水被害の対応など、それぞれの目的に合わせたリフォーム会社をご紹介するサービスを提供しています。

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床下浸水とは

 
近年、水による家屋への被害が目立って増えてきました。地域一帯が水の被害にあった際には、「床下浸水」や「床上浸水」といった表現がニュースで流れてきます。

はたして、どこまでの被害が「床下」浸水で、どこからが「床上」浸水なのでしょうか。その違いがどこにあるのかをみていきましょう。
 

床下浸水の定義

消防庁の「災害報告取扱要領」によると、床下浸水とは「床上浸水にいたらない程度に浸水したもの」と定義されています。

それでは、床上浸水とは、どの程度の被害を受けたものをいうのでしょうか。同要領では「住家の床より上に浸水したもの及び全壊・半壊には該当しないが、土砂竹林のたい積により一時的に居住することができないものとする」と定義されています。

このことから、床上浸水は床の上まで水が入り込み、さらには様々な物が流れ込んできて、当分の間、居住できない状態を指すことが分かります。

一方、床下浸水は水さえ引けば、少なくとも見た目の上では元の家屋の状態に回復していると言えます。

浸水50㎝が分岐点

なお、国土交通省の「川の防災情報」では、「一般の家屋では、浸水深さが50cm未満の場合は床下浸水、50cm以上になると床上浸水する恐れがあります」とされています。

これは、建築基準法で「床の高さは45㎝以上とする」と定められたことを根拠にしたものです。

昭和25年に施行された同法の規定により、一般的な住宅は床高を50㎝で設計している場合が多く、フラットな形状の敷地であれば、「浸水深さ50㎝」が床上浸水と床下浸水の分かれ目になります。
 

床下浸水で発生する家屋への被害

床下浸水した際には家屋に対してどのような被害が想定されるのでしょうか?

床下浸水の場合は、床上浸水よりも被害が少なく大したことはないと思っている方もいるかもしれません。しかし、建物の床下構造部分は大きなダメージを受ける場合があります。

床下に配線が通っている場合には、浸水したことによって漏電事故が起こる危険性もあるでしょう。

そのほかにも、汚水が流れ込むことによりレジオネラ菌などに感染してしまう健康被害や、浸水後床下の湿気を放っておくことでシロアリなどの害虫が発生することも考えられます。

床上浸水時に想定される家屋への被害

床上浸水の場合は、床下浸水時の被害に加え、さらなる被害が想定されます。

家の中にある家財は水没。フロアコンセントが浸水することによって停電が起きたり、畳や床、じゅうたん、壁はもちろんのこと、家電や家具などにも被害が生じます。

床から1m以上の床上浸水の場合には、ガスの停止や、建物の変形、高い所の電化製品も浸水することで、復旧作業に時間がかかるため避難生活の長期化が予想されます。

床下浸水した状態で放っておくリスク

床下浸水した状態で家屋を放置しておくことには、さまざまなリスクがあります。

感染症などの健康被害が起こる

水害によって流れ込んだ水は汚水などが含まれている不衛生なものです。

このような水を放置してしまうと、病原菌などの温床となり、そこから感染症などの健康被害が起こる危険性があります。

また、浸水後の清掃時にも感染症にかかる危険性があるため注意が必要です。

清掃を行う際には、丈夫な手袋と底の厚い長靴、ゴーグル、マスクを着用し、なるべく肌を露出させないようにしましょう。

作業中に怪我をした場合には、傷口をしっかりと洗浄し消毒してください。

建物や設備に不具合が起こる

床下に水が溜まったままだと、水に浸かっている土台下の床束などが腐食してしまったり、ボルトや金物類などが錆びてしまったりして、建物自体の強度に大きな影響を及ぼす可能性があります。

床下は建物の構造を支えるための大切な基礎部分であるため、早急に対処する必要があります。

床下に電気の配線などがある場合には、漏電してしまう危険性もあるでしょう。

また、床下の断熱材まで濡れてしまっている場合には、断熱効果がなくなってしまうだけでなく、そのままにしておくと土台や床板などを濡らし含水させ続けるため、腐食を加速させることにつながりかねません。

シロアリなどの湿気を好む害虫が住み着く

床下が浸水していることで、床下部の木材の湿度や含水率は高くなります。それにより湿気を好むシロアリなどの害虫が住み着いてしまう危険性があります。

シロアリは建物の構造に大きな影響を及ぼすため、放置すると大きな被害につながりかねません。

また、湿気や結露が建物の床上内部まで伝わっていくことでカビが繁殖し、床や壁などを傷めてしまう恐れもあります。

カビは、建物に影響を与えるだけでなく、悪臭やアレルギーなどの健康被害を引き起こす原因にもなるため注意が必要です。

床下浸水後の処理・手順


 
いったん床下浸水の被害に遭うと、水が引いたからといって、直ちに元の生活に戻れる訳ではありません。泥水が床下まで流れ込んできたのですから、きちんと後処理をしないと、異臭やカビが家屋内に発生してしまいます。また、感染症対策も欠かせません。

床下浸水をしたら、まずは「排水」をして、次に「乾燥」、最後に「消毒」の順に作業を進めましょう。
 

排水

床下浸水した場合、たとえ周囲がコンクリート製の布基礎で囲われていたとしても、床下の換気口や土台の換気スリットから、家中の床下に泥水が入り込んでいます。

床下が土であれば、時間が経つにつれて、水が地下に浸透しますが、ベタ基礎や床下がコンクリート仕上げの場合は、周囲の水が引けた後も、床下に水が溜っています。

この水は、しばらくすると強烈な異臭がするので、直ちに排水しなくてはいけません。溜った水の排水には、排水ポンプが最適です。家庭用の風呂用ポンプでは排水量が足りませんので、直ちに工業用の排水ポンプを購入しましょう。

乾燥

排水ポンプによって、ある程度排水できたとしても、地盤面には排水しきれなかった泥水が溜っています。また基礎、床組み、床下地に付着した泥もあります。これらは、きれいな水道水とブラシで洗い流しましょう。

洗い流した水や排水ポンプで排水できなかった泥水は、ほうきとちり取り、雑巾、新聞紙などですくい取ります。

次に、床下の乾燥を急ぎます。ただちに乾燥をさせないと、異臭やカビの原因になるばかりか、土台、束、床組みなどの建物部材が腐敗するおそれがあります。

身の周りにあるもので最も乾燥に有効な道具として使えるのは扇風機です。扇風機を総動員して、乾燥を急ぎましょう。この際、温風機やヒーターは、火災や木材の歪みの原因になるので、使用を控えましょう。

床下換気が機能していない場合や、床下点検口がない家屋の場合は、畳を外して一部の床板をめくることも必要です。

ただし、フローリング仕上げの床は、素人ではめくることが困難です。必ず専門家に相談しましょう。めくった後は、床下の点検口として修復してもらえば、その後も有効に活用することができます。

消毒

乾燥が完了した後に放置しておくと、様々な細菌が室内を舞うおそれがあるので、徹底した消毒が必要です。消毒には消石灰が有効とされています。

地面が真っ白になるように隙間なく撒きます。水分が残っているところは発熱をしますから、それによって消毒効果が高くなるとされています。

消毒剤として入手できるのは、クレゾールと塩化ベンザルコニウムです。いずれも、希釈して噴霧器で撒きます。クレゾールは、床下に噴霧すると臭いがいつまでも残るので、散布の加減を調整してください。

災害時の消毒に関して、行政も情報を発信しています。最寄りの保健所に問い合わせましょう。
 

床下浸水・床上浸水の被害にあった場合に必要なリフォーム

床上浸水が起こった際には、1階部分はほぼ全てリフォームが必要になるでしょう。

木材などは一定時間以上水に浸かってしまうと、乾いていく過程で反りや変形、割れなどが生じやすくなります。また、乾燥後にカビなどが発生することも多いです。
しかし、必ずしも、柱などの主要構造材を交換する必要があるわけではありません。
なるべく早めに、水分や湿気を取り除くことが肝要です。

床板や壁材などの仕上げ材はもちろんのこと、その下地である石膏ボードや断熱材などの取り替えも必要です。これは、前述したとおり内部の木材を乾燥させるためにも必要な措置です。

床下浸水時にも、断熱材などが被害を受けている可能性があるため、どの程度のリフォームが必要になるのかを点検をするようにしましょう。

床下浸水時に大切なのは、溜まっている水をしっかりと取り除き、乾燥させることです。

乾かないまま放置してしまうことで、湿気が抜けず、シロアリやカビの発生原因をつくることになってしまいます。

床下浸水の処理費用と保険・援助金について

 
床下浸水の処理を、自分や家族の手で行うのが困難だと判断したら、専門の会社に頼む方法があります。その場合、費用はどれくらい必要なのか、損害保険の適用や行政の支援はどうなっているのかをみていきましょう。
 

専門の会社に依頼した場合の費用相場

床下浸水の後処理は、被害の規模によって大きく異なります。排水、乾燥、消毒をセットで依頼した場合は、少なくとも約25万円から約45万円はかかります。

床の張替えが必要な場合は別途、費用が必要です。12畳のフローリングを張替える場合は、約25万円の費用が目安です。

火災保険の水災補償について

火災保険の水災補償では、台風、暴風雨などによる洪水などの災害が原因で建物や家財が損害を受けた場合に補償を受けることができます。

しかし、この火災保険の水災補償は床下浸水のみでは適用されないことがほとんどです。

その理由は、火災保険の水災補償が適用されるための条件を満たしていないケースが多いからです。適用されるためには、一般的には次のような条件が必要となります。

  • 再調達価額の30%以上の損害を受けた場合
  • 床上浸水、あるいは地盤面から45cmを超える浸水による損害の場合

再調達価額とは、保険の対象となる建物などを修繕や再建築するために必要とされる金額を元に評価する評価額のことを言い、ほとんどの場合、床下浸水で建物評価額の30%を超えることはありません。

また、再調達価額の30%以上の損害を受けた場合の補償額は、保険の内容によっても異なってきますが、損害額または保険金額のおよそ70%が支払われます。

自治体からの援助金について

住宅が被災したときに使える公的給付として、「被災者生活再建支援制度」があります。市区町村で10戸以上の災害被害に遭えば適用されるものですが、対象となるのが全壊、もしくは半壊であり、床下浸水は給付の対象にはなりません。

過去の事例を見ても、自治体からの支援のほとんどは全壊、半壊、床上浸水を対象にしています。床下浸水を対象にしたものとしては、自治体によって異なりますが、消毒の実施、消毒薬の配布、ごみ処理の相談、住宅修繕資金の貸付などがあります。
 

床下浸水の処理をする会社の選び方

 
床下浸水の処理をする専門の会社の選び方は、なかなか難しいものです。理由のひとつとして、専門の会社があまりないということが挙げられます。さらに、床下浸水のような水による被害は、他にも大勢の被災者がいるということも挙げられます。

業者の選択は、とても困難な状況の中で行うことになりますが、専門の会社に依頼する際は、臆することなく見積書を要求しましょう。

金額が高いか安いかも大事ですが、複数の会社とのやりとりの中で、誠実な対応をしてくれそうな会社を洗い出して、選択することも重要です。
 

床下浸水の被害直後にやって起きたいこと

浸水後の処理やリフォームの依頼も重要ですが、他にもやっておくべきことがあります。

罹災証明書を発行してもらう

罹災証明書とは、災害によって住居が被害を受けたことを証明する書類のことです。

発行の際には、自治体職員によって現地調査が行われ、全壊、大規模半壊、半壊などの区分を判定した上で書類が発行されます。

この罹災証明書は、様々な支援制度や保険の適用のために重要な書類です。

罹災証明書があることで、被害のあった家屋などの固定資産税が一時的に減免される、仮設住宅への入居が優先的に認められる、金融機関が有利な条件で融資を行ってくれる可能性があるなどのメリットがあります。

自然災害による被害の場合は、自治体の担当部署が窓口となります。

申請の際には、申請書と本人確認書類が必要です。

申請様式は各自治体で異なるため、住んでいる地域の書式にしたがって申請を行いましょう。

また、本人以外が申請を行う場合には委任状が必要となります。

申請には期限があり、一定期間で締め切られてしまう点には注意が必要です。申請期限は自治体によって異なりますが、約1カ月~約3カ月の場合が多いです。一部、6カ月を超えても申請できる自治体もあります。

また、現地調査から証明書の発行までには1週間以上かかることが多いです。

罹災届出証明書を発行してもらう

一般に罹災証明書が建物に対してどの程度の被害があったかを証明する書類であるのに対して、罹災届出証明書は被害の届出があったことを自治体が証明するものです。

そのため罹災証明書のように自治体職員による調査等は行われません。

倉庫や事業所、カーポート、フェンス、車両、家財道具なども罹災届出証明書の対象となります。

罹災届出証明書は、保険会社の損害保険や勤務先の助成金の請求などに利用できます。

自治体により異なりますが、写真などの申請書類に不備がなければ、窓口にて即日発行されます。

申請時には、申請書、本人確認書類、写真、本人以外が申請する場合には委任状が必要です。

申請期限は罹災証明書と同じとなっていることがほとんどです。

罹災証明書や罹災届出証明書の申請用に写真撮影を忘れずに

罹災証明書は自治体職員によって現地調査が行われますが、場合によっては現地調査が行われるまでに時間がかかることもあります。

すぐに補修などを行わないと危険な場合などには、建物の被害箇所をあらかじめ写真撮影しておき、職員が調査に来た際に写真を提示できるようにしておきましょう。

また、罹災届出証明書は自然災害による被害を現地確認ではなく写真で確認し、その上で証明書が発行されます。

そのため、被害を受けている箇所をしっかりと写真で撮っておくことが大事です。

写真を撮る際のポイントは以下のとおりです。

  • 建物の全体を撮影する。
  • 被害箇所を色々な角度から撮影する。
  • 屋根に被害がある場合には、可能であれば撮影しておく。
  • 被害を受けたのが自分の家であることがわかるように表札なども撮影する。
  • 被害を受けた建物の正面・左側・後方・右側からの写真を撮る。
  • 浸水した際の水の高さがわかるように、メジャーなどと一緒に撮影する。

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ここまで説明してきた床・フローリングリフォームは、あくまで一例となっています。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】株式会社KURODA一級建築士事務所 坂田理恵子

株式会社KURODA一級建築士事務所

坂田理恵子

一級建築士、一級施工管理技士。和歌山市で設計事務所に勤務。住宅のリフォームや新築を中心に携わり、女性目線で、家事や掃除、片付けがしやすく暮らしやすい家の提案を行う。

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