2024年12月25日更新

監修記事

フロアタイルのデメリットとは?後悔しない選び方や賃貸の注意点も

フロアタイルに張り替えようと考えたとき、どのようなデメリットがあるのか知りたい人もいるでしょう。水や油をはじくメリットがある反面、床の冷たさが気になったり遮音性が低かったりするデメリットがあります。しかし特性を知って適切に対策すれば、快適性が高まる床材です。今回は、フロアタイルのデメリットを解説しつつ、後悔しない選び方や賃貸で使用する際の注意点なども解説します。

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フロアタイルとは

フロアタイルとは、ポリ塩化ビニル素材でできたタイル状の床材のことです。

天然素材に近いリアルなデザインが特徴で、木目柄や石目柄などさまざまあります。

クッション性のない丈夫な床材なので、土足で使用する場所にも対応可能です。

おしゃれな見た目から、LDKや玄関など幅広い場所に取り入れられています。

フロアタイルとクッションフロアの違い

フロアタイルとクッションフロアは同じ素材でできていますが、いくつか違いがあります。

大きな違いはサイズと質感です。

フロアタイルは小さなタイル状に対して、クッションフロアは大きなシート状になっています。

また質感がリアルなのはフロアタイルで、クッションフロアはやわらかい感触を魅力としています。

フロアタイルとタイル床の違い

同じ「タイル」という名前がついているため、タイル床とも混合されることも少なくありません。

タイル床とは、磁器質や天然石でできた自然素材の床材です。

本物の素材を使用しているので、独特の風合いや色彩を楽しめます。

一方のフロアタイルは、質感をリアルに再現してつくられた床材です。

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フロアタイルのデメリット

ここでは、フロアタイルのデメリットを解説します。

【デメリット1】クッション性がない

フロアタイルの大きなデメリットは、クッション性がないことです。

薄い床材のため、どうしても硬く感じやすくなります。

フロアタイルの上で転ぶと大きなケガになる可能性もあるため、ラグを敷くなどの対策が必要です。

【デメリット2】カビが発生する

フロアタイルのつなぎ目から入った水を放置すると、裏面やフローリングの表面にカビが発生する場合もあります。

すぐに抜き取れば問題ないものの、結露などでもカビは発生するため、気づかないうちに劣化が進んでしまうことも少なくありません。

カビを予防するためにも、定期的に表面を乾拭きするようにしましょう。

【デメリット3】熱に弱い

フロアタイルはポリ塩化ビニルでできているため、熱には弱いので注意が必要です。

高温に晒され続けると、反りや歪みが発生する可能性もあります。

そのため、床暖房やホットカーペットのある部屋での使用はおすすめできません。

ストーブを使う部屋や西日の強い場所なども、できるだけ避けたほうがよいでしょう。

【デメリット4】天然素材と質感が異なる

フロアタイルは、天然素材の色味や柄、凹凸感などを再現した床材です。

リアルな見た目をしていますが、やはり本物とは質感が異なります。

再現した床材であると理解していなければ、踏み心地や手触りに不満を感じるかもしれません。

【デメリット5】床の冷たさが気になる

フロアタイルをコンクリート下地に直張りすると、足がひんやりします。

厚みのないフロアタイルは、コンクリート下地の温度をそのまま伝えるため、素足で歩くと冷たさを感じるでしょう。

とくに冬場は足元に冷気が流れるため、不快感を覚えるかもしれません。

スリッパや靴下を履いて過ごすなど工夫すれば、不便なく過ごせるでしょう。

【デメリット6】遮音性・防音性が低い

フロアタイルは厚みがないため、遮音性・防音性に欠けています。

そのため、コンクリート下地の上から直に張ると、下の階段に足音や物音がダイレクトに響いてしまうでしょう。

戸建ての2階や3階に設置する場合も同じです。

防音効果のあるタイプを選んだりフローリングの上から張ったりすれば、音に関してあまり気にならなくなるでしょう。

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フロアタイルのメリット

ここでは、フロアタイルのメリットを解説します。

【メリット1】耐久性が高い

フロアタイルはクッション性がないものの、その分丈夫で耐久性が高い床材として親しまれています。

耐摩耗性に優れているので、歩行頻度の多いLDKでの使用に向いているのがメリットです。

土足で使用しても早々にヘタれることはないため、オフィスや店舗にも適しています。

傷に強い床材にリフォームしたい場合は、フロアタイルがおすすめです。

【メリット2】水や油をはじく

フロアタイルは防水性に優れており、水や油をはじいてくれます。

液体がこぼれたときはサッと拭くだけできれいになるので、お手入れも楽です。

汚れが落ちにくい場合は、中性洗剤を使ってこすってみましょう。

汚れが浮いてくるので、頑固な汚れもきれいになるはずです。

汚れに強い面から見ても、フロアタイルはダイニングやキッチンでの使用にも向いています。

【メリット3】自然素材のリアルな質感を楽しめる

フロアタイルのメリットは、なんといっても自然素材のリアルな質感を楽しめることです。

本物ではないものの、リアルな質感や風合いを堪能できるので、リフォーム後の満足度が高まるでしょう。

自然素材を身近に感じたいという人に、フロアタイルはおすすめです。

【メリット4】今ある床の上に重ねて張れる

フロアタイルは薄い床材のため、今ある床の上に重ねて張っても、極端に床の高さが変わることはありません。

そのため、建具と干渉する心配がなく、施工後もドアは問題なく開閉するでしょう。

フローリングを重ね張りするとなると、厚みが増すので下地調整する必要があります。

しかしフロアタイルなら下地調整をしなくても快適に使用できるので、リフォーム費用を抑えたいケースにもおすすめです。

【メリット5】部分的に交換できる

部分的に交換できるのも、フロアタイルならではのメリットです。

汚れや傷が目立ってきたら、部分的に新しいものに交換すればよいので、最小限の出費ですみます。

子どもやペットがいる家庭は床が汚れやすく、きれいな状態を維持するのが大変です。

部分的に交換できれば、汚されたり傷つけられたりしてもきれいになるので、心に余裕が生まれるでしょう。

【メリット6】タイル床やフローリングより安価

フロアタイルは、タイル床やフローリングに比べると材料費や施工費が抑えられます。

ポリ塩化ビニルでできているため加工がしやすく、張り替えも比較的簡単にできるからです。

デザインや質感の面では劣るものの、コストパフォーマンスを重視するならフロアタイルで十分満足できるでしょう。

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フロアタイル選びで後悔しないためのポイント

フロアタイルでリフォームする場合は、まずデザイン選びが重要です。

デザイン選びに失敗すると快適性が半減してしまうおそれもあります。

ここで押さえておきたいポイントをチェックして、フロアタイル選びに活かしましょう。

【ポイント1】サンプルで色味をチェックする

まずは、実際のフロアタイルをカットしたサンプルで色味をチェックしましょう。

カタログやインターネットの画像だけでは、正しい色味を知ることはできません。

照明やフィルターによって加工されているため、リフォーム後に「イメージと違う」となるのはよくあることです。

リフォーム前後でギャップを抱かないためにも、サンプルで確認してから選ぶようにしましょう。

【ポイント2】厚さを確認する

フロアタイルを選ぶときは、暑さを確認することも重要です。

クッション性の少ない床材ですが、厚みがあるほど弾力性も増加します。

弾力性があれば、足腰にかかる負担が軽減したりケガの予防につながったりするので、厚みややわらかさもチェックしましょう。

【ポイント3】インテリアになじむデザインを選ぶ

インテリアになじむ色や柄を選ぶことで、後悔のないリフォームになります。

床は壁や天井の次に広い面積を占めているため、デザインひとつで雰囲気を左右します。

また部屋の明るさにも影響するため、サンプルを持ち帰って部屋で確認するのがよいでしょう。

【ポイント4】使用場所に合わせて機能性を決める

フロアタイルを選ぶときは、機能性にも注目してみましょう。

クッション性・防滑性に優れたものやワックスフリーなものなど、さまざまな機能があります。

例えばトイレに使用する場合は、消臭性能があるタイプを選ぶと清潔感をキープしやすくなります。

使用場所に合わせて選ぶと使いやすさが高まるため、じっくり考えてから決めましょう。

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フロアタイルの施工方法

フロアタイルの施工方法は、おもに4つです。

【施工方法1】接着剤で固定

接着剤で固定するのは、フロアタイルの基本的な施工方法です。

専用の接着剤で下地やフローリングの上を隅々まで塗布し、一枚ずつ丁寧に張っていきます。

床にしっかり固定されるので、歩行や家具移動などでズレることはありません。

【施工方法2】置くだけ

フロアタイルには、接着剤やビスを使わず、置くだけで完結する商品もあります。

置くだけであれば既存の床が汚れることはないため、おもに賃貸住宅で採用されています。

ただ裏面に滑り止め加工されていないと、使用中にズレたり剥がれたりすることも少なくありません。

置くだけタイプのデメリット
  • ズレやすい
  • つなぎ目が目立つ
  • 下地の凹凸が反映されやすい

置くだけのフロアタイルを使用する場合は、吸着タイプを選ぶようにしましょう。

【施工方法3】張り付け

張り付けタイプは、シール式のフロアタイルを使用します。

裏面の保護シールを剥がせば、あとは床に張るだけです。

置くだけやはめこみ式とは異なり、床に固定できるためズレる心配が少なくなります。

ただし、経年劣化でシールが剥がれにくくなることもあるので注意が必要です。

【施工方法4】はめこみ式

はめこみ式とは、その名の通り並べてはめこんでいく施工方法です。

接着剤やビスを必要としないため、いつでも取り外しできるメリットがあります。

裏面に吸音素材が張られているタイプを選べば、防音効果も期待できます。

ただし、歩行頻度が多かったり重たい家具を移動させたりすると、ズレが起きる場合もあるので注意しましょう。

はめこみ式のデメリット
  • チープな仕上がりになる
  • 使用中にズレて隙間ができることもある
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賃貸でフロアタイルにリフォームする際の注意点

ここでは、賃貸住宅でフロアタイルにリフォームする際の注意点を解説します。

【注意点1】原状回復できるものを選ぶ

賃貸住宅は原状回復をした上で退去することをお願いしているので、既存の状態に戻せるリフォームでなければなりません。

接着剤やシールなどで固定する施工方法の場合、既存の床を痛めてしまうおそれがあります。

原状回復を前提にリフォームするなら、できるだけ接着剤やビスなどが使われていないフロアタイルを選びましょう。

【注意点2】家具を移動させておく

DIYでフロアタイルを敷く場合は、まず家具を移動させておきましょう。

移動させながらの施工は手間がかかり、時間を多く費やしてしまいます。

また張り合わせが問題ないか全体図を確認してから施工したほうが、後悔のない仕上がりになります。

そのためにも、フロアタイルを敷く部屋の家具は別室に移動させ、仮張りをしてから仕上げに移りましょう。

【注意点3】防音対策をする

フロアタイルは、防音性が低い床材です。

そのため集合住宅に施工すると、下階に迷惑のかかる可能性が高くなります。

一般的に、集合住宅では遮音等級が定められています。

一定以上の防音性を備えた床材でなければ、リフォームを認めてくれないことがほとんどです。

もしフロアタイルにリフォームしたい場合は、既存のフローリングに上貼りしたり防音仕様の商品を選んだりするのがおすすめです。

リフォーム前に、管理規約を確認しておきましょう。

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フロアタイルのおすすめメーカー

ここでは、各メーカーのおすすめできるフロアタイルを紹介します。

それぞれの魅力に触れているので、フロアタイル選び際はぜひ参考にしましょう。

【おすすめ1】東リ

東リは、内装材の大手総合メーカーです。

多くの建築業者が取り扱っているため、どのような製品を選んでも比較的対応してもらえます。

リアルな木目調のフロアタイルを探している場合は、東リの「ロイヤルウッド」がおすすめです。

豊富な色柄とサイズ展開が豊富なので、住宅から店舗まで幅広く対応できます。

本物の木材を使用しているような、自然ならではの温もりを感じやすい製品です。

【おすすめ2】サンゲツ

サンゲツは、インテリア内装材の総合メーカーです。

素材やデザインにこだわり、幅広いニーズに応えてきた実績から、リーズナブルな製品から高級志向のものまでラインナップしています。

なかでも「kitaritaシリーズ」は、ワックスフリーのフロアタイルです。

ワックスをかけなくても長期間高い防汚機能が継続します。

こまめにメンテナンスするのが難しい、オフィスやレストラン、美容院などの床におすすめです。

【おすすめ3】リリカラ

リリカラは、壁紙の国内シェア率が高いとして知られる、インテリア内装材の総合メーカーです。

フロアタイルの製造にも力を入れており、デザイン性と機能性を兼ね備えた製品がラインナップされています。

とくにメンテナンス性を考慮した「レイグランタイル」は、ワックス不要でも汚れに強いフロアタイルです。

帯電防止や防炎仕様も兼ね備えているので、飲食店やホテルなどにも安心して取り入れられます。

【おすすめ4】ニトリ

ニトリで販売されているのは、賃貸住宅でも活用しやすい置くだけタイプのフロアタイルです。

粘着力が低下しても水で洗えば復活するので、引越し先でも繰り返し使えます。

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フロアタイルのリフォームを業者に依頼したときの費用

フロアタイルのリフォームにかかる費用は、4〜6千/平方メートルが相場です。

リフォーム内容費用相場
(1平方メートルあたり)
張り替え5,000〜6,000円
重ね張り4,000〜5,000円

張り替えをする場合、既存の床材を撤去して処分する工程があります。

そのため重ね張りよりも費用が高くなる傾向にあります。

フロアタイルのグレードや下地の状態によっても費用は変動するため、まずは見積もりを依頼してみましょう。

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フロアタイルを使用した施工事例

ハピすむ経由で施工を依頼すると、どのような仕上がりになるのか参考にしてもらうために事例を紹介したいと考えています。各見出しでは建物のタイプ、費用、工期をテーブルにし、直下にリフォームポイントを記載します。

【事例1】カーペットからフロアタイルにリフォーム

before
after

カーペットからフロアタイルにリフォーム

カーペットからフロアタイルにリフォームして、明るい部屋になりました。

フロアタイルにしたことで、クッション性の低下や家具による凹みが気にならなくなっています。

またフロアタイルに張替える際、巾木も白に変えて統一感のある仕上がりにしています。

以前よりもおしゃれな雰囲気になり、インテリアにもこだわりやすくなりました。

住宅の種類戸建て
リフォーム費用約22万円
施工期間2日

【事例2】畳を撤去して木目調のフロアタイルを設置

before
after

畳を撤去して木目調のフロアタイルを設置

劣化していた畳からフロアタイルにリフォームして、洋風な部屋にしました。

畳からフロアタイルにする際は段差が生じやすくなるため、下地の高さを調整し、以前と変わらないようにしています。

和室に合うように明るい色の木目調を採用し、リラックスできる自然な仕上がりになりました。

住宅の種類戸建て
施工期間1日

【事例3】フローリングの上にフロアタイルを張り付け

before
after

フローリングの上にフロアタイルを張り付け

傷んでいたフローリングの上からフロアタイルを張り付け、コストを抑えつつきれいな状態に仕上げました。

バリアフリー住宅だったため、直張りにして段差の少ないようにしています。

フロアタイルの表面にフローリング材の凸凹が影響しないように、念入りに下地調整を行っています。

フローリングを重ね張りすると厚みによって建具と干渉する問題があるものの、フロアタイルなら高さの変わるリスクが少ないので検討しやすいでしょう。

住宅の種類戸建て
リフォーム費用約29万円
施工期間3日
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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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