サイディングの張り替えの費用相場はいくら?気を付けたい劣化症状とは?

サイディング張り替えの費用相場と劣化症状を示す、施工前後の外壁と足場作業のサムネイル画像
サイディングの張り替えリフォームを依頼する際は、まず業者に見積もりを依頼します。この記事では、サイディングの種類や費用相場、張り替えの見積書でチェックしておきたいポイントを解説します。
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30坪2階建てのサイディング張り替え費用160〜300万円と材料費、足場代、撤去処分費などの内訳を示した図解
サイディング張り替え費用の内訳

サイディングの張り替えを検討すべき劣化症状

サイディングに次のような劣化症状が見られる場合は、張り替えを検討するタイミングです。「まだ大丈夫」と放置すると、建物内部の劣化を早めるおそれがあります。

大きなひび割れ、反り、表層の剥がれ、雨漏り・水漏れなどサイディング張り替えを検討すべき劣化症状を示した図解
サイディング張り替えを検討すべき劣化症状
劣化症状放置するリスク
大きなひび割れ建物の劣化が進行し、腐食する
サイディングの反り雨漏りし、住宅本体の寿命が縮まる
表層の剥がれ美観が損なわれ、内部から腐食する
雨漏りや水漏れ住宅の寿命低下や漏電による火災リスクが高まる

ここからは、張り替えを検討したい代表的な症状を順に確認します。

大きなひび割れ

ひび割れは、経年劣化や地震、飛来物の衝突など、さまざまな要因で発生します。はじめは小さな亀裂でも、放置すると徐々に広がり、内部へ水が入り込んで腐食の原因になります。ひび割れ箇所が小さい場合、パテなどで亀裂を埋めることで補修できますが、大きい場合はサイディングの張り替えが必要です。部分的な張り替えで対応できることもあります。ただし、経年劣化が原因の場合は、ほかのサイディングも傷んでいる可能性があるため、全面の張り替えも視野に入れましょう。

サイディングの反り

反りは、サイディング表面の塗膜が経年劣化し、防水性が低下することで起こりやすくなります。湿気や雨水を吸って膨張し、乾燥して収縮する動きを繰り返すうちに、徐々に反りが出てきます。軽度であれば釘で戻せることもありますが、大きく反ったサイディングは元に戻しにくいため、張り替えが必要です。

表層の剥がれ

表層の剥がれは、経年劣化のほか、サイディングの内側に湿気がこもりやすい施工でも発生します。とくに、サイディングと防水紙の間に十分な通気層がない直張りに近い施工では、湿気が逃げにくく、塗膜の剥がれや反りにつながることがあります。

窯業系サイディングでは、2001年4月から外壁通気構法が全国の標準工法とされており、現在は通気層を確保する施工が基本です。2000年前後より前に建てられた住宅では直張りに近い施工が残っている場合もあるため、剥がれが広い場合は、下地の状態も含めて業者に確認してもらいましょう。

補修方法は張り替えが基本ですが、劣化が軽度で下地に問題がなければ、外壁塗装で対応できる場合もあります。塗装する場合は、剥がれた箇所をパテなどで処理してから仕上げます。

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雨漏りや水漏れ

外壁側から雨漏りや水漏れが発生している場合、下記のような原因が考えられます。

雨漏り箇所原因
サイディング同士の隙間コーキングの劣化や剥離
幕板まわりコーキングの劣化や剥離
サッシまわりコーキングの劣化や剥離
サイディング本体の劣化ひび割れやビス抜け箇所
水切り金具釘の浮きや塗膜剥離
外壁が原因の雨漏り

外壁が原因の雨漏りは、発生箇所が複数にわたるため気づきにくい傾向があります。外壁の内側には防水紙や断熱材があり、溜まった水が室内側に出るまで時間がかかるため、早期発見が難しい点にも注意が必要です。雨漏りが起きている場合は、サイディングの張り替えだけでなく、内部の腐食を補修する大規模な工事が必要になることもあります。

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サイディングの張り替えにかかる費用相場

30坪2階建てのサイディング張り替え費用160〜300万円と材料費、足場代、撤去処分費などの内訳を示した図解
サイディング張り替え費用の内訳

30坪・2階建ての戸建てでサイディングを張り替える場合、サイディング本体費用と工事費用を含めて160〜300万円が目安です。

注意
外壁を張り替える場合は給湯器など外壁設備を脱着する工程があり、費用が上振れる要因となることがあります。

サイディングは種類によって材料費が異なるため、下記の目安も参考にしてみてください。ただし、張り替えでは材料費のほかに、足場代・既存外壁材の撤去処分費・施工費・シーリング工事費などもかかります。見積書では、1㎡あたりの材料費だけでなく、工事全体の総額と内訳を確認しましょう。

サイディングの種類材料費の目安(1㎡あたり)
窯業系サイディング4,000円〜7,000円
金属系サイディング5,000円〜9,000円
樹脂系サイディング7,000円〜10,000円
木質系サイディング5,000円〜10,000円

また、劣化状況によっては、サイディングを一部だけ張り替える場合もあります。足場が不要な工事であれば、費用を抑えやすい点がメリットです。1〜2枚程度の張り替えであれば、10万円以内で対応できることもあります。

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その他の外壁のメンテナンス方法と費用相場

サイディングの劣化状況によっては張り替え以外にも下記のようなメンテナンス方法があり、張り替えと比較して費用や工期を抑えられる場合があります。

サイディング張り替え、カバー工法、外壁塗装、部分補修の費用相場を比較した図解
外壁メンテナンス方法別の費用比較
メンテナンス費用相場
張り替え160万〜300万円
カバー工法(重ね張り)110万〜220万円
外壁塗装60万〜100万円
外壁補修(部分補修)1万〜10万円
サイディング張り替え以外のメンテナンス方法と費用相場

それぞれの詳細を見てみましょう。

カバー工法(重ね張り)

サイディング張り替えと同条件の、30坪の2階建ての戸建て住宅でカバー工法を行った場合、費用相場は110万円〜220万円と、張り替えと比較して高いコストパフォーマンスが魅力です。サイディングの撤去や廃材処理が不要なため、工期を短縮しやすい点もメリットです。既存の外壁に新しいサイディングを重ねることで、断熱性や遮音性の向上も期待できます。

一方で、外壁全体の重量が増えるため、耐震性への影響には注意が必要です。カバー工法を選ぶ場合は、重ねるサイディングの重量も確認しましょう。

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外壁塗装

30坪の戸建て住宅(外壁/120㎡)を外壁塗装する場合、費用相場は60万〜100万円です。費用と耐用年数は、塗料のグレードによって変わります。

塗料別の費用相場と期待耐用年数は、次の表を参考にしてください。

グレード費用相場(㎡)耐用年数
アクリル1,000〜1,800円5〜8年
ウレタン1,700〜2,500円7〜10年
シリコン2,300〜3,500円10〜15年
フッ素3,500〜5,000円12〜20年
無機4,000〜5,500円15〜25年
塗料グレード別費用相場と期待耐用年数

外壁の劣化による白化や色あせの場合、コストが抑えられる外壁塗装がおすすめですが、反ったり、割れたりしている場合、張り替えやカバー工法でなければ、状況の改善は難しいでしょう。

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外壁補修

主な外壁補修と費用相場は下記の通りです。

外壁補修費用相場(箇所)
ひび割れ1万〜5万円
欠け1万〜6万円
チョーキングや色あせ5万〜10万円
外壁の部分補修費用相場

ひび割れや欠けが軽度であれば、パテやコーキングで補修し、タッチアップ塗料で仕上げられる場合があります。損傷が大きい場合は、部分的な張り替えが必要です。チョーキングや色あせには、洗浄と塗装で対応します。高圧洗浄で白化部分を落とし、塗装で表面を保護しますが、劣化が進んでいる場合は部分張り替えも検討しましょう。

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サイディング張り替え事例

サイディングを張り替える理由には、既存外壁の損傷だけでなく、外観イメージを一新したいといったデザイン面の目的もあります。ここからは、実際のサイディング張り替え事例を見ていきましょう。

【事例1】部分張り替えと外壁塗装

費用約127万円
工期約-
住宅一戸建て

破損した外壁は部分的にサイディングを張り替え、全体を塗装することで統一感を演出。屋根全体も長持ちする塗料で塗装しました。

【事例2】傷んだモルタル外壁を補修してサイディング

費用約230万円
工期約5日
住宅一戸建て
構造木造

ひび割れなどの劣化が進行していたため、デザインの一新も兼ねてサイディングへ張り替えました。メンテナンス性や断熱性の向上も期待できます。

【事例3】外壁塗装の塗り替えではなくサイディングを施工

費用約180万円
工期約1ヶ月
住宅一戸建て
構造木造

サイディングの張り替えとあわせて、ほかの箇所で劣化していたサッシや雨樋も補修しました。トタン板の外壁をサイディングに替えることで、断熱性とメンテナンス性が向上しています。

【事例4】サイディングでデザインを一新

費用約300万円
工期約1カ月
面積150㎡
構造木造

外観イメージを一新するため、高級感のある柄のサイディングへ張り替えました。汚れが目立ちにくく、通行人の目にも留まりやすいデザインです。

【事例5】金属サイディングのカバー工法

費用約490万円
工期約30日
住宅一戸建て
構造木造

1階外壁の膨らみを改善するために、金属サイディングでカバー工法を実施。2階サイディング部分は耐久力の高い塗料で長寿命にしました。さらに格子を設置して、イメージ通りのおしゃれな雰囲気になりました。

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サイディングを張り替えるメリット

サイディングを張り替えるメリットとして、下記の2つがあげられます。

  • 内部の劣化を確認できる
  • デザインを一新できる

それぞれの詳細を確認してみましょう。

内部の劣化の確認ができる

サイディングを張り替えると、外壁塗装やカバー工法では確認しにくい外壁内部の状態を確認できます。表面だけでなく下地や内部の劣化も把握できるため、長期的なリスクへの対策を取りやすくなります。

デザインを一新できる

サイディングを張り替えると、外壁のデザインを一新できます。外壁塗装では色の変更が中心ですが、張り替えなら石目調や木目調など、凹凸を含めたデザイン変更も可能です。

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サイディングを張り替えるデメリット

張り替えのデメリットは下記の2点です。

  • 大規模な工事で費用と工期がかかる
  • アスベストを含むと追加費用がかかる

メリットとデメリットをしっかりと把握して、ご自宅にどの工事が向いているのか、じっくり検討しましょう。

大規模な工事で費用と工期がかかる

サイディングの張り替えの場合、下記のような大規模な作業がともないます。

  • 足場設置
  • サイディングの撤去と処理
  • サイディングの運搬と設置

そのため、外壁塗装と比べると費用は高額になり、工期も長くなります。

アスベストを含むと追加費用がかかる

既存のサイディングにアスベストが含まれている場合、事前調査や分析、飛散防止措置、廃材処分などが必要になり、工事費用が上がる可能性があります。窯業系サイディングでは、2004年に業界団体の会員販売品が無石綿化へ転換されていますが、築年数や見た目だけでアスベストの有無を判断するのは避けましょう。解体・改修工事では、規模にかかわらず工事前にアスベスト含有の有無を調べる事前調査が必要です。古いサイディングを張り替える場合は、メーカー名やロット番号、建材データベース、必要に応じた分析で確認したうえで、法令に沿って処分してもらいましょう。

※ 参考1:厚生労働省 石綿総合情報ポータルサイト「改修・リフォーム業者」
※ 参考2:日本窯業外装材協会「大気汚染防止法改正及び石綿則改正に関するQ&A」

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サイディング張り替えにかかる期間

サイディングの張り替えにかかる期間は3〜4週間です。主な工事の工程は、下記の通りです。

サイディング張り替えの工期3〜4週間と足場設置から確認までの工事工程を示した図解
サイディング張り替え工事の工程
  1. 足場設置
  2. 既存サイディングの撤去と処分
  3. 下地調査と調整
  4. 防水紙と水切りの設置
  5. 新しいサイディングの施行
  6. コーキング打設
  7. 確認作業

参考までに、外壁塗装やカバー工法と期間を比較します。

工事内容工期
サイディング張り替え3〜4週間
カバー工法(重ね貼り)2〜3週間
外壁塗装2〜3週間
外壁工事期間目安

いずれの工事も、天候によって工期が延びることがあります。特に梅雨時期は雨の影響で予定が大きくずれる場合もあるため、余裕をもったスケジュールで考えておきましょう。

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サイディング張り替えで防音性や断熱性は改善できる?

サイディングの種類によっては、防音性や断熱性の向上が期待できます。カバー工法を選ぶことで、より高い効果が見込める場合もあります。ここからは、防音・断熱効果を高めるための考え方を解説します。

防音・断熱性向上のためには金属サイディングがおすすめ

サイディングの張り替えで防音性や断熱性を高めたい場合は、断熱材一体型の金属サイディングも選択肢になります。断熱材一体型の製品であれば、既存の外壁材や下地の状態によっては、室内環境の改善につながることがあります。ただし、効果は外壁材だけでなく、窓や断熱材、下地の状態、施工方法によっても変わります。より高い防音・断熱効果を求める場合は、外壁材だけで判断せず、建物全体の断熱・遮音計画として業者に相談しましょう。塩害のある海沿いなどではサビのリスクがあるため、ガルバリウム鋼板やSGL鋼板など、耐食性に配慮した金属材を選ぶことも大切です。

カバー工法(重ね貼り)で防音性・断熱性が得られる理由とは?

名前の通り重ね貼りをするカバー工法では外壁が二重になるため、防音性と断熱性がアップします。屋外からの騒音はもちろんのこと、内部からの音漏れが改善されます。断熱性については、二重になった外壁の間に空気層ができることで、熱の出入りを抑えやすくなります。冷暖房効率が高まり、室内の快適性や光熱費の削減につながる点もメリットです。

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サイディング張り替えにともなう注意点

サイディングを張り替える場合、工事を実施した後に後悔しないためにも、下記の注意点を知っておく必要があります。

12mm厚の劣化判断、部分張り替えの在庫確認、DIY不可、相見積もりなどサイディング張り替え前の注意点を示した図解
サイディング張り替え前の注意点
  1. 12mm厚のサイディングは劣化状況を見て工法を判断する
  2. 部分張り替えは在庫状況と質感に注意する
  3. DIYはせず、専門業者へ依頼する
  4. 相見積もりをとって市場価格を把握する

ここからは、それぞれの詳細を解説します。

12mm厚のサイディングは劣化状況を見て工法を判断する

既存のサイディングが12mmの場合、現在の窯業系サイディングよりも古い規格の製品である可能性があります。窯業系サイディングは2008年のJIS改正で最小厚さが12mmから14mmに変更されており、現在は14mm以上の製品が一般的です。反りや割れ、下地の傷みがある場合は、塗装だけで改善するのが難しいため、張り替えまたはカバー工法を検討しましょう。

一方で、チョーキングや色あせなど表面の劣化が中心で、サイディング本体や下地に大きな問題がなければ、塗装で対応できる場合もあります。部分張り替えを行う場合は、新しいサイディングとの厚みや色味の差が出やすいため、仕上がりも含めて業者に確認しておくことが大切です。

部分張り替えは在庫状況と質感に注意する

目立ちにくい場所では問題ありませんが、玄関側のサイディングなど、一目につく場所での部分張り替えには注意が必要です。既存のサイディングは、紫外線や雨の影響で少しずつ色あせや劣化が進みます。そのため、同じデザインの製品を張っても、新しい部分だけ質感や色味が浮いて見えることがあります。

また、古い製品は廃盤になっていることもあり、まったく同じデザインで張り替えられないケースもあります。部分張り替えを検討する場合は、在庫の有無や仕上がりの見え方を業者に確認しましょう。

DIYはせず、専門業者へ依頼する

サイディングの張り替えは専門的な道具や技術が必要です。また、サイディング本体は重量があり、作業に危険をともなうため、DIYは控えましょう。無理にDIYをすると、雨漏りや劣化を招き、結果的に修理費用が高くなるおそれがあります。外壁の劣化状況の確認も専門業者に任せ、適切な工事を提案してもらいましょう。自分だけで判断せず、信頼できる業者と相談しながら進めることが大切です。

相見積もりをとって市場価格を把握する

サイディングの張り替え工事は100万円以上の高額な工事です。より安く、信頼できる業者を見つけるためには、相見積もりをとることが重要です。最低でも3社の見積もりを比較し、検討しましょう。

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