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2023年01月04日更新
外壁をクリア塗装で守ろう!効果・塗装のコツから費用まで徹底解説
サイディングやモルタルなどの外壁をリフォームする場合、ボードの張替えではなくクリア塗装を施すという方法もあります。クリア塗装とはどのような塗装方法なのか、クリア塗装による外壁補修の方法と、費用についてご紹介していきます。
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- 監修者市村 千恵
クリア塗装は、外壁を守りつつ外壁の素材や柄を活かすことができる塗装方法です。
クリア塗装を効果的に行うためには、クリア塗装のメリット・デメリットをきちんと押さえつつ、どのようなクリア塗装を使うべきかをしっかりと把握することが大切です。
この記事では、クリア塗装にはどのような種類があるのか、どのような外壁がクリア塗装に向いているのか、おすすめのクリア塗装や注意点などについてご紹介していきます。
目次
クリア塗装とは?
クリア塗装とは、外壁に透明な塗膜を作る塗料を用いて塗装を行う工法です。
サイディングなどの外壁材のザラザラとした質感を生かしたまま防汚性や防カビ性、耐候性などを高めることができ、建物の質感やサイディングの二色柄三色柄といった外観を変えずにリフォームしたいという方に人気となっています。
クリア塗装のメリットとデメリットとは
クリア塗装をするにあたっては、メリットとデメリットを正しく理解しておく必要があります。塗装工事を依頼する前に施主が知っておいたほうがいいメリットとデメリットを紹介します。
メリット①外壁のデザインをそのまま保持できる
クリア塗装は現在の外壁のデザインやサイディングボードの模様を残すといった事が可能です。
その為、外観を変えることなく外壁を補修できます。
メリット②外壁に光沢が出る
クリア塗装はその名のとおり透明な塗料を塗り、外壁を保護・補修します。
クリア塗装の特徴として外壁に光沢を持たせる事ができます。
外壁にツヤが出るため、見た目が新しく見えるのに加えて、汚れの付着も防ぐ事もできます。
メリット③チョーキング現象が発生しにくい
チョーキング現象とは、外壁塗装を行ってからしばらく経つと発生する劣化現象のことを言い、塗膜表面に白い粉が付着します。
白い粉は塗装の材料に含まれる顔料が原因で発生するものなので、その顔料が含まれていないクリア塗装ではチョーキング現象が起こりません。
メリット④クリア塗装にも外壁の保護機能がある
外壁塗装には、見た目をよくするだけではなく、外部の刺激から外壁を守る機能があります。
風、雨、太陽光などは外壁にとって刺激になります。
塗装を定期的に行わないと、サビやひび割れなどを起こし、外壁だけではなく建物自体にも大きな影響を与えます。
クリア塗装にも外壁を守るための保護機能があり、耐候性や、防水性、防カビ性など外壁を保護し長持ちさせるための効果があるのです。
デメリット①チョーキングが起きている外壁には使用できない
こちらは先ほどのデメリットと関連していますが、チョーキングが発生している外壁にはクリア塗装はできません。
チョーキングが発生している上からクリア塗装を塗ると、透明な塗料が白く濁ってしまうので、施工は不可となります。
デメリット②外壁の傷が見えてしまう
クリア塗装は透明なため、外壁にある汚れや傷などを隠すことが難しいという点がデメリットとして挙げられます。
汚れやシミ、傷などが目立ち、それを隠したいという方にとっては、クリア塗装は不向きと言えます。
通常の塗料で汚れや傷を隠し、その上からクリア塗装をするという方法もあります。
クリア塗装を希望する方は、業者に相談してみると良いでしょう。
デメリット③塗装できる素材に向き不向きがある
クリア塗装には、素材によって向き不向きがあります。
向いていない素材にクリア塗装を施すことで、外壁の塗膜の剥がれや割れにつながります。
クリア塗装を使うかどうかを判断する際には、外壁を守るためにも、外壁の素材自体がクリア塗装に向いているのかどうかをきちんと確認することが大切です。
クリア塗料での塗装が向いている外壁素材とは?
では、どのような外壁素材がクリア塗装に向いているのでしょうか?
デザイン性の高いサイディングの塗装
サイディング外壁は現在日本の多くの住宅に用いられています。
レンガ調や木目調などデザイン性が高く、比較的低価格な上、耐熱性や耐候性に優れていることが人気の理由として挙げられます。
デザイン性が高いという特徴からも、その特徴を活かすことができるクリア塗装はサイディング外壁におすすめです。
コンクリート外壁の塗装
打ち放しなどのコンクリート外壁もクリア塗装に向いています。
外壁をきちんと保護しつつもコンクリートの風合いを保てるクリア塗装は、コンクリート外壁に適していると言えるでしょう。
モルタル外壁の塗装
モルタルとは、砂と水とセメントを混ぜて作った外壁材のことを言います。
ペースト状で施工性に優れ、レンガなどをくっつける際にも使われます。
デザイン性に優れ遮熱効果が高い一方で、下地のひび割れが起きやすく、汚れがつきやすくて落ちにくい外壁でもあります。
モルタル外壁にも、デザイン性を保ちつつ外壁を守ってくれるクリア塗装が適しています。
ウッドデッキ・窓枠などの木材面の塗装
クリア塗装はウッドデッキや窓枠などの木材面にも使用可能です。
木材は水に弱く耐久面での心配がありますが、クリア塗装を施すことで耐久性の向上が期待できます。
クリア塗装なら、木材の色合いを維持することが可能です。
レンガやタイルの表面の塗装
レンガやタイルの表面の塗装にもクリア塗装はおすすめです。
やはりレンガやタイルを使っているからにはその素材をそのまま活かしたいという方の方が多いのではないでしょうか?
クリア塗装であれば素材を活かしつつも、レンガやタイルにツヤを出し耐久性もアップできます。
クリア塗料での塗装が向かない外壁素材とは?
次に、クリア塗装に向いていない外壁素材にはどのようなものがあるのかご紹介していきます。
ほかの塗料で撥水処理された外壁面
クリア塗装が向いていると言われるサイディング外壁であっても、フッ素塗料、無機塗料、光触媒塗料など、特殊な撥水加工がされている場合はクリア塗装には向きません。
防水加工が塗装された面は、クリア塗料が付着しづらくはがれてしまう可能性があるためです。
コーキング部分には塗装できない
コーキングとは外壁のボードとボードのつなぎ目に使われているゴムのようなもののことです。
コーキング部分にクリア塗装を行ってしまうと、塗膜が汚れたり、剥がれやたりする原因にもなります。
塗装を行う際には、養生を行うなどしてコーキング部分の塗装を避けて作業を行うことが大切です。
チョーキング現象が見られる外壁
チョーキング現象とは、外壁の塗膜が劣化することで、塗料に含まれている顔料がチョークのような粉になり表面に浮き出てしまう現象のことを言います。
チョーキング現象が起こっている外壁に透明なクリア塗装を行うと、透明な塗料が白く濁り、仕上がりも白ボケしたようになってしまう可能性があります。
チョーキング現象が起こっている外壁にクリア塗装をしたい場合は、一度別の色付き塗料で塗装した後に行うようにすると良いでしょう。
ひび割れのある外壁
ひび割れがある状態の外壁にもクリア塗装はおすすめできません。
クリア塗装は透明であるため、ひび割れを隠すことが難しく、見栄えが悪くなってしまいます。
クリア塗装を行う前には、ひび割れなどの劣化部分をきちんと補修することが大切です。
クリア塗装を用いるうえでの注意点
クリア塗装を効果的に行うために、覚えておきたい注意点についてご紹介していきます。
劣化が激しい外壁面では補修が向かないことがある
クリア塗装には外壁を美しく保ち、外部からの刺激から守る機能があります。
しかし、外壁自体の劣化が激しい場合には、その上からクリア塗装を行ったとしても、劣化部分を根本から補修することは難しいです。
そもそも劣化が激しい部分にクリア塗装を行ったとしてもきちんと付着できません。
劣化部分を放って置くと、外壁のみならず建物の構造自体に大きな影響を与えてしまうため、劣化が激しい場合にはクリア塗装の前にきちんとした補修を行うことが大切です。
ひび割れを補修しただけの外壁にクリア塗料の塗装は向かない
クリア塗装のデメリットでも紹介しましたが、ひび割れを補修した後の外壁に透明なクリア塗装を施してもそのひび割れを隠すことができません。
小さいひび割れでしたらあまり目立たないかもしれませんが、大きなひび割れの補修痕はやはり目立ちますし、見栄えが悪くなってしまいます。
ひび割れの補修痕を色のついた塗料で隠してからクリア塗装を行うことも可能ですが、工程が増えるためコストもその分高くなってしまうので注意が必要です。
クリア塗料の水溶性と油性の違いとは
クリア塗装は透明で外壁材のザラザラした質感や色あいをそのまま生かすことができる塗料ですが、塗料そのものにはどのような特徴があるのでしょうか?
成分や性質など、クリア塗装の特徴について見てみましょう。
水溶性と油性がある
クリア塗料に限らず、外壁用塗料には水性と油性の2種類があります。
これは、塗料の溶剤成分の違いで、水なら水性、有機溶剤なら油性です。
水性の場合は、水が溶剤成分として用いられているため、揮発時の臭いが少なく、硬化も比較的遅いので施工性に優れていますが、やや塗膜の強度が劣るとされています。
油性はシンナーなどの有機溶剤で液化しているため、乾燥が速く塗膜も強固ですが、施工時に強い溶剤臭が発生するため、臭いの問題に注意しなければなりません。
また、硬化も速いため、手早く施工しなければならないという制限もあります。
クリア塗料の種類と耐用年数
クリア塗料には、アクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系、アクリル系などがありますが、これは塗料に含まれる材料に何が用いられているかの違いです。
ウレタン系はウレタン樹脂を用いた塗料で、耐用年数は約7年、光沢に優れ吸着性も良好、シリコン系はシリコン樹脂が使われており、耐用年数は約10年、こちらは耐熱性や耐候性に優れているという特徴があります。
フッ素系塗料は、ウレタン塗料やシリコン塗料にフッ素樹脂を添加した塗料で耐用年数は約12年です。
塗膜表面にこのフッ素樹脂が浮き上がることでテフロンフライパンのように汚れが滑り落ちる皮膜がつくられ、高い防汚性と耐候性を発揮します。
アクリル塗料は、アクリル樹脂を使った塗料で、安価かつ透明度の高さが特徴の塗料です。
しかし、アクリル塗料は耐候性や耐熱性が低いため、直射日光が当たるような場所には使用できず、耐用年数も約8年と短くなっています。
クリア塗装にかかる費用
クリア塗装の費用についてですが、クリア塗料は基本的に下塗りを行わないため、通常の塗装工程より塗装回数が1回少なくなり、2度塗りでの施工となります。
塗装費用の相場は塗料の種類によって変わりますが、1㎡あたりアクリル塗料が約1,000円、ウレタン塗料が約1,800円、シリコン塗料が約2,300円、フッ素塗料は約4,000円です。
この価格に加えて、足場代と養生代が合計で1㎡あたり約1,000円、高圧洗浄が1㎡あたり約200円、下地処理が状態にもよりますが、クラック処理等が1カ所で約20,000円となります。
サイディングの場合はシーリングの打ち直しも行い、こちらは1㎡あたり約1,200円が相場です。
おすすめクリア塗料メーカーと人気商品
クリア塗装におすすめの塗料メーカーとそれぞれのメーカーでおすすめの商品についてご紹介していきます。
日本ペイント
日本ペイントは国内塗料メーカーの中でもトップの売上シェアを誇る、信頼・実績のあるメーカーです。
130年以上の歴史を誇り、グローバルに向けていち早く展開したメーカーでもあります。
建築のみならず自動車や重防食などの各分野で幅広いラインナップが揃っています。
日本ペイント「ピュアライド UVプロテクト 4Fクリヤー」
日本ペイントの強みでもあるフッ素樹脂を使ったこの塗料は耐久性に優れていて、外壁を美しいまま長期間保つことが可能です。
防カビ・防藻性にも優れ、壁についた汚れも雨により浮かび上がらせ、そのまま流し落とすことができます。
エスケー化研
エスケー化研は、外壁用の建築塗料が強みで、建築仕上材において国内トップを誇るメーカーです。
また内装や装飾用の塗料でも高いシェアを持っています。
アジアを中心にグローバルにも展開しているメーカーでもあります。
エスケー化研「プレミアムUVクリヤーF」
こちらの塗料は超耐候性、紫外線吸収効果、光酸化抑制効果の3つの効果で、長期間にわたって外壁を美しく保ちます。
特殊なセラミック成分によって、雨による洗浄作用も期待できます。
菊水化学工業
菊水化学工業は建物の下地調整材から仕上げ材までデザイン性に優れた幅広い塗料を扱っているメーカーです。
また取り扱っている塗料の色が豊富なことでも知られています。
菊水化学工業「キクスイ ロイヤルセラクリヤー」
この塗料は耐候性に優れ、密着性が高いという特徴があります。
仕上げは、艶有り・3分艶から選ぶことが可能です。
耐久性に優れながらも、値段がお手軽な点もこの塗料のおすすめポイントです。
まとめ
クリア塗料は外壁そのものの外観を活かしながらも、外壁の耐久性を高め美しさを保つことができる塗料です。
一方で、クリア塗料には外壁の素材によって向き不向きがあります。
向いていない外壁素材にクリア塗装を施すことで、外壁の塗膜が剥がれてしまうことにもつながります。
クリア塗装を行う際には、外壁の向き不向きを確認し、外壁の劣化が進んでいる場合にはきちんと補修を行ってから、塗装を行うことが外壁を綺麗に長期間保ち、建物を守るために大切です。
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ここまで説明してきた外壁リフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
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