2024年12月02日更新

監修記事

お風呂の床が汚れる原因は?汚れの落とし方や嫌な黒ずみの予防方法も

毎日使うお風呂の床が、汚れていて不快に感じませんか?実は、お風呂の床が汚れる原因はさまざまです。
今回は、汚れの原因や効果的な掃除方法、黒ずみの予防方法などを解説します。この記事を読んで、清潔でキレイなお風呂を保ちましょう。

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お風呂の床が汚れる原因とは?

風呂 床 変色

お風呂に汚れが蓄積されると、毎回の掃除に手間がかかってしまいます。

床が汚れる原因を理解して、お風呂を清潔に保ちましょう。

【原因1】石鹸カス

お風呂の汚れの原因の一つは、石鹸カスです。

石鹸カスは、ボディソープやシャンプーが床に残ったものです。

石鹸カスを放置しておくと皮脂と混ざって「酸性石鹸」となり、ベタベタして排水口にも溜まりやすくなります。

また、残った石鹸カスと水道水のミネラル成分が結合するとアルカリ性の「金属石鹸」となり落ちにくくなるのが特徴です。

【原因2】皮脂汚れ

皮脂の汚れも、お風呂の床が汚れる原因の一つです。

身体から流れ出た皮脂汚れは、空気中の酸素と反応して酸化し、カビや細菌のエサとなります。

たとえば、髪を洗って出た頭皮の汚れを床に付着したまま放置すると、黒ずみの原因となるカビが発生します。

皮脂汚れは変色するだけでなく、床を滑りやすくする原因にもなるため、放置しすぎないように注意しましょう。

【原因3】水アカ

お風呂の床に、固く白い汚れがこびりついていたら、水アカかもしれません。

水アカは、水道水のミネラル成分が蒸発する際に固まってできる、アルカリ性の汚れです。

水アカを放置すると、いずれ黒ずみの汚れとなります。

黒ずみの汚れは落としにくいため、水アカが残らないよう、定期的に掃除をしましょう。

【原因4】菌・黒カビ

お風呂の床に発生するピンクぬめりは、石鹸カスや皮脂汚れが原因で繁殖した「ロドトルラ」と呼ばれる酵母菌の一種です。

ピンクぬめりを放置しておくと、カビが生え黒く頑固な汚れに変わってしまいます。

たとえば、ドアのパッキンなどのゴム製品は、水分を溜め込みやすくカビが生えやすい場所です。

黒カビは高温多湿な環境で繁殖し、胞子を飛ばして広がりやすく頑固な黒ずみになるため、カビになる前に早めに対処しましょう。

【原因5】漂白剤の色落ち

お風呂の床を掃除する際に、漂白剤を使用すると床が「まだら」になって汚れに見える場合があります。

キッチンハイターなどの漂白作用により、床の表面の色素が一度失われて「まだら」になってしまうと、元の状態に戻すのは困難です。

ユニットバスで使用されている、アクリル系樹脂やFRP(繊維強化プラスチック)などはキッチンハイターなどの塩素系漂白剤で色落ちする可能性があります。

漂白剤による変色は、お風呂の床の表面の色素が失われるため、塗装での対処が必要です。

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お風呂の床の汚れに効果的な洗剤

お風呂の床の汚れを効果的に落とすためには、汚れの種類によって洗剤を使い分けることがポイントです。

洗剤の特徴を頭に入れて、お風呂掃除にかかる時間を短縮しましょう。

【1】中性洗剤

お風呂の床の軽い汚れを落とすには、中性洗剤が効果的です。

中性洗剤は、刺激が少なくお風呂の床を傷めにくいため、日々の掃除に適しています。

たとえば、皮脂汚れや水アカなど、日常的に床に付着する軽い汚れであれば、中性洗剤で十分落とせます。

肌への負担も少なく安心ですが、洗浄力が強くないため、頑固な汚れには他の洗剤を検討しましょう。

【2】酸性洗剤

お風呂の床の水アカなどアルカリ性の汚れには、酸性の洗剤が適しています。

酸性の洗剤は、アルカリ性の汚れと反応し中和することで、汚れを落としやすくなります。

水アカなどのアルカリ性の汚れには、天然素材である酸性のクエン酸で汚れを落とすのが、おすすめです。

ただし、酸性洗剤は素材や皮膚に刺激を与える可能性があるため、換気をしながら使用しましょう。

【3】アルカリ性洗剤

お風呂の床の皮脂汚れや、石鹸カスと皮脂汚れが混ざった酸性の汚れには、アルカリ性洗剤が効果的です。

アルカリ性洗剤は、酸性の皮脂汚れと反応して中和され、汚れが浮き上がりやすくなります。

代表的なアルカリ性洗剤は「重曹」です。重曹は床に付着した皮脂汚れを乳化して小さな粒子にし、水と洗い流すのを助けます。

重曹は天然素材で環境にやさしく安心して使用できますが、素材によって変色を起こす可能性があるため、注意が必要です。

【4】塩素系漂白剤

頑固な黒ずみや水アカの汚れが落ちない場合は、塩素系漂白剤が効果的です。

塩素系漂白剤は殺菌作用が強く、カビや細菌を死滅させ、根っこから取り除けます。

また、黒ずみや黄ばみを漂白し、見た目を白く清潔に保ちます。

ただし、酸性の洗剤と混ぜると有毒ガスが発生する危険性があり、たいへん危険です。

十分な換気をおこない、必ずゴム手袋を着用して使用しましょう。

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お風呂の床の汚れの落とし方

お風呂を長年使っていると、さまざまな汚れが蓄積されてしまいます。

床の汚れを種類ごとにわけているので、効率のよい汚れの落とし方をマスターしましょう。

【落とし方1】水アカ・白い汚れ

お風呂の床の水アカや白いアルカリ性の汚れは、酸性のクエン酸水でパックして落としましょう。

準備するもの
  • クエン酸水(水200mlに対してクエン酸小さじ1~2杯程度)
  • スプレーボトル
  • ラップ
  • スポンジ・ブラシ
  • ゴム手袋
STEP
スプレーボトルに水とクエン酸を入れ、よく振って溶かす

STEP
床の表面に洗剤を染み込ませるためスポンジで軽くこする

STEP
床の水アカにクエン酸水をたっぷりとスプレーする

STEP
ラップで覆いかぶせパックして1時間程度置く

STEP
スポンジやブラシでこすって汚れを取り水気を拭き取る

クエン酸を使用する際のポイント

クエン酸はアルミや大理石、石や木の素材には使用できません。

長時間放置すると、素材を傷つける可能性があるため、注意が必要です。

また、白い汚れがクエン酸で落ちない場合は、酸性の汚れの可能性があります。

酸性の汚れは、アルカリ性に弱いため重曹パックで落としてみましょう。

【落とし方2】ピンクぬめり

石鹸カスや皮脂をエサにして繁殖する、酸性のピンクぬめり(赤カビ)は、アルカリ性の重曹沸騰水で落としましょう。

準備するもの
  • 重曹:50g
  • 水:1L
  • 鍋(アルミ製以外)
  • スプレーボトル
  • ラップ
  • スポンジ・ブラシ
  • ゴム手袋
STEP
鍋に水と重曹を入れ火にかけ20分~30分程度沸騰させる

STEP
粗熱を取り沸騰重曹水をスプレーボトルに入れピンクぬめりにたっぷりとスプレーする

STEP
ラップをかぶせ、パックして1時間程度置く

STEP
スポンジやブラシでこすって汚れを取り水気を拭き取る

重曹を沸騰させるポイント

重曹を沸騰させるとアルカリ度が上がって、消臭効果が高まり汚れを落としやすくなります。

落ちたように見えるピンクぬめりは、菌が残っていると水分によりすぐに発生し、すごいスピードで繁殖します。

ピンクぬめりは、アルカリ性の環境では繁殖できないため、重曹沸騰水で再発を防ぎましょう。

重曹沸騰水は1ヶ月程度持ちますので、日常の掃除で使用して予防するのもおすすめです。

【落とし方3】頑固な黒ずみ

黒ずみは皮脂や水アカ、ピンクぬめりをエサとして発生し、頑固な汚れとなります。

クエン酸や重曹で落ちない汚れは、塩素系漂白剤を使用して落としましょう。

準備するもの
  • 塩素系漂白剤:25ml
  • 片栗粉:大さじ2杯
  • 紙コップ
  • 割り箸
  • キッチンペーパー
  • ハケ
  • ラップ
  • スポンジ・ブラシ
  • ゴム手袋
STEP
紙コップに塩素系漂白剤と片栗粉を入れ割り箸でペースト状になるまで混ぜる

STEP
黒ずみの上からハケでペースト状になった洗剤を乗せ、ラップをして10分程置く

STEP
スポンジで軽くこすり、キッチンペーパーで拭き取る

STEP
シャワーで洗い流し水気をしっかり拭き取る

塩素系漂白剤を使用するポイント

液体の塩素系漂白剤は、短時間でしっかり汚れに染み込ませるのがポイントです。

お風呂の床は排水口に向かって傾斜がついており、時間が経つと洗剤が流れて乾いてしまいます。

塩素系漂白剤に片栗粉を加えてペースト状にすると、汚れにしっかり吸着します。

ただし、塩素系漂白剤は時間を置きすぎると、床の素材を痛める可能性があるため、置き時間は10分に留めましょう。

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お風呂の床の汚れを落とす際の注意点

風呂 床 変色

お風呂の床を間違った方法で掃除すると、身体に悪影響を与え床材を痛めてしまうかもしれません。

ここでは、お風呂の床の汚れを落とす際の注意点を見ていきましょう。

【注意点1】塩素系漂白剤は混ぜない

お風呂の床の掃除で、塩素系漂白剤を使用する際は、ほかの洗剤と混ぜるのは避けましょう。

塩素系漂白剤を、酸性の洗剤と混ぜると塩素ガスが発生するため大変危険です。

塩素ガスを吸い込むと、目や呼吸器に強い刺激を与え、重症の場合は命に関わる場合もあります。

洗剤を使用する際は、必ず製品のラベルに目を通し「混ぜるな危険」と記載されている洗剤にはとくに注意してください。

もし、複数の洗剤を使用する際は、十分な間隔を空けるか、しっかり洗い流してから別の洗剤を使用しましょう。

【注意点2】換気を徹底する

洗剤を使用してお風呂の床を掃除する際は、必ず換気しましょう。

汚れを落とす洗剤の中には、人体に有害な成分が含まれている場合があり、吸い込むと健康に悪影響をおよぼすかもしれません。

たとえば、塩素系の漂白剤は強い刺激があり、気管支炎やぜんそくの原因になる可能性が指摘されています。

お風呂の床の汚れを落とす際は、窓を開けるか換気扇を回して十分な換気を心がけましょう。

【注意点3】強くこすらない

お風呂の床の頑固な汚れを落とす際、力を入れて強くこするのはやめましょう。

お風呂の床は素材によって硬さが異なるため、力を入れてゴシゴシこすると、傷がつく可能性があります。

一度床に傷がつくと、傷に汚れが溜まりやすくなり、ますます落としにくくなります。

床を傷つけずに汚れを落とすためには、柔らかい素材のスポンジかブラシでやさしくこするのが重要です。

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お風呂の床の落ちない黒ずみを予防する方法

お風呂の床にカビが発生して黒ずみになると、なかなか落ちません。

黒ずみの予防方法を覚えて、お風呂の床の頑固な黒ずみを予防しましょう。

【方法1】入浴後に浴室をしっかり換気する

お風呂の床の黒ずみを防ぐには、入浴後の換気がたいへん重要です。

湿気が多い環境は、カビや細菌が繁殖し、頑固な黒ずみの原因となります。

たとえば、入浴後の換気が不十分だと浴室内の湿度が高くなり、カビが生えやすくなります。

お風呂に入った後は、必ず窓を開けたり換気扇を回したりして、浴室内の湿度を下げましょう。

【方法2】入浴後に床をシャワーで流す

お風呂の床の黒ずみを防ぐには、入浴後に45℃以上のシャワーで床を洗い流すのが効果的です。

45℃以上のお湯で流すと、皮脂汚れや石鹸カスを溶かし、カビや細菌の繁殖を抑える効果も期待できます。

とくに、床と壁の接合部分や排水口は、汚れが溜まりやすいので丁寧に洗い流しましょう。

入浴後にシャワーを洗い流し、水分を拭き取る習慣を続けると、黒ずみを防げます。

【方法3】定期的に床を掃除をする

お風呂の黒ずみを防ぐためには、定期的な掃除が重要です。

お風呂の床に付着した皮脂や石鹸カスは、カビや細菌のエサとなります。

石鹸カスや水アカなどの汚れを放置すると、黒ずみの原因となるだけでなく、滑りやすくなるため転んでケガするかもしれません。

日々の掃除には中性洗剤で、週に一度は酸性洗剤かアルカリ洗剤で、お風呂の床を掃除すると黒ずみの発生を防げるでしょう。

【方法4】最新のユニットバスにリフォームする

お風呂の床の汚れに悩んでいるなら、最新のユニットバスへのリフォームがおすすめです。

最新のユニットバスは、汚れがつきにくく換気や防カビなどの機能が充実しているため、頑固な汚れやカビを防ぎやすい構造です。

既存のお風呂の床の汚れが落ちにくい場合や、換気が不十分でカビが発生しやすいなら、リフォームにより悩みを解消できます。

最新のユニットバスにリフォームして、お手入れが簡単で汚れにくい環境にするのもよいでしょう。

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【Q&A】お風呂の床の汚れに関するよくある質問

凹凸のあるお風呂の床に効果的な掃除方法は?

お風呂の床が凸凹している場合は、洗剤に片栗粉を加えペースト状にし汚れに塗って、やさしくブラシでこするのがおすすめです。

また、市販されているスポンジにブラシがついた道具も、凹凸の溝をこするのに効果的です。

お風呂の床の茶色い汚れを簡単に落とす方法は?

お風呂の床が茶色くなるのは、水道水の成分と石鹸カスや皮脂汚れが混ざり、酸性に変化した「湯アカ」の可能性があります。

アルカリ性の重曹水をパックして20分ほど置いてからブラシやスポンジでこすりましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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