二世帯住宅に増築するリフォームにかかる費用は?完全分離、部分同居などの詳細も解説!

二世帯住宅のリフォーム費用と種類を解説する記事のサムネイルイラスト。左から、玄関や生活空間が完全に分かれた「完全分離型」、キッチンなど一部を共有して交流する「部分同居型」、大家族がリビングで一緒に過ごす「完全同居型」の3つの住宅断面図が並んでいる。それぞれの家で異なる家族の様子が描かれ、周囲にはリフォーム工事を行う作業員、手前には費用を象徴する電卓と積み上がったコインのイラストが配置されている

一世帯で居住していた家屋を二世帯住宅にリフォームする場合、どのような点に気をつける必要があるのでしょうか?二世帯住宅へリフォームする際の費用についてと、二世帯住宅に関する税金、二世帯住宅の構造などについてご紹介していきます。

2026年01月16日更新

監修記事
リフォーム費用すぐわかる!

二世帯住宅の構造にはどんな種類がある?

二世帯住宅の3つのタイプ、「完全分離型」、「部分同居型」、「共有二世帯型」を断面図で比較したイラスト。左側の「完全分離型」は、玄関、キッチン、リビング、寝室が1階と2階で完全に分かれており、二世帯が独立して暮らしている。中央の「部分同居型」は、玄関や一部の設備を共有し、世帯ごとの居住スペースと共有スペースが混在している。右側の「共有二世帯型」は、寝室以外の玄関、キッチン、リビングなどのほぼ全ての空間を二世帯で共有し、大家族のように一緒に生活している様子が描かれている

二世帯住宅は建物の間取りや区切り方の違いによって「完全分離型」、「部分同居型」、「共有二世帯型(完全同居型)」などのタイプに分類されます。

二世帯住宅というと、両親と子供の夫婦2組の組み合わせが一般的ですが、どの程度同じスペースで暮らすかによって間取が変わってきます。

スタイル📝
完全に同じ空間で生活する完全同居スタイル
キッチンやリビング、玄関などを共有し、1つの住宅に2世帯で暮らす家族のイラスト

完全同居スタイルとは、キッチンやリビング、玄関などを共有し、1つの住宅に2世帯で暮らす二世帯住宅の形です。専用設計が不要なため、建物の面積を効率よく使えます。一方で、共用部分が多くプライバシー面に配慮が必要なため、部屋の配置を工夫することが大切です。

💰費用相場:約1,000万円

共有型二世帯住宅のメリット

住宅設備をほぼすべて共有するため、建築費用を抑えやすいのが大きなメリットです。水道光熱費も一本化でき、生活コストを節約できます。また、世帯間の距離が近くなることで助け合いやすく、にぎやかな暮らしを楽しめます。

共有型二世帯住宅のデメリット

プライバシーを確保しにくい点がデメリットです。生活習慣や生活リズムの違いから、すれ違いやストレスが生じることもあります。とくに在宅時間の長い親世帯と外出の多い子世帯では、負担を感じやすくなる場合があります。

スタイル📝
部分的に空間を共有する部分同居スタイル
玄関とリビングを共有しつつ、キッチンや浴室・トイレなどの水回りは世帯ごとに別々に設置された「部分同居型」二世帯住宅

部分同居とは、キッチンやリビングなどの設備を世帯ごとに設け、程よく独立して暮らせる二世帯住宅の形です。共有する設備を一部に絞ることで、費用を抑えつつ家事の協力もしやすくなります。ただし、設備の分け方によって工事費用が大きく変わる点には注意が必要です。

💰費用相場:約1,200万円

部分同居型二世帯住宅のメリット

リビングなどを共有することで家族が顔を合わせる機会が増え、世帯間の交流が深まりやすくなります。また、共有設備が多いほど建築費用を抑えられる点もメリットです。

部分同居型二世帯住宅のデメリット

共有スペースの使い方や価値観の違いから、ストレスや不和が生じることがあります。トラブルを防ぐためにも、共有部分の利用ルールを事前に家族全員で話し合っておくことが大切です。

スタイル📝
同じ家で完全に分かれた空間で暮らす完全分離スタイル
完全分離型の2世帯住宅のラスト

玄関から完全に分ける、テラスハウスのような二世帯住宅の方式です。同じ敷地内に住みながらも生活空間は完全に独立するため、実質的には別世帯として暮らせます。

設備をすべて個別に設ける必要があるため費用は高くなりますが、プライバシーを重視したい方に適しています。

💰費用相場:約1,500万円

完全分離型二世帯住宅のメリット

各世帯の生活空間が完全に分かれているため、適度な距離感を保ちながら暮らせます。プライバシーを尊重しつつ、いざという時にはすぐ助け合える点が大きな魅力です。良好な家族関係を維持しやすい住まい方と言えるでしょう。

完全分離型二世帯住宅のデメリット

玄関やキッチン、浴室などを世帯ごとに設ける必要があるため、建築費用が高くなりがちです。また、十分な広さの土地が必要になる点も注意が必要です。

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二世帯住宅の新築と中古の費用相場

二世帯住宅を購入費用はいくらくらいかかるのでしょうか。ここでは、新築と中古それぞれについて二世帯住宅の購入費用の相場を紹介します。

二世帯住宅の費用相場を新築と中古で比較したインフォグラフィック。 左側の青いエリアは「新築の二世帯住宅の相場費用」。一世帯住宅の約1.5~1.8倍の建築費用がかかり、相場は約3,000万~4,000万円と示されている。坪単価の目安は大手メーカー約70万円、ローコストメーカー約45万円。タイプ別の費用は、共有型が最も安く、次いで部分同居型、完全分離型の順に高くなることがコインの積み上げイラストで表現されている。 右側のオレンジのエリアは「中古の二世帯住宅の相場価格」。相場価格は高傾向にあり、築浅物件は新築とほぼ変わらない価格という注釈がある。メリットとして、虫眼鏡のアイコンで「実際に見て選べる」こと、時計のアイコンで「入居までの時間が短い」ことが挙げられている

新築の場合(左側)、相場は3,000万~4,000万円で、単世帯住宅の約1.5~1.8倍の費用がかかります。設備が増える完全分離型ほど高額になる傾向があります。

中古の場合(右側)、 需要が高いため価格相場は高めで推移していますが、実物を見て確認できる点や、入居までの期間が短い点がメリットとして挙げられています。

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二世帯住宅で受けられる補助金とは

リフォーム補助金のイラスト

二世帯住宅は一世帯用の住宅に比べると間取りも複雑となり多額の費用がかかります。その費用の一部を援助してくるのが補助金です。

国の補助金

補助金💰
長期優良住宅化リフォーム推進事業

二世帯同居に対応するためのキッチン・浴室・トイレ・玄関などの増設が対象です。耐震性や省エネ性など、住宅性能を向上させる必須工事と併せて行う必要があります。補助額は工事内容や認定の有無によって異なり、上限が設定されています。

補助金💰
住宅省エネ2026キャンペーン(仮称)

2026年度も省エネリフォームを支援する国の補助制度が予定されています。窓や壁の断熱工事を対象とする事業が含まれ、二世帯住宅化と同時に省エネ改修を行うことで活用できる可能性があります。

地方自治体の補助金

市区町村ごとに、二世帯住宅リフォームや同居・近居を支援する独自制度が設けられている場合があります。たとえば神奈川県横須賀市では、子世帯の転入を伴う同居・近居リフォームに対し、上限30万円の補助があります。制度の内容や条件は自治体ごとに異なるため、必ず最新情報を確認しましょう。

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二世帯間で起きるトラブル

親世帯と子世帯との間で起こる困りごとを表すイラスト

二世帯住宅では親と接する機会も多く、生活習慣の違いからストレスになることもあります。特に共有型や部分同居型の二世帯住宅で多い両者の声をご紹介しましょう。

親世帯側の声

  • 友達を呼びにくくなってしまい、交友関係が減ってしまった
  • 洋食メニューが多く、食べ物の好みが合わない
  • 子世帯の友だちが頻繁に遊びに来るので、リビングに居づらく部屋にこもるようになってしまった

子世帯側の声

  • 1階のキッチンが親の部屋の近くなので、夜遅い時間は使えない
  • 親の手前、朝寝坊や深夜帰宅ができなくなった
  • 子ども(孫)を甘やかす

以上のように、どちらも気兼ねする気持ちからの悩みが多いようです。お互いが思いやる気持ちや、歩み寄ることで円満同居を可能にしたいですね。

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親世代が亡くなったその後の二世帯住宅の活用法

もし親が亡くなった場合、その後二世帯住宅はどのような活用法があるでしょうか。親が亡くなったことを機に売却してしまう方法もありますが、二世帯住宅という特殊な住宅スタイルのためニーズが少なく、簡単には売れないのが実情です。その後も住み続けるとすると、広過ぎたり使いにくい場合もあります。

二世帯住宅を賃貸併用住宅として活用

小規模宅地等の特例では、居住用の土地だけでなく、アパートや舗装工事が施された駐車場などの貸付事業用宅地も対象になります。家業を生活の基盤としてた親子世代が、親の死亡により相続税によって継続できなくなることを防ぐための措置です。

貸付事業用宅地では、上限300㎡の土地評価額が50%減額されます。ご自分と同居している子が相続し、相続税申告までの期間、事業を継承することが条件となります。二世帯住宅を賃貸併用住宅として活用することは、子世代への税金対策としても有効的な方法です。

貸付併用住宅にリフォームした際の各種税金への影響

貸付併用住宅へリフォームすると、工事内容によっては建物の価値が上がり、固定資産税評価額が上昇する可能性があります。評価額に影響しやすいのは、増築による床面積の拡大、構造部分に関わる工事、住宅を賃貸や店舗など事業用途に変更するリフォームなどです。

こうした大規模リフォームでは建築確認申請が必要になることが一般的ですが、完全分離型で内部の行き来がない場合は、申請不要の内装工事のみで賃貸化できるケースもあります。

一方でメリットもあり、条件を満たせば住宅ローン控除が利用できます。工事費が100万円以上で、自宅として使う部分の工事費が半分以上、かつ10年以上のローンを組んでいる場合などは、所得税から最大年40万円の控除を受けられる可能性があります。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】株式会社フレッシュハウス 樋田明夫

株式会社フレッシュハウス

樋田明夫

フレッシュハウスでリフォームの営業担当を長年経験し、数々のリフォームコンテストでの受賞実績を持つ。現在はフレッシュハウス本社における営業戦略室の室長として、大規模リフォームから通常のリフォーム物件まで幅広く対応中。

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