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外壁塗装後に起こる「ピンホール」とは?
外壁塗装後に起こる「ピンホール」とは、塗装後の外壁を見ると約1mm~約3mmほどの気泡がつぶれているような穴のことを言います。
ピンホールを近くで見ると、塗膜面に針でつついたような穴が開いているのがわかります。数個程度なら問題はないのですが、外壁に密集していて穴の数も多いようなら注意が必要です。
ピンホールを放置すると起こるトラブル
ピンホールを放置すると、穴の中に雨水などが侵入し塗膜の裏側に水が入り込んでいきます。このような状態が続くと塗膜が剥がれやすくなり、外壁の塗膜としての機能が失われてしまう恐れがあります。
ピンホールが起こる原因
ピンホールの原因として、外壁塗装時の施工不良が原因であると言われています。では、ピンホールが起こる原因として具体的にどのようなことがあるのか見ていきましょう。
気温の影響
気温がピンホールを発生させる原因となる場合があります。外壁塗装の際に気温が5度以下だった場合、塗料が乾燥しにくくピンホールが発生しやすくなると言われています。
塗料の乾燥時間の不足
外壁塗料は下塗りや中塗り後、しっかり乾燥させなければなりません。乾燥時間が足りない場合、表面だけ乾燥し内側が乾いていない状態になるため、内側の気泡が遅れて抜けピンホールが発生しやすくなります。
洗浄や下地処理不足
外壁塗装をする前に高圧洗浄機でしっかりゴミや汚れを落としたり、ひび割れや凹凸などの下地処理をしなかった場合、空気が溜まりやすい「巣穴」が発生しやすくなります。
塗料の厚塗り
大量の塗料を一度に塗装した場合、厚くなった塗料の内部が乾いていない状態になり、重ね塗りの乾燥不足のようにピンホールが発生しやすくなります。
エアスプレーの圧力不足
通常、外壁塗装の際はローラーやハケ、スプレーガンなどの道具を使用して塗装していきます。
スプレーガンを使用した場合、スプレーの圧力が不足し塗料の粒子が粗くなってしまうため、巣穴ができ塗膜にピンホールが発生する可能性があります。
塗料の使用ミス
塗料メーカーが定めた使用方法をきちんと守らないことで施工不良が起き、ピンホールの原因となります。
ローラーやハケによる空気混入
粘度が高い塗料をローラーやハケを使って塗装するとき、塗料の粘性でローラーやハケの毛や糸が引っ張られてしまい、塗膜に空気が混入して巣穴ができ、ピンホールになる恐れがあります。
ピンホールの対処法は?
外壁塗装後にピンホールを見つけてしまった場合、どのような対処をすればいいのでしょうか。
早急に施工業者へ連絡する
まず、外壁塗装後にピンホールを見つけたら、早急に施工業者に連絡します。
事前にどのような契約を結んでいるかによって異なりますが、外壁塗装業者の施工に落ち度があったと判断された場合、無償で補修工事をしてくれるでしょう。
ピンホールが小さく数が少ない場合は、表面を研磨し再塗装をすることできれいにすることができます。
しかし、ピンホールの数が多く密集している場合は、塗装済みの塗膜を剥がし再塗装をするという大規模な工事になる恐れがあります。
外壁塗装のピンホールの手直し方法は?
外壁塗装時の施工不良が原因と言われるピンホールですが、手直しすることはできないのでしょうか。
まずは施工業者に連絡を
ピンホールは、外壁塗装後、遅くても1週間~10日までに発生します。ピンホールを見つけたら、その大小に関係なく、まずは工事をした施工業者に連絡をしてください。
そして、施工業者と一緒にピンホールの状況を確認して、適切な処理をしてもらいましょう。
一般的には再塗装で対応可能
一般的によくある小さなプツプツのピンホールが発生していた場合は、ピンホールのある塗膜の上から再度塗装をすることで、ピンホールを解消することが可能です。
大きめのピンホールがある場合は、下地部分に微弾性のフィラーなどを塗布した後、再度塗装をします。
状態が悪いと再施工する場合も
あまりにもピンホールが多く、ひどい状態になっている場合は、手直ししてもキリがありません。せっかく工事した塗膜をきれいに取り除いてから、再度塗装工事をしなければなりません。
念のために保証書の確認を
ピンホールの状態によっては、大掛かりな塗装工事が必要になるかもしれません。
施工不良が原因とは言え、しっかりと施工した塗装業者に対応してもらうためには、念のために保証書を確認しておいてください。保証書に記載された補償内容を確認した上で、施工業者に連絡をするとよいでしょう。
DIY補修は難しい
「外壁の小さな穴ならDIYで埋めるなどの補修ができそう」と考えて、塗装や塗料の知識がないままDIYを行うと、外壁の状態がさらに悪くなってしまう可能性があります。
ピンホールは小さな穴ですが、原因がどこにあるのかによって対処の仕方は変わるので、埋めるなどの補修は、経験や知識が豊富なプロに任せる方がいいでしょう。
また、ピンホールの補修をDIYで行ってしまうと、業者の施工が原因であっても、施主の過失になってしまい保証を受けられなくなる場合があります。
したがって、ピンホールを見つけたら自己判断で埋めるなどの補修をするのではなく外壁塗装を行った業者に連絡するようにしましょう。
外壁塗装のピンホールを防ぐ対策
では、外壁塗装のピンホールを防ぐためにはどのような対策が必要なのでしょうか。
ピンホールが発生しやすい塗料を避ける
どの塗料を使うかによってもピンホールの対策をすることができます。ピンホールが発生しやすい塗料としにくい塗料をご紹介します。
ピンホールが発生しやすい成分を含む塗料は以下の通りです。
【ピンホールが発生しやすい塗料】
・アミノアルキド樹脂
・ポリウレタン樹脂
・不飽和ポリエステル樹脂 など
次に、ピンホールが発生しにくい塗料は以下の通りです。
【ピンホールが発生しにくい塗料】
・油ペイント
・カシュー
・長油性アルキド樹脂 など
ピンホールを防ぐ対策として、外壁に使う塗料について塗装業者と話し合い、ピンホールが発生しにくい塗料などを選ぶといいでしょう。
その他に、セメントや砂などを混ぜたものを吹き付けるモルタル外壁にする場合、仕上げにウレタン塗装を使用することがあります。
ウレタン塗装は弾性が強い塗料ですが、水分の分量が適切でないと炭酸ガスが発生します。この炭酸ガスの気泡によってピンホールが出来てしまう可能性があります。
また、モルタル外壁を吹き付ける作業のときに均一になるように塗装しないと厚みができ、乾燥不良でピンホールの原因になることがあります。
モルタル外壁やウレタン塗装を希望する場合は技術力のある施工会社を選びましょう。
外壁塗装のピンホールとその他の施工不良の違いは?
外壁塗装の施工不良が原因となる不具合には、ピンホール以外にもさまざまなものがあります。ピンホールは、塗料の乾燥不足、下地処理不足、塗料の厚塗りなど、塗装時の処理が原因で発生します。
では、その他の施工不良は、何が原因で発生するのでしょうか。
ツヤ引け
「ツヤ引け」とは、塗装後、通常より早く光沢が落ちてしまうことを言います。品質が悪いシンナーを使用する、塗料の撹拌が足りない、シンナーの希釈比が不適切、塗料の厚塗り、塗料の乾燥不足の状態で上塗りするなどが原因で発生します。
ふくれ
「ふくれ」とは、塗膜が膨れ上がった状態のことを言います。塗装した後、数カ月経過してから発生することがあります。塗装工事の各工程における清掃不足、耐水性や密着性が良くない下塗り塗料・上塗り塗料の使用、水分を含んだ状態で塗装したことなどが原因で発生します。
はがれ
「はがれ」は、塗装工事した塗膜が剥がれてしまう状態のことです。塗装後数カ月で発生する場合、塗装前の清掃や脱脂不足、下地の乾燥が不十分、下塗り素材の選定ミスによる塗膜の密着不足などが原因と言えます。
チョーキング
「チョーキング」とは、塗膜内の顔料が粉となって塗装の表面に出てくることを言います。耐候性が低い塗料を使用、二液型の塗料で硬化剤の配分誤りなどが原因で発生します。
外壁塗装は適切な業者選びが大切
外壁塗装で一番大切なのは、信頼できる外壁塗装業者を探すことです。
業者選びで予算を考慮することはとても大事ですが、安いからと言って内容を確認せず値段だけで決めてしまうと、作業の良し悪しに影響が出てしまう可能性があります。
特に、ピンホールは外壁塗装時の施工不良によって発生することが多いため、外壁塗装を熟知した経験豊富な業者を選ぶ必要があります。
見積もりを依頼したら、塗料や工程などの詳細が書かれているかや、しっかり洗浄をしてから塗装に入るかなどを確認した上で契約するようにしましょう。
また、万が一ピンホールが発生してしまった場合に備えて、無償保証のアフターサービスが整っている業者を選ぶといいでしょう。
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