外壁塗装・防水工事の種類と耐用年数|劣化サインと補修のタイミング

外壁塗装・防水工事メンテナンス完全ガイドのサムネイル。左に劣化してひび割れた外壁と「劣化サイン放置は危険!」の文字、中央に塗装とコーキング作業をする職人、右にきれいにリフォームされた住宅と「種類・耐用年数・補修時期を解説!」の文字が配置されている。

住宅の外装はさまざまな素材を組み合わせて作られており、素材の違いによってどうしてもその接合部には隙間が生まれてしまいます。 新築時にはあらかじめ防水が施されているのですが、経年劣化によって防水性能が低下するため、定期的なメンテナンスや再塗装リフォームが必要になります。


この記事では、外壁の劣化サインの見極め方や、主な塗料・防水工事の種類とそれぞれの耐用年数について解説します。

2025年12月22日更新

外壁を防水メンテナンスしないと、どんな被害が起こる?

外壁の防水対策をしないままでいると、外壁だけでなく、その内部にまで被害が及ぶ可能性があります。

建物内部の腐食

外壁のヒビなどから雨水が侵入し、建物内部にまで雨漏りしてしまうと、鉄筋は水によってサビやすくなり、木造の場合は木の柱が腐りやすくなる原因となってしまいます。 鉄筋や柱がもろくなると、建築物全体の強度が弱まり、耐震性も低下してしまうでしょう。

コンクリートの劣化と剥落

コンクリートの破損が起こると、外壁がひび割れるだけでなく、剥がれ落ちてしまう恐れがあります。最悪の場合、剥落した外壁が通行人に怪我をさせてしまうこともあります。 また、コンクリート打ちっぱなしのような外壁の場合、外壁から水や二酸化炭素が浸透し、コンクリートが「中性化」する恐れがあります。中性化が起こると、内部の鉄筋まで腐食する原因となります。

白アリや断熱性能の低下

結露や雨漏りは白アリを引き寄せたり、断熱材の機能を低下させることもあります。 建物の強度を長く保つためにも、外壁を防水にする手入れが重要なのです。

塗り替え時期の目安!外壁劣化の特徴

外壁の防水効果は、環境によって左右されますが、一般的には7~10年と言われています。 外壁に現れる劣化症状について、前期、中期、後期にわけて説明いたします。

前期(1年~3年):色褪せ

前期では直射日光や雨風の影響を受け、塗装された面の樹脂が剥げてきてしまい、外壁の光沢の低下、外壁の色が褪せてくるといった症状が生じてきます。 基本的にこの症状があらわれている段階ではまだ塗装修理をする必要はありません。「外壁が傷んできているな」と認識する程度でよいと思います。 ただ、外壁面の向きや環境によっては、塗装後1年でも苔(コケ)の発生が見受けられる場合があります。放置すると塗装面劣化を促進させますので早急の処置が必要です。

中期(3年~6年):チョーキング現象

中期では引き続き外壁樹脂の劣化が起こり続け、外壁塗装の表面がだんだんと剥げてきます。 実際に壁を触って粉が手につくようであれば中期に入ったといえます。粉がつくようになることを「チョーキング現象」といいます。 この状態を放置していくと壁にひびが入ってしまったりカビが発生したりするため、業者に相談をするとよいでしょう。

後期(6年~10年):クラック(ひび割れ)

後期では外壁にクラックと呼ばれるひびが入り、塗装が完全にはがれてしまっている状態になります。この状態では防水機能も無に等しくなります。 さらに放置を続けてしまうと家の倒壊につながります。後期段階での修理は基本的に金額が高くなってしまう傾向にあるので、早急に外壁修理を行う必要があります。

【外壁用】塗料の種類と耐用年数

外壁塗装リフォームで使用される塗料には多くの種類があり、耐用年数や特徴が異なります。代表的な塗料を比較してみましょう。

塗料の種類耐用年数特徴
アクリル系4〜7年最もグレードが低い塗料
耐久性が低い
近年はあまり使用されない
ウレタン系6〜10年塗膜が柔らかい
雨樋など付帯部分に使用される
外壁での使用は減っている。
シリコン系8〜15年最もよく使用される塗料
価格と耐久性のバランス
ラジカル制御系8〜15年近年注目のハイブリッド塗料
太陽光の劣化因子を制御
長持ち
光触媒10〜15年太陽光で汚れを分解
自浄作用や空気清浄効果
単価が高い
施工業者が限られる
ピュアアクリル12〜15年耐候性を極限まで高めた塗料
伸縮性が高い
国内メーカー品が少ない
フッ素系15〜20年シリコンより上位グレード
高価
耐久性・防汚性が非常に高い
酸性雨にも強い。
遮熱系15〜20年太陽光の熱を遮断し
室内の冷房効率を高める
汚れがつくと効果が落ちる
無機系15〜20年ガラスや石など無機物を配合
フッ素より耐久性が高い
最高クラスの塗料

【ベランダ・屋上用】防水工事の種類

ベランダ、バルコニー、陸屋根(平らな屋根)などには、外壁の「塗装」とは異なる「防水工事」が施されています。これも定期的なメンテナンスが必要です。

防水工事の種類耐用年数(目安)特徴
ウレタン防水10〜12年複雑な形状でも施工可能
屋上やベランダで多用
FRP防水7〜10年強靭かつ軽量
紫外線に弱い
シート防水10〜12年工期が短く頑丈
複雑な形状には不向き
アスファルト防水15〜20年道路と同じ材料
耐久性は非常に高い

ウレタン防水

ウレタン防水とは、液状のウレタン樹脂を塗布して硬化させたもので、ゴム状で弾力のある防水膜により防水します。 塗装と同様に施工することができ、複雑な形状の箇所や狭い箇所でも問題なく施工できるというメリットがあります。屋上やベランダ防水にも多用される強靭な防水性能があります。

FRP防水

FRP防水とは、ガラス繊維製のシートに樹脂を塗って施工する防水工事です。5つの防水層で形成される防水方法です。 完成後はガラス繊維で強化されたプラスチックとなるため、耐久性が高く軽量という特徴があります。また、定期的にトップコートを塗布することで再施工までの期間を延ばすことができ、長期的なコストパフォーマンスに優れている点もメリットです。 ただし、FRP防水は紫外線で劣化するため、もしトップコートの再塗装を怠ると、一気に防水性が低下してしまう可能性があります。

シート防水

シート防水とは塩ビやゴムでできているシートを貼り付けた防水方法です。 施工の際には下地に接着剤を塗って貼り付けていくため、工期が短く、防水シート自体も頑丈に作られているため、ある程度の重量物が乗っても防水層が剥がれにくくなっています。 一般的にはビルの屋上など広面積で作業スペースが確保しやすい箇所に用いられている防水方法です。

アスファルト防水

アスファルト防水とは、コールタールを染みこませたシートを加熱して貼り付ける防水方法です。 道路で使用されているアスファルトと同じ材料を使用するため、耐久性が高いのが特徴ですが、施工後の重量がやや重く、施工時には臭いが発生します。 近年では加熱不要の材料も開発されていますが、重量の問題から一般家庭に使用されることはあまりありません。

外壁タイルの防水メンテナンスについて

外壁 防水 安い

タイルの外壁は基本的には雨漏りに強い外壁と言われており、外壁塗装の必要のない材料と考えがちです。 しかし、経年劣化や建物の振動などによりタイルにクラックが生じたり、浮きが生じたりします。さらに、タイル目地のモルタルやコーキング部分にも欠損が生じることがあります。

このような状況が生じると雨漏りが生じ、下地のコンクリート部分を傷めていきます。また雨漏りによりタイルが浮き、剥落してしまうこともあります。

外壁タイル防水工事の施工について

タイルの防水工事では、防水工事専用の塗料を使用します。タイルに透明塗膜を形成して防水膜を作ります。 また浸透性の高い塗料もあり、モルタル目地に浸透させることでより強い透明塗膜を形成させることもできます。

  • 施工の順序: シーラー塗り、1回目塗り、2回目塗りの合計3回塗りが一般的です。

防水工事によってタイルの剥落事故などを予防できるので、外壁タイルの防水工事はとても大切な工事と言えます。

シーリング(コーキング)の劣化にも注意

外壁の継ぎ目部分に使われている、コーキングという樹脂のひび割れから、雨水などが外壁材の深部に浸透してくることがあります。 箇所にもよりますが、紫外線などの影響によってシーリングが痩せたり、割れたりすることで防水性、伸縮性を失ってしまい、約5年ほどで劣化が始まってしまいます。

工事課程

  1. 既存のシーリングを撤去
  2. 撤去した箇所を清掃
  3. 準備材を塗る
  4. 新しいシーリング材でボードとボードの間を埋める
  5. シーリング材を押さえて仕上げる

まとめ

雨漏りや水漏れは外壁塗装リフォームで補修できます。 外壁の防水対策は、建物の状態を良好なまま保ち、長寿命を保つ上で非常に重要です。

外壁を防水に工事するタイミングは、10年ごとが目安となります。しかし、建物の状態によって異なり、雨や雪が多い地域については、建物の被害を抑えるために早めの対策が必要となってきます。 劣化が目に見えなくても、定期的に業者による診断をしてもらうことをおすすめします。

防水シートの張り方や構造についてはこちら

防水リフォームの費用相場や業者選びについてはこちら

リフォーム費用すぐわかる!
LINE 友達追加
リフォーム費用すぐわかる!
【お住まい周辺】
無料一括最大3社
リフォーム見積もりをする