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外構コンクリートのひび割れにおける保証期間と対象範囲
外構工事の保証内容は、ハウスメーカーや外構専門業者との契約内容によって異なりますが、業界における一般的な「基準」が存在します。
保証期間は「引き渡しから1年〜2年」が一般的
土間コンクリートやブロック塀などの外構工事における保証期間は、**「引き渡し日から1年〜2年」**と設定されていることが大半です。
建物の構造躯体(柱や基礎など)は法律で10年間の保証が義務付けられていますが、外構部分はそれに該当しないため、比較的短い期間設定となっています。まずは手元の契約書や保証書を確認し、期限内であるかを確認してください。
保証対象となるのは「構造クラック」
すべてのひび割れが直してもらえるわけではありません。一般的に保証の対象となるのは、強度や安全性に影響を及ぼす「構造クラック(貫通クラック)」と呼ばれるものです。

建物の構造に欠陥として生じているクラックは、構造クラックと呼ばれます。
具体的な判断基準として、以下の数値が目安にされます。
- ひび割れの幅が0.3mm以上ある(名刺が入る程度)
- ひび割れの深さが0.5mm以上ある(表面だけでなく深く割れている)
- コンクリートが沈下・隆起して段差ができている
これらに該当する場合は施工不良や地盤の問題が疑われるため、保証期間内であれば無償で補修(充填や打ち替え)を行ってもらえる可能性が高いでしょう。
保証対象外になりやすい「ヘアクラック」とコンクリートの特性
トラブルになりやすいのが、髪の毛のように細い「ヘアクラック」です。これらは多くの場合、免責事項(保証の対象外)として扱われます。
幅0.3mm未満のひび割れは「コンクリートの特性」
コンクリートは、水分が抜けて乾燥する過程でわずかに収縮する性質を持っています。そのため、施工が適切であっても、環境や気温の変化によって表面に薄いひび割れ(ヘアクラック)が入ることは、物理的に避けられません。
このレベルのひび割れは強度に影響がないため、多くの業者の保証約款では「コンクリートの特性による免責事項」として記載されています。
ヘアクラックと構造クラックの違い
ご自宅のコンクリートのひび割れが保証対象になりそうか、以下の表で整理します。
| 項目 | ヘアクラック (対象外の傾向) | 構造クラック (対象の可能性大) |
| 見た目 | 髪の毛ほどの細い線 | 明らかに隙間が空いている |
| 幅の目安 | 0.3mm未満 (名刺が入らない) | 0.3mm以上 (名刺が入る) |
| 原因 | 乾燥収縮 気温変化 | 地盤沈下 鉄筋不足 撹拌不良 |
| リスク | 美観の問題のみ (強度は安全) | 雨水が侵入し、 鉄筋が錆びるリスク |
| 対応 | 経過観察 (補修は有償) | 樹脂注入やVカット補修 |
外構のひび割れが保証期間内でも有償対応になるケース
たとえ大きなひび割れであっても、その原因によってはコンクリートの保証が適用されない場合があります。
自然災害や不可抗力によるもの
地震、台風、洪水などの自然災害によって地盤が動き、コンクリートが割れた場合は、施工不良ではないため保証対象外となります。
重量の想定を超えた使用
一般的な乗用車用の駐車場として施工された土間コンクリートに、大型トラックや重機などの重量車両を乗り入れて割れた場合も、使用者の過失とみなされ保証されません。
外構コンクリートにひび割れを見つけたときの保証申請のポイント
もしひび割れを見つけたら、自分で判断せずに施工業者へ連絡することをおすすめします。たとえ保証対象外のヘアクラックであっても、プロに見てもらうことで安心感が得られるからです。
自分で幅を計測し、写真を撮っておく
連絡をする前に、ホームセンターなどで売っている「クラックスケール」や定規を当てて写真を撮っておきましょう。「いつから」「どのくらいの大きさの」ひび割れがあるかを記録しておくことで、業者との話し合いがスムーズになります。
補修跡が目立つリスクも理解する
構造クラックであってもヘアクラックであっても、ひび割れを補修すると「補修跡(ミミズ腫れのような跡)」が残ります。
完全に元通りにするにはコンクリートをすべて壊して打ち直すしかありませんが、一部のひび割れだけで全面打ち直しが認められるケースは稀です。機能回復のための補修になることをあらかじめ理解しておきましょう。
まとめ:外構コンクリートのひび割れは幅0.3mmが保証の分かれ目
外構コンクリートのひび割れ保証は、「幅0.3mm以上か未満か」という基準が非常に重要です。
- 幅0.3mm以上(深いひび割れ):構造上の問題があるため、保証期間内(1〜2年)なら無償修理を依頼すべき
- 幅0.3mm未満(ヘアクラック):コンクリートの性質上避けられないため、基本的には保証対象外
気になるひび割れがある場合は、保証期間が切れる前に一度施工業者に点検を依頼し、そのひび割れが進行性のものかどうかを診断してもらいましょう。

















