2024年10月11日更新

監修記事

フロアコーティングは必要ないって本当?メリット・デメリットを解説

「フロアコーティングが必要か知りたい」「フロアーコーティングの費用相場は?」こういった悩みを持っている方も少なくないでしょう。
本記事では、フロアコーティングの必要性やメリット・デメリット、費用相場を解説しています。
また、自分で施工できるかどうかやコーティング剤の種類についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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フロアコーティングの役割と必要性

出典:グッドライフ-グッドライフコート 光

フロアコーティングとは、フローリングを傷や汚れから保護する専用の塗料です。
ワックスよりも耐久性に優れているのが特徴で、ワックスのようにこまめな塗り直しを必要としません。

フローリングは水に弱いため、劣化を防ぐにはフロアコーティングが効果的です。

コーティングがないフローリングは水が入り込みやすく、黒ずみやカビが発生しやすくなります。

また、経年とともにひび割れや変色も起きてしまい、フローリングを長持ちさせられません。

フロアコーティングを施すと、耐久性が上がるのはもちろん、耐水性・耐薬品性・防滑性などの効果も得られます。

そのため、フローリングを水拭きしたりアルコールで掃除したりすることが可能です。

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フロアコーティングのメリット・デメリット

フロアコーティングの施工を検討している方へ向けて、メリット・デメリットを紹介します。
メリット・デメリットを把握して、後悔のないリフォームを行いましょう。

フロアコーティングのメリット

フロアコーティングを施工するメリットは以下の通りです。

見た目が美しくなる

フロアコーティングを施すと、フローリングの見た目がより美しくなります
フローリングに高級感が生まれるため、来客が多い方や洗練された空間を好む方におすすめです。

仕上がりの質感はツヤとマットがあり、選ぶコーティングの種類によって変化します。

汚れにくく手入れが簡単

フロアコーティングを施工すると、床に汚れが付きにくくなるのもメリットです。
汚れが付いてしまっても簡単に拭き取れるためお手入れが楽になります。

小さい子供がいる家庭は食べ物や飲み物をこぼしてしまっても、汚れをきれいに落とせるのが嬉しいポイントです。

油汚れに強いフロアコーティングを選べば、油性マジックで子供が落書きしてしまってもスムーズに落とせます。

傷付きにくくなる

フロアコーティングで床を保護することで、フローリングが傷付きにくくなり、きれいな状態を長く保てます
ペットを飼っている家庭は、ペットが引っ掻いたり走り回ったりして傷付くのを防げるのがメリットです。

日常生活の中で防ぎきれない細かい傷も、フロアコーティングがあれば防げるようになります。

床が長持ちする

フロアコーティングにより床の耐水性が高まると、湿気によるカビの発生が抑えられ、床を長持ちさせられます。

紫外線によるダメージを防ぐことで、色あせや劣化を防げるのもメリットです。

とくに耐用年数が長いコーティング剤は、こまめな塗り替えや張替えも必要なくフローリングを長期にわたって保護できます。

フロアコーティングのデメリット

フロアコーティングを施工するデメリットは以下の通りです。

初期費用がかかる

フロアコーティングは安いコーティング剤でも10万円以上し、高品質のコーティング剤は40万円以上かかるので、費用をできるだけ抑えたい場合には適しません。

もし相場よりもかなり安く施工できる業者に依頼した場合、仕上がりの質が悪く後悔するケースもあるので注意しましょう。

臭いが強い薬剤もある

使用するコーティング剤によっては、液剤の臭いが強かったり、施工時に臭いが発生したりします。

とくにUVコーティングは、液剤を硬化する際にUV照射器で紫外線を照射するため、独特な臭いが発生します。

シリコンコーティングもやや強い臭いを発しますが、ガラスコーティングはほぼ臭いがありません。
臭いがしないフロアコーティングを選びたい方には、ガラスコーティングがおすすめです。

ただし、UVコーティングの臭いも施工してから1週間ほど経てば収まるため、一時的なものと考えてよいでしょう。

フローリングの見た目が変わる

フロアコーティングの施工前と施工後では、床の見た目が変化します。

仕上がりの質感をツヤにするかマットにするかは選べますが、床本来の風合いが失われるのをデメリットに感じる方もいるでしょう。

イメージと異なった仕上がりになるのを防ぐためにも、あらかじめ使用するコーティング剤の特徴を確認しておくのが大切です。

施工後は簡単に剥がせない

フロアコーティングは一度施工したら、簡単には剝がせなくなります

仕上がりがイメージと違っても、すぐに元へ戻すことはできないため注意しましょう。

どうしてもフロアコーティングを剥がしたい場合、業者に剥離を依頼することもできますが、フローリングの張替えと同等かそれ以上の費用がかかってしまいます。

費用の面から考えても、フロアコーティングを剥がすのはおすすめできません。

施工時と施工後は部屋を使えない

新築の住まいではなくすでに住んでいる部屋へフロアコーティングを行う場合、家具や荷物をすべて部屋から出さなくてはなりません。

施工後もコーティング剤が乾くまでの数時間から数日間は、部屋に入れないので注意しましょう。
荷物の移動先や生活する場所などを考慮して、計画的にリフォームする必要があります。

新築の場合は入居する前に施工するので、こういったデメリットはとくにありません。

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フロアコーティング剤の種類

出典:グッドライフ-グッドライフコート ナノ

フロアコーティグはコーティング剤の種類によって、性能の高さや特徴が異なります。
以下は、フロアコーティングの性能を種類別に比較した表です。

耐傷
性能
耐水
性能
滑り止め
性能
耐薬品
性能
UVコーティング
ガラスコーティング
シリコンコーティング
水性ウレタンコーティング
水性アクリルコーティング
フロアコーティング剤ごとの性能の違い

UVコーティング

耐用年数20~30年

UVコーティングは耐久性に優れており、摩擦や熱にも強いのが特徴です。
フローリングにUV塗料を塗布し、紫外線を照射して硬化させます。

自然乾燥で硬化させるタイプではないため、施工期間が短く即日で仕上がるのがメリットです。
ただし、施工に手間がかかるため、他のコーティング剤よりも施工費用は高くなります。

一般的なUVコーティングは、強い光沢のある仕上がりになるため、フローリングにツヤを出したい方や部屋の中を明るく見せたい方におすすめです。

塗膜に厚みがあり滑りにくいため、お年寄りや小さな子供、ペットが住む環境にも適しています。

ガラスコーティング

耐用年数20~30年

ガラスコーティングは無機系のガラス素材で作られており、変色や劣化が起きにくいコーティング剤です。
フロアコーティングの中では、比較的新しい種類でもあります。

UVコーティングと同様に高い耐久性を持ち、UVコーティングよりも施工しやすいのがメリットです。

硬度が高いコーティング剤を薄く塗布するため、光沢の少ないマットな仕上がりになります。
床本来の風合いを大切にしたい方や、マットな仕上がりを好む方におすすめです。

シリコンコーティング

耐用年数10~20年

シリコンコーティングは古くから使われているコーティング剤です。

UVコーティングやガラスコーティングよりも耐久性は劣りますが、安価に施工でき、また滑りにくいというメリットがあります。

シリコンコーティングのデメリットは、素材の性質上時間が経つと黄ばんでくる点です。
施工してすぐはUVコーティングのような光沢感を得られますが、傷付きやすく徐々に光沢感が薄れていきます。 

一度施工したら剥がせないため、劣化して塗り替える際はそのまま塗り重ねるしかありません。
補修のしにくさから、取り扱う業者は減ってきています。

ワックスよりも傷付きにくいコーティング剤を選びたい方や、費用を抑えて施工したい方におすすめです。

水性ウレタンコーティング

耐用年数3~5年

水性ウレタンコーティングはその名の通り、水性のウレタン樹脂を使用したコーティング剤です。
低コストで施工でき、耐水性があるため水拭きで掃除もできます

耐用年数は短いですが、他のフロアコーティングと違い剥離や塗り替えが可能なため、劣化したら再施工が可能です。

ただし、剥離の際にフローリングへ負荷がかかる懸念点もあります。

耐薬品性は低いため、掃除する際はアルコールを使用しないように気を付けましょう。

水性アクリルコーティング

耐用年数6か月~2年

水性アクリルコーティングはワックスと同じ成分でできており、1~2年ごとに塗り替えが必要なコーティング剤です。

他のフロアコーティングよりも耐久性が低く、傷付きやすい傾向にあります。

耐薬品性がないためアルコールを使用した掃除はできません。また、耐水性にも劣るため、掃除する際は水拭きしないように気を付けましょう。

コーティングでフローリングに汚れが直接付くのは防げますが、塗膜には汚れが蓄積していきます。
そのため、汚れが付きにくい他の種類と比べて、床を衛生的に保つのは難しいです。

塗り直しの手間や床を衛生的に保ちにくいことから、選ばれるケースは減ってきています。

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フロアコーティングの費用相場

出典:写真AC
種類費用相場
(1m2あたり)
UVコーティング4.5千~5千円
ガラスコーティング3.5千~5千円
シリコンコーティング約3千円
水性ウレタンコーティング約1.5千円
水性アクリルコーティング約千円
フロアコーティングの種類ごとの費用相場

各種フロアコーティングの費用相場は上記の通りです。

性能が高いUVコーティングやガラスコーティングは、フロアコーティングの中でも高価格帯です。

反対に耐用年数が低い水性ウレタンコーティングや水性アクリルコーティングは、比較的安価に施工できます。

費用だけ見て安いコーティング剤を選ぶと、短期間で再びリフォームが必要になる可能性もあるので気を付けましょう。

耐用年数や耐久性もあわせて検討すると、長い目で見たときにコストパフォーマンスの高い施工が実現します。

>>フローリングの張り替えにかかる費用はこの記事で紹介!

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ライフスタイルに合わせたコーティング剤の選び方

それぞれ家庭のライフスタイルによって、適したコーティング剤は異なります。
小さい子供やペットがいる家庭におすすめのコーティング剤を紹介するので、参考にしてみてください。

小さい子供がいる家庭におすすめのコーティング剤

小さい子供がいる家庭には、子供が遊んでも傷付きにくいガラスコーティングがおすすめです。

子供がおもちゃを落としたり引きずったりしたときに、床が傷付くのを防げます。

ガラスコーティングは光沢感が少ないため、万が一傷付いてしまっても目立ちにくいのがメリットです。

ペットがいる家庭におすすめのコーティング剤

ペットがいる家庭には、ペットが走ったり飛び跳ねたりしても滑りにくい、UVコーティングまたはシリコンコーティングがおすすめです。

耐薬品性の強いUVコーティングなら、ペットが粗相してしまった際にもアルコールで掃除できます。

シリコンコーティングはUVコーティングよりも費用を抑えられますが、耐久性があまり高くなく、経年とともに黄変や部分剥離が起こります。

そのため、長期的に床を保護したい場合はUVコーティングがおすすめです。

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フロアコーティングは自分で施工できる?

フロアコーティングは施工費用が高いため、自分で施工して費用を抑えようと考える方もいるでしょう。

どうしてもDIYしたい場合はガラスコーティングで施工できますが、ムラができやすく時間もかかるので多くの労力が必要になります。

失敗するとひび割れや剥離が起きてしまうため、きれいな仕上がりを求める方は専門の業者へ依頼するのが安心です。

専門の機材を使用するUVコーティングは、DIYでは施工できないので把握しておきましょう。

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フロアコーティングの費用を抑えるコツ

工夫次第ではフロアーコーティングの費用を抑えることもできます。
費用が高くフロアコーティングの施工に踏み切れないときは、以下の方法を検討してみてください。

新築の住まいに施工する

フロアコーティングを施工するタイミングは、新築の時期に施工するのがおすすめです。

新築の床に施工する場合は、既存のコーティングを剥がしたり補修したりする作業がなく、その分費用を抑えられます。

室内の家具を移動させる費用や手間もかかりません。

新築時のきれいな床を長く保てるメリットもあるので、新しく住まいを購入する際は入居前にフロアコーティングを検討してみてください。

傷が付きやすい部屋のみに施工する

住まい全体の施工ではなく、玄関周りやリビングなど使用頻度の高い箇所にのみ施工するのも1つの方法です。
フロアコーティングを施す面積が少なくなるため、施工費用を抑えられます。

施工中は施工しない部屋に家具を移動できるため、家具の置き場所にも困りません。

複数の業者に見積もりを依頼する

フロアコーティングの業者を選ぶ際には、複数の業者から見積もりを取りましょう
相見積もりを取ると相場がわかり、不当に高い業者へ依頼してしまうのを避けられます。

ハピすむでは、複数の業者から無料で見積もりを取れます。

業者選びに迷っている方や信頼できる業者を探している方は、ぜひ下のフォームよりハピすむのサービスを利用してみてください。

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施工後のメンテナンス方法と注意点

出典:写真AC

フロアコーティングの施工後は、メンテナンス方法に気を配ることでより床を長持ちさせられます。

誤ったメンテナンス方法でお手入れすると、劣化を早めてしまう恐れがあるので注意しましょう。

雑巾掛けで汚れを拭き取る

フロアコーティングのお手入れは、基本的にから拭きで大丈夫です。日常生活で付いた軽い汚れは、濡らした雑巾で水拭きすると落とせます。

落としにくい汚れが付いてしまった際は、中性洗剤やアルコールを含んだ雑巾で拭き取りましょう。

ただし、コーティング剤の種類によっては耐水性や耐薬品性が低いタイプもあるため、性能を確認しておくと安心です。

掃除機やクイックルワイパーでほこりやゴミを取る

雑巾で拭き取りにくいほこりやゴミは、掃除機やドライタイプのクイックルワイパーを使用します。

掃除機を使う際は必ずブラシ機能をオフにして、ゴミやほこりを吸い取りましょう。
ブラシ機能をオンにしたままだと、床を傷つける恐れがあります。

ワイヤレスではなくコード付きの掃除機を使う場合は、本体を移動させる際に床を傷つけないよう注意してください。

フロアコーティングの上にワックスはかけない

フロアコーティングの施工後は、ワックスをかける必要がありません。
フロアコーティングの表面にワックスを塗っても、ワックスは剥がれてしまいます。

ワックスを塗り替える際に使用する溶剤を塗布すると、フロアコーティングも剥がれてしまうため注意が必要です。

粘着クリーナーやメラミンスピンジは使わない

汚れをさっと取れる粘着クリーナーやメラミンスポンジは、フロアコーティングとの相性が悪いです。

粘着性のコロコロクリーナーやメラミンスポンジで汚れを取ると、フロアコーティングの塗膜まで剥がれてしまうので使わないようにしましょう。

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Q&A フロアコーティングでよくある質問

フロアーコーティングを施工する際のよくある質問を紹介します。

フロアコーティングを施工する人の割合はどのくらい?

住まい全体のうちフロアコーティングを施工した人の割合は2~3割ほどです。
ただし、新築マンションのオプション会やハウスメーカーのオプション販売では、6~7割の人が施工しています。

3LDKのフロアコーティングの相場は?

3LDKの住まいにフロアコーティングを施す際の費用相場は、6~30万円ほどが目安です。

なお、耐久性に優れたUVコーティングやガラスコーティングは、21~30万円ほどで施工できます。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】工藤 あきこ

リフォーム業界出身のママ建築士。
設計事務所でのアシスタントを経て、地場やハウスメーカー系リフォーム会社の営業設計として勤務。水まわりの交換からフルリノベーションまで、幅広いリフォームを担当した。2022年、前職までの経験を活かして、建築専門ライターに転身。現在は、記事の監修やブログ「新・リフォームの歩き方」の運営をメインに活動する。

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