目次
ビルトインコンロとはどのようなコンロのことなのか
家庭用のガスコンロには、設置箇所に乗せ、ガスホースを接続するだけで使用できるテーブルコンロと、システムキッチンに埋め込んで設置するビルトインコンロとがあります。
ビルトインコンロは、テーブルコンロと違ってキッチンとコンロの間に隙間ができにくく、汚れが入りにくいというメリットがあるのですが、サイズが決まっているため、交換の際には大きさも考慮しなければいけません。
多少のサイズ違いであればアタッチメントやスペーサーを用いて対処することもできるのですが、システムキッチンの設置場所とコンロのサイズが違いすぎると取り付けができなくなってしまいます。
どうしても既存のビルトインコンロと大きくサイズの違う製品を使いたいという場合には、システムキッチンのリフォームも必要です。
ビルトインコンロはテーブルコンロと違い、設置や施工に制限がありますが、性能面、安全性の面では優れていると言われています。
テーブルコンロとの違いは何か
テーブルコンロの特徴として、工事の必要がない点があります。キッチンの台に備え付ける形になるので手間がかからず便利です。
一人暮らしやアパートで暮らしたことがある人はテーブルコンロを使った経験があるかもしれません。長期間住む予定がない建物ではこのテーブルコンロが使われている可能性が高いでしょう。
購入先として、家電量販店やインターネットで手軽に購入できるのがビルトインコンロに比べて手軽です。
設置についても自分で設置作業を行うことができるので業者に頼らず導入が可能。
ビルトインコンロはテーブルコンロに比べて簡易性、手軽さでは劣ります。しかし、安全性や衛生面を考えると利点になるところが多いのも特長です。
ビルトインコンロをおすすめする理由
ビルトインコンロにはどのような利点やメリットがあるのでしょうか。
おすすめする理由として、以下の3点の利点をあげられます。
- デザイン性が高い
- 安全性が高い
- 隙間や段差がなくなるので掃除がしやすい
ビルトインコンロを導入する際のメリットについて解説します。
デザイン性が高い
ビルトインコンロの特徴として、キッチンとの一体感があるためデザイン性に優れる点があります。台に備え付けるテーブルコンロに比べてより無駄のない洗練された見た目をしているのでスッキリとしたキッチンの印象を与えることができます。
天板が選べるものや、機能性を選べたりなど機能性で選べるのでよりカスタマイズしたい方に向いているでしょう。
安全性が高い
基本的にテーブルコンロに比べてビルトインコンロは安全性が高いと評価されています。理由としてキッチンに内蔵された設計をされているので、地震があった際でも不慮の事故や火災につながりにくいからです。
ビルトインコンロ自体が安全性能を意識した設計をされているため、焦げ付き防止や吹きこぼれによるガスを止める機能、一定時間以上の連続点火をすると自動で消火を行うなど安全性に配慮された機能を有しているのでファミリー向けといえるでしょう。
隙間や段差がなくなるので掃除がしやすい
掃除の面みると、テーブルコンロに比べてビルトインコンロに軍配があがります。
ビルトインコンロは段差や溝が少なく、汚れが溜まりにくい設計をされているのがポイント。
テーブルコンロだと、コンロの下や側面に汚れがたまるので不衛生になりやすく、掃除や衛生面で手間暇がかかります。
ビルトインコンロは天板が備え付けで、拭き上げるだけで汚れを落とすことができるのでより衛生的だと言えるでしょう。
ビルトインコンロの工事費込みの価格は?
ビルトインコンロを購入検討する際、お金がどのくらい必要なのか解説します。
ビルトインコンロ本体は約4万~18万円かかるのが相場で、ビルトインコンロの機能やデザイン、素材によって大きく変動します。
ビルトインコンロは専門の資格がないと備え付けることができないため、工事費用も必要不可欠。取り付け工事費として、約1.3万~1.6万円が目安になります。
安く仕上げると考えても、最低5万以上は設備の導入に費用が掛かることを意識しておきましょう。
ビルトインコンロの購入・導入費用
ビルトインコンロ本体 | 約4万~18万円 |
取り付け工事費 | 約1.3万~1.6万円 |
工事費込みの費用 | 約5万~19万円 |
ビルトインコンロの撤去と交換にかかる費用
既存のビルトインガスコンロを撤去し、新しいものに交換する場合、どのような工事が必要で、どの程度の費用がかかるのでしょうか?
コンロを交換する場合には、まず既存コンロの撤去と処分を行い、費用は約1万円が相場です。
オール電化にリフォームする場合など、ガス配管を閉栓する場合は、配管の撤去とガス栓の撤去で工事費用は約5,000円となります。
交換については、オーブンごと交換するか、オーブンをそのまま残してコンロのみを交換するかによって費用が変わり、コンロのみの交換なら約2万円、オーブンを含める場合は約5万円が相場です。
ビルトインコンロの撤去と交換にかかる費用
既存コンロの撤去と処分費用 | 約1万円 |
ガス配管の閉栓費用 | 約5,000円 |
コンロのみの交換費用 | 約2万円 |
オーブン含めたコンロの交換費用 | 約5万円 |
ビルトインオーブンの撤去にかかる費用
ビルトインコンロの下部にビルトインタイプのオーブンが設置されており、コンロの交換と同時にオーブンを撤去したい場合にはどの程度の費用がかかるのでしょうか?
ビルトインオーブンを撤去して空いた部分に収納庫を設置する場合は、コンロの新設工事及び収納庫の設置工事、ガス配管工事を行います。
費用については合計で約5万円が相場となっており、これはコンロ一体型オーブンの場合でも施工費用はほぼ同じです。
ビルトインオーブン交換の費用
ビルトインオーブンのみを交換する場合の工事費用は約5万円、本体価格はガスのみを使用しているタイプなら約8万円、電子レンジ機能が搭載されたハイブリットタイプは約14万円が相場です。
交換の際には、施工の都合上、上部に設置されているガスコンロを一度撤去する必要があります。
そのため、ガスコンロを同時に交換した場合と作業内容自体は殆ど変わりません。
オーブン交換のみを行ってもガスコンロと同時に行っても施工費用はほぼ同じですので、オーブン交換と同時にガスコンロを交換すれば、工事費用をある程度抑えることができるでしょう。
コンロの天板を交換する場合の費用
ガスコンロの天板が汚れたり、調理器具を落とすなどして破損したりした場合には、天板部分を交換して対処することができます。
天板の交換については、お使いのコンロによって天板の価格が変わりますが、概ね約4万円が相場のようです。
製品によっては天板の固定方法が単純なため、自力での交換が可能となっているものもありますが、分解に知識が必要な製品もありますので、修理の際にはメーカーまたはガス会社に依頼した方が良いでしょう。
ビルトインコンロをDIYで交換、撤去することは可能か?
ビルトインコンロの交換及び撤去費用を節約するために、リフォーム会社ではなくDIYでこれらの工事を行いたいと思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、実はビルトインタイプは交換に資格が必要です。
ビルドインタイプのガスコンロにガス配管を接続する方法は、テーブルコンロのようにコネクタ接続ではなく、ナットが用いられています。
このような接続方法でガス配管を接続する場合、一般財団法人日本ガス機器検査協会が認定している「ガス可とう管接続工事監督者」の資格を持った監督者の下で施工を行わなくてはいけません。
同様にガス栓からコンロまでの配管についても、金属もしくは可とう管を用いて配管を行うよう定められているため、こちらの施工にも同様の資格が必要です。
もし無資格で施工を行い、ガス漏れ事故や火災などを起こしてしまうと、人命にかかわるのはもちろん、火災保険などが適用されない可能性も考えられます。
事故を防ぐためにも、ビルトインコンロの交換、撤去を行う際には、DIYではなく、必ずリフォーム会社などの有資格者に施工を依頼してください。
ビルトインコンロの交換、撤去は何処に依頼すればいい?
ビルトインガスコンロの設置、交換、修理については、基本的にガス会社またはガス機器販売会社に依頼することになります。
交換についてはホームセンターやリフォーム会社などで対応していますので、まずは相談してみると良いでしょう。
修理については、ガス会社またはガス機器の製造元に問い合わせてください。
ビルトインコンロメーカー大手3社の特徴と評判
ビルトインコンロの国内シェアのほとんどは、リンナイ、ノーリツ、パロマの大手3社が占めています。
3社の特徴と評判を解説していきます。
リンナイ
リンナイは、国内のビルトインコンロ業界で高いシェアを誇る人気メーカーです。
『毎日使うキッチンをホッと一息つける癒しの空間に彩りたい。』そんな思いで製品開発を行うリンナイ。
リンナイのビルトインコンロは、自動調理機能のメニューが豊富です。
調理や食材に応じてお好みの温度に火加減を調整してくれる温度調節機能や煮物や煮込み料理に重宝するコンロタイマーなど料理の負担を軽減してくれるのが嬉しいポイント。
また、ほとんどの機種に、地震の揺れを感じたら自動で消化する感震停止機能を搭載しています。
調理機能だけでなく安全性にもこだわりがうかがえます。
さらに、傷がつきにくく変色しにくい高品質のガラストップの天板や、グリルの汚れを大幅に軽減する専用容器を導入して手入れのしやすさも追求しています。
性能にこだわった機種が多くみられ、かつラインナップも豊富なので、理想のビルトインコンロが見つかりやすいでしょう。
ノーリツ
ノーリツはリンナイの次に国内のビルトインコンロのシェアを占めているメーカーです。
会社としてのミッションとして『新しい幸せを、わかすこと。』をコンセプトにその名と通り、温めるということに特化した商品をラインナップ。ビルトインコンロはもちろん、お風呂機材や床暖房など暮らしのインフラ企業として信用を得ています。
ノーリツの強みは、グリルの多彩な自動調理機能です。
基本的な焼き料理のほか、蒸し料理や無水調理、燻製、ノンフライやご飯の炊き上げにも対応しています。
また、独自のコーティングがしてあるガラストップは、親水性コーディングという技術を採用。こげや油汚れがついても水だけ汚れが浮き上がってきれいにできる優れものです。
パロマ
『ガスを通じて、人々に貢献したい』を志しに、1911年から創業した老舗のガス機器企業のパロマ。
パロマは、シェア率でみるとリンナイやノーリツに劣りますが、魅力的な点が多くあります。
例えば、排気口周囲の段差がなくすっきりした天板を導入してデザイン性や清掃性を向上させたり、ほとんどの機種で消し忘れを防止する自動消火機能を標準装備したりと安全性にもこだわりがみられます。
『クレア』ではグリル扉の火傷を低減する『ヒートカットグリル扉』も装備されているので、小さなお子さんが料理に加わっても安心。
コンロの自動調理機能のバリエーションは多くはないものの、グリルでは専用容器を使って、煮る・蒸すなどさまざまな調理が楽しめます。
ビルトインコンロのおすすめ人気機種9選
大手メーカー3社が展開するビルトインコンロの中から、おすすめの人気機種を厳選しました。
特徴や価格帯などとあわせて解説していきます。
専用ココット付属で自動調理機能が充実 リンナイ「デリシア」
リンナイのデリシアは、調理機能や手入れのしやすさ、安全機能などすべての機能が充実しています。
とくに自動調理機能が優秀で、付属のココットプレートを使用すると、いろいろな料理が簡単に作れます。無水料理や80℃の低温調理、コンロの上でも使えるので料理の幅が広がること間違いないなし。
また、ココットプレートは、グリルの庫内の汚れを大幅にカットしてくれます。
リンナイが力を入れて開発をしたモデルなので、専用のデリシアアプリもあります。デリシアの活用方法や家事のサポートまで幅広く行える便利な機能付き。
メーカー希望小売価格(税込) | ¥384,340~ |
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天板材質 | セランガラス |
グリルタイプ | レンジフード連動タイプ |
特徴的な機能 | ・コンロの多彩な自動調理機能 ・スモークオフ機能 ・リンナイ公式アプリ対応 ・ザ・ココット鍋付属 ・イージークリーン機能 |
アプリとの連携など優れた機能を多数搭載 リンナイ「リッセ」
リンナイのリッセは、デリシアより価格を抑えながら、スマートフォンアプリと連携可能な自動調理機能やグリルの煙抑制機能など便利な機能が装備されています。
デリシア同様、汚れが付きにくいセランガラスを天板に使用しており、手入れのしやすさも申し分ないでしょう。
メーカー希望小売価格(税込) | ¥264,440~ |
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天板材質 | セランガラス |
グリルタイプ | レンジフード連動タイプ |
特徴的な機能 | ・グリル調理時の煙抑制機能 ・公式アプリ対応の自動調理機能 ・音声ガイダンス機能 ・遠赤外線バーナー ・焦げつきにくい天板 ・揺れピタ機能(震度4以上で自動消火) |
Wワイド火力や便利機能を搭載 リンナイ「センス」
リンナイのセンスは、ワイド火力バーナーを搭載した高火力モデル。
強火の炒め物から、トロ火での煮込み料理まで自由自在。
左右どちらでのバーナーでも使えるので一気にたくさん作るときに重宝します。
鍋を置くのに適した安定感のあるごとくもあるので大容量の料理をする際にも安心感バッチリ。
デザインはスッキリとした印象でフラット感があります。
万人受けするモデルだといえるでしょう。
メーカー希望小売価格(税込) | ¥183,480~ |
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天板材質 | ガラス |
グリルタイプ | 無水両面焼 |
特徴的な機能 | ・温度調節機能 ・コンロ自動調理機能(湯沸かし・煮物・揚げ物) ・グリル自動調理機能(焼き魚・トースト) |
存在感のあるデザインと本格化高火力 ノーリツ「プラスドゥ」
頑丈な全面ゴトクとステンレストップを備え付けられた本格派の「プラスドゥ」。
豪快に鍋振りしたり、鍋をずらしても安定感のある調理ができます。
最大の特長は、家庭用コンロの中で最大火力とされる4510kcal/hのバーナー。
本格中華やパリッと美味しい揚げ物や炒め物にも最適です。
ダッチオーブン対応のグリルも付いているので焼き・蒸し・煮るの三拍子がオーブン料理として楽しめます。
メーカー希望小売価格(税込) | ¥309,980~ |
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天板材質 | ステンレストップ |
グリルタイプ | 無水両面焼 |
特徴的な機能 | ・プロ仕様の火力 ・安定したゴトク ・優れた清掃性 ・温度調節機能 ・ダッチオーブン対応 |
グリルの形状によって2タイプ展開 ノーリツ「ピアット」
ノーリツのピアットは、グリルの違いによって2タイプ展開されています。
専用容器が付属したマルチグリルタイプは、下火バーナーが容器の温度を感知し火力を調整。自動調理も楽しめます。
一方、焼き網が付属したワイドグリルタイプはグリルの庫内が広々使えるので、大きめの食材の調理に重宝するでしょう。
手入れのしやすさや操作性のよさも考慮されている使い勝手のよいシリーズです。
メーカー希望小売価格(税込) | ¥222,530~ |
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天板材質 | ガラストップ(親水アクアコート) |
グリルタイプ | 無水両面焼 |
特徴的な機能 | ・操作しやすいボタン ・グリルの温度調節機能 ・コンロの温度調節機能 ・湯沸かし機能 ・グリルの清掃機能 |
デザイン性でピカ一 ノーリツ「オルシェ」
高いデザイン性で、GOOD DESIGN AWARD2023を受賞している「オルシェ」。
見た目の美しさだけでなく、それを保ち続けるお手入れの楽さが主婦目線で嬉しいところ。
トッププレートはお好みに合わせて2つのタイプから選べます。
水だけで汚れを落とせる親水アクアコートを備えているのでお手入れ簡単。ラックリングごとくなのでバーナー周りの掃除も楽々です。
さんまもまるごと焼ける専用グリル「ロティプレート」を採用しており、大人数での食事の準備にもうってつけのモデルです。
メーカー希望小売価格(税込) | ¥280,390~ |
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天板材質 | ガラストップ(親水アクアコート) |
グリルタイプ | 無水両面焼 |
特徴的な機能 | ・調理中の温度確認機能 ・調理の記録ができるアプリ機能 ・ダブル温度調節機能 ・焼サポート機能 ・炊飯機能 ・オートグリル機能 ・感震停止機能 |
優れた機能性と安全性が魅力 パロマ「クレア」
パロマのクレアは、食材を直接あぶって調理するための機能や専用のグリルポットで炊飯や煮込み料理が楽しめる自動調理機能を搭載しています。
また、グリルの窓周辺が従来品より熱くなりにくい安心設計のため、小さいお子さんがいるご家庭にもおすすめの機種です。
メーカー希望小売価格(税込) | ¥347,710~ |
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天板材質 | ガラスコート/ガラストップ |
グリルタイプ | 無水両面焼 |
特徴的な機能 | ・鍋なし検知機能 ・感震停止機能 ・グリルの自動調理機能 ・あぶり高温炒め機能 ・グリルのやけど防止機能 |
暮らしに寄り添うビルトインコンロ パロマ「ウィズナ」
一緒に暮らしたくなるようなコンロとして売り出し中の「ウィズナ」。
ひろびろ、すっきりしたトップで清掃性にとても長けています。
大型のグリルを搭載しているのでパーティ料理にもうってつけ。5段階の焼き加減調整機能があるのでお好みに合わせて使うことができます。
スムーススライドレール式グリルを採用しているので、グリルを奥まで引き出せるのが自慢のポイント。作業性にも配慮されたやさしいビルトインコンロです。
メーカー希望小売価格(税込) | ¥228,360~ |
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天板材質 | ガラスコート/ハイパーガラストップ |
グリルタイプ | 無水両面焼 |
特徴的な機能 | ・自動調理ガイド機能(アプリ) ・高温炒め機能 ・コンロ調理タイマー ・温度キープ機能 ・湯沸かし機能 ・煮込み機能 ・遠赤外線グリル |
コストを抑えつつも高いデザイン性を実現 パロマ「ブリリオ」
キッチンの華になるきらめきの大人コンロとして、高いデザイン性が魅力の「ブリリオ」。
パロマのブリリオは、リンナイやノーリツのスタンダードグレードの機種同様、機能はシンプルに抑え、低コストを実現している機種です。
天板のフレームを薄くしてデザイン性を向上させているので、コストを抑えつつも見た目にはこだわりたいという人にぴったりです。
メーカー希望小売価格(税込) | ¥190,960~ |
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天板材質 | ガラスコート/ガラストップ |
グリルタイプ | 無水両面焼 |
特徴的な機能 | ・グリルの自動調理機能(焼き魚) ・煮込み機能 ・炊飯機能 ・湯沸かし機能 ・温度調節機能 ・消し忘れ防止機能 |
ビルトインコンロの選び方のポイント
ビルトインコンロはメーカーや機種によって特徴が異なります。
ビルトインコンロの選び方のポイントを解説していきます。
ガスの種類
ビルトインコンロを選ぶときは、自宅で使っているガスに対応したものを選びましょう。
家庭で使われているガスには都市ガスとプロパンガスがあり、どの機種でもそれぞれのガスに対応した製品が用意されています。
都市ガス用とプロパンガス用のビルトインコンロは内部構造が違うだけで、デザインや機能に違いはありません。
そのため、機種を検討するときは気にする必要がありませんが、購入の際には注意が必要です。
ガスの種類がわからない場合は、コンロやガスメーターに記載されている品番を確認しましょう。
都市ガスなら「12Aまたは13A」プロパンガスなら「LPG」と記載されているので簡単に判断できます。
現在のガスコンロの設置タイプ
ガスコンロの設置タイプによっては、ビルトインコンロが設置できない可能性があるので、最初に確認しておきましょう。
ガスコンロには、ワークトップとコンロが一体になっているビルトインコンロのほか、備え付けのコンロ台にガスコンロを置いて使う据え置きコンロがあります。
現在使用しているコンロがビルトインタイプなら問題なく交換できますが、据え置きコンロからビルトインコンロに交換する場合は、キッチンごと交換する必要があります。
ビルトインガスオーブンの有無
コンロ下にガスオーブンを設置しているときは、ガスオーブンに対応したビルトインコンロを選ぶ必要があります。
また、コンロとオーブンのメーカーが違うとうまく接続できない場合があるので、オーブンのメーカーに合わせた機種を選択しましょう。
ガスオーブンが必要ない場合は、ビルトインコンロを交換するタイミングで撤去工事をすると、コンロとオーブンの接続を考える必要がなくなり、好きなメーカーのビルトインコンロが選べるようになります。
天板のサイズ
ビルトインコンロの天板は、標準サイズの60cmのほか、やや大きめの75cmタイプがあります。
天板が大きくなるとバーナー同士の距離が離れるので、大きな鍋でも調理しやすくなります。
また、3つのバーナーを同時に使うときも、余裕をもって鍋が置けるので使い勝手が向上するでしょう。
ただ、ビルトインコンロの天板が大きくなると調理スペースが圧迫されてしまうので、ワークトップ全体のバランスを考えながら検討するのがおすすめです。
天板の種類
ビルトインコンロの天板の種類は、手入れのしやすさやデザインに関わる重要なパーツです。
素材によって特徴が異なるので、事前に確認しておきましょう。
ビルトインコンロの天板として主に使われている素材は次の3つです。
ガラストップ
ガラストップは、ガラスの透明感があって見た目がきれいなだけでなく、カラーも豊富にそろっているのでデザインのバリエーションが豊富な素材です。
また、こげつきにくく、手入れがしやすいメリットがあります。
価格はやや高価で、ミドルグレードからハイグレードの機種で多く使用されています。
ホーロー
ホーローは金属にガラス質の釉薬を焼き付けたものです。
比較的汚れは落ちやすいですが、ガラストップの清掃性には劣ります。
また、カラーは黒系などシックなものが多いです。
耐久性が高く、価格が抑えやすいことから、コスパを重視したい人におすすめの素材です。
メーカーによってメタルトップと呼ばれることもあります。
ガラスコート
ガラスコートは、ホーローの表面をガラスでコーティングした素材です。
そのため、ガラストップと同様の手入れのしやすさがありつつも、内部がホ―ローなので耐久性はガラストップより優れています。
また、ガラストップよりコストが抑えられるので、手頃な価格帯の機種で使用されることが多くなっています。
バーナーの数
ビルトインコンロのバーナーの数は、3口タイプと2口タイプのものがほとんどです。
現在は3口タイプが主流で、多くの機種が3口タイプとなっています。
そのため、機種を選ぶときの選択肢が多いのがメリットです。
また、同時に3つのものを調理できるので、料理が好きな人や家族が多い人にうってつけでしょう。
一方、2口タイプはバーナーが少ない分、掃除の手間を減らせるメリットがあります。
ただし各メーカーともラインナップが少なく、選択できる機種が限られています。
あまりこだわりがない人や、掃除の手間をできるだけ減らしたい人におすすめです。
バーナー(ゴトク)まわり
バーナーまわりでチェックする点は、バーナーの形状とゴトクの素材です。
以前はバーナーまわりにすき間や凹凸があり手入れしにくいものが多かったですが、現在は改善されている機種がほとんどなので、形状にはそれほど差がありません。
ゴトクの素材は、ホーローかステンレスかで使い勝手が異なります。
それぞれの特徴は次の通りです。
ホーロー
ゴトクの素材は、ホーローが主流です。
ホーローは黒色で汚れが目立ちにくく、扱いやすいメリットがあります。
ただ、使っていくうちに表面のコーティングが剥がれたり、天板のデザインによっては馴染まなかったりするというデメリットがあります。
ステンレス
ステンレスは、ハイグレード機種のゴトクで採用されていることが多い素材です。
見た目がスタイリッシュなので、ステンレスの上質な雰囲気が好きな人に向いています。
ただ、色が明るいので汚れが目立ったり、熱により変色したりするのが難点です。
とはいえ、専用のクリーナーで手入れでき、ホーローのようにコーティングがはがれる心配がないので長く使うことができるでしょう。
グリル機能
グリル機能は機種によりさまざまです。
自動調理機能の有無や、調理できるメニューの種類などを確認しておきましょう。
ミドルグレードからハイグレードの機種であれば、焼き料理だけでなく、燻製や無水調理ができるものもあります。
また、「水ありか水なしか」「片面焼きか両面焼きか」もグリルの使い勝手を左右しますが、現在はほとんどの機種で水なしの両面焼きタイプが採用されています。
サイズの確認
ビルトインコンロを選ぶ際はサイズをしっかりと測りましょう。設置したい場所の確保をすませ、搬入の時のことまで考えておくとスムーズに事がすすみます。
ビルトインコンロは、天板の幅が75cmと60cmの2つのタイプになるので自身の好みに合わせて決めていきましょう。
バーナーの口数の確認
料理をするときに同時に料理の工程を勧めれるのは時短になって嬉しいもの。
購入時に気を付けないといけないのがバーナーの口数が自分のライフスタイルに合っているかどうかです。
一度購入を決めて、設置まで行うとバーナーの口数を増やしたり減らしたりすることはできません。
現在販売されているビルトインコンロのほとんどが3口のタイプになりますが、2口の広々と使えるビルトインコンロが好きという方はチェックしてみてください。
ビルトインコンロの「寿命」はどれくらい?
ビルトインコンロの交換時期の目安は約10年です。
使用頻度や手入れの仕方によって劣化スピードは異なりますが、使用開始から約10年が経過したビルトインコンロに不具合がみられた場合は、経年劣化が原因の可能性が高いでしょう。
なお、ビルトインコンロが劣化すると、以下の症状がみられることがあります。
- 点火しにくい
- 異音がする
- 途中で火が消える
- ガスのにおいが充満する
- 鍋にススが付着する
- エラー表示が出ている
ただ、これらの症状はパーツの取り付け不良や電池切れなど、劣化以外のことが原因で起こる場合もあります。
いずれにせよそのまま使うと危険なので、原因がはっきりしないときは業者に点検を依頼するのがおすすめです。
まとめ
この記事では、ビルトインコンロの人気機種や選び方のポイント、ビルトインコンロを使い終わったときの撤去や交換の費用相場などを解説しました。
ビルトインコンロは、デザインや安全性、機能性においてもテーブルコンロより優れた点がたくさんあって魅力にあふれています。長く使えるものだから愛着を持たれて使われている方も多くいらっしゃいます。
料理をするのが好きな方、子供との料理を楽しみたい方、ホームパーティをして自慢の料理をふるまいたい方にはビルトインコンロはマストアイテム。
ビルトインコンロの導入には、テーブルコンロにない費用がかかるのでよく吟味しながら選びましょう。
料理を楽しむ方に末永く使えるビルトインコンロとの出会いがあることを願っています。
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