平屋のリノベーション費用はいくら?成功させるコツや注意点も解説

階段の上り下りがない、ストレスフリーな毎日」「キッチンから子供の様子が見渡せる安心感」。そんな理想の暮らしが叶う平屋が今、改めて見直されています。


かつてはシニア向けのイメージがありましたが、実は効率的な家事動線を求める子育て世代にこそ、平屋は最強の選択肢。中古の平屋をあなた好みにフルリノベーションすれば、新築よりも費用を抑えつつ、驚くほど快適で個性的な住まいが手に入ります


「でも、古い家って耐震性は大丈夫?」「思い通りの間取りになるの?」そんな不安を解消し、ワクワクする家づくりを始めるために平屋リノベーションの必須知識を、プロの視点で分かりやすく解説します。あなたの理想の暮らし、平屋で叶えてみませんか?

2025年12月02日更新

監修記事
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【予算別】平屋のリノベーションにかかる費用の相場

自分色で彩る、平屋リノベ(施工:匠工房)

平屋のリノベーションでできることを予算別にまとめてみました。

リフォーム予算リフォームの箇所
500万円LDK、キッチン、浴室、洗面所、床下の補強
1,000万円間取りの変更を含むフルリフォーム
2,000万円減築を含むスケルトンリフォーム

平屋のリノベーションにかかる費用は、

  • リノベーションの内容
  • 用いる建材
  • 導入する住宅設備のグレード
  • 既存の住宅の状態

など、条件によって大きく異なります。施工を依頼する業者によって提示される金額も異なるため、正確な金額を把握したいときは見積もりを出してもらうようにしましょう。

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平屋のリノベーションにおける施工事例

平屋をリノベーションするときに参考にしたいのが、実際に平屋をリノベーションした事例です。やりたいことと近い事例や実例をチェックすることで、よりイメージしやすくなりますし、やりたいことも明確にできるでしょう。

Before
費用約536万円
工事期間40日
面積
施工範囲トイレ、キッチン、浴室、洗面所

築40年以上の平屋をフルリフォームした事例です。もともと空き家となっていましたが、結婚を機に、子世帯がフルリフォームし、住居として活用することになりました。

築年数が古いということもあって和室中心の昔ながらの平屋だった空間を、バリスタとパティシエのご夫婦好みのカフェ風のインテリアに変更。

しばらく空き家の状態になっていたこともあって腐敗していた床下地(根太)も、しっかりと補強し、快適かつ安心して暮らせる空間に仕上がりました(施工:BXゆとりフォーム)。

Before
費用約1,000万円
工事期間100日
面積
施工範囲キッチン、浴室、洗面所、壁紙、床、和室、
洋室、窓、玄関、リビング、ダイニング

築20年未満の比較的新しい平屋をリノベーションした事例です。家の中央に廊下が配置されていることでそれぞれの部屋が分断され、コミュニケーションが取りにくいという悩みを解消するため、中央の廊下をなくし、大きなLDKを設けるプランを提案しました。

玄関からリビングとキッチンのどちらにも行けるようにするなど、回遊性と生活動線を意識したことで、利便性もアップしています。リビングとダイニング、キッチンを一緒にしたことで、家族が一緒に過ごす時間が増え、笑顔がたえない特別な空間になりました(施工:悠悠ホーム株式会社)。

費用約1500万円
工事期間3か月
面積
施工範囲トイレ、キッチン、浴室、洗面所、壁紙、
床、和室、洋室、窓、階段・廊下、玄関、
リビング、ダイニング

平屋を二世帯住宅にリノベーションした事例です。これからの介護のことも見据えて、バリアフリーリフォームも一緒に施工しました。二世帯住宅にする上でのプライバシーの問題は、それぞれの居室を離して配置することでクリアしています。

天井高をギリギリまで高く取れるよう設計したり、インテリアのテイストを合わせて一体感を出し、つながりを演出するなど、空間を広く使う工夫がつまった事例です(施工:新築ヨミガエル)

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平屋のリノベーションに活用できる補助金・助成金制度

平屋のリフォーム補助金

平屋をリノベーションする際に忘れずにチェックしておきたいのが、リノベーションに活用できる補助金や助成金制度です。リノベーションの内容によっては、補助金や助成金を受け取れるため、活用することでお得にリノベーションできる可能性があります。

平屋をリノベーションする際に利用できる可能性がある国の補助金・助成金制度としては、以下のようなものがあります。

平屋のリノベーションで活用できる補助金・助成金制度
  • 子育てエコホーム支援事業
  • 長期優良住宅化リフォーム推進事業
  • 先進的窓リノベ2024事業
  • 給湯省エネ2024事業
  • 既存住宅における断熱リフォーム支援事業
  • 次世代省エネ建材の実証支援事業
  • 住宅エコリフォーム推進事業

また、各自治体が主導して行っている補助金や助成金の制度もあります。

>>【最新】補助金・助成金制度はこちら

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平屋のリノベーションを成功させるために知っておくべきコツ

平屋のリノベーションを成功させるには、空間を広く使う意識が大切です。空間を広く使うことで、よりのびのびとくつろげる住宅を実現できます。

空間を広く使う方法としては、以下の2点があげられます。

  • 小屋裏の空間を活用する
  • 住宅の外側と内側をひと続きにする

勾配屋根の平屋の場合、小屋裏に大きな空間があります。フラットな天井が採用されているのであれば、その天井を外して勾配屋根にするだけで空間を広げることが可能です。

また、ウッドデッキやテラスを設けることで住宅の外側と内側がひと続きになっているような印象になり、住宅本来の床面積以上に広い空間に感じられるようにもなります。

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平屋をおしゃれにリノベーションするなら段差を活かそう

スキップフロアとダウンフロアの段差を活かして、緩やかに空間を仕切った平屋のリノベーションイラスト。キッチン・ダイニングから見て、一段上がった場所に読書スペース、一段下がった場所に薪ストーブのあるリビングがあり、家族がそれぞれの場所でくつろいでいる様子が水彩画風に描かれている。

平屋をおしゃれにリノベーションしたいのであれば、スキップフロアやダウンフロアで空間を緩く仕切るのがおすすめです。ドアや戸、間仕切りで仕切るのではなく、段差を活かして緩やかに空間を仕切る方法は、おしゃれな空間演出に一役買ってくれます。

また、スキップフロアやダウンフロアは、ひとつの階にすべての部屋がまとまっているため「プライバシーを確保しにくい」というデメリットの解消にも効果的です。

スキップフロアやダウンフロアを取りいれることで視線を感じづらくなりますし、それぞれの空間と用途をより明確にできます。

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平屋のリノベーションにおける注意点

ここでは2階建てなど複数階の住宅にはない、平屋ならではのリノベーションにおける注意点を見ていきましょう。

注意点🌋
生活動線を意識してプランニングする
平屋のリノベーションにおける生活動線の比較イラスト。左側は部屋の配置が悪く移動距離が長いため、住人が疲れて混乱している「悪い動線」の例。右側はキッチン、水回り、収納などが効率的に配置され、スムーズに移動できて住人が快適に過ごしている「良い動線」の例。

平屋のリノベーションでは、複数階の住宅をリノベーションするとき以上に生活動線を意識してプランニングしなければなりません。ひとつの階にすべての設備や部屋がまとまっているため、空間が間延びしやすいという注意点があります

空間が間延びしてしまうと、移動距離が増え、使いづらく住みにくい空間になってしまいがち。そうならないためにも、生活動線を意識したプランニングが求められます。

「ここにキッチンを配置してほしい」「脱衣所のそばにクローゼットを配置したい」など、普段の生活をイメージしながら最適な生活動線のプランを考えるようにしましょう。

注意点🌋
日当たりを意識して物件を選ぶ・プランニングする
周囲を背の高いマンションや住宅に囲まれ、建物の影が落ちて日当たりが悪くなっている平屋のイラスト。リノベーション時の注意点を示している。

平屋をリノベーションする際は、日当たりも意識しなくてはいけません。複数階の住宅に比べて建物の高さが低くなるため、隣接する建物など、周囲の状況によっては日当たりが悪くなる場合があります

日当たりが悪くなると、

・部屋の中が暗くなる
・洗濯物が乾きづらくなる
・湿気がこもりやすくなる

など、さまざまな弊害が生じるため、これから物件を購入するのであれば、日当たりを考慮しながら選ぶようにしてください。

既存の住宅をリノベーションする場合であれば、大きめの窓を採用してもらうなど、日当たりを考慮しながらプランニングしてもらうようにしましょう

注意点🌋
耐震診断を実施する
1981年5月31日以前の旧耐震基準で建てられた平屋と、新耐震基準に適合するようにリノベーションされた平屋の耐震性能を比較するイラスト。左側は旧耐震基準の古い家が震度5強レベルの地震で損傷している様子、右側は筋交いなどで耐震補強されたリノベーション後の家が震度6強から7レベルの地震でも倒壊しない様子が描かれている。中央には建築士が耐震診断の重要性を呼びかけており、リノベーションによって安心が得られることを伝えている。

平屋には、昭和のころに建てられた築年数の古い物件もありますが、築年数の古い平屋をリノベーションするときに注意しなければならないのが「耐震性能」です。

1981年5月31日までに建築確認の申請を受けている平屋は、古い耐震基準で建設されているため、耐震性能が低くなっている可能性があります。

それぞれの耐震基準には、

  • 旧耐震基準:震度5強レベルの地震に耐えられる
  • 新耐震基準:震度6強〜震度7レベルの地震でも倒壊しない

という違いがあります。

築年数の古い平屋をリノベーションする際は、一度耐震診断をおこない、必要であれば耐震補強などの工事も検討しましょう。

リノベーション・フルリフォームの業者選びで後悔しないために

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】株式会社フレッシュハウス 樋田明夫

株式会社フレッシュハウス

樋田明夫

フレッシュハウスでリフォームの営業担当を長年経験し、数々のリフォームコンテストでの受賞実績を持つ。現在はフレッシュハウス本社における営業戦略室の室長として、大規模リフォームから通常のリフォーム物件まで幅広く対応中。

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