2024年06月28日更新

監修記事

屋根に雪止めは後付けできる?設置費用はいくら?

「雪止め」とは、屋根からの落雪を防ぐために設置する金具やネットを指します。固くなった雪が落下すれば、下にいた人に当たって怪我をする可能性があります。雪止めを設置し、トラブルを未然に防ぎましょう。
本記事では、屋根に雪止めを後付けできるのか、設置の費用相場などを紹介しています。

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雪止めは後付けできる?

雪止めは新築時に設置するものもありますが、後付けも可能です。雪止めや屋根の種類によっては、大がかりな設置工事も不要です。

屋根のすぐ下に道や駐車スペースがあり、雪の落下が心配な方は雪止めの後付けを検討しましょう。

屋根に雪止めを設置できないケースとは?

屋根に雪止めを設置できないのは、以下のようなケースです。

  • アスファルトシングル屋根
  • 防水屋根

アスファルトシングル屋根は、屋根材が柔らかく軽量です。
しかし、屋根材をしっかりと下地に密着させているため、雪止めを設置するための金具を後から差し込むことができません。

屋根に雪止めを設置する費用相場

屋根に雪止めを設置する際の費用相場は、雪止めの種類によって異なります。

材料費費用相場
雪止め金具1,000円~1,200円/m10~15万円
雪止めネット5,000円~10,000円/m10~46万円
アングル雪止め8,000円~/m13~50万円
雪止め瓦1,000円~3,000円/枚15~30万円
雪止め設置の費用相場

雪止めの設置工事の際には足場を組む必要があり、足場代が追加される点に注意しましょう。
また、雪止めをすべての面に設置するのか、屋根の一面だけにするのかでも、必要となる雪止めの数や足場の設置面積が変わり、費用が変動します。

上記の費用はあくまで目安としてご覧ください。具体的な費用が知りたい場合は、下のフォームから業者に見積もりを依頼しましょう。

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屋根に雪止めを後付けする効果とは?

屋根に雪止めを後付けすると、次のような効果が期待できます。

  1. 落雪を防げる
  2. 雨樋などの破損を防げる

それぞれ解説するので、後付けを検討している方は参考にしてください。

【効果1】落雪を防げる

屋根から雪が落下した場合、真下に道があれば人や自転車、車に当たる危険性があります。
屋根に積もった雪は昼夜の気温差で溶けたり、凍ったりを繰り返します。朝の冷えた空気で固くなった雪の塊が当たれば、被害は免れないでしょう。

また、隣家に雪が落下し、人や物に当たってトラブルに発展するケースもあります。
賠償金や治療費を請求されるだけでなく、隣家の住人との人間関係にも影響があるでしょう。
屋根の下を人や自転車、車が通る場合や、隣家との距離が近い場合は、雪止めを設置すると安心です。

ほかにも、落下した雪によって玄関が塞がれてしまうような場合にも、雪止めの設置は効果的です。

【効果2】雨樋などの破損を防げる

雨水などを流すための雨樋は、耐久性が高くありません。そのため、屋根から雪が落下する際、巻き込まれて破損するケースがあります。

また、屋根に積もった雪が雨樋や軒先に溜まり、重さで破損する可能性もあります。
雨樋が破損すると、破片で壁や屋根が傷ついたり、水が正常に排水されなかったりして、雨漏りにつながりかねません。

建物の寿命を縮めてしまう可能性もあるため、雪止めの設置を検討しましょう。

屋根における雪止めの種類と取付方法

屋根に設置する雪止めには、次のような種類があります。

  1. 雪止め金具
  2. 雪止めネット
  3. アングル雪止め
  4. 雪止め瓦

それぞれ特徴が異なるため、地域や自宅の屋根に適した雪止めを設置しましょう。

【種類1】雪止め金具

出典:プラスワイズ建築店-雪止め金具の種類と選び方

雪止め金具は、屋根材の隙間に金具を取り付けるタイプです。屋根の材質や形状に応じ、さまざまな製品があります。

L字型になっているもののほか、扇形・富士型など形状もさまざまで、形状によってはビスや釘を使わずに設置が可能です。

また、屋根を施工する際に取付ける「先付け雪止め金具」と、既存の屋根に取付ける「後付け雪止め金具」があります。
既存の屋根に雪止めを設置する場合は「後付け雪止め金具」を選びましょう。

後付け雪止め金具の取付方法

  1. 取付け場所の屋根材を金具で持ち上げる
  2. 屋根材の隙間に雪止めを差し込む
  3. ハンマーで金具を叩き、適した位置に固定する
  4. 屋根材の隙間にシーリングを注入する

このほか、ボトルで締めて固定するタイプもあります。

【種類2】雪止めネット

出典:スワロー工業株式会社-ネットメル(軒先雪止ネット)

雪止めネットは、屋根にネットを張って摩擦力を高め、雪の落下を防止するタイプです。
幅広い種類の屋根に設置でき、色も複数色から選べます。

雪止めネットの取付方法

  1. 屋根に専用の金具を取付ける
  2. 金具に雪止めネットを取付ける

ネットを軒先にかぶせるように設置するほか、フェンスのように高さを出して設置する方法もあります。

【種類3】アングル雪止め

出典:プラスワイズ建築店-雪止め金具の種類と選び方

アングル雪止め(雪止めアングル)は雪止め金具の一種で、L型に加工された棒状の金具を留め具で連結させたものです。
雪止め金具では対応しきれない積雪がある地域で用いられることが多く、広い屋根や急勾配な屋根、摩擦の少ない屋根材にも適しています。

アングル雪止めの取付方法

  1. 雪止めアングルを取付ける金具を屋根に設置する
  2. 雪止めアングルを金具に取付ける
  3. ネジで締めて固定する

なお、屋根材や屋根の状態によって金具を設置する方法が異なります。

【種類4】雪止め瓦

堀井瓦店-屋根の雪止めによる効果とその種類についてご紹介

雪止め瓦は、瓦屋根にのみ使えるタイプです。
雪止めが組み込まれている瓦で、雪止めと瓦の両方の機能を兼ね備えています。

雪止め瓦の取付方法

  1. 既存の瓦の一部を取り外す
  2. 取り外した瓦の代わりに、雪止め瓦を取付ける

瓦の種類や状態によって設置する雪止めの種類が変わるため、業者に相談してみましょう。

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屋根に雪止めがいらないケースとは?

次のようなケースでは、雪止めを設置する必要がありません。

  1. 落雪で被害が生じにくい場合
  2. 頻繁に雪かきを行う場合
  3. 落雪によって出入り口がふさがる心配がない場合

それぞれ詳しく解説します。

【ケース1】落雪で被害が生じにくい場合

屋根の下に道がない場合、落雪があっても通行人に当たる危険性は低いでしょう。
同様に、隣家まで距離がある場合も、隣家に雪が落ちてトラブルにつながる危険性は低いため、雪止めの設置の優先度は下がります。

また、自宅の敷地内でも、屋根の下にカーポートや倉庫などが無い場合など、住宅設備が落雪によって破損する心配がないのであれば、雪止めの設置は必要ありません。

【ケース2】頻繁に雪かきを行う場合

降雪量が多く、頻繁に雪かきや雪おろしをする地域では、雪止めを設置している住宅はほとんどありません。

降雪量が多いと、雪止めでは受け止めきれず破損してしまうからです。また、雪おろしをする際に、雪止めが邪魔になるケースもあります。

【ケース3】落雪によって出入り口がふさがる心配がない場合

屋根の真下に玄関や勝手口などがなければ、落雪が起こっても出切り口がふさがれてしまう心配はありません。
屋根の向きや形状から、落雪の心配あるかどうかという視点で必要かどうかを検討しましょう。

屋根に雪止めを後付けする際のデメリット

雪止めの後付けには、以下のようなデメリットが考えられます。

  1. メンテナンスが必要になる
  2. 雨漏りの原因になる可能性がある

雪止めを後付けしたあと、生活に支障が出ないか確認しておきましょう。

【デメリット1】メンテナンスが必要になる

金属製の雪止めは、年数が経つとサビが発生する・ズレるといった不具合が生じます。
そのため、定期的にサビを落としたり、ズレを直したりといったメンテナンスが必要になります。

【デメリット2】雨漏りの原因になる可能性がある

屋根材の隙間に雪止め金具を差し込んで固定する場合、経験のある職人であっても屋根材を壊してしてしまう可能性があります。

壊れた部分から雨水が浸入すれば、雨漏りにつながるリスクがあります。雨漏りは生活に支障が出るだけでなく、屋根全体の寿命にも影響を及ぼすため注意が必要です。

雪止めを設置すべきかどうか含め、地元の気候に詳しく、施工実績の多い業者に相談することをおすすめします。

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屋根に雪止めを後付けする際の注意点

屋根に雪止めを後付けする際、以下のような点に注意が必要です。

  1. 工事の際は足場が必要
  2. 太陽光パネルがあると設置が難しい場合がある
  3. 雪止めの設置位置に注意する
  4. 雪止めは落雪を完全に防ぐわけではない
  5. DIYは避ける

施工後に後悔しないよう、事前に確認しておきましょう。

【注意点1】工事の際は足場が必要

高所で工事を行う場合、作業員の転落事故を防止するため足場が必要となります。
その分の費用はかかりますが、安全対策に必要なものと考えましょう。

【注意点2】太陽光パネルがあると雪止め効果が低くなる場合がある

屋根いっぱいに太陽光パネルが設置されている場合、雪止めを設置するスペースが確保できない場合があります。その場合、本来あるべき位置に雪止めが設置できず、雪止めの効果を発揮しにくくなってしまいます。

太陽光パネル設置する前に、あらかじめ雪止めを設置するかどうか検討しましょう。

また、太陽光パネルがある屋根用の雪止めもあるため、業者に相談して現場を確認してもらうとよいでしょう。

【注意点3】雪止めの設置位置に注意する

雪止めは先端部付近に設置すると溜まった雪が凍り付いて氷壁となってしまい、雪解け水が屋根上に溜まってしまうことがあります。この溜まった水が屋根の内部に侵入すると”すが漏り”(雪による雨漏り)の原因となります。

一方で、設置位置が高すぎると、雪止めより下に積もった雪が落下してしまい意味がありません。
雪止めは適切な位置に取付ける必要があります。

【注意点4】雪止めは落雪を完全に防ぐわけではない

雪止めを設置しても、絶対に落雪しないとは言い切れません。
雪止めの隙間や、雪止めの大きさ以上に雪が積もった場合に落雪するケースもあります。
落雪を完全に防げるものではない点を理解しておきましょう。

【注意点5】DIYは避ける

屋根など、高所でのDIYは転落の危険性があるためおすすめできません。
また、雪止めを適切な位置に設置するには、専門的な知識が必要です。
不十分な知識で設置しようとすれば、適切な位置に設置できないだけでなく、雨漏りにつながるリスクもあります。
専門的な知識や技術をもつ業者に依頼するのが安心です。


業者に依頼すれば同時に屋根の状態を見てもらうこともできるため、トラブルを未然に防げる可能性もあります。

雪止めの後付けを依頼する業者を選ぶポイント

雪止めの後付けを依頼する業者は、以下のようなポイントをチェックしましょう。

  1. 建設業許可を所持しているか確認する
  2. 施工実績を確認する
  3. 相見積もりをとる
  4. 屋根・外壁のメンテナンスも検討する

詳細を解説するので、業者選びの参考にしてください。

【ポイント1】建設業許可を所持しているか確認する

建設業許可は、経験や技術力が一定以上のものであると証明するものです。建設業許可を所持している業者であれば、施工面での一定の信頼性があると推測できます。

ホームページに所持している許可や資格を掲載している業者も多いので、事前に確認してみましょう。

【ポイント2】施工実績を確認する

雪止めの設置工事による雨漏りのリスクを回避するためには、施工実績が豊富な業者が安心です。
業者のホームページなどに、施工実績が掲載されています。
施工実績が豊富であれば、専門知識や技術力がしっかりとしている業者だといえるでしょう。

また、地元で長く営業している業者はその土地の風土に詳しく、適切な施工をしてもらえます。
雪止めが必要か迷っている方は、相談してみるとよいでしょう。

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【ポイント3】相見積もりをとる

複数の業者に相見積もりを依頼すると、以下のメリットがあります。

  • 極端に高い、もしくは安い業者を避けられる
  • 費用を抑えられる可能性がある

とはいえ、何社にも見積もりを依頼するのは手間がかかり、大変だと感じる方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、リフォーム会社紹介サービス「ハピすむ」の利用がおすすめです。
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【ポイント4】屋根・外壁のメンテナンスも検討する

雪止めを設置する際は足場を組む必要があります。
足場を組むのであれば、同時に屋根や外壁のメンテナンスを行った方が、総合的な費用を安く抑えられる可能性があります。

また、業者によっては雪止め設置単体の工事を請け負ってくれない可能性もあるため、屋根・外壁のメンテナンスもあわせて検討してみましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】ディバルコンサルタント株式会社 代表 明堂浩治

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明堂浩治

芝浦工業大学工学部建築工学科を卒業。大手建設会社で20年勤務した後、独立しコンサルタント業を始める。

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