目次
太陽光発電の設置にかかる費用
太陽光発電の設置にかかる費用は、搭載量が3kWの場合で、最低でも90万円〜が目安です。
費用項目 | 費用相場 (新築・3kW場合) | 費用相場 (リフォーム・3kW場合) |
---|---|---|
太陽光発電パネル | 40万〜50万円 | 42万〜52万円 |
パワーコンディショナー | 10万〜20万円 | 12万〜22万円 |
太陽光発電パネルの架台 | 10万〜15万円 | 12万〜17万円 |
太陽光発電の設置工事費用 | 20万〜30万円 | 22万〜32万円 |
諸経費や保証加入料 | 10万〜20万円 | 12万〜22万円 |
合計 | 90万〜135万円 | 100万〜145万円 |
経済産業省の調査結果によると、2023年に設置された新築住宅における太陽光発電の設置費用の平均値は、1kWあたり28.8万円ほどであることがわかっています。
ただし、リフォームで太陽光発電を設置する場合は、新築住宅で設置するよりも1kWあたり2万〜4万円高くなる傾向にある点を覚えておきましょう。
太陽光発電の設置にかかる費用は、屋根形状や太陽光発電の種類などによって大きく変動する点に注意しましょう。
【内訳1】太陽光発電パネル
太陽光発電パネルとは、太陽光のエネルギーを電気に変える板状の発電機のことをいいます。
太陽光発電パネルは、太陽光発電のメインとなる設備機器であるため、太陽光発電の設置費用のなかでもっとも費用が高い傾向にあります。
たとえば、経済産業省の調査結果によると、2023年における新築住宅への太陽光パネルの費用相場は1kWあたり14.7万円。そのため、3kWを搭載する場合は40万〜50万円が目安です。
3kWの太陽光発電を設置する際の全体費用は90万〜140万円であるため、太陽光発電パネルの費用が占める割合はおよそ半分です。
【内訳2】パワーコンディショナー
太陽光発電で必要なパワーコンディショナーは、太陽光パネルでつくった電気を、コンセントや照明などに使える電気に変えるための設備機器のことをいいます。
経済産業省の調査結果では、2023年における新築住宅へのパワーコンディショナーの費用相場は1kWあたり4.7万円であるため、3kWの場合は10万〜20万円が目安となるでしょう。
住宅用の太陽光発電におけるパワーコンディショナーの設置台数は、基本的に1台であるものの、2台以上の設置が必要になる場合もあります。
2台以上のパワーコンディショナーの設置が必要な場合は、相場よりも費用がかかる点に注意しましょう。
【内訳3】太陽光発電パネルの架台
太陽光発電パネルの架台は、太陽光発電パネルを支える台や枠のことをいいます。

架台は太陽光発電パネルとセットで設置されるため、太陽光発電パネルの枚数に比例して費用がかかります。
経済産業省の調査結果では、2023年新築住宅における太陽光発電パネルを載せる架台の費用相場は、1kWあたり3万円が目安です。そのため3kWの場合は、10万〜15万円が目安となるでしょう。
【内訳4】太陽光発電の設置工事費用
太陽光発電の設置にかかる工事費用は、太陽光発電パネルやパワーコンディショナーの接続にかかる作業代などのことをいいます。
太陽光発電パネルの搭載量が多いほど作業に時間もかかるため、搭載量に比例して工事費用も高くなる傾向にあります。
経済産業省の調査結果では、2023年新築住宅に太陽光発電を設置する費用相場は1kWあたり7.6万円が目安です。そのため、3kWの場合は20万〜30万円が目安となるでしょう。
【内訳5】諸経費や保証加入料
太陽光発電を設置する際には、業者の人件費などが含まれる諸経費や、太陽光発電の保証加入料などにも費用がかかります。
諸経費の目安は、太陽光発電の設置にかかる全体費用の10〜15%が目安です。
一方、保証加入料は、依頼する業者や採用する太陽光発電のメーカーなどによって異なります。
保証が適用となる条件なども確かめた上で、保証への加入でどれほど費用がかかるかをあらかじめチェックしておきましょう。
太陽光発電の設置費用を安く抑えるコツ

太陽光発電の設置費用を安く抑えるには、複数の業者で相見積もりをとるなどの方法が有効です。
ここでは太陽光発電の設置費用を安く抑えるコツについて学び、太陽光発電の設置後にかかるメンテナンス費用などのために資金を確保しておきましょう。
【コツ1】価格が安い太陽光発電パネルを選ぶ
太陽光発電の設置にかかる費用で、もっとも高い傾向にある太陽光発電パネルを、価格が安い商品にすることで費用を抑えられる場合もあります。
太陽光発電パネルの設置にかかる費用は、採用するメーカーや商品によって、大きく金額が変動します。
そのため、さまざまな太陽光発電パネルを比較することで、太陽光発電の設置にかかる全体費用も抑えられるでしょう。
【コツ2】複数の業者で相見積もりをとる
太陽光発電を設置する際に、複数の業者で相見積もりをとることで、見積金額が安い業者に依頼できます。
同じメーカー・商品の太陽光パネルを設置する場合でも、依頼する業者ごとに販売価格が異なります。
そのため、太陽光発電の設置費用を安く抑えるには、複数の業者の見積金額を比較することが大切です。
太陽光発電の設置で活用できる補助金制度

地方自治体などが実施する補助金制度には、太陽光発電の設置で活用できる制度もあります。
たとえば、東京都が実施している「太陽光住宅普及拡大事業」では、太陽光発電設備の設置などに対して補助金を交付しています。
そのため、東京都にお住まいで補助金制度の交付条件を満たせば、補助金制度が活用できるかもしれません。
ただし東京都が実施しているような補助金制度を活用できるかは、居住している地域やリフォーム工事の内容などによって異なるため、最新の情報をチェックしておくことが大切です。
参考元:太陽光住宅普及拡大事業(東京都)
太陽光発電の設置後にかかる費用
太陽光発電の設置後にかかる費用は、最低でも5万円〜が目安です。
費用項目 | 費用相場 |
---|---|
パワーコンディショナーの交換 | 15万〜30万円 |
太陽光パネル表面の洗浄 | 5万〜10万円 |
太陽光パネルの交換 | 10万〜20万円/枚 |
配線部材の交換 | 5万〜10万円 |
上記の費用相場には、足場の設置費用や養生費は含まれていません。
もし設備機器の交換や洗浄作業の際に足場の設置や養生の作業が必要な場合は、追加で費用が発生する点を覚えておきましょう。
ただし太陽光発電の耐久性やメーカー・商品などによって、太陽光発電の設置後にかかる費用は大きく変動する点に注意しなければいけません。
【費用1】パワーコンディショナーの交換
太陽光発電の設置後、パワーコンディショナーの交換費用の目安は15万〜30万円です。
パワーコンディショナーの耐用年数の目安は10〜15年であるため、定期的に交換費用がかかる点に注意しましょう。
しかし、太陽光発電を設置する際に加入した内容によっては、パワーコンディショナーの交換費用が無料または割安になる場合もあります。
そのため、もし太陽光発電のパワーコンディショナーが故障した場合は、加入している保証の内容を確かめてみるのも大切です。
【費用2】太陽光パネル表面の洗浄
太陽光発電の設置後、太陽光パネル表面の洗浄にかかる費用の目安は5万〜10万円です。
太陽光パネル表面の洗浄が必要なのは、汚れの蓄積によって太陽光が太陽光パネルに当たりにくくなり、発電量が少なくなってしまうことなども理由として挙げられます。
- 鳥のフンなどの汚れで発電量が低下する
- 汚れの放置で故障が発生するリスクも高くなる
もし太陽光発電の発電量が低下しているなどのトラブルが起きた場合は、太陽光パネル表面の洗浄を検討しましょう。
【費用3】太陽光パネルの交換
太陽光発電の設置後、太陽光パネルの交換にかかる費用の目安は、1枚あたり10万〜20万円です。
太陽光パネルの耐用年数の目安は20〜30年であるため、定期的に交換費用がかかる点に注意しなければいけません。
ただし太陽光発電を設置した際に加入した保証の内容などによっては、太陽光発電の販売メーカーに無償で太陽光パネルを交換してもらえる場合もあります。
太陽光パネルに故障や不具合が発生した場合は、加入している保証内容を確かめて、販売メーカーなどに相談しましょう。
【費用4】配線部材の交換
太陽光発電の設置後に、配線部材の交換にかかる費用の目安は5万〜10万円です。
太陽光パネルなどに接続されている配線部材は、雨や紫外線の影響で劣化を起こす場合があるため、10〜15年を目安に交換が必要です。
太陽光発電の配線部材を交換しない場合、配線部材の劣化によって、太陽光発電に故障や不具合が発生するおそれもあります。
定期的に配線部材の状態を点検し、交換を必要とする劣化症状などが発生していないか確かめましょう。
太陽光発電の設置費用を無料にする方法

太陽光発電の設置費用を無料にするには、リース契約を結ぶなどの方法があります。
ここでは太陽光発電の設置費用を無料にする方法について学んで、太陽光発電の初期費用が高い点への不安を解消しましょう。
【方法1】リース契約
太陽光発電の設置費用を無料にするには、太陽光発電を所有するリース業者とリース契約を結ぶ方法もあります。
リース契約とは、リース業者に毎月料金を支払うことで、太陽光発電を建物に設置して使用できる契約のことをいいます。
太陽光発電のリース契約は、毎月のリース料金がかかるものの、初期費用が発生しないのもメリットです。
- 発電した電気は自家消費と売電のどちらもできる
- 契約期間を終えると所有権が得られる
- 住宅ローンの審査に影響しない傾向にある
- 毎月リース料金が発生する
- メンテナンスに費用がかかる場合もある
- 通常の太陽光発電の購入より費用がかかるおそれもある
ただし太陽光発電におけるリース契約の契約期間やメンテナンス費用の有無などは、リース業者によって異なる点を覚えておきましょう。
【方法2】電力販売契約(PPA)モデル
太陽光発電の設置費用を無料にするには、太陽光発電事業者と契約を結ぶ、電力販売(PPA)モデルを活用するという方法もあります。
電力販売モデルとは、太陽光発電事業者が太陽光発電の設置にかかる費用を負担するかわりに、契約者が毎月使用した電気量の分を電気販売業者に支払うという仕組みのことをいいます。
契約者が支払う電気代は、太陽光発電でつくられた電気を使用した分の支払いとなり、基本的に電力会社から購入するよりも安い価格に設定されているのが特徴です。
- メンテナンス費用がかからない
- 契約期間を終えると所有権が得られる
- 契約期間が15〜20年と長い
- 途中で解約できない場合もある
【方法3】屋根貸しモデル
太陽光発電の設置費用を無料にするには、太陽光発電事業者と契約することで「屋根貸しモデル」を活用する方法もあります。
屋根貸しモデルとは、建物の屋根を太陽光発電事業者に貸し出すかわりに、賃料を太陽光発電事業者から受け取る仕組みのことをいいます。
- 屋根の賃料収入が得られる
- メンテナンスに費用がかからない
- 基本的に電力の自家消費や売電はできない
- 契約期間が15〜20年と長い
屋根貸しモデルは、リース契約や電力販売契約(PPA)モデルと同じように初期費用がかかりません。
しかし、電力の自家消費や売電はできないという点には注意しましょう。
太陽光発電設置後の光熱費シミュレーション
太陽光発電を設置した後に、どれほど光熱費が節約できるのかシミュレーション結果を紹介します。
太陽光発電の設置を検討中の建物に条件が近いシミュレーション結果をみて、節約効果の目安を確かめましょう。
なお、紹介する光熱費シミュレーションの結果は、LIXILの太陽光発電システム導入シミュレーションを元にしています。
参考元:太陽光発電システム導入シミュレーション(LIXIL)
【パターン1】建坪15坪・片流れ屋根
建物の建坪が15坪で、屋根の形状が片流れ屋根である場合、9.03kWの太陽光発電を搭載できます。
9.03kWの太陽光発電を設置した場合、節約予想金額は年間で235,890円です。

また、太陽光設置後における月々の光熱費の予想金額は-4,658円となるため、光熱費を節約できるだけでなく、売電収入も見込めるでしょう。

太陽光発電の容量 | 9.03kW |
予測発電量 (年間) | 10,081kWh |
シミュレーション条件 | ・太陽光発電の種類:屋根置き型(LIXIL Jシリーズソーラーパネル) ・太陽光発電の設置方位:南 ・屋根の傾斜:約4寸 ・日陰の状況:日陰はない ・積雪:考慮しない ・電力会社:東京電力 ・電気契約:スマートライフプラン ・燃料種類:オール電化 ・売電価格:24円/kWh ・生活パターン:昼間は不在が多い ・電気料金(平均):15,000円/月 |
【パターン2】建坪15坪・寄棟屋根
建物の建坪が15坪で、屋根の形状が寄棟屋根である場合、4.13kWの太陽光発電を搭載できます。
4.13kWの太陽光発電を設置した場合、節約予想金額は年間で98,647円です。

また、太陽光設置後における月々の光熱費の予想金額は6,779円です。

太陽光発電の容量 | 4.13kW |
予測発電量 (年間) | 4,216kWh |
シミュレーション条件 | ・太陽光発電の種類:屋根置き型(LIXIL Jシリーズソーラーパネル) ・太陽光発電の設置方位:南 ・屋根の傾斜:約4寸 ・日陰の状況:日陰はない ・積雪:考慮しない ・電力会社:東京電力 ・電気契約:スマートライフプラン ・燃料種類:オール電化 ・売電価格:24円/kWh ・生活パターン:昼間は不在が多い ・電気料金(平均):15,000円/月 |
【パターン3】建坪20坪・切妻屋根
建物の建坪が20坪で、屋根の形状が切妻屋根である場合、5.19kWの太陽光発電を搭載できます。
5.19kWの太陽光発電を設置した場合、節約予想金額は年間で135,467円です。

また、太陽光設置後における月々の光熱費の予想金額は3,711円です。

太陽光発電の容量 | 5.19kW |
予測発電量 (年間) | 5,789kWh |
シミュレーション条件 | ・太陽光発電の種類:屋根置き型(LIXIL Jシリーズソーラーパネル) ・太陽光発電の設置方位:南 ・屋根の傾斜:約4寸 ・日陰の状況:日陰はない ・積雪:考慮しない ・電力会社:東京電力 ・電気契約:スマートライフプラン ・燃料種類:オール電化 ・売電価格:24円/kWh ・生活パターン:昼間は不在が多い ・電気料金(平均):15,000円/月 |
【Q&A】太陽光発電の設置費用に関するよくある質問
- 今後、売電価格はさらに高くなる?
-
2024年現在、将来的に太陽光発電の売電価格は安くなっていくと考えられています。
電力中央研究所の資料によると、太陽光発電の売電価格は、2020年度以降に22円/kWhから段階的に低下し、2030年度には11円/kWhまで安くなると想定されています。
- 太陽光発電の設置で足場代はいくらかかる?
-
太陽光発電の設置でかかる足場代は、15〜30万円が目安です。
ただし建物の大きさなどによって、足場の設置にかかる費用は大きく変動する点を覚えておきましょう。
- 陸屋根の場合、足場なしで太陽光を設置できる?
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陸屋根の場合は、足場なしで太陽光を設置できる場合もあります。
しかし、陸屋根に転落防止の柵や腰壁が設置されていないなどの場合は、足場の設置が必要になるかもしれません。
太陽光発電を設置する際の足場設置の有無については、専門業者による現地調査の際に確かめておきましょう。
- 家庭用蓄電池と一緒に検討したほうが経済的なメリットは大きい?
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太陽光発電と一緒に家庭用蓄電池を設置することで得られる経済的なメリットは、建物の大きさや見込まれる発電量などによって異なります。
そのため、太陽光発電と家庭用蓄電池を設置した場合に、どれほど電気代を削減できるかなどについてあらかじめ確かめておくことが大切です。
削減できる電気代と家庭用蓄電池の設置・メンテナンスにかかる費用などを比較し、経済的なメリットが大きいかを専門業者と検討してみましょう。
- カーポートへの太陽光発電の設置はいくらかかる?
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カーポートへの太陽光発電の設置にかかる費用は、最低でも100万円〜が目安です。
カーポートの大きさ 費用相場 1台用 100万〜150万円 2台用 150万〜250万円 3台用 250万〜350万円 ただしカーポートや太陽光発電の商品などによって、太陽光発電の設置にかかる費用は大きく変動する点に注意しましょう。
太陽光発電の設置が難しい場合もカーポートの屋根の素材や強度などによっては、太陽光発電を設置できない場合もあります。
カーポートへの太陽光発電の設置を希望する場合は、あらかじめ専門業者に設置が可能であるかを確かめましょう。
- 太陽光発電の設置をやめたほうがいいと言われる理由は?
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太陽光発電の設置をやめたほうがいいと言われているのは、初期費用の高さなどが理由です。
太陽光発電の設置をやめたほうがいいと言われる理由- 初期費用が高い
- メンテナンス費用がかかる
- 見込みよりも発電量が少ない場合もある
しかし、太陽光発電の設置には、初期費用の高さなどのデメリットがある反面、光熱費を削減できるなどのメリットもあります。
そのため、太陽光発電の設置を検討している場合は、メリットについても理解しておくことが大切です。
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