目次
【工事範囲別】マンションリノベーション費用相場
内容 | 費用相場 |
内装(壁紙や床材の張り替え) | 約50〜150万円 |
水回り(設備の交換) | 約20〜300万円 |
間取り変更 | 約10〜300万円 |
スケルトン/フルリノベーション | 約600〜1,200万円 |
マンションのリノベーションの費用相場は、工事内容ごとに大きく相場が変動します。
6畳1部屋の内装だけであれば、約5〜10万円ほどで済ませられる場合もありますが、間取り変更となると300万円近くかかる場合もあるので、具体的な工事範囲を決めておくことが大切です。
以下より内装・水回り・間取り変更・スケルトン(フル)リノベーションと、4つの工事範囲別に費用相場を詳しく紹介していきますので、希望の工事内容をチェックしてみてください。
内装リノベーション費用
工事箇所 | 費用相場 ※6畳1部屋の場合 |
壁紙張り替え | 約5〜10万円 |
フローリングの張り替え | 約10〜30万円 |
カーペット張り替え | 約10〜30万円 |
壁面収納の造作 | 約15〜30万円 |
壁の防音性向上 ※遮音シートの施工など | 約20〜40万円 |
上記の費用相場は6畳(3坪)ほどの広さの洋室1部屋を想定しているため、開放的なLDKの場合は約3〜4倍の価格がかかります。
また、同じフローリングでも、板に木目調のシートを貼った複合フローリングと、無垢材フローリングでは、6畳の広さで約20万円ほどの差が生まれることもあるので、採用する内装材を吟味することが大切です。
内装材については、マンションの管理規約で使用できるメーカー・商品・仕様・材質をルールとして決めている物件もあるので、管理規約を確認した上で内装材を選定しましょう。
水回りリノベーション費用
工事箇所 | 費用相場 |
キッチンの交換 | 約100〜120万円 |
ユニットバスの交換 | 約80〜100万円 |
トイレの交換 | 約15〜30万円 |
トイレ壁紙・床材張り替え 壁紙:天井と床 床材:クッションフロア | 約5〜10万円 |
洗面台の交換 | 約10〜50万円 |
洗面所壁紙・床材張り替え 壁紙:天井と床 床材:クッションフロア | 約10〜20万円 |
4箇所交換 (キッチン・ユニットバス・トイレ・洗面台) | 約200〜300万円 |
移動を伴う交換 | 交換費用+約50〜80万円 |
マンションでの水回りリノベーションは、戸建て住宅でリフォームする場合と大きな価格差はありませんが、物件ごとの管理規約に注意が必要です。
工事可能範囲が限られていたり、希望の場所に設備を移動できなかったりと、思うように水回りリノベーションができない場合もあります。
また、排水がうまく流れていくように適切な勾配(傾き)を確保する必要があるため、管理規約上は問題がなくとも、理想通りといかないこともあるので、プロと相談しながらリノベーション計画を立てていきましょう。
間取り変更費用
工事箇所 | 費用相場 |
リビング拡張 | 約50〜300万円 |
間仕切り壁の撤去 | 約10〜25万円/箇所 |
間仕切り壁の設置 | 約15〜30万円/箇所 |
ドアの設置 ※1枚引き戸 | 約15〜25万円/箇所 |
クローゼットの増設 ※幅2mの可動式ドア・収納材付き | 約20〜40万円 |
リビング拡張は、和室や洋室の壁を撤去し、開放的なリビングにする工事で、マンションのリノベーションでよく採用される方法です。
オープンキッチンとしたい場合にも採用されることが多く「暗いリビングを改善したい」という方におすすめのリノベーション方法となっています。
反対に、壁やドア、クローゼットを新たに設置することで、部屋や収納を増やすことも可能です。
間取りを変更するリノベーションは、生活スタイルを大きく変えられるので、理想とする暮らしを思い浮かべながら工事内容・範囲を決めていきましょう。
スケルトン/フルリノベーション費用
工事箇所 | 費用相場 |
間仕切り壁の撤去 | 約10〜25万円/箇所 |
天井の解体 ※天井板の撤去と天井裏の調整 ※1LDKの場合 | 約10〜20万円 |
床材の撤去 ※1LDKの場合 | 約15〜30万円 |
中古マンションをスケルトン(フル)リノベーションする場合、既存の床材や設備など全て撤去し新しいものを設置・施工します。
水回りや内装リノベーションよりも、選ぶ設備や建材(床材など)のグレードによって大きく費用が変動するので、プロと慎重に計画を立てていきましょう。
【間取り別】マンションリノベーション費用相場
間取り | 費用相場 |
1LDK | 約300〜600万円 坪単価:約20〜40万円 |
2LDK | 約690〜1,150万円 坪単価:約15〜25万円 |
3LDK | 約700~1,200万円 坪単価:約30~60万円 |
4LDK | 約770〜2,000万円 坪単価:約30〜70万円 |
マンションリノベーションの費用は、前項でお伝えした工事範囲だけでなく、1LDKや3LDKなどの、工事を行うマンションの広さ(間取り)で大きく変わります。
上記の坪単価は「坪単価×0.3025」の計算式で平米単価に変換できるので、坪単価より平米単価が知りたいという方は、知りたい間取りの坪単価から算出してみてください。
1LDKのリノベーション費用
費用相場 ※約7坪を想定 | 約140万円~280万円 |
坪単価 | 約20~40万円 |
主な工事内容 | ・水回り(設備の交換や内装) ・内装 |
手を加える箇所が少ない1LDKマンションは、間取り変更ができる範囲があまりないため、水回り設備の交換など、小規模なリノベーションとなる場合が多いです。
そのため、セラミック素材の天板を採用したハイグレードキッチンを使ったり、無垢材フローリングを採用したりと、質にこだわったリノベーションを行いやすいのが特徴となっています。
2LDKのリノベーション費用
費用相場 ※約14坪を想定 | 約210〜350万円 |
坪単価 | 約15〜25万円 |
主な工事内容 | ・水回り(設備の交換や内装) ・内装 ・リビング拡張 ・洋室の増設(間仕切り壁とドアの設置) ・スケルトン/フル |
2LDKは、リビング・ダイニング・キッチンの他に2部屋あり、LDKは一般的に10畳ほどの広さがある間取りです。
間取り変更のリノベーションでLDKを広めにしたり、逆にLDKを小さめにして寝室や仕事部屋を大きくすることも可能です。
ただ、上記の費用相場は約14坪を想定しているため、同じ2LDKでも面積が大きくなると比例して費用も高くなります。
大幅な間取り変更やハイグレードの設備を採用するなどすると、1,000万円以上かかる場合もあるので、予算を設定した上で計画を立てていくのがおすすめです。
3LDKのリノベーション費用
費用相場 ※約21坪を想定 | 約630~1,260万円 |
坪単価 | 約30~60万円 |
主な工事内容 | ・水回り(設備の交換や移動) ・内装 ・リビング拡張 ・2LDKへの変更 ・洋室の増設(間仕切り壁とドアの設置) ・スケルトン/フル |
3LDKのマンションは、間仕切り壁を撤去する間取り変更リノベーションを行う場合が多く、間取り変更をすることが少ない1LDKの物件に比べると、行う工事の内容も多くなります。
また、管理規約や構造上に問題がなければ、水回り設備の移動を行う場合もあり、オープンキッチンとしたり、トイレを玄関の近くに移動したりと、大規模工事となることも多いです。
中には約1,500〜2,000万円ほどかかるケースもあるので、工事期間が数ヶ月かかる場合は仮住まいなどの必要費用をトータルで算出し、余裕をもった資金計画を立てていきましょう。
4LDKのリノベーション費用
費用相場 ※約28坪を想定 | 約840〜1,960万円 |
坪単価 | 約30〜70万円 |
主な工事内容 | ・3LDKや2LDKへの変更 ・水回り(設備の交換や移動) ・内装 ・リビング拡張 ・洋室の増設(間仕切り壁とドアの設置) ・スケルトン/フル |
4LDKは、LDKの他に4部屋あり、広さが80㎡以上と広々としているものが多いです。
リノベーションは、間取り変更が多い上、広さがある分、床や壁紙、下地材も多く必要になるため費用も高くなる傾向にあります。
しかし、1LDKや2LDKよりも広いため自由性が高く、自分の理想とする間取りを作り上げられるのが魅力です。
管理規約の制限などや予算を考えながら、暮らしやすい家を作っていきましょう。
中古マンションを購入してリノベーションする場合の費用相場
費用内訳 | 費用相場 |
購入費用 ※2022年首都圏成約状況より | 約4,200万円 |
手続き費用 ※物件価格の5〜9% | 約210〜約378万円 |
工事費用 ※3LDK・フルリノベーションを想定 | 約600〜1,200万円 |
合計 | 約5,010〜5,778万円 |
公益財団法人東日本不動産流通機構が毎年調査している「首都圏不動産流通市場の動向」によると、2022年で成約になった中古マンションの購入価格平均は約4,200万円です。
築23年の物件の取引が多く、約20坪前後の広さが多く選ばれています。
20坪前後で4,200万円の中古マンションを購入してリノベーションする場合、手続き費用は物件価格の5〜9%で約210〜378万円、工事費用は約600〜1,200万円です。
手続き費用は、仲介・融資・登記など不動産会社・金融機関・司法書士にそれぞれ払う手数料などが含まれています。
選ぶ物件価格・物件エリア・不動産会社などによって価格は大きく変動するので、参考程度に頭に入れておいてください。
参考元:公益財団法人東日本不動産流通機構-2022年首都圏不動産流通市場の動向
内装リノベーション済み物件を購入した場合
費用内訳 | 費用相場 |
購入費用 ※東京都足立区・3LDK・築20年を想定 | 約3,500万円 |
手続き費用 ※物件価格の5〜9% | 約175〜315万円 |
工事費用 ※水回り4箇所交換 (キッチン・ユニットバス・トイレ・洗面台) | 約200〜300万円 |
合計 | 約3,875〜4,115万円 |
内装リノベーション済み物件は、きれいな状態の住宅に手軽に住みたいと考えている方におすすめです。
中には内装と合わせて水回り設備の交換が済んでいる物件も多いので、交換済みの場合は、工事費用をより抑えられます。
そのため「無垢材を張りたい」など、自分のこだわりの空間作りに費用を割くことができる他、コスパ重視派の「より安く綺麗な物件に住みたい」という希望を叶えやすいのが内装リノベーション済み物件の魅力です。
水回りだけをリノベーションした物件
費用内訳 | 費用相場 |
購入費用 ※東京都葛飾区・3LDK・築20年を想定 | 約3,700万円 |
手続き費用 ※物件価格の5〜9% | 約185〜333万円 |
工事費用 ※内装・3LDK全面 | 約150〜200万円 |
合計 | 約4,035〜4,233万円 |
内装が綺麗な状態であれば、水回りだけがリノベーションされた物件でも気持ちよく入居できます。
汚れやすく水漏れなどのトラブルが起きやすい水回りが、綺麗にリノベーションされていれば、入居した後も安心です。
マンションのリノベーション費用を抑える方法は?
マンションのリノベーション費用を抑えるには、以下のような方法が有効です。
- 現状の内装や間取りを生かす
- 設備や建材のグレードを下げる
- 相見積もりをとって比較検討する
- 補助金・助成金制度を活用する
- リフォームの減税制度を活用する
見積もりや工事を依頼する前にチェックし、予算内にリノベーション費用がおさまるように計画を立てていきましょう。
現状の内装や間取りを生かす
既存の壁や内装を取り壊して行うリノベーションは、その分手間や材料費がかかり、費用も高くなってしまいます。
リノベーションにかかる費用を抑えたい場合には、一から全てつくりなおそうとするのではなく、既存の内装や間取りをなるべく生かすようにするといいでしょう。
リノベーションを成功させるために大切なことは、こだわりたいところを明確にすることです。
あれもこれもとこだわりすぎると費用は想像以上に高くなっていってしまいます。
例えば水回りなどはデザインや機能性に優れたグレードの高いものに入れ替え、部屋の壁紙や床などは簡単な補修で済ませるといった具合にメリハリをつけることがポイントです。
設備や建材のグレードを下げる
水回り設備や建材(床材や壁紙など)のグレードを下げるだけで、リノベーション費用を抑えられます。
例えば、キッチンのグレード別の本体価格は、以下のような価格帯となっています。
- スタンダード:約50〜90万円
- ミドル:約70〜100万円
- ハイ:約100〜150万円
ハイグレードの中には、本体価格が定価で200万円以上となる商品もあるため、スタンダードにグレードを下げるだけで100万円以上価格を抑えることも可能です。
「何を重視して選ぶか」によって最適な商品は変わってくるので、見積もりの際には事前に予算を伝え、予算内におさまるようなグレードで提案してもらいましょう。
相見積もりをとって比較検討する
リノベーションにかかる費用を見積もりしてもらう際は、複数社に依頼し、見積もりや提案内容などを比較する「相見積もり」を行うのがおすすめです。
採用するキッチンやユニットバスなどの水回り設備や、床材・壁材などによって価格は大きく変わる他、設定価格は会社によって異なるので、同じ工事内容でも価格差が発生します。
例えば「LIXILのキッチンを採用したい」と思っているなら、LIXILリフォームショップに加盟しているなど、LIXILと特別な取引をしている会社を選んだ方が費用が安いのでおすすめです。
提案力や受け答えの誠実さなど、価格以外の面もチェックしながら、予算内でリノベーションができる会社を選ぶために、相見積もりを進めましょう。
補助金・助成金制度を活用する
国や地方自治体が給付している補助金・助成金では「省エネ・耐震性・バリアフリー」などを目的としたリノベーションが補助の対象になりやすいです。
お住まいのエリアやリノベーション内容、マンションの築年数などによって活用できる補助金・助成金が異なるので、リノベーション計画を進める際に、最新の情報をチェックしてみましょう。
補助金・助成金については、下記の記事で詳しく紹介していますので「補助金・助成金を活用したい」という方は、あわせてチェックしてみてください。
リフォーム減税制度を活用する
リフォーム減税制度 | 対象要件 |
投資型減税 (所得税) | 現金での支払いまたはローンを組み行うリノベーション |
住宅ローン減税 (所得税) | 10年以上のローンを組む |
ローン型減税 (所得税) | 5年以上のローンを組む場合 |
固定資産税の減額 | 現金での支払いまたはローンを組む場合 |
贈与税の非課税 | 祖父母や両親から贈与された住宅のリノベーション |
住宅に関する税金には様々ありますが、リフォーム減税では所得税と固定資産税が主な対象となっています。
リフォーム減税制度を受けるためには、対象となるリフォームを行った後に自分で申請を行う場合と、確定申告での申請が必要な場合の2パターンがあるため注意が必要です。
事前に準備・記入すべき書類がある場合も多いので「自分で調べるのは難しい」という方は、リノベーション工事をする前にリフォーム会社に相談してみましょう。
マンションのリノベーション施工事例を紹介
実際にマンションのリノベーションをした施工事例をいくつか紹介していきます。
自然素材を使ったリノベーション
リノベーション費用 | 約800万円 |
工期 | 約2ヶ月 |
築年数 | 約30〜40年 |
施工箇所 | トイレ・キッチン・浴室・洗面所・壁紙・床・和室・洋室・窓・リビング・ダイニング |
約2ヶ月かけて、全面的に自然素材を使用したリノベーションを行ったマンションの施工事例です。
キッチンや洗面台などの水回り設備にも、無垢の木を使って造作としたので、水回りまで木の温もりが感じられるあたたかい空間となりました。
また、木の板を使って造作収納も各部屋に設けたことで、統一感を出しながらも、大容量の収納を確保できています。
キッチンの間仕切り壁を撤去して開放的に
リノベーション費用 | 約750万円 ※キッチン以外も含む |
工期 | 約1ヶ月半 |
築年数 | 約20〜30年 |
施工箇所 | キッチン・洗面所・トイレ・浴室・和室・洋室・リビング・ダイニング・壁紙・床 |
築20〜30年ほどのマンションで「スッキリした空間にしたい」と、ご相談いただいたことがきっかけで始まったリノベーション物件です。
既存のキッチンには間仕切り壁があり、暗い印象でしたが、壁を撤去したことで開放的な明るい印象になりました。
料理好きな奥様は、映えるLDK空間での料理撮影の回数が増えているそうです。
間接照明をプラスしておしゃれなLDKへ
リノベーション費用 | 約1000万円 |
工期 | 約1ヶ月半 |
築年数 | 約20〜30年 |
施工箇所 | トイレ・キッチン・浴室・洗面所・壁・床・和室・洋室・リビング・ダイニング |
築20〜30年ほどのマンションで「間仕切り壁を出来るだけ撤去して、可能な限り広い空間を確保したい」と相談があったことがきっかけでスタートしたリノベーション物件です。
マンションの構造上、天井にどうしても「梁」が出てきてしまうので、照明や間仕切り建具工事も含め、細かく寸法を計算して施工しました。
対面キッチンをアイランド型へ変更したり、天井に間接照明を仕込んだりと、壁撤去の他にも様々なリノベーション工事を行い、とても開放的で心地よい空間に仕上がっています。
ペニンシュラ型のオープンキッチンへ
リノベーション費用 | 約870万円 |
工期 | 約3ヶ月 |
築年数 | 築27年 |
施工箇所 | トイレ・キッチン・浴室・廊下・玄関・リビング・ダイニング |
築27年の中古マンションを購入し、入居前に水回り設備の交換の他、水道・ガス配管の交換工事、内装工事を行ったリノベーション事例です。
既存キッチンは壁に囲まれたレイアウトになっていましたが、壁を撤去し、ペニンシュラ型のオープンキッチンに仕上げました。
また、LDKには電気式床暖房を採用した他、ファミリークローゼット・パントリー・シューズクローゼットなど各部屋に大容量の収納を確保したことで、部屋がすっきりした空間となっています。
壁・床・天井を取り払ったフルリノベーション
工期 | 約2ヶ月 |
築年数 | 築30〜40年 |
施工箇所 | トイレ・キッチン・浴室・洗面台・壁紙・壁・床・和室・洋室・廊下・リビング・ダイニング |
メーカー名/商品名 | LIXIL |
室内の床・壁・天井をすべて撤去し、スケルトン状態にしてから工事を行ったフルリノベーション物件です。
間仕切り壁で細かく区切られていた空間を、壁の撤去により広く開放的な空間に変え、オープンキッチンや玄関土間などを作りました。
ダイニング・キッチンはあえて一部天井を下げて、木目の羽目板仕上げにし、広々した空間の中にもアクセントをつけています。
マンションリノベーションで失敗しないための注意点
マンションリノベーションで失敗しないために、以下の点に注意しましょう。
- 管理規約や構造上の制約を事前にチェック
- 管理組合への申請や届出が必要な場合もある
- 仮住まいの利用も費用に含めておく
建物自体を所有できる戸建ての工事とは違い、様々な制約やルールがあるので、見積もり依頼などをする前に確認しておくことが大切です。
管理規約や構造上の制約を事前にチェック
マンションは物件ごとに管理規約(ルール)がある他、共有部は工事できないなど、様々な制約があります。
例えば、フローリング材の使用が禁止されていたり、壁の取り壊しができなかったりと、工事内容・範囲が限定されており、理想のリノベーションができない場合もあるため注意が必要です。
「トイレを玄関近くに移動したい」と考えていても、給排水管の移動が禁止されていれば、移動工事はできません。
購入後に希望の間取りにできないという事態にならないよう、購入する前に可能なリノベーションの内容や範囲を、必ず確認するようにしましょう。
管理組合への申請が通らない場合もある
マンションでのリノベーションでは、管理組合への事前申請をするのが一般的です。
物件ごとに決められている管理規約に違反していないか、他の住人に迷惑がかからないかなどが審査され、内容に問題がなければ許可されます。
ただ「申請をすれば必ず許可される」というわけではない点に注意しましょう。
工事内容が管理規約に違反していたり、他の居住者に大きな影響を与えるような場合には許可が出ない可能性もあります。
管理規約の内容に沿った工事計画を立て、早めに必要書類を揃えて管理組合に提出しましょう。
仮住まいの利用も費用に含めておく
数日で終わるのであれば住みながらのリノベーションが可能ですが、スケルトン(フル)リフォームの場合、約1〜3ヶ月の工事期間となる場合もあります。
住みながらの工事が難しい場合は、仮住まいの手配と荷物運搬が必要です。
例えば、東京のウィークリー・マンスリーマンションは、エリアによっては約10〜15万円の家賃がかかるため、荷物運搬や初期費用を加えると約20万円以上の予算を考えておく必要があります。
家族人数や希望エリアなどによっても大きく価格が変わるので、仮住まいが必要なリノベーションを計画している場合は、仮住まい費用についても予算に含めておきましょう。
Q&A マンションリノベーションでよくある質問
リノベーションでリフォームローンは利用できる?
中古マンションを購入してリノベーションするなら、リフォームローンの他、住宅ローンも利用できます。
すでに所有しているマンションをリノベーションする場合、リフォームローンしか選択できない点に注意しましょう。
リノベーションで利用できるローンや補助金は下記の記事でも紹介していますので、利用する予定の方はチェックしてみてください。
賃貸マンションでもリノベーションできる?
基本的に賃貸マンションは、退去時に「原状回復義務」があるので、リノベーションはできない物件が多いです。
しかし、昨今では「DIY可能物件」という、DIYやリノベーションができる物件があります。
どの程度までリノベーションして良いかは、物件や貸主との契約内容によっても変わってくるので、工事を手配する前や賃貸契約をする前に必ず確認しましょう。
マンションリノベーションの平均予算はいくら?
マンションをリノベーションする場合の平均予算は、東京都内で中古マンションを購入して行う場合で約3,500〜5,000万円です。
すでに入居している物件であれば、フルリノベーションの工事費用で約600〜1,200万円、トイレの交換と壁紙の張り替えの部分的工事であれば約20〜40万円と費用を抑えられます。
リノベーションの際は、工事費用の他に、設計費や税金などがプラスしてかかる場合もあるので、必要費用を確認して余裕をもって予算を組んでおきましょう。
リノベーション・フルリフォームの業者選びで後悔しないために
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