2024年08月11日更新

監修記事

古民家リノベーションとは?費用相場とおしゃれな実例を紹介!

古民家の魅力は、縁側や自然を身近に感じられるところ。しかし、汗がダラダラ止まらない夏や、ダウンを着て過ごす冬になると「来年はもっと快適に過ごしたい」と思う人も多いはず。
そこでこの記事では、古民家リノベーションにかかる費用を紹介していきます。古民家リノベーションのおしゃれな実例もあわせて紹介していくので、30年以上快適に過ごせる古民家へリノベーションしましょう。

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古民家リノベーションとは?

古民家リノベーションとは、日本の伝統的な工法でつくられた家屋を改修して、現状の家屋より断熱性や機能性などを向上させる工事のことを指します。

昨今では、日本において古くから伝わる工法でつくられた家屋を幅広く「古民家」と分類しており、明確な定義は存在しません。

ただし多くの専門業者は築50年以上の日本家屋を古民家と分類しています。これは、国で制定する文化財登録制度の対象が「築50年以上の歴史的建造物」であることが理由として挙げられます。

参考元:文化庁-文化財登録制度

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古民家リノベーションの魅力

古民家リノベーションには、木材の経年変化や流行に左右されないデザイン性を楽しめるという魅力があります。

年月を重ねてきた古民家をリノベーションして、これらの魅力がある古民家での暮らしを楽しみましょう。

【魅力1】レトロな雰囲気を楽しめる

古民家リノベーションでは、古民家のレトロな雰囲気を楽しめるのが魅力です。

古民家の壁や床に使われている自然素材が、長い年月を重ねて美しく変化し、古民家ならではの雰囲気をつくっています。

また、広い畳敷きの和室や縁側など、日本家屋ならではの間取りも魅力。とくに縁側は、リフォームで後付けするケースも多く、癒しの空間として人気です。

このように、日本家屋で古くから採用されてきた自然素材や間取りが、現代の家屋ではつくれないレトロで落ち着く雰囲気をつくりだしています。

【魅力2】歴史のある建物を守れる

古民家をリノベーションして住み続けることで、伝統的な工法でつくられた歴史のある建物を守れます。

たとえば、柱や梁に金物を使わず、木材の加工をして、木材同士で組み合わせてつなぐ技術を「木組み」といいます。

木組みは古くから日本に伝わる建築技術で、金物や接着剤を使わないため、サビや劣化によって建物を支える力が弱まらないのも魅力です。

金物を使わずに、木材だけで屋根や壁を支えている姿は美しく、屋根を支える木材が見えるような仕上がりにしている古民家も多いほど。

このような職人による高い技術でつくられた建物を、リノベーションで現代の暮らしにあった建物へ変えることで守り続けられます。

【魅力3】固定資産税が抑えられる

新築住宅を購入するのではなく、古民家をリノベーションして住むことで、毎年課税される固定資産税を抑えられるのも魅力です。

これは、固定資産税を計算する際に使う「課税標準額」が、築年数の経過により安くなっていくことが理由として挙げられます。

固定資産税とは、毎年1月1日の時点で建物・土地を所有している人が支払うべき税金のことです。

固定資産税の計算方法

支払うべき固定資産税は「課税標準額×標準税率1.4%」という計算式で求められます。

>>リノベーションの固定資産税についてはこちら

この計算式で使う固定資産税における「課税標準額」が、築年数を重ねるにつれて安くなっていくため、新築住宅を購入するよりも、古民家をリノベーションして住むほうが固定資産税を抑えられます。

固定資産税が上がる場合もあります

古民家の建て替え・増築で、既存の古民家より固定資産税が上がる場合もあります。

工事の内容によっては、再度自治体による固定資産税を課税するための調査が入る場合もあるので、あらかじめ専門業者や自治体に確かめましょう。

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古民家リノベーションの費用相場

古民家リノベーションの費用相場は、最低でも300万円〜が目安です。

また、リノベーションの内容によっては、2,500万円を超える場合もあります。

リノベーション内容費用相場
一般的なリノベーション300万円〜
半解体再生リノベーション1,500万円〜
全解体再生リノベーション2,000万円〜
移築再生リノベーション2,500万円〜

このように、古民家をリノベーションする際の費用は、リノベーションの内容によって金額が変動します。

また、古民家の保存状態などによっても金額が変動するので、購入したい古民家や住んでいる古民家にあったリノベーション方法を選び、予算内で古民家リノベーションができるかどうかを検討しましょう。

【パターン1】一般的なリノベーション

古民家における一般的なリノベーションの費用相場は、最低でも10万円〜が目安です。

リノベーション箇所費用相場
キッチン
(システムキッチンへの交換)
50万円〜
浴室
(在来浴室→ユニットバスに交換)
100万円〜
洗面所
(洗面台の交換と壁・床の張り替え)
30万円〜
トイレ
(トイレの交換と壁・床の張り替え)
20万円〜
屋根
(屋根材の葺き替え)
80万円〜
外壁
(外壁材の張り替え)
100万円〜

(6枚分の畳を交換)
10万円〜

古民家リノベーションにおける「一般的なリノベーション」は、柱や梁などの構造部分は解体しないため、比較的リノベーションにかかる費用を抑えられます。

ただしこれらの工事が、古民家のリノベーションですべてが必要なわけではありません。

たとえば、タイル張りの在来浴室は、タイルのはがれた箇所を補修するのみにして、あえて在来浴室でレトロな雰囲気を楽しむ人もいます。

このように、古民家をどこまでリノベーションするかは購入者の自由なので、理想とする古民家を目指して、古民家リノベーションの内容を考えましょう。

【パターン2】半解体再生リノベーション

古民家での半解体再生リノベーションにかかる費用は、最低でも20万円〜が目安です。

ただし古民家全体に耐震補強が必要になる場合は、1,000万円を超えることもあります。

リノベーション内容費用相場
解体工事100万円〜
構造部分の耐震補強
(部分的)
150万円〜
構造部分の耐震補強
(古民家全体)
1,000万円〜
基礎の補修
(古民家全体)
20万円〜
断熱工事
(天井・壁・床)
500万円〜

半解体再生リノベーションは壁・天井・床の解体をおこなうため、断熱材を天井裏などに入れる断熱工事もセットでおこなわれるのが一般的です。

このように半解体再生リノベーションすることで、古民家における耐震性・断熱性の向上を期待できるのが魅力。そのため、築年数がたった古民家であっても、1年中快適な暮らしがしたいという場合におすすめのリノベーション方法です。

【パターン3】全解体再生リノベーション

古民家の全解体再生リノベーションにかかる費用相場は2,000万円〜です。

費用が2,000万円を超える理由としては、古民家における耐震性の向上や、建物の建て直しに費用がかかることが理由として挙げられます。

全解体再生リノベーションが採用されるのは、柱や梁などの劣化が進んでいる場合。古民家の柱を補修したり、新しい木材を追加したりして、古民家の耐震性を高める必要がある場合に採用されます。

そのため、古民家リノベーションの費用を安く抑えたい場合は「構造部分の解体が必要か」をチェックしたうえで、購入する古民家を選びましょう。

【パターン4】移築再生リノベーション

古民家における移築再生リノベーションにかかる費用相場は2,500万円〜です。

移築再生リノベーションの費用相場が高額なのは、古民家の解体や運搬だけでなく、古民家の建て直しにも費用がかかることが理由として挙げられます。

古民家を移動させる方法は、おもに以下の2つです。

  • 古民家を解体して、移動先で建て直す
  • 古民家を解体せず移動する

古民家を解体せず移動させる方法は、一般的に長い距離での移動は難しいため、同じ敷地内での移動に適した方法です。

一方、古民家を解体して移動先で建て直す方法は、遠い場所への移動も可能。そのため「この古民家が気に入ったけど、違う場所で暮らしたい」という場合に採用されます。

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おしゃれな古民家リノベーションの実例

おしゃれな古民家リノベーションの実例を、以下でいくつか紹介します。

【実例1】築60年の古民家改修リノベーション

リノベーション費用1,000万円台
築年月1960年

築60年の古民家をおしゃれに改修したリノベーションの実例です。

この古民家は、お客さまが幼少期から暮らしてきた大切な建物。懐かしい雰囲気を残しつつ、より快適な暮らしができるように、古民家のリノベーションをおこないました。

この古民家におけるリノベーションのメインとなったのは、間取りの変更です。

リモートワークにも対応ができるよう、ワークスペースを新たにつくりました。

【実例2】築100年以上の古民家をリノベーション

リノベーション費用約2,300万円
工期180日
施工箇所トイレ
キッチン
浴室
洗面所


和室

玄関
エクステリア
屋根
外壁
リビング・ダイニング

奥さまの曽祖父が建てられた築100年以上の古民家を、既存の雰囲気を残しながらリノベーションした実例です。

玄関は、旅館のように開放的な空間に変え、三和土(たたき)と畳がお客さまを迎え入れます。

玄関の正面にはキッチンを配置。キッチンのデザインは、和風の照明や建具とマッチするワインレッドを採用しました。

【実例3】明治時代に建てられた長屋のリノベーション

リノベーション費用約400万円
工期30日間
施工箇所トイレ
キッチン
浴室
リビング・ダイニング

明治時代に建てられた長屋で、以下のリノベーションをおこないました。

  • 水まわり設備の交換
  • 壁材にタイルとOSB合板を使用
  • カウンターを新設

小さな木が重ねられている「OSB合板」で壁をつくり、個性的なデザインのLDKに仕上げています。

また、同じくOSB合板を使って、お酒が飲めるカウンターを新設。新しいキッチンでつくった料理をつまみに、お酒が楽しめる空間をつくりました。

【実例4】古民家のリノベーションで広いLDKをプラス

リノベーション費用約1,700万円
工期120日
施工箇所トイレ
キッチン
浴室
洗面

和室

階段
玄関
屋根
外壁
リビング・ダイニング

「10年以上前に増築した部分から、雨漏りが起きているので改善したい」と、お客さまからご相談があった、古民家におけるリノベーション実例です。

築50年以上の古民家で、構造部分の補修やLDKの間取り変更など、一般的な古民家リノベーションをおこないました。

LDKの間取り変更をおこなう際、LDKを開放的な空間とするために、天井板をとって吹き抜けに。

このように、照明で天井を照らして、吹き抜けの高さを感じられるように工夫しました。

【実例5】築40年の古民家を購入してリノベーション

リノベーション費用約2,700万円
工期180日
施工箇所トイレ
キッチン
浴室
洗面


和室
洋室

玄関
外壁
リビング・ダイニング
リフォーム箇所/メーカー・キッチン/パナソニック
・トイレ/TOTO

築40年の古民家を購入して、建物全体をリノベーションした実例です。

既存の古民家は、キッチンが独立した部屋となっていたので、キッチンとダイニング・リビングとの仕切り壁を撤去。対面キッチンに変えて、開放的なLDKに仕上げました。

【実例6】築40年の古民家を宿風にリノベーション

リノベーション費用約1,500万円
工期3か月
施工箇所トイレ
キッチン
浴室
洗面


和室
洋室

階段
廊下
玄関
リビング・ダイニング

築40年の古民家を「宿に泊まっているような雰囲気にしたい」とご要望があり、古民家リノベーションがスタートした物件の実例です。

この古民家リノベーションでおこなった工事は、以下の内容。

  • 間取りの変更
  • 耐震補強
  • シロアリ対策(防蟻工事)
  • 内装工事(壁の張り替えなど)
  • 水まわり設備の移動

間取りの変更や耐震補強に費用をかけられるよう、水まわり設備の移動は最小限にするなどの工夫しました。

しかし、水まわり設備の仕上がりにはお客さまのこだわりを反映して、宿風の古民家に仕上げています。

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古民家をリノベーションする際の注意点

古民家をリノベーションする際には、シロアリや耐震性に対して対策が必要です。

古民家で暮らし始めたあとに高額な費用がかかることのないように、以下で解説する注意点を頭に入れておきましょう。

【注意点1】古民家はシロアリ対策に費用がかかる

定期的にシロアリを駆除しているなどの、シロアリ対策がされていない古民家の場合、リノベーション費用のほかに、シロアリ対策における費用がかかる点に注意しましょう。

古民家でシロアリの被害を防ぐには、シロアリが好む「ぬれた木材」や「湿度の高い環境」を、以下のような対策によってなくすことが大切です。

シロアリ対策費用相場
シロアリを駆除する10万円〜
床を支える束を鋼製に変える
(10本の鋼製束を使う場合)
8万円〜
床下換気口を設置する
(3箇所に設置する場合)
2万円〜
土台や大引きは水に強い木材を採用する
(桧を使用する場合)
30万円〜

このように、古民家ではシロアリを駆除するほかに、シロアリの被害を受けないための対策が必要になります。

古民家をリノベーションする際は、シロアリ対策でかかる費用も予算に含めておきましょう。

【注意点2】雨漏りの有無は必ずチェック

古民家をリノベーションする際に、天井や壁を解体するなら、雨漏りが起きていないかも必ずチェックしましょう。

古民家リノベーションで、天井や壁に板を張ってしまったあとでは、雨漏りの発見が遅れてしまい、柱や梁が腐食してしまうことも。

また、雨漏りを修繕せずにリノベーションした場合、新しく張った壁紙などがぬれてしまうおそれもあります。

このように、リノベーション後に雨漏りの修繕工事が必要にならないよう、古民家を解体した際は、古民家における雨漏りの有無を調べておきましょう。

【注意点3】古民家の耐震性を高めておく

古民家をリノベーションする際は、建物の耐震性を高めるための工事もあわせておこないましょう。

目指すべき建物の耐震性を示す基準として、国土交通省が制定した「住宅性能表示制度」の耐震等級というものもあります。

この表における「等級1:建築基準法レベル」は、2000年に改正された建築基準法を指しています。

そのため、現在の建築基準法の基準に変わる前である、1981年5月31日以前に建築された古民家を購入する場合は、住宅性能表示制度の等級1を満たしていないかもしれません。

専門業者に既存の古民家における耐震性を計算してもらい、耐震性がどれほど高められるのかを確かめましょう。

【注意点4】間取りが制限される場合もある

古民家をリノベーションする際、柱や壁を希望どおりに動かせず、希望の間取りにできない場合もあります。

もし希望の間取りに変更したい場合は、全解体再生リノベーションが必要になるため、費用が高額となってしまうことも。

そのため「理想の間取りがあるけど、費用はできるだけ抑えたい」という場合は、購入する古民家を選ぶ時点で、理想の間取りに近い物件を選ばなくてはいけません。

「やはりこの間取りは使いにくい」と失敗しないように、古民家リノベーションを計画する段階で、理想の間取りが実現できるかを専門業者に確かめましょう。

【注意点5】工事期間が長くなりやすい

古民家リノベーションでは、柱や梁の補強や、壁・床の撤去などが必要な場合も多いため、工事が6か月以上かかるケースも多い点に注意しましょう。

リノベーション内容工期目安
一般的なリノベーション3か月〜
半解体再生リノベーション4か月〜
全解体再生リノベーション6か月〜
移築再生リノベーション7か月〜

このように一般的なリノベーションでも、3か月以上の工期が必要なケースも多いので、古民家に住み始めてからリノベーションする場合には注意が必要。古民家をリノベーションしているあいだは、仮住まいの利用が必要になるかもしれません。

あらかじめ古民家リノベーションを依頼する業者に、リノベーションにかかる工期を確かめ、仮住まいの確保が必要な場合は早めに準備を始めましょう。

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古民家のリノベーションで後悔しがちなポイント

古民家のリノベーションでは、高額な費用や光熱費の高さに後悔する人が多くいます。

もし古民家リノベーションをするなら、以下より解説していく後悔しがちなポイントをチェックして、メンテナンス費用がかからない快適な古民家にリノベーションしましょう。

【ポイント1】リノベーション費用が予算をオーバー

古民家のリノベーションで後悔しがちなのは、予算よりもリノベーション費用がかかってしまったというケースです。

古民家リノベーションにおいて、予想以上に費用がかかるのは、以下のような状態になった場合です。

  • 壁と天井を解体したら、柱や梁の劣化が進んでいた
  • 配管から水漏れが見つかった
  • 床を撤去したら、一部基礎がない状態だった

このように構造部分や基礎で不具合が見つかった場合、木材の交換や基礎の補修が必要になるため、リノベーション費用が予算をオーバーすることも。

補修や補強を必要とすることが、古民家の解体後にわかる場合もあるので、リノベーションする優先順位を決めて、予算内で費用がおさまるように工夫しましょう。

【ポイント2】イメージ通りにリノベーションできなかった

古民家リノベーションで多い後悔ポイントは、イメージ通りにリノベーションできなかったという点です。

古民家リノベーションにおいて難しいのは、「既存の雰囲気を残したい部分」と「現代風にしたい部分」のバランス。業者とイメージ共有ができていないと「予想以上に現代風の仕上がりになってしまった」と、リノベーションの仕上がりに不満を感じてしまうこともあります。

このような古民家リノベーションで後悔しないためには、写真やイラストを使って、業者とイメージ共有しておくことが大切です。

棚に使う金具は何色を使うかなど、できるだけこまかい部分まで業者とイメージを共有して、古民家リノベーションでの後悔ポイントを減らしましょう。

【ポイント3】夏・冬の光熱費が高い

古民家をリノベーションして暮らし始めた際、後悔しがちなポイントは夏・冬における光熱費の高さです。

築年数が浅い現代住宅と比べて、築50年以上となる古民家は断熱性・気密性が低く、冷房・暖房が効きにくいのも弱点。そのため、予想以上に冷房・暖房で費用がかかり、光熱費の高さで悩む場合もあります。

このように、リノベーションをした古民家で暮らし始めて後悔しないように、リノベーションの際に断熱性・気密性を高めておくことが大切です。

外の気温に左右されず、室内の冷えた・あたたまった空気が逃げない構造にすれば、夏・冬の光熱費を抑えられます。

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古民家のリノベーションで活用できる補助金や助成金はある?

古民家のリノベーションで活用できる補助金・助成金は、以下のようなものがあります。

  • 長期優良住宅化リフォーム推進事業
  • 既存住宅における断熱リフォーム支援事業
  • 自治体ごとの古民家再生に対する事業

計画している古民家リノベーションが、これらの事業における補助金・助成金が交付される条件を満たしていれば、補助金・助成金が交付されます。

ただし補助金・助成金の交付条件を満たしていても、申請期限が過ぎていたり、必要書類がそろっていなかったりすると、補助金・助成金が交付されない場合もあるため注意しましょう。

あらかじめ専門業者や自治体に、古民家リノベーションにおける補助金・助成金の活用がしたい旨を伝えて、補助金・助成金事業の手続き方法を確かめておきましょう。

>>リフォームの補助金・助成金制度はこちらでチェック!

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古民家のリノベーションは自分でできる?

古民家のリノベーションは自分でもできます。

しかし、築50年以上の古民家では、以下のようなトラブルが起きるおそれもあるため、専門業者にリノベーションを依頼するのがおすすめです。

  • 柱や梁のシロアリ被害
  • 屋根や外壁からの雨漏り
  • 地震や強風による屋根の破損

このようなトラブルが建物に起こると、大規模な修繕工事が必要になることも。

大規模な修繕工事が必要になれば、専門業者にリノベーションを依頼するよりも費用がかさんでしまう場合もあるため、メンテナンスに費用をかけたくない場合は、専門業者にリノベーションを依頼しましょう。

>>古民家リノベーションの見積もりはこちら

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古民家のリノベーションを依頼する業者の選び方

古民家リノベーションをどこに依頼するか迷ったら、業者のリノベーション実績や見積もりしてもらった内容などをチェックしましょう。

以下よりくわしく解説するポイントをチェックしておけば、業者選びでの失敗を避けられます。

【選び方1】古民家リノベーションの実績が豊富か

古民家のリノベーションを依頼するなら、古民家リノベーションの実績が豊富な業者を選びましょう。

古民家のなかには築100年以上の物件もあり、現代の住宅とは異なる、日本の伝統的な工法でつくられている古民家も多くあります。

そのため、伝統的な工法についての専門的な知識がないと、解体後に追加で費用が必要になるなど、古民家のリノベーション中にトラブルが起きてしまうことも。

そのようなトラブルにならないために、日本の伝統的な工法についても理解し、必要な工事を熟知している業者に依頼しましょう。

【選び方2】アフターサービスが充実しているか

古民家をリノベーションする際は、リノベーション後の無料点検をおこなっているなど、アフターサービスが充実している業者に依頼しましょう。

築50年以上の古民家は、構造部分などの劣化により、雨漏りやシロアリなどの被害が起きる可能性も高く、リノベーション後も定期的な点検が必要です。

リノベーション後も定期的に点検をおこなっておけば、雨漏りなどのトラブルを早く発見できるので、メンテナンスにかかる費用も抑えられます。

このように、古民家のリノベーションは、工事後も雨漏りなどのトラブルが起きるおそれもあるため、アフターサービスが充実した業者に依頼すると安心です。

【選び方3】見積内容がくわしく記載されているか

古民家リノベーションを依頼するなら、見積内容がくわしく記載されている業者を選びましょう。

業者から受け取った見積書で、「天井の張り替え:一式50万円」など一式でまとめられた項目が多くないか、チェックすることが大切です。

リノベーションの見積もりにおいて、一式でまとめられた項目が多いと、実際の費用よりも高く計算されている場合もあるので注意しなければいけません。

古民家リノベーションの見積もりをする際には、現地でリノベーションの対象となる箇所において計測をおこないます。

そのような計測をおこなった結果が、具体的な面積・長さとして見積書に反映されている業者にリノベーションを依頼しましょう。

【選び方4】地域の特性を理解しているか

古民家リノベーションを依頼するなら、古民家が建っている地域の積雪量など、地域の特性を理解している業者に依頼するのがおすすめです。

たとえば、積雪量が多い地域にある古民家の場合、雪が落ちても危険が生じない屋根形状を選ぶなどの工夫も必要。玄関まわりなどに雪が落ちて、落雪で事故が起きないように配慮しなければいけません。

このように、古民家で暮らし始めた際、危険な事故を起こさず安全に暮らすためには、地域の特性にあわせてリノベーションすることが大切です。

地域の特性について熟知している業者にリノベーションを依頼し、古民家で安全に暮らせるような工事をおこないましょう。

【選び方5】極端な値引き・値下げがされていないか

古民家リノベーションの見積もりをしてもらった際、極端な値引きや値下げがおこなわれていないかチェックしましょう。

たとえば、以下のような記載がある見積書には注意しなければいけません。

  • 今月中の契約で合計金額から20%引き
  • 足場代無料キャンペーン実施中

このような記載が見積書にある場合、必要な工事が含まれていなかったり、工事が始まった後に追加で費用を請求されたりと、業者とのトラブルが起きるおそれもあります。

古民家リノベーションにおけるトラブルを回避するために、複数社の見積金額を比較し、極端に安い・高い見積書を作成している業者には依頼しないようにしましょう。

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古民家のリノベーションについてよくある質問

古民家のリノベーションでかかる費用を安くするには?

古民家のリノベーションでかかる費用を安く抑える方法は、以下のとおりです。

  • 廃材を利用する
  • 補助金を利用する
  • 相見積もりをする

とくに、見積金額を比較する「相見積もり」は、古民家リノベーションにおいて必須。古民家リノベーションは、リノベーション費用が高額になりやすいので、複数社で見積内容を比べることで、費用を安く抑えられます。

安心して古民家リノベーションが依頼できる専門業者を見つけて、相見積もりを進めましょう。

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築40年の家をリノベーションしたら何年住み続けられるか?

築40年の家でも、構造部分などの補修を含めてリノベーションすれば、35〜50年ほど住み続けられます。

住宅の性能を第三者機関が検査する住宅性能表示制度において、「劣化対策等級3」の基準を満たしている住宅は、75〜90年住み続けられるとされています。

そのため、築40年の家で長く住み続けたい場合は、このような住宅性能表示制度における基準などに沿って、耐久性を高めるリノベーションをおこなうことが大切です。

築50年の家をリノベーションすることは可能?

築50年の家におけるリノベーションも可能です。

ただし、築50年の家においては、柱や梁などの構造部分が劣化している可能性も高く、柱・梁の交換や補強など大規模な修繕工事が必要になる場合もあります。

古民家をリノベーションするならバリアフリーにすべき?

古民家をリノベーションする際は、階段の勾配を緩くする、段差をなくすなどのバリアフリー工事もおこなうのがおすすめです。

築50年以上の古民家では、勾配の急な階段があったり、土間から畳への段差が大きかったりと、さまざまな箇所で転落・転倒を起こす危険性があります。

そのため、安全に古民家で暮らし続けるには、バリアフリー工事が必要です。

LDK・水まわり・階段・玄関などを中心に、家族や来客が転落・転倒によってケガすることのないよう、古民家リノベーションの際はバリアフリー工事もおこないましょう。

中古の古民家を探すときの注意点は?

中古物件の古民家を探す際は、以下の点に注意しましょう。

  • 柱や梁などの構造部分は劣化していないか
  • 気に入った外観であるか
  • 間取りを大きく変更する必要はないか

これらを満たさない古民家であった場合、間取りの大幅な変更などに費用がかかってしまいます。

「思った以上に費用がかかってしまった」と後悔しないよう、できるだけリノベーションに費用がかからない古民家を選びましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】久田麻里子

2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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