-
ユニットバスの壁が変色する原因や補修工事について詳しく解説!
-
2階にお風呂は増設できる?費用やデメリット、後悔しない方法を解説
-
剥がれた風呂タイルの補修・張り替え費用はいくら?よくある劣化症状とは?
-
シャワールームの設置費用はいくら?寸法や施工例を見てみよう!
-
マンションのお風呂リフォームの費用相場は?注意点や失敗事例も紹介
-
ハーフユニットバスとは?おすすめメーカーやリフォーム価格を紹介!
-
お風呂(ユニットバス)の床のリフォームで後悔しない!張替え費用や床材の特徴を紹介
-
お風呂・ユニットバス移設・移動のリフォーム費用はいくら?どんな工事を行うか紹介!
-
マンションのユニットバスリフォーム費用は?サイズや選び方も解説
目次
バランス釜とは?
バランス釜とは、浴槽の脇に設置されたガスを使った給湯設備です。
室外から空気を吸気し、同じ量の空気をバランスよく排気することから「バランス釜」と呼ばれるようになりました。
バランス釜が登場する前は、CF釜(Conventional Flue)と呼ばれる物が主流でした。CF釜は、浴室内に丸い煙突を設置して、取り付けるタイプの風呂釜です。
しかし、CF釜は風が強い日は外からの逆流で、排気が室内に入り込む危険がありました。そこで、室内の空気を使わないバランス釜が登場したのです。
バランス釜は、Balanced Flueを略してBF釜とも呼ばれています。
現代で一般的に普及している普通のお風呂は、浴槽と給湯器が別々に設置されています。バランス釜は、給湯設備と浴槽、シャワーが一体化した作りです。
バランス釜の仕組み
バランス釜は、室外から空気を取り入れてガスを燃焼させ、発生したガスを室外に排出します。
浴槽には、吸気口と排気口のふたつの穴が開いていて、連結管でバランス釜とつながっている形です。
浴槽に溜まっている水を吸気口から吸い込みガスの炎で温めて、吐き出し口から浴槽へお湯を排出します。
一定時間この動きを続けることで、お湯が沸いてくる仕組みです。
バランス釜の種類
バランス釜には主に4つの種類があります。
1 追い炊きしかできないタイプ
バランス釜の基本的な機能である、追い炊き専用のタイプです。シャワーなどは付いていないため、使用することはできません。
2 追い炊きにシャワーが付いているタイプ
追い炊き機能に加え、シャワーが付いているタイプです。浴槽に水が溜まっていなくても、シャワーだけで使うこともできます。
3 追い炊き・シャワー・浴室給湯機能が付いているタイプ
追い炊き機能とシャワーに加えて蛇口からお湯を出せるタイプです。このタイプでは、蛇口から浴槽にお湯を溜めることもできます。
4 追い炊き・シャワー・浴室給湯機能・浴室外給湯が付いているタイプ
追い炊き機能とシャワー、浴室給湯機能に加えて浴室外給湯が付いているタイプです。このタイプでは浴室だけでなく、洗面所やキッチンでもお湯を出せます。
現在一般的に使用されている給湯器と同じような使い方ができます。
バランス釜のデメリットは?
バランス釜は、登場した当時は画期的な設備でしたが、今ではあまり見かける機会が少なくなった古い設備です。
古い設備のため使い勝手が悪く、使用感にデメリットを感じる部分も多いでしょう。
デメリット1 水圧が弱く感じる場合がある
バランス釜のデメリットでよく言われるのが、水圧が弱い点です。
バランス釜は給湯器と比較すると、給湯能力が劣っており、水量や水圧は強くありません。
とくに寒い時期は、温度が低い状態から水を温める必要があるため、通常以上に労力がかかり余計に水圧が弱くなってしまいます。
勢いのある水圧でシャワーを浴びたい人は、物足りなさを感じてしまう場合が多いでしょう。
実際に口コミなどでも、バランス釜の水圧が低く感じるという声は多いです。
デメリット2 音がうるさい
バランス釜は、モーターの音や水を循環させるためのポンプ音が給湯器よりも響きやすいです。
バランス釜に湯垢などの汚れが溜まっていると、余計に音が響きうるさくなるケースもあります。
掃除をしてもあまりに音が鳴る場合は、業者に依頼して異常がないか点検してもらう必要があります。
デメリット3 お湯が冷めやすい
バランス釜は、浴槽に溜めたお湯が冷めやすいのもデメリットです。
バランス釜は外とつながっている形状のため、外気温の影響を受けやすい特徴があります。
外の気温が低いと連結管などが冷えてしまい、中を通るお湯も冷やされてしまいます。
冷えたお湯が浴槽に入り込んでしまうのが、お湯が冷めやすい原因です。寒い時期は頻繁に追い炊きをする必要があるのは手間に感じてしまうかもしれません。
バランス釜のメリットは?
バランス釜は古い設備のため、デメリットが目立つ一方で、メリットも多くあります。
メリット1 停電してもお風呂が使える
バランス釜は停電時にもお風呂が使えるのはメリットです。
通常給湯器の場合は停電の際に使用できずに困ってしまうでしょう。しかし、バランス釜は電池で動いているため、家庭に送られてくる電気を使用しません。
そのため、停電の際でもお湯を沸かせます。
寒い冬に停電しても暖かいお風呂に入れるのは、大きなメリットだと言えるでしょう。
メリット2 追い炊きができる
築年数が古い物件などでは、給湯設備に追い炊き機能が付いていないタイプもあります。
しかし、築年数が古い物件に設置されていることが多いバランス釜では、追い炊きができます。
お湯が冷めても追い炊きできるので、家族がいる場合や同居人と入浴時間が違う方にはありがたい機能です。
バランス釜の使い方
バランス釜は、あまり見かける機会が少ないため、最初は使い方がわからず戸惑ってしまうかもしれません。
ここでは具体的なバランス釜の使い方を紹介します。
1 元栓を開ける
バランス釜を使うためには、まずガスの元栓を開けます。
バランス釜の場合は、浴室内にガスの元栓が備え付けられている場合が多いです。
ひとつ注意として、ガスを使わないときは必ず元栓を閉めるようにしましょう。
2 種火をつける
次にガスの元栓を開き、種火をつけます。
バランス釜のハンドルを指定の位置まで回すと、種火がつきます。
イメージとして、ガスコンロのハンドルスイッチを押しながら回すのを想像すると、わかりやすいかもしれません。
このときに必ず点火ができたか確認するようにしてください。
点火できたかどうかの確認は、バランス釜の「口火」ランプの点灯を確認するか、点火窓から直接確認を行いましょう。
3 お湯張りや追い炊きを行う
点火が確認できたらハンドルをシャワーや追い炊きの位置にセットして、お湯張りや追い炊きを行います。
追い炊きの際に注意しなければならないのが、浴槽内の水量です。
水を張っていなかったり、水位が低い状態で追い炊きを行うと空焚きとなり、火事の原因になります。
バランス釜で追い炊きする方法は、1~2の手順を行い、でハンドルを「追い炊き」に合わせる追い炊きできます。
バランス釜を快適に使うには?
給湯器に比べデメリットを多く感じやすいバランス釜ですが、工夫次第で今より快適に使えます。
ここではバランス釜を快適に使うためのさまざまな工夫を紹介しましょう。
シャワーヘッドを交換する
バランス釜はシャワーの水圧が弱く、不満に感じている人が多いです。
バランス釜のシャワーの水圧を上げるためには、シャワーヘッドを交換してみましょう。
シャワーヘッドを交換するだけで、リフォームしなくても水圧の問題はある程度解決してしまう場合もあります。
シャワーヘッドを選ぶ際は、弱い水圧でも勢いよく水が出る「節水シャワーヘッド」などを選ぶのがおすすめです。
こまめに掃除する
どうしても古いイメージのあるバランス釜でも、こまめに掃除していれば快適に使えます。
バランス釜のデメリットである、音がうるさく感じるのは内部の汚れが原因のケースも多いです。バランス釜内部は、市販の風呂釜洗浄剤を使って洗いましょう。
掃除の頻度は3か月から半年程度です。
また目に見える外部に関しても、洗剤でこまめに洗って清潔に保つようにしましょう。
最近では、バランス釜のレトロな雰囲気を活かして、おしゃれなインテリアとして活用している人も多いです。
工夫次第ではバランス釜も、清潔でおしゃれな空間を演出できるようになるでしょう。
寒さ対策をする
バランス釜は構造上、外気温の影響を受けやすいためお湯が冷めやすく、浴室内も寒くなりやすいです。
浴室洗い場の寒さ対策には、すのこやマットを敷いて寒い時期のヒヤッとする感覚を予防する方法もあります。
定期点検を受ける
築年数が古い物件では、バランス釜自体も古くなっている可能性があります。
製造から10年以上経っている場合は、とくに部品が劣化している可能性もあるため、定期的に業者に点検してもらいましょう。
安全のためにも、1年にいちどは点検してもらうのがおすすめです。
知らないと怖いバランス釜の注意点は?
バランス釜は、いくつかの注意点に考慮して使う必要があります。
バランス釜は、これから紹介する注意点を覚えておいて、正しい使用方法で使ってください。
空焚きに注意する
バランス釜で追い炊きする際は、必ず空焚きしないように気をつけましょう。
浴槽に水を張っていない状態で追い炊きすると、空焚きの状態になり危険です。また、水位が連結管よりも低い状態で、追い炊きを行うのも空焚きの原因となります。
追い炊きする際は、必ず浴槽にしっかりと水が張られているか確認してから行うようにしましょう。
浴槽の連結管より10㎝程度以上に水位がきているかを目安に、水を張るようにしてください。
使用時は必ず点火の確認をする
バランス釜の種火をつける際に、必ず点火できているか確認が必要です。
バランス釜は点火してガスを燃焼させます。しかし、点火できていない状態で使用を続けると、ガス漏れが発生してしまいます。
点火できているかどうかは、バランス釜の点火確認用ランプか、点火窓を覗いて確認しましょう。
バランス釜は青い炎がつくので、点火窓から見えにくい場合もあります。
とくに、点火窓が汚れていると青い炎が見えにくい場合もあるため注意が必要です。
使用後はガスの元栓を閉める
バランス釜の使用後は、必ずガスの元栓を閉めましょう。
バランス釜を使用しない間は、ガスの元栓を閉めることで、ガス漏れや火災などの事故防止につながります。
劣化症状が現れた場合は使用を中止する
バランス釜の使用中に、劣化症状が現れている場合は危険なので使用を中止し、業者へ修理や点検を依頼しましょう。
バランス釜のリフォームにかかる費用は?
新しいバランス釜へ交換する場合 | 10万~25万円 |
バランス釜から給湯器に交換する場合 | 15万~30万円 |
ホールインワンタイプ(壁貫通型給湯器)に交換する場合 | 25万~40万円 |
ユニットバスへのリフォーム | 120万~200万円 |
バランス釜の劣化症状が現れていたり、耐用年数が過ぎている場合は、交換やリフォームを検討する時期です。
選択肢としては、主に4つのパターンが考えられます。
それぞれパターンごとに費用や特徴を紹介していきましょう。
新しいバランス釜へ交換する場合
バランス釜を新しいバランス釜へ交換する場合は、10万~25万円が費用相場です。
基本的に現在バランス釜は、新築物件に設置されることはありません。しかし、バランス釜が設置されている物件用に、今でもバランス釜自体は生産されています。
昔の機種に比べ、性能は高くなっているので、古い機種に比べると使いやすさは向上しているでしょう。
また他のリフォームに比べ、費用は一番安く抑えられます。
バランス釜から給湯器に交換する場合
バランス釜から給湯器に交換する場合にかかる費用は、15~30万円が相場です。
給湯機に交換する場合、エコ給湯器や最新の機能が搭載された機種など、さまざまな商品から選べるのもメリットです。
また給湯器は屋外に設置する形になるため、その分浴槽も広げられる可能性があります。
ホールインワンタイプ(壁貫通型給湯器)に交換する場合
ホールインワンタイプ(壁貫通型給湯器)に交換する場合にかかる費用は、25~40万円です。
ホールインワンタイプは、バランス釜の吸排気用に開いている壁の穴を活かして設置できます。
通常の給湯器同様に、浴室側の出っ張りがなくなるため、その分浴槽も広くできるメリットがあります。
しかし、通常の給湯器に比べ、種類が少ないため、商品の選択肢は少ないです。
ユニットバスへのリフォーム
バランス釜のお風呂からユニットバスへリフォームする場合にかかる費用は、120~200万円です。
費用はかかりますが、古い設備と比べて格段に機能面が高くなっています。バランス釜と比べ、掃除がしやすく、保温性も高い浴室になるでしょう。
使い勝手を考えるのであれば、バランス釜を撤去して浴室全体をユニットバスにリフォームするのが最もおすすめです。
>>タイル張りのお風呂からユニットバスへのリフォームはこの記事から
バランス釜の耐用年数と交換タイミングは?
バランス釜の耐用年数は、一般的に10年前後と言われています。
バランス釜の使用期間が10年を過ぎていたり、劣化症状が出ている場合は交換を検討するタイミングです。
ここでは主なバランス釜の劣化症状を紹介します。劣化症状が出ている場合は早めに業者に連絡して、交換を検討するのがおすすめです。
点火しない・お湯が出ない・温度が設定より低い
点火しない・お湯が出ない・温度が設定より低いなどの症状が出ている場合は、交換を検討するタイミングです。
電池の交換のみで直る場合もありますが、電池を交換しても直らない場合は別の原因が考えられます。主に、「水比例弁」「温度センサー」などの電気系統のトラブルが原因となっているケースが多いです。
これらの症状を放置していると、急に熱湯や冷水が出てきて、やけどやヒートショックの原因になります。
症状が出始めたら業者に相談を依頼するようにしましょう。
ガス臭や焦げ臭いにおいがする
ガス集や焦げ臭いにおいがする場合は、直ちに使用を中止して点検や交換を依頼してください。
においがする原因として、バランス釜のなかで不完全燃焼が起こっている可能性もあります。
不完全燃焼が起こっている場合、そのまま使用を続けると一酸化炭素中毒を引き起こす恐れがあり危険です。
ガス集や焦げ臭いにおいがする場合は、使用を中止し、ガスの元栓を閉めて業者へ連絡しましょう。
異音がする
バランス釜の着火時や運転中に異音がする場合も、交換を検討するタイミングです。
点火するときに爆発音のような音がする場合は、熱交換機の故障が考えられます。
症状を放置していると、いずれお湯が出なくなるため、早めに業者へ相談するのがおすすめです。
Q&A バランス釜に関するよくある質問
ここではバランス釜に関するよくある質問をまとめています。
- シャワーの水圧を上げる方法はある?
-
シャワーヘッドを交換するのがおすすめです。
「節水シャワーヘッド」は、弱い水圧でも勢いよく水が出るようになり、改善される場合があります。
- お湯が冷めやすいのを改善する方法はある?
-
湯たんぽをお風呂の中に入れておいたり、風呂蓋以外にアルミの蓋を併用してする方法がおすすめです。
- バランス釜を使用する際の注意点はある?
-
空焚きや、ガス漏れに十分注意する必要があります。
追い炊きをする際は浴槽に十分水が溜まっているか確認し、使用後はガスの元栓を必ず閉めるようにしましょう。
浴室リフォームの業者選びで後悔しないために
必ず相見積もりを複数取って比較しましょう!
なぜならリフォームの費用・工事方法は、業者によって大きく異なるからです。
とはいえ「信頼できる業者が分からない」「何度も同じ説明をするのが面倒」と踏み出せない方もいらっしゃると思います。
そのような方こそハピすむの一括見積もり比較を活用しましょう!
大手ハウスメーカーから地場の工務店まで、審査を通過した1000社以上の中から、まとめて見積もりを依頼できます。
また、ハピすむでリフォームされた方には最大10万円分の「ハピすむ補助金」もご用意しています。
詳細はこちら>>>ハピすむ補助金プレゼントキャンペーンの流れ