

ユニットバスの壁や浴槽が変色する7つの原因
ユニットバスの壁や浴槽が変色するおもな原因は、以下の7つです。
- 水垢・汚れの蓄積
- ロドトルラ
- 黒カビ
- 塩素系カビ取り剤
- 金属製品のサビ
- 溶け出した配管内の銅
- 髪染め剤・入浴剤
ここからは、変色の原因を汚れの色や症状ごとに解説します。

【原因1】黄ばみは水垢・汚れの蓄積
黄ばみや褐色の汚れは、水垢・湯垢・石けんカス・皮脂などが重なって生じることがあります。水垢は水道水に含まれる成分が蓄積したもの、湯垢は皮脂や石けんカス、ホコリなどが結びついたものです。色だけで汚れの種類を断定せず、まずは浴室用中性洗剤でお手入れしましょう。
【原因2】ピンク色はロドトルラ
ピンク色の変色は、ロドトルラという酵母菌が原因です。ロドトルラは、以下3つの要素があると増殖しやすくなります。
- 温度が高い
- 湿度が高い
- 栄養となる汚れが多い
ロドトルラなどの酵母は、皮脂や石けんカスを栄養にして増殖します。黒カビとは別の微生物ですが、どちらも水分や汚れが残る浴室で発生しやすいため、早めに洗い落として乾燥させましょう。
【原因3】黒ずみはカビ
黒ずみのおもな原因はカビです。湿度が高く、ボディーソープやシャンプーなどの汚れが壁に残る浴室では、カビが発生しやすくなります。放置すると黒いシミが残ることがあるため、早めに除去しましょう。
【原因4】色抜けは塩素系カビ取り剤
塩素系カビ取り剤や酸性・アルカリ性の強い洗剤、入浴剤は、浴槽や壁の素材、使用方法によって変色や劣化を招くことがあります。市販品でも一律に安全とは限らないため、ユニットバスと薬剤の取扱説明書を確認し、指定された場所・濃度・放置時間を守りましょう。
【原因5】茶色は金属部品のサビ
赤茶色の汚れは、濡れたヘアピンやカミソリ、水道水に含まれる微量の鉄分などによる「もらいサビ」の可能性があります。また、壁パネルの継ぎ目やシーリングが劣化して水が入り、内部の鋼板が腐食している場合もあります。表面の汚れを落としても再発する、壁が膨らむ、剥がれるといった症状があるときは、専門業者に点検を依頼しましょう。

【原因6】青色は溶け出した配管内の銅
浴槽の水面付近などに付く青緑色の汚れは、銅石けんの可能性があります。銅石けんは、給湯機や配管の銅管からわずかに溶け出した銅イオンと、石けんや皮脂に含まれる脂肪酸が反応してできる汚れです。新しい銅管は銅イオンが溶け出しやすいものの、使用するうちに管の内面が亜酸化銅の皮膜で覆われ、通常は溶出しにくくなります。
※ 参考:日本銅センター「青水・銅石けん」
【原因7】髪染め液・入浴剤で変色する場合もある
ブリーチやヘアカラーなどの髪染め液や、入浴剤が変色の原因になる場合もあります。とくに髪染め液は着色力が高く、浴室の壁や床に直接付着すると色が残りやすいため注意が必要です。入浴剤によっては、着色だけでなく色抜けが生じることもあります。硫黄を含む入浴剤を使う場合も、浴槽や給湯設備の取扱説明書で使用可否を確認しましょう。対応していない製品では、変色の原因になることがあります。

変色の除去方法を色ごとに紹介
ユニットバスの変色は、汚れの色や状態に応じてお手入れ方法が異なります。

| 汚れの色・状態 | お手入れの目安 |
|---|---|
| 黄色・茶色 | まず浴室用中性洗剤を使い、落ちない場合は汚れの種類と取扱説明書に合う洗剤を選ぶ |
| 青緑色 | 浴室用中性洗剤を使い、落ちない場合は使用可能な浴室用クリームクレンザーでやさしく落とす |
| 白色 | 浴室用中性洗剤を使い、落ちない場合は使用可能な浴室用クリームクレンザーを試す |
| 黒色 | 黒カビなら、使用可能な浴室用カビ取り剤を表示どおりに単独で使う |
| ピンク色 | 浴室用中性洗剤で早めに洗い、落ちない場合は使用可能なカビ取り剤を使う |
※ 参考1:LIXIL「浴室の汚れの種類とお手入れ方法」
※ 参考2:LIXIL「浴室のお手入れ・掃除の注意事項」
黄色・茶色の汚れには浴室用中性洗剤から
黄色や茶色の汚れには、まず浴室用中性洗剤を使いましょう。落ちない場合は、水アカ・湯アカ・もらいサビなど汚れの種類を見極め、ユニットバスの取扱説明書で使用できる洗剤を確認します。酸性洗剤やクリームクレンザーは、浴槽や床、金属部、表面コーティングを傷めることがあるため、一律には使用できません。
青緑色の汚れには浴室用中性洗剤
青緑色の銅石けんには、まず浴室用中性洗剤をかけて2〜3分置き、やわらかいスポンジでやさしくこすってから洗い流します。落ちない場合は、ユニットバスの取扱説明書で使用できることを確認したうえで、浴室用クリームクレンザーを使いましょう。アンモニア水やクエン酸などは素材を傷めることがあるため、自己判断で混ぜたり続けて使ったりしないでください。
※ 参考1:TOTO「浴槽に青い汚れがついてしまった」
※ 参考2:LIXIL「浴室のお手入れ・掃除の注意事項」
白色の汚れには浴室用中性洗剤から
白色の汚れには、まず浴室用中性洗剤を使いましょう。落ちない場合は、ユニットバスの取扱説明書で使用できることを確認したうえで、浴室用クリームクレンザーをやわらかいスポンジに付け、表面を傷つけないよう少しずつ落とします。コーティングされた鏡や光沢のある樹脂など、研磨剤を使えない部位には使用しないでください。
黒カビには使用可能な浴室用カビ取り剤
黒ずみの原因は、黒カビだけでなく皮脂や石けんカス、水アカなどの場合もあります。まず浴室用中性洗剤で表面の汚れを落とし、黒カビが残る場合は、ユニットバスに使用できる浴室用カビ取り剤を表示どおりに単独で使いましょう。使用中は十分に換気し、ゴム手袋・保護メガネ・マスクを着用します。
塩素系カビ取り剤は、酢・クエン酸・酸性洗剤などと混ぜたり、前後に続けて使ったりしてはいけません。有毒な塩素ガスが発生するおそれがあります。使用後は洗剤が残らないよう十分な水で洗い流し、別の薬剤を使う場合も各製品の注意表示に従ってください。
※ 参考:日本中毒情報センター「家庭内の化学製品」
ピンク色の汚れには浴室用中性洗剤
ピンク色のヌメリには、浴室用中性洗剤をかけて2〜3分置き、やわらかいスポンジで洗ってから十分に流しましょう。落ちない場合は、ユニットバスに使用できるカビ取り剤を表示どおりに使います。アルコールを使用できない素材や部位もあるため、消毒用エタノールを一律に使うのは避けてください。掃除後は水分を拭き取り、浴室を換気すると再発を抑えやすくなります。
ユニットバスの変色除去を専門業者に依頼するタイミング
以下のような症状がある場合は、専門業者への相談を検討しましょう。

- 経年劣化による変色が目立つ
- 変色や臭いが落ちなくなった
- ユニットバスを使い始めて15~20年経過している
経年劣化による変色や落ちない臭いは、自分での対処が難しい場合があります。また、古いユニットバスは、補修を重ねるより交換したほうが総合的に費用を抑えられることもあります。無理に対処せず、交換も視野に入れて専門業者へ相談しましょう。


ユニットバスの変色除去を依頼する場合の費用
ユニットバスの変色を専門業者に相談する場合、費用の目安は1.1万〜60万円です。作業には、汚れを落とす浴室クリーニング、表面を保護するコーティング、変色した素材を再生する塗装、壁を仕上げ直すパネル工事があり、それぞれ内容と費用が大きく異なります。浴室の広さや素材、劣化状態、下地補修・設備脱着の有無によっても変わるため、現地調査後の見積もりで施工内容を確認しましょう。

| 作業内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 浴室クリーニング | 1.1万〜2.2万円 |
| 保護コーティング | 2万〜6万円 |
| 浴槽・浴室の再生塗装 | 8万〜20万円 |
| 浴室パネルの施工 | 30万〜60万円 |
以下で、作業ごとの費用と適しているケースを解説します。
浴室保護コーティング
| 施工範囲 | 費用相場 |
|---|---|
| 浴槽のみの保護コーティング | 2万〜6万円 |
| ユニットバス全体の保護コーティング | 3万〜6万円 |
浴室保護コーティングは、比較的きれいな浴槽や床、壁などの表面に保護膜をつくり、汚れやカビを付きにくくする施工です。ひび割れや塗装の剥がれを直す工事ではないため、傷みがある場合は補修や再生塗装が必要になります。施工できる素材や劣化状態は業者によって異なるので、現地調査で確認しましょう。
浴室・浴槽の塗装
浴室の塗装費用は、10万〜20万円が目安です。素材自体が変色し、研磨や洗浄で落ちない場合は、表面を削って下地を整えてから塗装します。元の色に合わせるほか、全体を別の色に変えることも可能です。古いユニットバスは、補修より交換のほうが費用を抑えられる場合もあるため、リフォーム業者に相談しましょう。


浴室パネルの施工
| 工法 | 費用相場 |
|---|---|
| カバー工法 | 30万〜40万円 |
| 張り替え | 40万〜60万円 |
浴室の壁や天井の変色・劣化が激しい場合は、浴室パネルで仕上げ直す方法があります。既存の壁が健全なら上からパネルを張るカバー工法、下地まで傷んでいる場合は既存材を撤去して張り替える方法を検討します。床には浴室用床シートなど別の材料を使うことがあるため、壁・天井・床を同じ工法として扱わないようにしましょう。下地に腐食や漏水がある場合は、先に補修が必要です。

ユニットバスの変色を防止する3つの方法
ユニットバスで変色を防ぐには、以下3つの方法が有効です。

- 使用後はシャワーで洗い流す
- 換気して湿気を取り除く
- カビや汚れに強い壁材にリフォームする
それぞれの方法と効果を詳しく見ていきましょう。
使用後はシャワーで洗い流す
入浴後は、浴槽・壁・床などに残った石けんカスや皮脂をシャワーで洗い流し、やわらかい布などで水分を拭き取ると変色やカビを防ぎやすくなります。照明・換気扇・スイッチなどの電気部品には水をかけず、天井を含む部位ごとの手入れ方法は取扱説明書に従いましょう。
換気して湿気を取り除く
浴室全体をシャワーで洗い流した後は、換気扇や浴室乾燥機を使って湿気を取り除きましょう。水分が残るとカビが発生しやすくなります。カビが生えにくい素材でも完全には防げないため、入浴後はできるだけ早く乾燥させることが大切です。

カビや汚れに強い壁材にリフォームする
浴室の経年劣化が目立ち、変色や汚れを落とせない場合は、ユニットバスのリフォームも選択肢です。汚れが付きにくい表面加工や、壁・床・浴槽のつなぎ目を掃除しやすくした商品もあります。ただし、壁材や表面加工、清掃機能はメーカーやシリーズによって異なり、日常のお手入れが不要になるわけではありません。各商品の最新仕様とお手入れ方法を比較して選びましょう。

ユニットバスの変色を除去するときの注意点
ユニットバスの変色を除去する際は、以下の4点に注意しましょう。

- 塩素系と酸性系の洗剤は同時に使わない
- 洗剤はユニットバスの素材によって使い分ける
- やわらかいスポンジを使う
- ゴム手袋をつけて除去する
誤った方法で作業すると、ユニットバスを傷つけるだけでなく、健康を害するおそれもあります。
塩素系と酸性系の洗剤は同時に使わない
塩素系洗剤と、酸性洗剤・酢・クエン酸は、混ぜたり前後に続けて使ったりしてはいけません。有毒な塩素ガスが発生するおそれがあります。洗剤は一度に1種類だけを使用し、容器の「まぜるな危険」や使用方法を必ず確認してください。別の洗剤へ切り替える場合も、単に日にちをあけるだけで判断せず、使用した洗剤を十分な水で洗い流したうえで、各製品の注意表示に従いましょう。
※ 参考:日本中毒情報センター「家庭内の化学製品」
洗剤はユニットバスの素材によって使い分ける
洗剤と浴室の素材の相性が悪いと表面を傷めるため、ユニットバスの素材に合う洗剤を選びましょう。たとえば、大理石は酸性洗剤、アルミサッシはアルカリ性の洗剤に弱い性質があります。有毒ガスの発生を防ぐためにも、使用前に洗剤の注意書きを確認してください。
やわらかいスポンジを使う
変色汚れを落とすときは、やわらかいスポンジを使いましょう。硬いスポンジや研磨作用のあるメラミンスポンジは、表面に細かな傷を付けることがあります。その傷に汚れが入り込むと落としにくくなるため、強くこすらないことが大切です。
メラミンスポンジは使用できる部位を確認する
メラミンスポンジは研磨作用があり、光沢のある樹脂や表面加工を傷めることがあります。髪染め剤や入浴剤の色移りにも一律には使用せず、ユニットバスの取扱説明書で使用できる部位と方法を確認してください。使用不可の場合や色が落ちない場合は、メーカーや専門業者に相談しましょう。
ゴム手袋をつけて除去する
肌荒れやケガを防ぐため、ユニットバスの変色を除去するときはゴム手袋を着用しましょう。塩素系洗剤が皮膚に付いた場合は、すぐに水で洗い流してください。衣服に付着した場合も、すぐに脱いで洗い流します。また、浴室のひび割れや破損部分で手を傷つけないよう注意が必要です。
【Q&A】ユニットバスの変色を除去するときによくある質問
誤った方法で変色を除去すると、汚れが落ちないだけでなく、ユニットバスを傷つけるおそれがあります。ここでは、変色の除去に関する4つの質問に回答します。
変色除去に使ってはいけないスポンジは?
金属タワシや硬いナイロンタワシなど、表面を傷つける道具は避けましょう。メラミンスポンジも研磨作用があり、光沢のある樹脂や表面加工を傷める場合があります。色素汚れであっても一律には使わず、ユニットバスの取扱説明書で使用できる部位と方法を確認してください。
変色したときの原状回復にかかる退去費用はどれくらい?
通常の使用で生じた経年変化や通常損耗の修繕費は、原則として借主負担ではありません。一方、故意・過失や手入れ不足など、通常の使用を超える汚れ・変色・破損は、借主に原状回復費用が生じる場合があります。その場合も、設備の経過年数や補修範囲が考慮されるため、必ず全額負担になるとは限りません。賃貸借契約の特約と入退去時の記録も確認しましょう。
※ 参考:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」
カビを発生させない方法は?
カビの発生を抑えるには、次の方法が有効です。
- 入浴後は浴室全体に水をかけて汚れを落とす
- できるだけ早く浴室内を乾燥させる
ただし、完全に防げるわけではありません。経年劣化によってカビが発生しやすくなる場合もあるため、定期的に浴室の状態を確認しましょう。
色素が沈着した汚れは落とせる?
色素が沈着した汚れは、素材や付着してからの時間によっては完全に落とせない場合があります。まずユニットバスの取扱説明書に沿って浴室用中性洗剤でお手入れし、落ちない場合はメーカーや専門業者に相談しましょう。メラミンスポンジは表面加工を傷めることがあるため、使用できる部位か確認できない場合は使わないでください。





