キッチン照明の選び方の基準とは?
キッチンの照明を選ぶと言っても、たくさんある照明の中から何を基準に選べばいいのか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
選び方が分からないままキッチンの照明を決めてしまい、キッチンが暗くて作業しづらくなってしまったと後悔しないためにも、キッチン照明の選び方を知っていきましょう。
照明の性質
まず照明の性質には「色温度」と「演色性」というものがあります。それぞれどのような性質なのか見ていきましょう。
色温度
「色温度」とは、蛍光灯やLED電球などの光の色味表す基準のことです。色温度の単位は「K(ケルビン)」で約6500Kが「昼光色」、約5000Kは「昼白色」、約2700~約3000Kだと「電球色」になります。
色温度には全部で5種類ありますが、一般的に販売されている色は以下の通りです。
・昼光色(約6500K):青みがかって明るい色。細部が見やすいが、目が疲れやすい。
・昼白色(約5000K):太陽光に近く、人間が慣れている光の色。
・電球色(約2700~約3000K):黄みがかっていて温かみのある色。目が疲れにくい。
3色それぞれ特徴があり、どのような色を選ぶかによってキッチンの雰囲気や印象が変わります。
キッチン照明の色温度は、食材を自然な色で見ることができる「昼白色」がおすすめです。また、「電球色」を選ぶと、おしゃれで温かみのあるキッチンにすることができます。
演色性
「演色性」とは、自然の光の再現性を数値化したものです。演色性の単位は「Ra」で、Ra100は太陽光をそのまま表現した数字となります。
演色性の目安は以下の通りです。
・Ra20:公園や屋外駐車場向き
・Ra40:階段や廊下向き
・Ra60:体育館や食堂向き
・Ra80:オフィスやショーウインドウ、住宅向き
・Ra90~:美術品展示、診察室など向き
Ra値が高いほど、太陽光に近くなるため食品や食材などが自然な色に見えます。
キッチンの照明にふさわしい演色性の数値は、「Ra80」以上であることが望ましいとされています。
キッチン照明の種類と特徴
ここでは、キッチン照明の種類と特徴をご紹介します。
シーリングライト
シーリングライトは、一般的によく使用される照明器具で、天井に直接取り付けるのが特徴です。メインの照明として部屋全体を照らすことができ、デザインや用途も豊富にあります。
ダウンライト
ダウンライトは、小型で天井に埋め込んで設置するタイプの照明器具です。天井から床を照らすのが特徴で、照らす範囲はシーリングライトより狭くなるのが特徴です。天井から出ている器具の部分が少なくコンパクトなためスタイリッシュな空間を作ることができます。
広範囲を照らせないため、取付場所や個数の調節が難しかったりメイン照明が必要な場合があります。
スポットライト
スポットライトは、強調したい物や場所などをピンポイントで明るく照らせるのが特徴です。間接照明として、壁や天井を照らし、複数組み合わせて使用されることもあります。
ペンダントライト
ペンダントライトは、天井から配線で吊り下げるような形をしているのが特徴です。様々なデザインがあり、おしゃれなものが多い照明器具です。
ひと昔前までは、部屋のメイン照明として使用されていましたが、近年シーリングライトの方が主流になっています。
キッチン照明の位置と照明器具の種類
照明の基準や照明器具の種類をご紹介しましたが、キッチンに設置する場合、照明器具の位置と種類はどのように組み合わせていけばいいのでしょうか。
具体的な例を見ていきましょう。
例1:キッチンの天井にはダウンライトを設置
オープンキッチンで吊戸棚が無い場合は、天井にダウンライトを設置するのがおすすめです。ただし、1つではキッチン全体を照らせないため、ダウンライトを複数設置した方がいいでしょう。
例2:ペンダントライトをプラスして設置
ダウンライトのみだとキッチンカウンターに光が届かない可能性があるため、カウンター付近や作業スペースにはペンダントライトやスポットライトなどを組合わせて設置すると、明るさを確保することができます。
また、ペンダントライトを設置すれば、キッチンのインテリアのアクセントとなってキッチンがおしゃれになるでしょう。
例3:シーリングライトとダウンライトを設置
広範囲を照らすことができるシーリングライトをメイン照明として設置し、ダウンライトはカウンターなど手元を照らす照明として設置するのもおすすめです。
特にキッチンならではの気を付けなければならない事として、吊戸の扉に照明器具が当たらないか、実際に作業する時に自分の影で手元が暗くなったりしないか、ペンダントライトなどを低くしすぎてぶつかったりしないかなどです。
光が届かないところがないよう、ダウンライトの位置や個数、明るさを調節していきましょう。
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