雨樋交換・修理に必要なパーツ
雨樋を自分で修理するために必要な材料やパーツはたくさんあり、素人目には見分けるのは難しいものです。
ここでは雨樋の修理に必要な材料やパーツをご紹介し、材料選びのポイントを解説します。
新しく取り付けたい部材を見極める
雨樋を交換、修理するにあたって、まずは新しく必要になる部材を選びます。
雨樋の部材を製造しているメーカーは数社あり、部材に至っては種類と形状を合わせると100種類以上になります。そのため、どれを使うのかを見極めることが大切です。
部材選びのポイントは、雨樋の中でも「軒樋」を交換するのであれば既存の軒樋と同じメーカーのもので同じ形状のものを選ぶのが良いでしょう。
軒樋は縦樋との相互性の問題から、軒樋の形状が違うと縦樋が接続できないケースもあります。同じメーカーのものであればその問題が少ないため、同メーカーの材料を選ぶのがいいでしょう。
ただし、軒樋と縦樋の両方を一緒に交換するのであれば、現状のものとメーカーが変わっても支障はないでしょう。
軒樋のさまざまな形状
雨樋で水受けの役割を果たす「軒樋」ですが、一言でいってもさまざまな形状があります。そこで主流の3つの形状をご紹介します。
半円型
軒樋でもっとも一般的な形が半円形の軒樋です。筒を半分に割ったような形をした軒樋で、比較的古い家屋のほとんどにこの形状の軒樋が使われています。価格も安価で、手に入れやすい部材と言えるでしょう。
角形
新しいタイプの軒樋が角型で、すっきりとした見栄えから需要が増えてきた軒樋です。半円形の軒樋も流水量が多いため、雨量の多い地域での利用率が高いのが特徴です。
特殊型
雪の多い地方で使われている軒樋には特殊な形をした軒樋があります。軒樋の上を覆うようにカバーが付いていているため、雪が樋に溜まらない構造になっています。形状が特殊なため、価格はほかの形状の軒樋に比べると高価になります。
雨樋に用いられる素材の種類
雨樋には塩化ビニールからステンレスまで様々な素材が使われていますが、ここでは主流である3つの素材について、ぞれぞれの特徴と併せてご紹介します。
塩化ビニール
半円型の雨樋でよく使われている素材が塩化ビニールです。軽いため建築物への負担も軽く、組み立てやすい上に価格も安いのが特徴です。
しかし耐久性が低く、雨や紫外線などによる劣化や変色が見られ、風雨などにより壊れやすいというデメリットがあります。
塩化ビニール以外の合成樹脂
塩化ビニールと見た目はあまり変わりませんが、耐久性が良くなるのが塩化ビニール以外の合成樹脂です。
太陽光による劣化や変色を防ぐような加工がされていて、塩化ビニールよりも強度が増している素材があります。価格は塩化ビニールよりは高めになります。
ガルバリウム鋼板
雨樋に使われる金属素材にはアルミニウムやステンレスがありますが、需要が高まっているのがガルバリウム鋼板です。金属素材のメリットである耐久性があり、さらに錆びにくいという特徴があります。
強度があるにもかかわらず加工がしやすく、さらにほかの金属よりも安価という点で注目の素材です。
雨樋の取り付け方とポイント
つかみ金具の種類
雨樋の取り付けには、雨樋を固定するための「つかみ金具」が必要です。
つかみ金具の素材には、鉄製や亜鉛メッキ、ステンレスに銅などいろいろあります。ステンレス製はさびにくいものの割高になる傾向があります。
つかみ金具の種類について下記でご紹介します。
雨樋つかみ金具の名称 | 特徴 |
---|---|
うの首横打ち | 垂木の横から打ち付けるタイプです。釘やビスなどでこていします。
取り付けのポイントは、出幅を均一に揃えることです。 |
打込み | 垂木に直接打ち込むタイプです。破風板(軒下の正面板)と軒先の差があまりない場合に使える金具です。
打ち込むときの勾配に注意が必要です。縦樋の固定用打込みもあります。 |
正面打ち | 破風板に取り付ける金具で、軒先が出ていない場合に使用できます。 |
タッチバンド | 縦樋を固定するための控金(とめがね)で、輪っか状の部分が傾かないように取り付けることがポイントです。 |
雨樋の取り付け方法
ここでは雨樋の取り付け方を順序を追ってご説明します。
雨樋の修理は高所での作業になることもあり、安全に作業を行えるように、無理をせず、足場をしっかりと固めて修理を進めましょう。
手順1:足場を組む
建物の一階部分の縦樋など手の届く箇所や手が届かない場所でも梯子をかけることができるのであれば、足場を組む必要はありません。
しかし2階以上や隣家が接近していて梯子を設置できない場所では、足場が必要です。
手順2:既存の雨樋の撤去
交換する既存の雨樋を撤去します。つかみ金具を取り除くときには、専用の工具を使って外します。
また金具を取り除いた後は穴が残るため、その部分をコーキング材で防水することも忘れずに行うようにしましょう。
手順3:軒樋受け金具の打ち込み
次に、軒樋を固定するつかみ金具の打ち込み作業です。雨樋は集水器に雨水が流れるように勾配をつけて取り付けることが必要です。
そのため集水器そばの金具をビス止めして、一番端の金具はそれよりも高い位置になるように取り付けた後、雨樋の位置を調整します。
そして約50cmの間隔をあけてつかみ金具を取り付けていきます。
手順4:軒樋の取り付け
軒樋を取り付ける前に、縦樋が当たる部分の雨樋に穴をあけて、切り口はサビ止めもかねて雨樋修理専用の接着剤を薄く塗ります。
その後、集水器を取り付けて、軒樋をつかみ金具にはめ込んでいきます。
もし軒樋が長すぎる場合は、雨樋専用ののこぎりを使って切断し、つなぎ目には「軒継ぎ手」という部材を使って接合します。その際に、内側からだけなく外側も雨樋専用の接着剤で接着するようにしましょう。
手順5:縦樋の取り付け
軒樋が取り付けが終わったら、縦樋の取り付けに移ります。
縦樋の取り付けは上から下へと取り付けていきます。金具の位置の調整には最後部の金具からタコ糸を張り、直線になるように取り付けていきます。
この作業でのポイントは、集水器と縦樋をつなぐエルボの長さの調整です。これはミリ単位で行われる難しい作業なので慎重に行いましょう。またどの接続部分にも雨樋専用の接着剤を使いしっかりと固定することも大切です。
まとめ
雨樋の修理交換作業は簡単そうに見えても、高いところでの作業になったり、雨樋の長さの調整など細かな作業もあるため、自分で修理をする場合は計画的に行うようにしましょう。
また、雨樋の修理は工程も多く緻密な作業になることもあり、決して簡単な修理ではありません。高所での作業になるため危険が伴うこともありえます。
そのため自分で修理をする自信がない場合には、専門業者に依頼しましょう。リフォーム業者ではなく専門性の高い建築板金業者がおすすめです。
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