2024年06月05日更新

監修記事

屋根材の種類と人気ランキングを紹介!おすすめの屋根材は?

葺き替えやカバー工法などのリフォームの屋根材選びをする際は、デザインの他に、耐久性や費用のバランスを考えて決めるのがおすすめです。
しかし、屋根材ごとの特徴や費用相場がわからないと、どの屋根材を選ぶべきか迷ってしまいます。
そこでこの記事では、屋根材の種類ごとに費用相場やメリット・デメリットを紹介していきたいと思います。
屋根リフォームを検討中の方は、どの屋根材にしたいかを考えながらチェックしてみてください。

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屋根材を種類別に比較!

屋根材ごとの費用相場
トタン屋根
5,000~6,000円 / ㎡
化粧スレート屋根
4,000~8,000円 / ㎡
セメント瓦
6,000~8,000円 / ㎡
アスファルトシングル
3,000~12,000円 / ㎡
エスジーエル鋼板
6,000~13,000円 / ㎡
ガルバリウム鋼板
6,000~13,000円 / ㎡
石粒付き金属屋根
8,000~14,000円 / ㎡
日本瓦
9,000~16,000円 / ㎡
陶板
16,000円~ / ㎡
銅板
25,000円~ / ㎡
屋根材耐用年数メンテナンス
サイクル
軽さ耐風性遮音性断熱性
化粧スレート屋根25~30年5年ごと
日本瓦50年以上10年前後×
セメント瓦30年10年前後
エスジーエル鋼板30年以上10〜15年
ガルバリウム鋼板20~35年10年前後△~〇△~〇
石粒付き金属屋根30~40年30年以上
トタン屋根10~20年10~15年××
アスファルト
シングル
20~30年5年~
陶板50年以上50年以上
銅板60年以上50年以上
屋根材の種類別 特徴一覧

屋根材の種類ごとに費用相場・耐用年数・メンテナンス頻度などの特徴が異なるため、費用以外にも「何を重視して屋根材を選ぶか」を検討していくことが大切です。

以下より、屋根材の種類ごとにメリット・デメリットを紹介していきますので、気になる屋根材の特徴をチェックしてみてください。

【屋根材1】化粧スレート屋根(カラーベスト・コロニアル)

スレートを施工した屋根
出典:スレート屋根施工事例(ケイミュー
メリット・単価が安い
・デザインや色が豊富
・軽く扱いやすい
・耐震性が高い
デメリット・メンテナンスサイクルが早い
・割れやすい
・断熱性が低い
・2000年前後の商品は耐久性が低い
スレート屋根のメリット・デメリット

化粧スレート屋根(カラーベスト・コロニアル)は価格が安く、デザインが豊富であることから、多くの住宅に採用されてきた人気の屋根材です。軽量なので耐震性の向上も期待できるのが魅力となっています。

しかし、2000年前後の化粧スレート屋根は、アスベストが禁止されたことで耐久性が低い商品が販売されていたため、中には耐用年数が約10年も満たない商品もある点に注意が必要です。耐久性が改善された以後の化粧スレート屋根とは、選ぶべき屋根リフォーム方法が異なるので、専門業者に相談しましょう。

アスベストと化粧スレート屋根の関係性については、後ほど「製造中止になった屋根材の種類と理由」の項目内で詳しく解説しています。2000年前後に施工したスレート屋根である場合は、リフォーム前にチェックしてみてください。

【屋根材2】日本瓦

いぶし瓦を施工した屋根
出典:いぶし瓦(栄四郎瓦株式会社
メリット・耐用年数が長い
・再塗装不要で、再利用可能
・メンテナンスすべき箇所が少ない
デメリット・屋根材自体が重い
・施工費用が高い
・他の屋根から変更できない
日本瓦のメリット・デメリット

日本瓦は、ガルバリウム鋼板などの金属屋根がシェア率No1となるまで、日本住宅の屋根に多く採用されてきた屋根材です。地震などの衝撃で破損しない限り、50年以上使い続けられるほど耐用年数が長いため、屋根リフォームの際に瓦を再利用する「葺き直し」が選択できます。

しかし、瓦自体が重く、屋根全体では数トンになるケースもあり、耐震性の面から新築で採用される数が減ってきました。

建築基準法で「重い屋根」と分類される日本瓦は、金属屋根などの軽い屋根からの葺き替えは基本的にできません。そのため、日本瓦を採用する際は、メリット・デメリットのどちらも理解した上で採用するかを検討する必要があります。

【屋根材3】セメント瓦

屋根塗装をしたセメント瓦屋根
セメント瓦の屋根塗装
メリット・陶器瓦よりも費用を抑えられる
・耐火性が高い
・耐用年数が長い
・デザイン豊富
デメリット・屋根材自体が重い
・割れやすい
・製造が中止されている
セメント瓦のメリット・デメリット

セメント瓦は、陶器瓦などの日本瓦より費用が安く耐用年数が長いことから、1980年代頃に住宅で多く使用された屋根材です。

陶器瓦よりもデザインの種類が多いことから人気の屋根材でしたが、需要が少なくなったことから、現在では製造が中止されています。新しいセメント瓦への交換はできないため、葺き替えをする際には他の屋根材を選ぶ必要があります。

【屋根材4】エスジーエル鋼板

エスジーエルのリファーナを施工した屋根
出典:リファーナ施工事例(株式会社メタル建材
メリット・ガルバリウム鋼板の約3倍サビに強い
・塩害に強い
・軽量で耐震性が高い
デメリット・定期的にメンテナンスが必要
・価格が高い
エスジーエル鋼板のメリット・デメリット

エスジーエル鋼板は、リフォームや新築で多く採用されているガルバリウム鋼板に、サビに強い効果をプラスした耐久性の高い屋根材です。塩害にも強いことから沿岸地域での採用にもおすすめできます。

ただ、エスジーエル鋼板は定期的に屋根塗装などのメンテナンスが必要になる屋根材です。また、ガルバリウム鋼板よりも価格が高いので、工事費用やメンテナンス費用を含めて、他の屋根材と比較してみるのがおすすめです。

【屋根材5】ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板を使ってカバー工法をした屋根
ガルバリウム鋼板でカバー工法
メリット・耐用年数が長い
・屋根を軽量化できる
・勾配が緩い屋根にも対応できる
・防水性が高い
デメリット・断熱性が低い
・遮音性が低い
ガルバリウム鋼板のメリット・デメリット

ガルバリウム鋼板は、1970年代にアメリカで開発された金属屋根で、トタンのサビやすさを大きく解消した耐久性が高い屋根材です。軽量である点も魅力で、重さは瓦の1/10、スレート屋根の1/3ほどで、住宅の耐震性の向上が見込めます。

一方で、ガルバリウム鋼板は、金属屋根であることから、熱を通しやすく、雨音が室内に伝わりやすいデメリットです。断熱材や遮音材が一体となった商品を選ぶことや、遮熱塗料を塗ることで軽減されるため、ガルバリウム鋼板を採用する際は慎重に商品選びをしましょう。

【屋根材6】石粒付き金属屋根

Tルーフを施工した屋根
出典:Tルーフシリーズ(LIXIL)
メリット・塗装は基本的に必要ない
・耐用年数30年以上と長い
・軽量で施工しやすい
デメリット・コーティングの石粒が剥がれる
・価格が高い
石粒付き金属屋根のメリット・デメリット

石粒付き金属屋根は、ガルバリウム鋼板やジンカリウム鋼板の表面に自然石粒をコーティングした屋根材です。基本的に塗装でのメンテナンスが必要なく、耐用年数が30年以上と比較的長いのが魅力です。

ただ、耐用年数の長さなどの魅力がある一方で、石粒付き金属屋根は、通常のガルバリウム鋼板やジンカリウム鋼板よりも価格が高く、断熱材が一体となった商品よりも断熱性は劣ります。

表面にコーティングされた石粒が剥がれてしまうデメリットもあるので、石粒付き金属屋根を採用する際は、メリットと合わせて頭に入れておきましょう。

【屋根材7】トタン屋根

メリット・施工しやすい
・屋根を軽量化できる
デメリット・耐用年数が短い
・サビやすい
・断熱性が低い
・遮音性が低い
トタンのメリット・デメリット

トタン屋根は、鉄板に亜鉛メッキを施した屋根材です。価格が安く屋根材自体も軽いのが特徴で、ガルバリウム鋼板が販売されるまでは最も多く採用されていた金属屋根でした。

しかし、サビやすく耐用年数は短いことから、採用数は減少。リフォームや新築で採用されるケースは少なくなっています。

劣化が多くみられるトタン屋根では、約10年で耐用年数を迎えるものもあるため、トタン屋根を使っている住宅のリフォームでは、耐久性の高い屋根材へ葺き替えを行うのがおすすめです。ガルバリウム鋼板やエスジーエル鋼板など、耐用年数が長い商品の採用を検討してみてください。

【屋根材8】アスファルトシングル

アスファルトシングルを施工した屋根
出典:アスファルトシングル(ニチハ)
メリット・価格が安い
・防水性が高い
・遮音性が高い
・軽い
デメリット・強風に弱い
・コケが生えやすい
・勾配の緩い屋根には向かない
・施工できる業者が少ない
アスファルトシングルのメリット・デメリット

アスファルトシングルは、ガラス繊維にアスファルトを浸透させた素材を使った屋根材です。防水性が非常に高く、耐用年数を迎えても、下地の交換が必要ないケースもあります。

しかし、防水性が高いなどのメリットがある一方で、表面に凹凸があるためコケが付きやすいのがデメリットです。また、アスファルトシングルは薄い屋根材なので、剥がれのメンテナンスを定期的に行っていないと、強風による被害を受けてしまう恐れがあります。

アスファルトシングルを屋根材として採用している場合は、リフォーム会社に定期的に点検してもらい、必要な補修や掃除を行ってもらいましょう。

【屋根材9】陶板

陶板を施工した屋根
出典:施工事例(株式会社鶴弥
メリット・陶器瓦よりも軽い
・再塗装不要
・耐用年数が長い
デメリット・陶器瓦より価格が高い
・スレート屋根や金属屋根より重い
陶板のメリット・デメリット

陶板は、陶器瓦と同じ素材を使用しながら軽量化を実現した、比較的新しい屋根材です。陶器瓦と同じく色を焼き固めて着色しており、紫外線や雨による劣化が少なく、耐用年数が長いのが魅力となっています。

陶器瓦よりも陶板の方が価格は高いですが、ほとんどメンテナンスが不要で、長期的なコストが抑えられます。そのため、陶板は今後和風建築に普及していくと期待されている屋根材です。

【屋根材10】銅板

メリット・耐用年数が長い
・屋根を軽量化できる
・塗装が不要
・加工性が高い
・経年で建物に味がでる
デメリット・施工費用が高い
・対応できる業者が少ない
・遮音性が低め
・断熱性が低め
銅板のメリット・デメリット

銅板は、金属屋根の一種で、軽量で加工性が高いのが魅力の屋根材です。

しかし、現在では金属屋根の中ではガルバリウム鋼板やエスジーエル鋼板が代表的であるため、住宅に使用されることは少なくなりました。採用数が減った主な理由は、施工費用が非常に高く、遮音性や断熱性なども他の屋根材に劣ることです。

ただ、銅板は耐用年数が約60年以上と長く、基本的にメンテナンスが不要なので、寺社仏閣には現在でも使われています。

屋根材の人気ランキング!

2021年度 国内屋根材市場における素材別シェアの円グラフ
出典:矢野経済研究所-2021年度 国内屋根材市場における素材別シェア

矢野経済研究所が2021年度における屋根材の採用数を調査したところ、全体の約60%をガルバリウム鋼板などの金属屋根が占めていることがわかりました。

以前は、瓦屋根の採用数の方が多い傾向にありましたが、東日本大震災や熊本地震などの大きな地震の被害から、耐震性の高さを求める動きが活発になり、軽量な金属屋根の採用数が増えています。

後ほど屋根リフォームを検討中の方のために「屋根材選びのポイント」についても紹介していきますので、シェア率No1の金属屋根にするか、他の屋根材にするか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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リフォームにおすすめの屋根材3選

リフォームで採用するのがおすすめな屋根材を3つ紹介していきます。

【おすすめ1】エスジーエル鋼板(アイジー工業)

スーパーガルテクトを施工した屋根
出典:スーパーガルテクト(アイジー工業)
特徴・保証年数が長い商品が多い
・耐久性がガルバリウムの3倍
・沿岸地域の塩害対策にも有効
主要メーカー/商品・アイジー工業/スーパーガルテクト
・ニチハ/横暖ルーフ αプレミアムS
エスジーエル鋼板の特徴と主要メーカー・商品

アイジー工業のスーパーガルテクトは、穴あき25年・赤サビ20年・塗膜15年と保証年数が長く、耐久性がガルバリウム鋼板よりも高いので、葺き替えなど大規模なリフォーム回数を減らせるのが魅力です。

定期的な点検や塗装による補修は約10〜15年に1回必要ですが、トタンやアスファルトシングルなど、耐用年数が短く劣化しやすい屋根材よりもメンテナンス費用を抑えられます。

【おすすめ2】ガルバリウム鋼板

横暖ルーフα Sのイメージ写真
出典:横暖ルーフα S(ニチハ)
特徴・瓦屋根の約10分の1の軽さ
・トタンの約4倍サビに強い
主要メーカー/商品・ニチハ/横暖ルーフα S
・ケイミュー/スマートメタル
ガルバリウム鋼板の特徴と主要メーカー・商品

ガルバリウム鋼板は、瓦屋根の約10分の1の軽さで、トタンよりも約4倍サビに強いのが魅力の屋根材で、リフォームで採用される屋根材の代表的な素材です。

採用数の多さを裏付ける根拠として、住宅金融支援機構が2017年に「屋根葺き材」の採用割合を調査したところ「ガルバリウム鋼板またはジンカリウム鋼板」が、全体の約4割を占めていました。

従来のガルバリウム鋼板は「断熱性・遮音性の低さ」が弱点でしたが、昨今では断熱材・遮音性を改善した商品が販売されています。なかでも、断熱材が屋根材と一体化になっているニチハの横暖ルーフα Sは、最大17mmの断熱材によって断熱性・遮音性ともに高い仕様となっているのでおすすめです。

ただ、断熱材一体型の商品は、勾配が3寸以上ある横葺きの施工のみ対応となっているので、緩い勾配の屋根への使用はできない点に注意しましょう。

ガルバリウム鋼板の屋根については、下記記事で詳しく解説しているので、こちらも合わせてチェックしてみてください。

>>ガルバリウム鋼板が人気な理由についてはこちら

【おすすめ3】石粒付き金属屋根

Tルーフを施工した屋根
出典:Tルーフシリーズ(LIXIL)
特徴・金属屋根の表面に石粒をつけた屋根材
・韓国や中国などから輸入されている
・独特の外観で意匠性が高い
主要メーカー/商品・LIXIL/Tルーフ
・伊藤忠建材/スカイメタルルーフ
石粒付き金属屋根の特徴と主要メーカー・商品

石粒付き金属屋根は、韓国・中国・ニュージーランドなどから輸入して販売されている屋根材で、意匠性が高く、独特の外観に仕上がるのが特徴です。表面の石粒が雪を止めてくれるため、雪止めの施工の必要がなく、屋根自体をスッキリ仕上げられます。

しかし、採用数が金属屋根ほど多くないため、施工ができる業者が限られる点に注意しなければなりません。

施工実績が豊富なリフォーム会社を探して、おしゃれな外観に仕上げてもらいましょう。

リフォームの屋根材選びのポイント

屋根リフォームをする際の屋根材選びで、押さえておきたいポイントをいくつか紹介していきます。葺き替えやカバー工法(重ね葺き)など、屋根リフォームをする際に参考にしてみてください。

【ポイント1】耐久性と費用のバランスを検討

屋根材は、種類によって平米単価あたり4,000円〜25,000円と差がありますが、単価が高いほど耐用年数が長く、耐久性が高い場合が多いため、バランスが大事です。

「とにかく安い屋根材がいい」と、耐用年数が短い屋根材にすると、部分補修などのメンテナンスが必要になる時期が早くおとずれてしまいます。長期的にみると耐用年数が長く価格が高い屋根材を選ぶよりも費用がかかる場合があるので、リフォーム費用の他にメンテナンス費用も含めて検討する必要があります。

屋根のメンテナンスには補修作業の他に、足場の設置費用などもかかるため、出費が大きくなりがちです。予算内に工事費用がおさまることが大事ですが、長期的なコストも考えながら最適な屋根材を選びましょう。

【ポイント2】耐震性を向上させ倒壊リスクを軽減

屋根材ごとの重さの比較
金属屋根
約5kg / ㎡
スレート屋根
約20kg / ㎡
瓦屋根
約42kg / ㎡

耐震性を向上させるには、屋根の重量を軽くする対策が有効です。屋根の重量を軽くする以外にも、建物全体の木材のバランスを良くするなど、様々な項目をチェックする必要がありますが、重量を軽くすることでも耐震性の向上が期待できます。

上記の表は、建築基準法の屋根重量区分というものです。屋根重量区分では、金属屋根は瓦屋根の約10分の1ほどの軽さと定義されており、瓦屋根から金属屋根にするだけで大幅に重量を軽くできることがわかります。

おしゃれな外観にするため、意匠性の高さを重視することも理想の住宅づくりの面では大事です。しかし、地震の被害から建物を守るためには、耐震性を重視することも大切なポイントになります。

【ポイント3】形状や勾配に合う屋根材を選択

複雑な形状にはガルバリウム鋼板の縦葺きは適さないなど、形状や勾配によって最適な屋根材は異なります。

特に、三寸以下の緩い勾配の屋根は、瓦やスレートが施工できないなど、選択できる屋根材が限られる点に注意してください。雨漏りリスクを抑えるためには、三寸以下でも対応できる金属屋根の採用がおすすめです。

このように、形状や勾配によって最適な屋根材が異なります。施工実績が豊富なリフォーム会社に最適な屋根材を提案してもらった上で、雨漏りリスクの少ない、安全な屋根材選びを進めましょう。

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製造中止になった屋根材の種類と理由

現存の住宅に屋根材として使われているものの、現在では製造中止となっている屋根材の種類と理由を紹介していきます。

【製造中止1】アスベストを含むスレート屋根

アスベストは、吸引すると肺がんなどの健康被害を起こす事例が多く確認されたため、2006年からアスベストが含まれた商品の販売が中止されています。

加工しやすい上に耐火性・断熱性・耐久性に優れた性質を持つアスベストは、スレート屋根などの建築材に使用されていました。そのため、アスベストが禁止される前の1990年代に建築された住宅であれば、アスベストを含むスレート屋根が使われている可能性が高いです。

アスベストを含むスレート屋根を葺き替えをする際には、専門的な資格をもつプロによる調査が必要になる上に、特別な処理が必要になるので、高額な費用がかかってしまう点に注意しましょう。

アスベストを含む屋根については、下記記事で詳しく解説していますので、該当しそうな方はチェックしてみてください。

>>アスベスト含有の屋根はこちら

【製造中止2】モニエル瓦

モニエル瓦のリフォーム前
モニエル瓦から石付金属瓦ミラノへ葺き替え

モニエル瓦は、化粧スレートなどの普及で、徐々に需要が少なくなり、2010年に日本モニエル社が無くなったことで、販売中止となっています。

ヨーロッパ発のコンクリートでできた輸入品の瓦で、1970年代に日本モニエル社が代理店となり、販売を開始。洋風の独特な外観や、バリエーションが豊富で施工しやすいことから、人気のある屋根材でした。

ただ、モニエル瓦は、他の屋根材よりもメンテナンスに手間がかかる点がデメリットで、メンテナンスしやすい化粧スレートに需要が移っていきました。

モニエル瓦は、再塗装をする際に、表面のコンクリートを保護する「スラリー層」の除去が必要です。また、専用の塗料を使う必要があるので、選べる塗料も限られます。

スラリー層の除去を行わないと、専用の塗料を使っても剥がれが起きる恐れがあるので、モニエル瓦の屋根塗装をする場合は、専門的な知識をもつプロに依頼しましょう。

【製造中止3】セメント瓦

セメント瓦は、表面の細かい凹凸にコケが生えることや、色あせしやすいなどの問題から、徐々に使用数が減少。今では陶器瓦が、瓦屋根の代表となっています。

一部の商品でアスベストが入っていたことも、製造が中止となった理由の1つで、アスベストが禁止される前の1990年代までに施工したセメント瓦であれば、葺き替えの際に注意が必要です。

アスベストを含む屋根材の解体には、専門資格をもつプロによる調査や特別な処分が必要になるので、見積もりの際に確認しておきましょう。

【Q&A】リフォームの屋根材選びでよくある質問

葺き替えをする時に太陽光発電もつけたい、瓦屋根でも問題ない?

瓦屋根にも太陽光発電のモジュールを設置することは可能です。

ただ、瓦屋根は重みがある屋根材なので、太陽光発電を載せると重量がさらに増すため、構造上問題がないか計算などで確認する必要があります。

葺き替えについては、下記記事で詳しく解説していますので、こちらもチェックしながら工事内容を検討しましょう。

>>屋根の葺き替えについてはこちら

夏の暑さを改善するには、断熱性を重視して屋根材を選ぶべき?

断熱性の高い屋根材を選べば、屋根裏へ熱が伝わるのを抑えられるため、夏の暑さを改善したいなら断熱性を重視して選ぶのがおすすめです。

同じ屋根材の種類でも、メーカーや商品によって断熱性が異なるので、リフォーム会社と相談しながら、断熱性の高い屋根材選びを進めましょう。

屋根材選びで注意することは?

屋根材選びをする際は、費用や耐用年数だけでなく、住宅がある地域の気候や環境も踏まえて選びましょう。

特に、沿岸地域は塩害が起こる可能性が高いため、サビに強い屋根材を選ぶのがおすすめです。

既存の屋根や外壁の状態をチェックし、どういう劣化症状が多いのかを踏まえた上で、リフォーム会社に最適な屋根材を提案してもらいましょう。

新築とリフォームでおすすめの屋根材はちがうの?

基本的におすすめの屋根材は同じですが、リフォームではすでに建物構造が出来上がっているため、選べる屋根材が限られる場合があります。

例えば「軽い屋根」に分類される金属屋根から「重い屋根」に分類される瓦屋根への葺き替えはできないなどのケースです。

建物構造を作る前の新築とは違い、リフォームでは住宅ごとにおすすめの屋根材が変わるので、プロに相談しながら採用する屋根材を決めていきましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】久田麻里子

2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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